2018年06月04日公開
2024年07月14日更新
金目鯛の旬の時期はいつ?伊豆や高知や銚子など産地別に紹介!
鮮やかな赤が華やかな金目鯛について、皆さんはどのくらい知っていますか?旅行に行った時などによく食べることの多い金目鯛の煮付け、なんとなく食べていたかも知れませんが、金目鯛って産地によって旬の時期が違ったり、食べ方も色々あるのです。今まで意外と知らなかった金目鯛の謎、今回は詳しく紹介していきます!産地別に旬の時期も紹介しますので、これを読んで美味しい金目鯛を是非食べてみてください!
金目鯛はどんな魚?
金目鯛とは?
鮮やかな赤い色が特徴的な金目鯛ですが、皆さんは金目鯛がどういう魚なのか知っていますか?名前に鯛という文字が入っていて鯛の仲間だと思いがちですが、実は金目鯛は鯛とは全く種類の違う魚で、キンメダイ目キンメダイ科に属しているのです。鮮やかな色をしているので、鯛の代わりにお祝いの席などに用いられることが多く、鯛という文字が入って名付けられました。文字通り金色に見える眼が特徴敵で、金目鯛と呼ばれているのです。
そして、金目鯛は実は水深400m~600mに生息する深海魚です。世界各地の深海に生息していて、ハダカイワシやエビを捕食し、昼夜問わず活動しています。泳ぐときは胸ビレを羽ばたくように動かしながら泳ぎ、眼の奥のタペタムと呼ばれる反射体で光を集めて獲物を見つけます。このタペタムによって、眼がきらきらとした金色に見えるのです。国産のものはかなり高額で取引されており、スーパーに並んでいるのはほとんど外国産です。
金目鯛といえばこの鮮やかな赤い色の体が思い浮かびますが、実はこの鮮やかな赤色は、死後変色した状態です。金目鯛が生きて海底を泳いでいるときは、真鯛のように淡い綺麗な桜色の体をしています。白身魚ですが、新鮮なものであれば刺身にするとほんのり綺麗な桜色の良質な身を食べることができ、これは時間が経過するにつれて白っぽくなっていきます。味にクセは全くなく、品の良いな脂が甘みとうまみを感じさせてくれます。
金目鯛の歴史
深海魚だった金目鯛は、人類に発見されたのが意外に遅く、1830年代に初めてその姿を発見されたと言われています。日本では、明治時代の後期以降~大正時代にかけて金目鯛についての記録が残っているそうですが、一般的に庶民の食卓で食べられるようになったのは第二次世界大戦の後からだとされています。最初は金目鯛の派手な色とギョロっとした大きな眼などの見た目から、人々から「金魚のお化け」とも言われていたそうです。
新鮮な金目鯛の選び方
新鮮な金目鯛はどこで見分けるのでしょうか?まず大事なポイントとして挙げられるのは眼です。眼が澄んでいてハリのあるもの、そしてウロコが綺麗に残っているものが良いとされています。ウロコが剥げていたりなどの傷が無く、お腹の部分に程良く弾力があり、全体的にツヤのあるものを選ぶようにしましょう。切り身であれば、身に透明感があり切り口の綺麗なものを、冷凍であれば身が白っぽいものを選ぶようにしましょう。
金目鯛の栄養
金目鯛には、私たちの体に嬉しい栄養がたくさんつまっています。魚が健康に良いのはなんとなくしっているけれど、あまり詳しい栄養素や効能までは知らないという人も、金目鯛の栄養素、嬉しい効能についてしっかり知識を身につけましょう。夏バテしやすい今の時期や疲れが溜まっているときなどにもぴったりな食材ですし、成長期のお子様にもおすすめしたい食材です。効能についても詳しく紹介していきます。
金目鯛には、主にDHA・EPA・アスタキサンチン・コラーゲンが含まれています。特に旬の時期になると、栄養もたっぷり含まれています。DHAとは、ドコサヘキサエンサンといって魚に多く含まれる不飽和脂肪酸のことで、体内の中性脂肪を抑制し血管と血液を正常にする働きをしてくれます。 EPAはエイコサペンタエンサンといって、これも不飽和脂肪酸の一つですが、免疫力を高めて血液をサラサラにしてくれる働きがあるのです。
そして金目鯛には、筋肉の増強や回復の促進に良いとされている必須アミノ酸であるBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)という成分や、クエン酸回路を活発化させて疲労物質の分解を助けてくれるアスパラギン酸などがたっぷりと含まれています。これらの成分によって、体力アップや疲労回復、免疫力のアップも期待することができます。そして、アスパラギン酸は二日酔いの予防にも役立つ成分として知られています。
金目鯛には美容効果もあり!
金目鯛には、抗酸化ビタミンの一つであるビタミンEや抗酸化作用の強いアスタキサンチンが大変豊富に含まれています。アスタキサンチンは、紫外線を浴びることで生じる活性酸素からコラーゲンやヒアルロン酸を作る細胞を守る働きをしてくれるます。メラニン色素の生成を抑制する働きやコラーゲン・エラスチンの生成を促進する効果もあり、体の内側から紫外線対策・美白対策ができてアンチエイジング効果も発揮してくれるのです。
金目鯛の旬の時期を産地別に紹介!気になる値段も
金目鯛の旬の時期は?
金目鯛の旬の時期は、年に2回あると言われています。まず、12月~2月の1番脂ののった時期、そして、5月~6月の産卵前の初夏の時期が、栄養をたくさん蓄えていてととても美味しくなる時期だそうです。そして、金目鯛は国内にいくつか有名な産地があります。地域ごとにブランド化されているものもあり、今回は伊豆・高知・銚子など、ブランド化された金目鯛の有名な産地別に旬の時期などについて詳しく紹介していきます。
金目鯛の水揚げ量日本一!3つのブランドを持つ伊豆
まず紹介したいのが、金目鯛の水揚げ量日本一を誇る伊豆の金目鯛です。伊豆の金目鯛の旬の時期は12月~2月の冬場で、脂がしっかりとのっていて身がふっくらとしています。伊豆の中でも3つの地域に分かれて人気のブランドがあり、「須崎の日戻り金目鯛」、「稲取キンメ」、「稲取キンメ」が有名です。伊豆の中での産地は下田や稲取、伊東になります。伊豆の金目鯛の金額相場はだいたい900gサイズで1尾4500円以上になります。
「土佐沖どれ金目鯛」のブランドで有名な高知
次に有名なのは、高知の金目鯛です。高知の金目鯛は常に冷たい海域に生息していて、旬の季節以外にも年間を通して脂がのった状態なのが特徴です。高知の金目鯛も冬場が旬の時期で美味しいと言われていますが、産卵直前の初夏の時期は特に旬の時期で美味しいと言われていています。高知では「土佐沖どれ金目鯛」というブランドの金目鯛が有名です。高知の金目鯛の金額相場は1尾が約3000円前後だと言われています。
「銚子つりキンメ」のブランドで有名な銚子
そして3つ目は、千葉県銚子が産地の金目鯛です。銚子の金目鯛は豊富な餌場に恵まれた環境にあり、旬の季節だけではなくて、一年を通して非常に脂がのっているのが特徴です。銚子では特に3月~5月に獲れる金目鯛がとりわけ身の質や甘み・うまみが高く美味しいとされています。銚子沖で摂れる金目鯛が「銚子つりキンメ」としてブランド化されていて人気です。銚子の金目鯛の金額相場は1尾1500円前後とされています。
他にもここが有名!金目鯛の産地
金目鯛は主に、関東東沖から小笠原諸島、沖縄までの太平洋沿岸で漁獲されている魚です。前述して紹介した伊豆・高知・銚子以外の産地でも、小笠原、南西諸島、天皇海山周辺海域など南の海域では長崎県などでも美味しい金目鯛が多く水揚げされています。まとめると、金目鯛の現在のの主な産地は静岡県の伊豆、神奈川県、千葉県の銚子、東京都、高知県の1都4県と長崎県ということになります。
今や金目鯛は高級魚?
金目鯛はかつては真鯛の代用としてよく用いられることで有名な魚でしたが、近年は金目鯛を獲る漁師が激減してしまっていて、それに比例して漁獲量も減ってしまっています。その為、価格が高騰していて、養殖の真鯛よりも今回紹介した天然ものの国産の金目鯛のほうが価格が高いなんてこともあるのです。今や金目鯛も立派な高級魚になっていることから、伊豆・高知・銚子など各地でこのように金目鯛のブランド化が進んでいるのです。
ふるさと納税の返礼品としても注目されている金目鯛
そして今、ふるさと納税の返礼品としてもこのブランド化された金目鯛が贈られることもあるということで大変注目されています。愛するふるさとに納税した御礼として、この美味しい金目鯛をもらうことができるなんて、とても嬉しい特典です。最近は様々な返礼品を目的にふるさと納税をする人も増えているほど返礼品が充実していますので、気になる人は是非、各自治体のホームページなどでチェックしてみてください。
金目鯛の食べ方は?おいしい料理を紹介
金目鯛はしっかりと脂がのっていて、特に煮魚にするのが人気ですが、皆さんは金目鯛をどのように料理することが多いでしょうか?金目鯛そのものが味にクセもなく様々な調味料の味も染み込みやすいので、非常に扱いやすく調理しやすい食材です。いつも煮付けなどの決まった調理方法でしか金目鯛を料理しない人も、今回紹介する色んな料理法で是非、旬の金目鯛をを美味しく食べてみましょう。献立のレパートリーもグッと増えます。
金目鯛の刺身
金目鯛は、お腹のヒレや尻ビレに棘がありますがそれほど鋭いものではなく、刺身として処理するのも比較的簡単にできます。ですが知っての通り金目鯛のウロコは頑丈でとてもしっかりしているので、このウロコを取る作業が少し面倒かもしれません。皮つきの状態で薄造りにして出される場合も多いです。旅館などで出されると華やかでテンションが上がります。金目鯛の身の色がほんのり桜色だと、新鮮な証拠です。
金目鯛の煮付け
恐らく金目鯛の調理法として一番有名で人気のあるのがこの煮付けではないでしょうか?小骨が少なく、身も柔らかいので、煮付けにした時にふっくら仕上がります。小骨が少ないのでちいさい子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人に食べられています。下処理としては、しっかりと水洗いしてサッと湯通ししてからウロコを取ると簡単です。ごはんのおかずとしてももちろん、お酒のあてにもぴったりなメニューです。
金目鯛の塩焼き
金目鯛は白身魚なので、シンプルな塩焼き出も大変美味しく食べることができてもおすすめです。脂のたっぷりのった旬の時期は、シンプルに塩焼きにしてその金目鯛のうまみを味わうのもなかなか良いものです。塩も岩塩などいつもより少し良い塩を使うとさらに金目鯛の甘み・うまみが増します。たっぷりの大根おろし、レモンやかぼすなどを添えてさっぱり頂きましょう。香ばしい匂いも食欲をそそって、ご飯が進みます。
金目鯛のしゃぶしゃぶ
お祝いの席や、ホームパーティーなどの時に是非おすすめしたいのが金目鯛のしゃぶしゃぶです。皮つきで準備しておくと食卓も華やかになります。ポン酢やゴマダレなど、何種類かつけダレも準備しておくと良いでしょう。サッとしゃぶしゃぶして食べてみると、金目鯛の味わい深い甘みをダイレクトに楽しむことができます。満足感の高いメニューになって家族も大喜びするでしょう。
金目鯛の保存方法は?
金目鯛を購入して、一回の料理で使い切ることが出来なかった場合は、金目鯛が乾いてしまわないようにラップなどでぴったりと包んで、保存用のポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。保存開始してからできるだけ早めに食べることをおすすめします。どうしても冷凍保存したい場合は、料理したものを冷凍するようにしましょう。そして、かならず保存開始日をメモしておいて、忘れてしまわないようにしましょう。
妊婦さんは金目鯛を食べる頻度に注意!
実は金目鯛の体内には微量の水銀が含まれている為、厚生労働省からもマグロなどと共に妊婦にとっては摂取量に注意しなければならない食材として報告されています。該当する人や家族は、その他の食品も合わせて摂取量に注意したい食品項目を必ず確認しておきましょう。思いも寄らない食材に、こういった注意しなければならない成分が含まれている場合があります。
旬の金目鯛、効果的な食べ方は?
金目鯛に含まれているアスタキサンチンという栄養成分は、抗酸化作用が期待できる成分ですが、その多くは体の表面にあります。効果的に食べたい場合は、皮ごと調理することをおすすめします。また、このアスタキサンチンは加熱すればするほど減少すると言われています。アスタキサンチンが多く残る調理法は煮る・蒸す方法だとされているので、工夫して料理しましょう。ビタミンCと組み合わせると効果が高まるとも言われています。
旬と産地を知って金目鯛をおいしく食べよう!
いかがでしたか?普段旅行に行った時や特別な時などしか食べることがなかった金目鯛について、旬の時期など詳しく紹介してみました。私たちの想像していた以上に、嬉しい栄養が豊富に含まれていることも分かりました。今まで知らなかったことや産地別のブランド金目鯛のことなど、魅力のたくさんつまった金目鯛ですが、旬の時期や様々な調理方法を知っていると、味わう楽しみや料理する楽しみも増えて更に食事が楽しくなります。
もし今回紹介した伊豆・高知・銚子などの金目鯛の産地に旅行や出張で行く機会があったら、是非そこの地元で獲れた旬の金目鯛を食べてみてください。新鮮なお刺身など、そこでしか味わえない美味しさに出会うことができて最高の思い出になること間違いなしです。そして、普段と違った金目鯛の食べ方で是非新しい美味しさに出会ってください。