南インド料理は北インドと違う？南インド料理が食べられるお店も紹介！

インドはインド洋に突き出たインド半島にあり西側はアラビア海、東側はベンガル湾に面しています。国土はヒマラヤ山脈、デカン高原、ヒンドスタン平原、東西ガーツ山脈の4つに大別され、サトプラ山脈、ナルマダー川、ヴィンディヤ山脈より南部が南インドと呼ばれています。

インドは広大な国土があり、北インドと南インドでは気候も大きく異なることから作物にも違いがあります。もちろん料理にも違いがあり、この記事では南インド料理について徹底解説します。

南インド料理の特徴は日本と同様に米飯が主食で、調理にココナッツミルクを多く使用します。菜食主義者、いわゆるベジタリアンが多い地域でもあるため、野菜や豆を利用した料理が主流です。したがって、油類は穀物から採れるごま油やマスタードオイルが多く使用されます。

スパイスはクロガラシやカレーリーフが愛用され、肉類よりも魚を使った料理も多くみられます。味付けも油を使った料理が少なく、全体的にあっさりとしているのが特徴です。

南インド料理にはティファンと呼ばれる、軽食メニューが数多くあります。一番有名なのがドーサというクレープような食べ物です。米や豆の粉などで作られ、ペースト状に擂り潰したものを熱した鉄板の上でクレープのように薄く伸ばして焼き上げます。サンバルという野菜のスパイシー煮込みやペースト状のスパイスと一緒にいただきます。

同じドーサでも、マサラ・ドーサは、薄く焼いた生地の中に野菜のスパイス炒めを中に巻いた料理です。ココナッツやスパイスが効いたマサラソースにつけて食べます。

その他には、米粉で作られる丸いクレープのようなアッパムやスパイシーで甘くないドーナッツのワダが有名です。厚くて丸い生地にトマトや玉ねぎ、香菜などをトッピングして食べる南インド版お好み焼きのようなウタパムもおすすめです。

南インド料理を代表するミールスは南インドのケララ州が発祥とされていて、米が主食で複数のカレーや副菜を合わせいただく定食メニューです。

南インド料理の主食の米に、豆と野菜のスパイシーで酸味のあるカレーのサンバル、南瓜と豆のココナッツミルク煮のオーランなどのカレーを合わせていただきます。さらに、酸っぱいスープのラッサムやポテトロースト、ヨーグルトなどの副菜やデザートがワンプレートにのってでてくるのがミールスです。

日本のインド料理といえばスパイスの効いたカレーがメインのお店で、北インド料理も南インド料理も一緒に提供していました。かつては南インド料理だけを取り扱っている専門店は東京都内でも数軒しかなく、実際には北インドのナンなども販売していました。

最近では東京都内において南インド料理店が急増していて、日本人と同様に米が主食ということもあり人気がでてきています。さらに、油を多く使用せず野菜中心のメニューでヘルシーなことから女性に指示されています。特に中央区や千代田区は激戦区とも呼ばれ、数多くの南インド料理店が立ち並び、たくさんのファンが訪れています。

広大な国土があるインドは北インドと南インドでは気候が全くといっていいほど違いがあります。北インドは季節によって寒暖差が激しいのが特徴で、暑季は過酷で最高気温は40度近くまで上がり、乾季は最低気温が10度以下まで下がります。

南インドは年間を通じて高温多湿であり、乾季でも気温はそんなに下がらず年間を通しての気温差が少ないのが特徴です。農作物にも違いがあり、北インドは小麦が多く栽培され、南インドでは稲作が盛んにおこなわれています。

南インドでは米が主食であり、米に合うカレーが作られます。インドの米は細長くて粘り気が少ないのが特徴で、水分が多いサラサラしたカレーが作られるようになりました。豆と野菜のサンバルなどが有名で、南インドのカレーは肉や魚を使わず野菜だけで作るベジカレーが主流です。

年間を通し暑いことから、マスタードシード、カレーリーフ、タマリンドなど酸味やスパイスの辛さを効かせたカレーで食欲増進を誘います。

南インドのカレーはミールスで提供されることが多いことから、米にカレーをかけ混ぜ合わせていただきます。初めに小皿に盛られたそれぞれのカレーを少しずつ味見すれば、味の違いが解ってさらに楽しめます。

北インドのカレーは牛乳や生クリームなどを使用しているため、油分が多くコッテリと濃厚なのが特徴です。乾燥した地域なので小麦がよく育ち、ナンなどと合わせて食べることが多く、水分が少なくドロっとしているカレーが合います。

ターメリック、ガラムマサラ、クミン、カルダモンなどのスパイスを使い、具材はチキンやマトンなどの肉類がメインです。

北インドでは小麦粉をこねて作ったナン、チャパティ、パラタなどのパン類と合わせて食べます。カレーに浸けたり、包んだりして食べます。

ダバインディアは東京メトロ京橋駅から徒歩2分、相模ビル1階にある東京で一番人気のある南インド料理店です。黄色と青をベースとした一目でわかる外観に、天井や壁は青紫のエレガントな色をしている異国情緒漂う店内です。

バナナの葉に盛られたダバ ミールス、自家製チーズとミックス野菜入りのヴェジタリアンドーサ、海老のガーリックレモンバターなど本格的な南インド料理が味わえます。ランチタイムには行列もでき、日替わりカレー3種類が一度に楽しめる三色カレーが人気です。

南インド料理ダクシン東日本橋店はJR総武本線の馬喰町駅から徒歩3分、1階から3階までフロアがある広い店内が自慢の南インド料理店です。喫煙が可能な1階席、オリエンタルな雰囲気の2階席、結婚式の2次会パーティーや同窓会など貸切ができる3階席があります。

本場インドからの厳選スパイスを使用したチキンカレー、カリフラワーとグリンピースのカレー、海老がメインのゴアプローンカレーなど南インドカレーを満喫できます。50cmを越えるサイズのドーサランチもおすすめです。

南インド料理レストラン・ダルマサーガラは東京メトロ東銀座駅から徒歩4分、ギンザエイトビル2階にある本格派の南インド料理店です。ミシュランガイド東京2020のビブグルマンに選定された名店でもあり、仏法をテーマにデザインされた店内で、落ち着いた雰囲気で食事が楽しめます。

メニューの半分がベジタリアンメニューで、平日ランチミールス、平日ダルマサーガラランチミールスなど種類豊富で豊富です。季節のパーティーメニューや北インド料理もおすすめです。

南インド料理専門店ニルワナム神谷町店は地下鉄日比谷線の神谷町駅から徒歩3分、大手ビル2階にあります。伝統的な料理インド料理からモダンインド料理まで楽しめるお店で、2階の入口を抜けるとインドのお店と見間違えるような異空間が広がります。

人気は毎日メニューが替わるランチバイキングです。南インドを代表するカレーのザンバル、軽食メニューの一つワダ、スパイス入りの豆カレーのダルフライなど南インド料理が充実しています。さらに、北インド系のカレー北インド系のカレーのムグライチキンもあります。

南インドキッチンは東京メトロ月島駅から徒歩5分、リバーシティ21の2階にある南インド料理のお店です。京橋にある南インド料理の名店ダバインディアで働いていたシェフの新店で、インドらしいオリエンタルな装飾やスパイスの香り漂うおしゃれなお店です。

ランチメニューが豊富で南インドミール、ドーザランチ、3種類カレーセット、ワンカレーセットなどがあり、チーズナンセットなどの北インド料理も味わえます。濃厚なバターのコクに爽やかなレモンの酸味を効かせたレモンバターエビカレーは一度は食べて欲しい一品です。

南インド料理ムットは東京メトロの西新宿駅から徒歩5分、新宿東海ビルの1階にある南インド料理をメインに提供しているお店です。インドの国旗をモチーフにした看板が掛かり店内にもインドの装飾がなされ、南インド出身のシェフが腕を振るいます。

人気ランチメニューは日替わりランチで数種類のカレーとナンかライスを選べます。その他にスパイスの効いたラッサムや具だくさんのサンバルも本格的な味わいです。南インド料理ばかりではなく、タンドリーチキンやナンなどの北インド料理も味わえます。

南印度ダイニング中野店は中野駅から徒歩9分、薬師あいロード商店街にある本格的南インド料理を堪能できるお店です。チェンマイのホテルで修業を積んだシェフが腕を振るい、インドの店舗をイメージした内外装で異空間ムードたっぷりです。

人気ランチはベジタリアンミールスで、野菜カレー、サンバルカレー、ラサムスープ、パラタ、パコラ、ヨーグルト、チャイが付いた本格的なチェンマイミールスです。その他、ドーサセット、ビリヤニセットなどの南インド料理、ターリランチなどの北インド料理も楽しめます。

アーンドラ・キッチンは御徒町駅南口から徒歩2分の水野ビル地下1階にある、南インド・アーンドラ地方の料理をメインに提供しています。スパイスで野菜の旨みを引き出したミールスなどの本格的な南インド料理が魅力で、ランチタイムには行列ができる人気です。

おすすめはミールスベジタリアンで、日替わり野菜カリー2品、ポリヤル、サンバル、ラッサム、自家製ヨーグルトなどが付いてきます。その他にランチミールス、ランチドーサセットなどランチメニューが豊富で、ノン・ベジタリアンミールスコースも人気があります。

シンズ・キッチンは近鉄日本橋駅から徒歩2分、黒門市場前の丸富パールビル1階にあるインド家庭料理のお店で、ビリヤニやミールスなどの南インド料理も味わえます。内外装は本場インドのお店をイメージして作られていて、足を一歩踏み入れると異空間が広がっています。

南インド料理のミールスは野菜カレー4種類、肉カレー4種類、バスマティライスなど本場と同じ味が自慢です。本格的な炊き込むタイプのビリヤニは、ここでしか味わえない絶品メニューです。

ポンガラカレーは大阪メトロ梅田駅から徒歩2分、阪急サン広場地下通り1階にあるスリランカカレーがメインのお店で南インド料理も楽しめます。

スリランカカレーはインドカレーと比べるとヘルシーでオイル少な目でサラサラとしているのが特徴です。このスリランカカレーをベースに色々なスパイスを使い複雑な味のカレーを作りだし、南インド料理のミールス風に提供しています。ポンガラプレート、スリランカプレート、選べる2種のカレープレートが人気です。

亜州食堂チョウクはJR東西線の新福島駅から徒歩3分、ABCアネックスの裏道にあるアジア・エスニック料理がメインで南インド料理も提供しています。コンセプトは「パスポートのいらないアジア旅行」で、ミールスをはじめとした南インド料理やタイ、インドなどの本格的なアジア料理を味わえます。

ランチタイムには日替わりで各アジア料理が提供され、ミニチャイ付きのミールス、タイの屋台の定番のカオラートゲーン、マレーシア料理のバクテーなどがあります。

サッチェズカリーは大阪メトロの中崎町駅から徒歩4分のシャトー東梅田1階にある、スパイスカレーと南インド料理を味わえるお店です。赤い看板に黄色い壁が印象的な外観に、観葉植物が置かれた店内は南国の雰囲気を感じることができます。

人気メニューは本格的南インドカレーで、野菜キーマ、ほうれん草と新じゃがのカレー、豚バラと金時豆のカレーなどがあります。ターリーにはカレー、玄米、アチャールなどがのせられスパイシーな香りと辛さのカレーとの相性が抜群です。

インド料理ナンタラは大阪メトロ都島駅から徒歩4分、インド料理が中心でミールス、ドーサ、ビリヤニなどの南インド料理も楽しめます。全54席とゆったりとした広い店内でカウンター席やテーブル席などがあり、2階には個室24席の貸し切りスペースもあります。

北インド料理よりもあっさりしているミールス、米と豆のペーストで出来た生地を発酵させたドーサ、高級香り米バスマティライスを使用したビリヤニなど南インド料理が豊富です。一般的なナンタラのカレーやあいがけカレーライスもおすすめです。

サウスインディアン福岡天神店は、西鉄福岡駅南口から徒歩4分のところにあるIMAIZUMI二十四節季ビルの1F奥にある南インド料理店です。2019年6月にリニューアルオープンした綺麗な店内には、カウンター席とテーブル席があり、落ち着いた雰囲気で絶品の南インド料理を味わえます。

人気メニューは限定15食のミールスランチで、お好みカレーを全5種類から選べます。激辛に挑戦したい方はカシミールカレーがおすすめで、チキンカレー、ベンガルカレー、バターチキンカレー、キーマカレーがあります。

ポラポラ食堂は福岡市営地下鉄の赤坂駅から徒歩3分、大正通り沿いのスーパーの地下にあるフドウ赤坂地下名店街の一角にあるお店です。店内にはカウンター席とテーブル席があり、インドの雑貨や写真が飾られ異国情緒たっぷりです。

人気メニューは肉類を使用しないベジタブルミールスで、南インド料理を代表する菜食カレーのサンバルや酸味の効いたスープのラッサムなどが付いてきます。本日のミールスは日替わりで提供されます。

ゼリージュは福岡市営地下鉄の桜坂駅から徒歩8分の筑紫女学園高等学校の近くにある、モロッコ料理や南インド料理を味わえるお店です。鮮やかな黄色の壁と青い看板が目印で、内装もインド風に装飾され異国情緒を感じることができます。

人気メニューはベジタリアンの人も大丈夫な魚肉なしのカレーのベジタブルミールスと、魚や肉入りのカレーが付くノンベジタブルミールスです。その他ラムとほうれん草のカレー、パスマティライス、ドライカレーなどがおすすめです。

チャクラは福岡市営地下鉄の薬院大通駅から徒歩5分、ヴィラージュ天神1階にある南インド料理店です。ミールス専門店なので普通のカレーは販売しておらず、カウンター6席のみの小さな店内ながらカレー通が集まることで有名です。

ランチメニューはベジタリアンミールス、ノンベジミールス、メキシカンミールスマスカラスの3種類があります。メインのカレー、サンボル、酸っぱくて辛いラッサム、豆カレーに、ご飯、タコスにその他副菜を合わせるとかなりの品数が付いてきます。

筑前インド月と亀は、福岡の小京都と呼ばれる朝倉市秋月の秋月郵便局近くにある南インド料理店です。昭和レトロを感じる古民家を改装したお店で、テーブル席と小上がりの座敷席があります。

人気メニューは筑前インド定食で、チキンカレー、ポークビンダルーなどあるカレーから2種を選び、ラッサム、サンバル、サラダ、パパド、十穀ごはんなどが付いてきます。スパイスと酸味の効いたカレーを混ぜると味に奥行が生まれ抜群の美味しさです。

この記事では南インド料理について紹介しました。インド料理といえばカレーで、北インド料理ち南インド料理に区別され、それぞれに特徴があることがわかりました。米が主食の南インド料理は日本人好みのカレーなので、ぜひ一度は食べてみたいものです。全国に増えている南インド料理専門店でミールスなどを味わいましょう。