2022年06月17日公開
2024年06月20日更新
炊き込みご飯の正しい水加減は?失敗したときの対処法やコツを紹介
炊き込みご飯の正しい水加減について解説します。炊飯器で炊き込みご飯を作るときの水加減を、ケース別にまとめています。米が固かった場合など、失敗したときの対処法も詳しく説明!いろいろな具材が楽しめる、簡単な炊き込みご飯レシピも紹介します。
目次
炊き込みご飯の水加減はどのくらいがベスト?
炊き込みご飯は炊飯器任せで作れるため、料理が苦手な人でも簡単に作れます。しかし、意外と水加減が難しく、失敗してしまうこともあるでしょう。
本記事では、炊き込みご飯の正しい水加減について解説します。失敗したときの対処法や、簡単で美味しいおすすめレシピも紹介します。
炊き込みご飯が失敗する理由と正しい水加減
炊き込みご飯が失敗する理由
炊き込みご飯が失敗する理由は、調味料の分だけ水分が増えてしまうためです。炊き込みご飯には、醤油やみりんなど、液体の調味料を入れることが多いです。そのため、普段通りの水加減にしてしまうと、ご飯がべちゃっとしてしまいます。
炊き込みご飯を作るときは、調味料の分だけ水分を減らすことが大事です。また、食材から出る水のせいで、水っぽい仕上がりになることもあります。水加減を調節しても、べちゃっとしてしまうときは、使っている具材を見直してみましょう。
通常の炊き込みご飯の水加減
通常の炊き込みご飯の場合は、水加減も通常通りにします。ただ、後から調味料を入れてしまうと、最終的に水分量が増えてしまいます。上手に炊くコツは、先に調味料を入れておくことです。調味料をすべて入れたら、米の量に合った目盛りまで水を加えましょう。
無洗米で作る場合の水加減
無洗米の場合は、普通の白米と水加減が変わります。無洗米は米ぬかが取り除かれている分、普通の白米より1カップの量が増えます。そのため、通常通りの水加減にしてしまうと、固めの食感になってしまうのです。
無洗米で炊き込みご飯を炊くときは、水をやや多めに加えましょう。炊飯器に無洗米用の目盛りがある場合は、その目盛りに合わせてください。
白米ともち米で作る場合の水加減
白米にもち米を混ぜると、もちっとした食感の炊き込みご飯が作れます。もち米はもともと水分が多いため、白米と同じ水加減だと、べちゃっとしてしまいます。もち米を炊くための水は、白米の半分にするのがポイントです。
白米を炊くための最適な水の量は、白米の1.1〜1.2倍だといわれています。白米1合は180mlであるため、1合炊くのに必要な水は198〜216mlとなります。
白米1合に198mlの水を使うとしたら、もち米1合当たりに必要な水分量は99mlです。白米ともち米を混ぜる場合は、この水分量を基準に考えましょう。
炊き込みご飯の水加減に失敗したときの対処法
対処法①水分が多い場合
炊き込みご飯が水っぽくなったときは、電子レンジで水分を飛ばすのがおすすめです。食べる分だけ器に盛り、ラップをかけずにレンジで90秒ほど加熱しましょう。それでもまだ柔らかい場合は、さらに30秒追加で加熱します。
多少の水っぽさであれば、これで改善することができます。しかし、レンジで加熱しても水っぽいときは、違う料理にリメイクしてしまいましょう。ただ、そのままの状態で使うと、水分が多すぎてうまく調理できません。
他の料理に使う場合は、一度ご飯を水洗いして、表面のぬめりを落とします。ザルに上げてしっかり水気を切ったら、雑炊やリゾットに活用しましょう。
また、具材を追加して、チャーハンにリメイクすることもできます。水洗いをすることで味が薄まるため、味見をしながら調味料を足してください。
対処法②お米が固い場合
水が少なすぎた場合は、米に芯が残ることがあります。米が固かったときは、水を足して再度炊飯しましょう。追加する水の量は、1合あたり50CCが目安です。ただ、そのときの炊き込みご飯の状態によって、水加減は変わります。
実際に見たり食べたりして、どのくらいの水が必要か判断しましょう。どの程度水を加えれば良いかわからないときは、電子レンジを使うのがおすすめです。
平らな皿に炊き込みご飯を移し、大さじ2杯程度の水を全体にかけます。ラップをして2分ほど加熱すると、米が柔らかくなります。
対処法③味が濃い場合
味が濃すぎた場合は、普通の白いご飯を混ぜて食べると良いでしょう。程良く味が薄まって、食べやすくなります。また、味をつけずに茹でただけの根菜を混ぜても、良い加減に味が薄まります。
根菜を混ぜるときは、しっかりと水気を切るようにしましょう。他にも、醤油をかけない卵かけご飯にしたり、お茶漬けに利用するのもおすすめです。
炊き込みご飯の水加減に失敗しないためのコツ
コツ①米はしっかり浸水させる
炊き込みごはんは、米にしっかり吸水させることが大事です。調味料の塩分や糖分が吸水を邪魔するため、そのまま炊くと固い仕上がりになります。調味料を入れる前に、吸水を終わらせるようにしましょう。
夏であれば30分、冬なら1〜2時間の吸水時間が必要です。米が水を吸ったらザルに上げ、よく水気を切りましょう。水気が残っていると、炊くときの水加減が変わってしまいます。必ず一度ザルに上げてから、再び水を加えるようにしてください。
研いだお米を吸水させずに調味料の入った水につけても、お米は水を吸いません。必ずあらかじめ真水で吸水させてから、水をザルでしっかりと切り、味つけをした水分で炊き上げましょう。味をつけたらなるべく早く炊飯をスタート。
コツ②調味料を先に入れる
調味料を先に入れてから水を加えることで、水分量が多くなりすぎるのを防げます。まずは調味料を入れてから、炊飯器の目盛りまで水を加えるようにしましょう。また、調味料と水を入れた後に軽く混ぜると、炊いたときのムラができにくくなります。
コツ③具材は小さめに切る
炊き込みご飯の良いところは、生の食材もそのまま炊飯器に入れられることです。しかし、具材が大きすぎると、味があまり染み込みません。
火の通りにくい食材や、味の染み込みにくい食材は、あらかじめ小さく切っておきましょう。小さく切ることで、味のなじんだ美味しい炊き込みごはんが出来上がります。
コツ④具材は混ぜないで炊く
炊き込みごはんの具材は、最後に乗せるのが基本です。混ぜることなく、上に乗せたままの状態で炊きましょう。炊く前に具材を混ぜてしまうと、水の対流を妨げて炊きムラが出ます。
炊く前は具材を混ぜず、炊き上がってからすぐに混ぜるようにしましょう。混ぜてからご飯を蒸らすことで、ふっくらとした香りの良い炊き込みご飯に仕上がります。
コツ⑤具材によって水分量を減らす
具材によって、通常の水加減でも上手に炊けないことがあります。失敗しやすい具材は、きのこやトマト、大根などの水分が多い食材です。
これらの具材を使うときは、通常よりも少なめの水加減にするのがおすすめです。水加減が難しい場合は、できるだけ水分が少ない具材を使用すると良いでしょう。
コツ⑥炊飯器に入れすぎない
炊き込みご飯を作る場合は、炊飯器の6割程度の量に抑えるのがポイントです。5合炊きの炊飯器を使うのであれば、3合までに留めておきましょう。
それ以上の量で炊くと、加熱が行き渡らない可能性があります。炊飯器の容量ギリギリまで入れず、余裕がある状態で炊飯してください。
コツ⑦予約せずにすぐ炊く
炊き込みごはんの場合、予約炊飯はNGです。具材を入れたまま放置すると、腐敗する危険性があります。また、調味料が分離したり沈殿したりして、上手に炊けない可能性も出てきます。炊き込みご飯は準備が終わり次第、すぐに炊飯するようにしましょう。
炊き込みご飯のおすすめレシピ
鶏おこわ風炊き込みご飯
【材料】
- 米 2合
- 切り餅 1個
- 鶏もも肉 1/2枚
- にんじん 1/3本(約50g)
- ごぼう 1/4本(約50g)
- しいたけ 2枚
- 油揚げ 1/2枚
- A 醤油 大さじ1
- A 酒 大さじ1
- A 砂糖 小さじ1
- B 酒 大さじ2
- B 醤油 大さじ2と1/2
- B みりん 大さじ2と1/2
【作り方】
- 鶏肉を2cm角程度に切り、包丁で叩きます。
- 1にAを加えて、10分漬けておきます。
- 切り餅を縦半分に切り、薄くスライスします。
- しいたけは石づきを切り落とし、薄切りにします。
- にんじんは薄いいちょう切りにします。
- ごぼうは薄い輪切りにして、酢水にさらします。
- 油揚げは油抜きをして、細切りにします。
- 洗って水気を切った米を炊飯器に入れて、Bを入れます。
- 2の漬け汁も加え、米と混ぜます。
- 水を2合の目盛りより少なめに加えます。
- 切り餅を入れて、平らに並べます。
- 11の上に、鶏肉、油揚げ、ごぼう、しいたけ、にんじんの順に乗せます。
- 通常炊飯します。
- 炊けたら全体を混ぜ、器に盛りつけたら完成です。
モチモチの食感が人気の、鶏おこわ風炊き込みご飯のレシピです。切り餅を使うことで、まるでもち米を混ぜたかのような食感になります。
野菜から水分が出るため、水加減をやや少なめにするのがポイントです。具沢山でボリュームがあり、おかずがなくても食べごたえ満点です。
鮭の炊き込みご飯
具材を入れて炊くだけで作れる、鮭の炊き込みご飯のレシピです。具材の下処理などをする必要がないため、手間なく簡単に調理できます。生鮭を使う場合は、少し塩を振っておきましょう。塩鮭のときは、そのまま使って大丈夫です。
鮭は加熱後の色がきれいで、肉を使うよりも色鮮やかに仕上がります。最後にネギや大葉をかけて緑を加えると、さらに彩りが良くなります。子どもが食べる場合は、枝豆を加えるのもおすすめです。
炊き込みご飯の水加減は具材によって量を変えよう
炊き込みご飯の水加減は、そのときに使う具材によっても変わります。水分が多い具材を入れるときは、水の量を少なくすることがポイントです。また、無洗米やもち米を使うときも、白米とは水加減が変わります。
それぞれのケースで正しい水加減を覚えておくと、失敗も減るでしょう。ただ、その人にとっての最適な水加減は、好みによっても異なります。何回か作ってみて、自分にちょうど良い水加減を探ってみてください。