だしの素など和風だしの代用品!ない時の代わりに!ほんだしとの違いも
だしの素がない時の代用品や和風だしの代用レシピ、ほんだしとの違いを紹介します。普段使う機会の多いだしの素の代わりとなる調味料を覚えておくといざという時に役に立ちます。身近な調味料で簡単に和風だしが作れます。
だしの素は他のもので代用できる?
和食の味の決め手として大きな役割を持つ和風だしですが、自作している方よりもお手軽で便利なだしの素を利用している方のほうが多いことでしょう。使う機会も多い調味料だけにうっかり切らしている時もあり、何かで代用できないか考えることもあるのではないでしょうか?
そこで、本記事ではだしの素がない時にどんな調味料で代用できるのかを徹底調査しました。和風だしの代用レシピも紹介しますので、より本格的な味わいの和食を作ってみたいという方も必見です。
だしの素の成分と特徴
だしの素の代用品について紹介する前にまずはだしの素がどんなものなのか確認しておきましょう。だしの素にはどのような成分が含まれていてどんな特徴があるのか掘り下げてみました。
成分
だしの素の主成分は、食塩、ブドウ糖などの砂糖類、鰹節粉末やエキスなどの風味原料です。製品によってはアミノ酸などの調味料、酵母エキスなども加えられていますが、鰹節にこだわって作られていることから香りや風味の際立った商品が多くなっています。
特徴
だしの素とは和風だしの成分やエキスを粉末状にすることで、だしを取る為の時間や手間を省きすぐに使えるように作られた商品の総称です。素材から取った和風だしと比べると濁りや後味に違いはあるものの、旨味に関しては遜色ありません。また素材に味が馴染みやすくて手軽に使いやすいというメリットがあります。
だしの素と良く似た使い方をするものにコンソメがあります。だしの素が和風だし、コンソメが洋風だしと思っている方も多いと思います。ですが、正しくはだしはブイヨンであり、コンソメはスープです。その為コンソメはお湯を注ぐだけでスープとして飲むことができます。
ほんだしとの違い
だしの素とほんだしの違いは製造元と商品名の違いであって基本は同じ粉末だしです。ただし会社ごとに商品の成分や原材料などに若干の違いがあります。また一般的には鰹節を主原料としていますが、中にはいりこや椎茸、トビウオなどさまざまなだしの素が販売されています。
だしの素の代用になる調味料
続いて本題のだしの素の代用になる調味料について紹介します。だしの素がないことに気づいた時には、家庭によくあるこれらの調味料を代用品にして作ることができるのでぜひ参考にしてみてください。
だしの素の代用①めんつゆ
鰹節や昆布、干し椎茸の戻し汁、料理によってはめんつゆにはダシが入っているので、めんつゆでも(^O^)
だしの素の代用品として最初に紹介するのはめんつゆです。めんつゆは昆布や鰹節のだしに醤油をベースとして、みりん、酒、砂糖などを加えて作られた色の濃さが特徴の調味料です。風味も近いことから非常に使い勝手の良い代用品といえます。
特に、煮物に使うときには使う調味料にも大きな違いがないことから、代わりに使っても違和感がありません。澄まし汁だけでなく味噌汁でも代用できます。
注意したい点は色の薄い料理に向かないことと、めんつゆの種類によって希釈したほうが良いものやストレートで使えるものなど、さまざまなタイプがあることです。代用品として代わりに使う前に濃度を確認してから使うようにしましょう。
だしの素の代用②白だし
次に紹介するだしの素の代用品は白だしです。白だしは昆布や鰹節などで取っただしに白醤油や薄口醤油をベースとして、砂糖、みりんなどを加えて作った万能調味料です。めんつゆよりも辛目の味付けと色味の薄さ、味の軽さが特徴です。
白だしは色の濃さを気にしなくても良いことからより幅広い料理に使える代用品です。茶碗蒸しやだし巻き卵なども卵本来のきれいな黄色を活かすことができます。ただし、白だしを代用品にする時は塩分量に注意が必要です。白だしを代わりに使う時には塩の量を減らしたり、味見をしつつ塩分の濃さを調節するようにしましょう。
だしの素の代用③昆布茶
ほんだしがないときの代用
顆粒タイプの和風だしの素、または粉末昆布茶で代用が可能です。
続けて紹介するだしの素の代用品は昆布茶です。昆布茶は粉末にした昆布に食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウムなどの旨味成分を加えて味を調節したものです。その結果昆布だしと良く似た成分になっていることから、だしの代わりに使うことができます。
昆布茶を代用品として使う時に注意したい点はメーカーによって成分の配合が異なる点です。その為事前に味見をして料理と合うか確認してから使うようにしましょう。昆布茶は野菜や山菜の煮物のように素材の味を活かしたい料理に使うのがおすすめです。
だしの素の代用④ほんだし
だしの素がない時の代用品としてほんだしは外せません。味の素の商品であるほんだしは、サッと加えるだけで香り高いだしの効いた美味しい料理に仕上がります。顆粒タイプの為水にも溶けやすく、素材や料理に直接振りかけるという使い方もできます。
純粋にだしだけを加えたい時はもちろん和食の味付けや料理に風味を加えたい時など、手軽に使えるのでおすすめの代用品です。
和風だしの代用になるだし汁の作り方
だしの素の代用品について紹介しましたが、もしこれらの調味料もない時には和風だしの代用になるだし汁を作らなければなりません。和風だしの代用といっても本来のだし汁の作り方である為、本格的な味を楽しむことができるものばかりです。
また自分好みの味を作ることができるのもこの代用のだし汁の良さです。中には作り置きできるものもあるのでぜひ参考にしてみてください。
和風だしの代用レシピ①昆布+鰹節
- 水 (1L)
- 昆布 (10g)
- 薄削りの鰹節 (10g)
- 昆布はより旨味を抽出しやすくする為、できれば鍋を火にかける30分以上前から水に浸けておく
- 弱火より少し強いくらいの火加減で10分ほどかけて沸騰直前までもっていく
- 沸騰する直前で念のため味見をし、昆布の旨味が出ていたら取り出す
- 昆布を取り出しただし汁を一度沸騰させてから火を止めて鰹節を入れる
- 再度中火~強火にかけて沸騰してきたらすぐに火を止め、お玉でアクを集めてすくい取る
- おかずや汁物など料理全般で使う和風だしを取りたい時は、3~4分ほどじっくり弱火で火を入れる(お吸い物のときだけ1~2分で漉す)
できた和風だしを漉す時は大きいザルにキッチンペーパーを敷き、さらに上から小さめのザルを組み合わせるときれいに漉せます。漉した和風だしは粗熱を取って冷めたら冷蔵庫で保存し、2~3日を目安に使いきると良いでしょう。代用品として濃い目の和風だしを取りたい時は鰹節を1,5~2倍にしてください。
和風だしの代用レシピ②昆布+煮干し+鰹節
- 昆布 (10g)
- 煮干し (3摘み)
- 鰹節 (10g)
- 水 (1000ml)
- 水に昆布を入れて30分ほど放置しておく
- 30分経ったら煮干しを入れて中~弱火くらいの火にかけてゆっくり加熱し、沸騰したら昆布だけを取り出す
- 火を弱めてアクを取り5分ほど煮出す
- 火を止めて煮干しを全て取り出してから鰹節を入れて5分ほど置く
- ザルにキッチンペーパーなどを敷いて漉して完成
動画のタイトルにあるいりことは、煮干しのことです。煮干しが加わることでさらに旨味の増した和風だしを取ることができます。煮干しの頭やワタの部分を取り除くと、苦味や雑味のないよりスッキリとした味わいのだし汁になります。また漉す時に絞ると苦味やえぐみが出るので要注意です。
和風だしの代用レシピ③昆布+煮干し+干し椎茸
- 鰹節 (適量)
- 昆布 (適量)
- 干し椎茸 (適量)
- 鰹節をフードプロセッサーに入れてできるだけ細かく粉砕して保存袋に入れる
- 昆布をミルサーで粗いチップ状に粉砕して保存袋に入れる
- 干し椎茸の軸を取り除きミルサーでできるだけ細かく粉砕して保存袋に入れる
- 使う時に水1Lに対して鰹節15g、昆布5g、干し椎茸小さじ1を目安として配合してだしパックに入れる
- 鍋に水を入れたら火にかける前にだしパックを入れて、沸いたら弱火で5~6分ほど煮出し、しっかりだしがらを絞って完成
顆粒の和風だしの代用として使う場合には、粉末にしたものを配合してそのまま入れても大丈夫です。ただし昆布は粉末にするとえぐみやとろみが出やすくなるため、粗いチップ状にして、だしパックを使って代用するほうがおすすめです。先にだしパックに入れて保存しておけばすぐに使うことができるので、和風だしの代用品として非常に便利です。
この代用の粉末だしの保存期間は冷凍保存で2~3ヶ月、冷蔵保存でも1ヶ月使うことができるので、和風だしの代用として常備しやすいのもおすすめのポイントです。
和風だしを代用した料理レシピ
和風だしの代用になるだし汁が取れたら早速料理に使ってみましょう。本格的な和風だしの為より美味しい料理を作ることができます。そんな和風だしの代用品を使ったおすすめレシピを紹介します。
だし汁でふっくら!和風ハンバーグ
- 牛豚合挽き肉 (500g)
- 鰹昆布だし (100ml弱)
- 玉ねぎ (1個)
- 酒 (80ml)
- 水溶き片栗粉 (適量)
- 大根おろし (適量)
- 小口切りの万能ネギ (適量)
- サラダ油と水 (各小さじ1)
- Aパン粉 (2/3カップ)
- A卵 (1個)
- A粉末昆布茶 (小さじ1/2)
- A塩 (小さじ2/3)
- Aナツメグ (2摘み)
- B鰹昆布だし (50ml)
- B酒とみりんと醤油 (各大さじ3)
- 玉ねぎをみじん切りにしたら耐熱容器に入れ、サラダ油と水をまぶしふんわりとラップをかける
- 1を600Wの電子レンジで3分半~4分加熱しバットなどに広げて冷ます
- ボウルに合挽き肉を入れ、鰹昆布だし100mlを少しずつ加えながら手でよくこねる
- 肉がだしを全て吸ってボウルの底に白い油脂分がうっすら付くようになったら、冷ました玉ねぎ、Aを加えて粘りが出るまでさらによくこねる
- 4を5等分にして中の空気を抜きつつ丸型に成形したら、バットに入れてラップをかけ冷蔵庫で30分ほど寝かせる
- フライパンに分量外のサラダ油少々をひいたら強めの中火で熱し、5をきれいに丸めなおしてから並べて入れる
- しばらく焼いてこんがりと焼き色が付いたら裏返し、酒を加えて蓋をしてから弱火で15分ほど蒸し焼きにする
- ハンバーグを一度取り出してフライパンの汚れをキッチンペーパーで拭き取ったら、Bを入れて強火にかけ、煮立ったところでそのまま1~2分煮てアルコール分を飛ばし火を弱める
- 8に水溶き片栗粉を加えてゆるいとろみをつけたら一度しっかり煮立たせてタレにつやを出す
- 9にハンバーグを戻してスプーンでタレを回しかけながら全体に絡め、ハンバーグを器に盛って残ったタレをかける
- 大根おろし、万能ネギを乗せて完成
合挽き肉と鰹昆布だしを使う直前まで冷蔵庫で冷やしておくと、こねている間に肉汁が出にくくなります。また、だし汁をたっぷり含ませることでハンバーグがふっくらとした柔らかい口当たりに仕上がり、酒を加えてゆっくり蒸し焼きにすることで火が全体に均一に入ることから生焼けも防げます。
なすの煮びたし
- なす (3本)
- しょうが (10g)
- 刻みネギ (少々)
- サラダ油 (大さじ2)
- Aだし汁 (250ml)
- A醤油 (大さじ3)
- Aみりん (大さじ2と1/3)
- A砂糖 (小さじ2)
- なすのヘタを切り落としたら縦半分に切り、皮に2~3mm間隔で浅く切込みを入れる
- フライパンの底に皮を当てやすくする為にさらに縦に半分に切る
- なすを水に浸けてアク抜きをし、炒める直前にザルに上げてキッチンペーパーで水気を拭き取る
- しょうがは皮ごと適当な大きさに切ってから包丁の腹の部分で軽く潰しておく
- フライパンにサラダ油をひいてからしょうがを入れて弱めの中火にかける
- しょうががフツフツいってきたら一度火を止め、なすの皮を下にしてきれいに並べてから再び中火程度で火をつけ、なすの皮側を油で炒める
- なすの皮側に火が通り全体的にきれいな紫色になったところで、なすを返して残りの2面を軽く焼く
- Aを加えて煮汁が沸いたらそのまま3~4分煮て、なすに火が通ったところで器に盛り付けて完成
なすの皮は油通しをする事できれいな紫色に仕上がる為、なすの皮全体に油を馴染ませるように炒めるのがおすすめです。皮側を焼く時になすの浮いた部分も時折箸で押さえつけるようにしましょう。できたての熱々も美味しいですが2~3時間以上味を馴染ませてから食べても楽しめます。
だし汁は和風だしの代用として作った鰹だしはもちろん、煮干しを使っただし汁を代わりに使っても良く合います。
だしの素・和風だしは代用できる!
今回はだしの素や和風だしがない時に代用できる調味料と、和風だしの代用になるだし汁の作り方を紹介しました。和風の味付けに欠かせない和風だしですが、代用品の活用法を覚えてだしがない時でも代わりの調味料で美味しい料理を楽しんでください!