鮭の離乳食はいつから始める?下ごしらえからおすすめレシピまで紹介
栄養価の高いことで知られている鮭ですが、実は離乳食にもピッタリな食材です。その証拠に市販品の離乳食でも取り入れられています。しかし、いつから鮭を離乳食としてあげばいいのか?硬さや形状をはじめ、下ごしらえやレシピはどうしたらいいのか新米ママの悩みどころです。また、いきなり魚類を離乳食に取り入れてもいいのか?など魚類を使った離乳食、特に栄養価の高い鮭を使った色々な悩みの解決方法を紹介していきます。
目次
鮭は栄養があるので、赤ちゃんにも食べさせたい!
そもそも離乳食はいつから与えるかというと、生後5~6ヶ月くらいから始めるのが一般的です。段階を経て様々な食材を食べられるようになってきます。中でも魚の鮭は栄養も豊富なので赤ちゃんの離乳食には取り入れたい一品です。しかし、離乳食が始まっていきなり鮭を取り入れるのはNGです。栄養豊富とはいえ、離乳食はきちんとした段階を経て赤ちゃんに与えていかないと、栄養過多になったり、中毒になることもあるためです。
鮭の離乳食はいつから初めて良い?
生後5~6ヶ月は離乳食の初期にあたります。離乳食の初期では、お粥をすりつぶしてポタージュ状にしたものなどを与えていきます。
では、いつから鮭を与えていいのでしょうか。離乳食を与えて1ヶ月くらいした離乳食初期の後期になったら、白身魚を加えても大丈夫です。そして離乳食中期にあたり7~8ヶ月あたりになると赤身魚を与えることができ、離乳食後期の9~11ヶ月あたりになると青魚を与えることができます。鮭は色が赤いので赤身魚に分類されそうですが、分類的には白身魚になります。
鮭は生後7、8ヶ月頃から食べられる
いつから赤ちゃんの離乳食に鮭を取り入れても大丈夫かというと、だいたいの目安として離乳食中期の7~8ヶ月くらいからです。鮭にはDHAが豊富に含まれているので、能の働きを活性化するといわれていて、赤ちゃんの脳の発達にとても役立つといわれています。とはいえ、毎日のように鮭を与えるのは偏ってしまうので、たとえば週に1度程度にするなどの配慮も必要です。
鮭は一般的な白身魚に慣れてから
鮭を離乳食に取り入れても大丈夫な時期はわかりましたが、この時期にいきなり鮭を与えるのはNGです。
いつから、どのようにするのかというと、まずはタイやカレイ、ヒラメなどの白身魚で慣らしてから鮭をメニューに加えましょう。鮭はこれら白身魚と比べると鮭は脂質が多いためです。脂質が多いと赤ちゃんは消化をうまく出来ません。表面がテカテカと光っている部分は脂なので、できるだけ脂が少ない魚から身体に慣らしていくことが大切なのです。
塩分に注意して生鮭を使おう
鮭をいつから食べさせたらいいのか解りましたが、注意しなければいけないこともあります。まず気をつけなければいけないのが塩分です。乳幼児が1日に摂取していいとされる塩分の目安は1.5gで、体重1kgあたり0.5gの塩で頭痛や嘔吐などの中毒症状が表れるといわれています。塩鮭の1切れあたりの塩分は平均2.1g、1日に摂取していい塩分量を超えてしまいます。離乳食に鮭を使う場合は、塩分の無い生鮭を使うようにしましょう。
1回の目安の量は?
いつから、どういう鮭を離乳食に加えていいのかわかりましたが、では量はどうでしょうか。与えていい量は時期によって変わります。
離乳食初期の場合、だいたい小さじ1杯程度(約5g)をすりつぶした状態で、少しずつ与えて生きます。離乳食中期だと小さじ2~3杯程度で硬さの目安は豆腐くらいです。そして離乳食後期になると小さじ3杯程度でバナナくらいの硬さにしてください。離乳食完了期になるとゆで卵の白身程度の硬さのものを小さじ3~4杯与えても大丈夫です。
離乳食に使う良い鮭の見分け方
一般的に鮭には白鮭、銀鮭、紅鮭があります。同じ鮭でも見た目が少し違うので、生鮭を買う場合でも選び方がポイントになってきます。良い鮭の見分け方について説明します。
せっかく栄養たっぷりの鮭を食べさせるのなら、
鮭の離乳食の下ごしらえ
赤ちゃんに食べさせる離乳食ですから、骨や皮がついたままの鮭をそのまま焼いて出すようなことはできません。また塩鮭を使うときは茹でて塩抜きをするなど必要なのはもちろんですが、生鮭を使うときにも、細かな下ごしらえが大切になってきます。どういった下ごしらえが必要なのかを説明していきます。
骨や皮は丁寧に取り除こう
生鮭を離乳食に使う場合は、まず骨抜きをしなければいけません。太い骨は調理前に毛抜きやピンセットなどを使って抜いてしまいましょう。
その後、お湯で茹でで脂抜きをし、
冷凍保存で調理がラクに
下ごしらえが終わったら、次は保存方法です。赤ちゃんに1度に与える鮭の量は小さじ程度なので、一気に使い切ることはできません。そこで、オススメなのが1度に使い切る大きさに切ったり、あらかじめこまかくした鮭をラップで包み、ジップロックなどに入れ密封して冷凍することです。保存期間は1月程度を目安にしてください。2~3ヶ月たっても食べられますが、ぱさぱさしたり、冷凍やけするのでお勧めできません。
鮭は離乳食の調味料代わりにも使える
出典: https://tenki.jp
赤ちゃん用に塩抜きした鮭はもちろん、生鮭を使う場合の調理でも、少量の塩を使うことが多いので、塩分を控えめにしなければいけない離乳食の調味料代わりに使うことができます。鮭の塩分を利用することで、調理に使う塩分を減らすことができます。
鮭の美味しい離乳食中期レシピ
離乳食中期は、いわゆる「もぐもぐ期」といわれ、ペースト状だった離乳食がだんだんと細かくですが、形のあるものを食べられるようになる時期です。とはいえ、大き目の塊はまだ無理なので、鮭を使ったメニューなら鮭フレークなど細かくしたものを使って食べさせることになります。離乳食中期にぴったりな鮭を使ったレシピを紹介します。
何にでも使えて便利鮭フレークのレシピ
鮭フレークは作り置きしておけば、いつからでも色々なメニューにも使える便利な一品です。まずは基本となる鮭フレークのレシピを紹介します。
鮭1切れを骨抜きして、皮をむき下ごしらえを終えたら、
ほぐし鮭入りお粥のレシピ
ほぐし鮭入りのお粥は離乳食中期の定番メニュー、レシピもとても簡単です。下ごしらえをした 鮭10gと7倍粥30gで大体1食分にあたります。鮭は茹でて皮と骨を取り除き、細かくほぐしてすりつぶしてください。
離乳食中期:鮭フレークで野菜入り簡単スープ
鮭フレークを使った簡単野菜スープに使う野菜は、余り野菜でも大丈夫です。ただし下ごしらえをしっかりしておきましょう。
レシピは、鮭フレーク小さじ1、数種類の野菜を合計で大さじ1程度に出汁を適量準備します。野菜は5mm以下に細かく切って柔らかくなるまで出汁でしっかり煮てください。下ごしらえは以上で、野菜が柔らかくなったら、鮭フレークを加え混ぜ合わせれば出来上がりです。野菜はにんじん、かぼちゃ、ほうれん草など、数種類を使ったほうが栄養価も上がります。
鮭フレークで味噌汁風にもなる離乳食
野菜入りスープの出汁に少量の味噌を加えれば味噌汁風に。塩分が高いのは赤ちゃんにはNGなので、減塩味噌でを使い、うっすら色がつく程度にすることがポイントです。
鮭と豆腐のグラタン風レシピ
ホワイトソースを使わず、豆腐を使うことでグラタン風の離乳食になるレシピです。塩・こしょうをほんのひとふり加えるとおいしく出来上がります。
鮭フレーク小さじ3、茹でてみじん切りしたブロッコリー15g、豆腐30g、溶けるチーズ半分を準備します。豆腐は泡だて器などを使って滑らかになるまで、混ぜてください。鮭フレーク、ブロッコリー、豆腐を混ぜ合わせ、チーズを乗せてオーブンで3分ほど焼けばできあがりです。滑らかな豆腐が口当たりもよく、赤ちゃんも食べやすいグラタンです。
麩を使って鮭のミルク煮レシピ
調乳済の 粉ミルクを使って、ミルク煮を作ることもできます。鮭はミルク煮などクリーム系との相性はとても良く、そこに麩を加えることでクリーミーなミルク煮になります。
鮭フレーク小さじ3、麩2個、溶かした粉ミルク大さじ3を準備しましょう。麩は硬いまま摩り下ろしてください。粉ミルクと麩を混ぜ合わせレンジで30秒ほど加熱します。その後、鮭フレークを加えよく混ぜ合わせてください。摩り下ろした麩が粉ミルクと混ざり合い、トロリとした出来上がりになります。離乳食中期なので、麩はそのままではなく、必ず摩り下ろしてください。
鮭の美味しい離乳食後期レシピ
鮭と豆腐のヘルシー柔らかハンバーグのレシピ
柔らかでたんぱく質が豊富な豆腐を使って、ハンバーグを作りましょう。鮭フレーク小さじ3、茹でてみじん切りした小松菜5g、絹ごし豆腐20g、片栗粉大さじ1を混ぜ合わせ、小さなハンバーグを作ります。フライパンに薄く油をいれ、ハンバーグを焼けば出来上がりです。豆腐を使っているので、口当たりもやわらかく、赤ちゃんも食べやすくなっています。
栄養満点やさしい味の鮭シチューのレシピ
離乳食の赤ちゃんにシチューを作る場合、小麦粉などアレルギーの原因となりやすい食材は避けて、代わりに片栗粉を使ってとろみを出すシチューを作りましょう。
鮭フレーク小さじ3、茹でてみじん切りしたほうれん草15g、牛乳30ml、片栗粉小さじ1/2を混ぜ合わせ、レンジに1分ほどかけます。その後、よく混ぜ合わせて再度レンジに40秒ほどかければ出来上がりです。1度レンジにかけたら混ぜ合わせるのを忘れないでください。
離乳食後期~完了期に鮭と高野豆腐入り肉団子
離乳食の後期から完了期になると食べられる食材も増え、ある程度形あるものも大丈夫になってきます。ヘルシー食材の高野豆腐とひき肉を使った肉団子のレシピです。
鮭1切れ(フレーク)、高野豆腐1個、ひき肉(何でもOK)120g、たまねぎみじん切り4/1個、にんじんみじん切り1/3個、塩少々を準備、高野豆腐は摩り下ろしたあとに、少量の水にさらし、柔らかくします。その後、すべての材料を混ぜ合わせ肉団子を作ります。肉団子は茹でても、レンジで3~4分ほどかけて火を通せばできあがりです。大きさは赤ちゃんの一口サイズくらいにしてください。
離乳食後期~完了期に鮭とにんじんのチャーハンのレシピ
チャーハンの野菜は、冷蔵庫にあるもので大丈夫ですが、今回はにんじんを使ったレシピです。鮭フレーク小さじ3,みじん切りしたにんじん小さじ2、やわらかいご飯50g、溶き卵半分、水50mlを準備。水を入れてにんじんを炒めたら、溶き卵、ご飯、鮭を加え炒めます。最後にしょうゆを1~2滴たらして混ぜ合わせればできあがりです。小松菜やほうれん草を加えると彩りが良くなります。
柔らかいご飯で鮭とほうれん草のおじやのレシピ
5倍粥ほどのご飯を使えばおじやをつくることもできます。離乳食なので調味料はしょうゆをほんの少し使うだけです。柔らかいご飯があれば、それを5倍粥程度まで煮込んで使うこともできます。
柔らかいご飯50g、鮭フレーク小さじ2、みじん切りしたほうれん草やシメジなどきのこ類20g、昆布だし200gほど、しょうゆ1~2滴を準備し、昆布だしでご飯を柔らかく煮ます。柔らなくなったらみじん切りしたほうれん草ときのこ類を入れ、混ぜ合わせます。最後にしょうゆを1~2滴加えて味を調えたらできあがりです。昆布だしでなく溶いた粉ミルクを使うとミルク粥にもなります。
鮭を離乳食に使うときの注意点
生鮭にはアニサキスなど寄生虫がついていることがあります。気が付かず食べてしまうと、中毒症状を起こし、ひどいときは手術で取り除くことになります。そうならないためにも生鮭はしっかりと火を通すことが必要です。しっかり火を通せば寄生虫は死滅してしまいます。抵抗力の低い赤ちゃんだからこそ、離乳食に使うときはきちんとした下ごしらえをするよう注意してください。
意外と鮭はアレルギーがでやすい
実は鮭はアレルギーが出やすい食品の1つでもあります。いつからアレルギーが出るかというと、早ければ食べた直後に、口の周辺や舌、唇が赤く腫れるなどの口腔アレルギー症候群の症状が出ることがあります。そのほかにもじんましんや、鼻水、目が赤くなるなどの症状が出る場合もあります。初めて赤ちゃんに鮭を食べさせたときは、1~2時間ほど、症状が出ていないか注意深くチェックすることも必要です。
鮭の離乳食を美味しく作って家族皆で楽しい食卓
栄養満点な鮭はいつから、どう食べさせればいいのかわかりました。日々成長する赤ちゃん、おいしい離乳食を作って家族みんなて食卓を囲めば楽しい時間がすごせることでしょう。アレルギーなどに注意しながら、良い鮭を選んで、おいしい離乳食作りに励んでみてはいかがでしょうか?