サワークリームの代用品一覧！ない時でも代わりが務まる食材とは？

スイーツやディップソースなど色々な料理に大活躍のサワークリーム。最近ではスーパーの陳列棚でも見かけることの多いサワークリームですが、なかなか常備している家庭は少ないのではないでしょうか？スープの仕上げやソースにほんの少量のサワークリームが欲しい場合は、わざわざ購入するよりも他の材料で代用するのがおすすめです。

本記事ではサワークリームの代わりとして使える食材や代用の仕方、代用品を使ったレシピなどを紹介します。生クリームやクリームチーズ、レモン汁などを使えばサワークリームの代用品を作るのも簡単です。ぜひ自宅にサワークリームがない時は試してみてください。

サワークリームは生クリームを乳酸菌で発酵させた乳製品です。16～20%の脂肪分を含んでおり、半固形状で比較的柔らかい口あたりをしています。チーズのようなクセがないので様々な料理にアレンジしやすく、爽やかな酸味とさっぱりとした後口が特徴です。

サワークリームという名前は乳酸菌の発酵生成によるサワーから由来しています。完全に発酵しているわけではないため冷蔵保存が必須で、特に夏場の取り扱いには注意が必要です。サワークリームはいったんカビが生えるとチーズのように傷んだ部分を取り除いて食べることができません。購入してきたらすぐに冷蔵庫に入れるようにしましょう。

サワークリームの歴史は古く、世界三大美女のクレオパトラが美容ケアに使用していたともいわれるほど。ちなみにクレオパトラはサワークリームをピーリングクリームの代わりに使っていたそうです。

サワークリームの起源はクリームの冷却技術がまだ発達していなかった時代だといわれています。偶然にもクリームが自然発酵し、それがのちにサワークリームとして人々に知られるようになりました。

日本ではチーズケーキやムースなどのお菓子作りに使われることの多いサワークリームですが、海外では料理にもふんだんにサワークリームが使われています。特にサワークリームをよく使用するのがヨーロッパや北アメリカで、なかでもロシアやウクライナではボルシチの仕上げにサワークリームが欠かせません。

アメリカではハーブや玉ねぎを入れたディップソースが人気です。濃厚なコクのあるサワークリームディップは、フレンチフライやタコス、クラッカーなどにつけて食べると格別の美味しさです。

料理やお菓子作りに便利なサワークリームですが、使い切れずに余ってしまったことはありませんか？サワークリームが少量欲しい時や買いに行くのが億劫な時は、代わりの材料で代用するのがおすすめです。

サワークリームの代用品は身近な材料で簡単に作ることができます。サワークリームを食べたことのない方も、まずは代用品で味を確かめてみてください。

まず紹介するのが生クリームとレモン汁を使ったサワークリームの代用品です。この2つを合わせるだけでコクと酸味が加わり、サワークリームに近い味わいが楽しめます。作り方は生クリームとレモン汁を1：1/5～1/6の割合で合わせてぐるぐるかき混ぜればOKです。

レモン汁の働きで生クリームがかたまり、力強くかき混ぜることでほどよい固さに仕上がります。生クリームは動物性と植物性のどちらを使っても構いません。ただサワークリームならではの濃厚さを求めるなら動物性の生クリームを代用に使うのがおすすめです。

サワークリームの代用品2つめが、水切りヨーグルトとレモン汁を使う方法です。水切りヨーグルトはザルにキッチンペーパーやさらしを敷いてヨーグルトを入れ、一晩おいて1/3量になるまで水切りしたものを使用します。

あとはヨーグルトにレモン汁を少々混ぜ合わせるだけで代用品の完成です。水切りヨーグルトを使うとサワークリームよりもあっさりとした味わいに仕上がります。濃厚な口あたりが好みでない方はサワークリームの代わりにこちらを使うとよいでしょう。

サワークリームの代用品としてクリームチーズとレモン汁を使う方法もあります。作り方は室温に戻したクリームチーズにレモン汁少々を合わせるだけとお手軽です。

クリームチーズは脂肪分が高いため、こちらの方法で代用するとサワークリームよりも濃厚な仕上がりになります。料理にコクを出したい時やサワークリームが少量欲しい時にはぴったりです。

ヘルシーなクリームが好みの方は豆乳とレモン汁を使った代用品はいかがでしょう？大豆を原料とする豆乳は、イソフラボンが豊富で美容を気にする女性から特に人気です。サワークリームの代用品を作る場合は豆乳200ccに対してレモン汁大さじ1杯と塩少々を用意します。

豆乳とレモン汁と混ぜ合わせたら冷蔵庫で1時間寝かせ、分離したクリームを1時間ほど水切りします。仕上げに塩少々を加えてクリーム状に混ぜれば完成です。あっさりとした豆乳クリームはカロリーが気になる方にもおすすめです。

サワークリームの代用品5つめが生クリームとヨーグルトの組み合わせです。作り方は生クリームとヨーグルトを1：1/3の割合で混ぜ合わせ、キッチンペーパーをかぶせて冷蔵庫で1日置いたら完成です。時間が経つとクリームのようにかたまるので、それをサワークリームの代わりに料理に使いましょう。

ヨーグルトを合わせるため、サワークリームよりもさっぱりとした口あたりになるのが特徴です。また別の方法としては水切りヨーグルトに生クリームを混ぜる作り方もあります。水切りヨーグルトを使う方がより濃厚な味わいに仕上がります。

続いてサワークリームの代わりにヨーグルトとマヨネーズを使う代用品を紹介します。用意するものはプレーンヨーグルト50ccに対してマヨネーズ大さじ1杯と塩少々で、これらを全て混ぜ合わせたら出来上がりです。

ヨーグルトの水切りが必要ないうえ少量をすぐに作れるため、すぐにでもサワークリームが欲しい時には最適な代用方法と言えるでしょう。

混ぜるだけで作れるもう1つの代用品がカッテージチーズとマヨネーズの組み合わせです。材料はカッテージチーズ50gに対してマヨネーズ50gと塩少々です。全てをボウルに入れて混ぜ合わせたらサワークリームの代わりにぴったりな代用品が出来上がります。カッテージチーズとマヨネーズは同量なので計量するのもそれほど手間がかかりません。

最後に生クリームとお酢を使った代用品を紹介します。お酢は米酢のほかに果実酢やバルサミコ酢などでも大丈夫なので、いくつか試して好みのものを見つけるのもよいでしょう。お酢を使った代用品は、特有の酸味でさっぱりとした味わいのクリームに仕上がります。

用意するものは生クリーム200ccに対してお酢20cc。ボウルに材料を入れて好みのかたさになるまで混ぜ合わせたら完成です。生クリームとお酢で作ったサワークリームはパスタソースやビーフストロガノフなどの料理とも相性抜群です。

【材料】

• 牛肉（すね肉などシチュー用）150g
• 玉ねぎ1個
• ニンジン1本
• ビーツ（生）1個
• キャベツ5～6枚
• じゃがいも2個
• オリーブ油大さじ1
• トマトジュース300cc
• 水200cc
• コンソメ1袋
• ローリエ1枚
• 水切りヨーグルト適量

1. 玉ねぎはくし切り、ニンジンは乱切り、キャベツはざく切り、じゃがいもは好みの大きさに切ります。ビーツは皮をむいていちょう切りにしておきます。
2. 牛肉は室温に戻して軽く塩こしょう（分量外）を振り、オリーブ油を熱した鍋で表面を焼きつけるようにして焼きます。
3. 牛肉に焼き色がついたら玉ねぎを加えて炒め、ニンジンを加えます。更にトマトジュース、水、コンソメ、ローリエ、キャベツ、ビーツを加え、蓋をして煮込みます。
4. 牛肉が好みのかたさになってきたらじゃがいもを加えて柔らかくなるまで煮込みます。皿に盛りつけて水切りヨーグルトと好みで乾燥ディルを添えれば完成です。

サワークリームの代わりに水切りヨーグルトを使ったボルシチ2人分のレシピです。たっぷりの野菜と牛肉をコトコト煮込んだボルシチはロシアで欠かすことのできない名物料理です。レシピでは水切りヨーグルトのみを使用していますが、余裕があればレモン汁で酸味をプラスしてもよいでしょう。

【材料】

• カンパーニュ2枚
• マヨネーズ大さじ1
• 生クリーム（植物性でも可）大さじ2
• 粗びき黒こしょう少々
• スモークサーモン4枚
• 乾燥ディル少々（A）
• オリーブ油大さじ1/2（A）
• 玉ねぎ適量
• ローストポーク（ショルダーハムでも可）4枚
• クローブ（パウダー）少々（B）
• オリーブ油大さじ1/2（B）
• カイワレ大根適量

1. はじめにサワークリームの代用品を作ります。マヨネーズに生クリームを少しずつ混ぜ合わせ、なめらかにしておきます。
2. 玉ねぎはスライスして空気にさらし、カイワレ大根は根を切って水洗いしてから水気を拭き取ります。
3. ボウルに（A）を混ぜ、スモークサーモンを1枚ずつ入れて和えます。別のボウルには（B）を混ぜ合わせ、ローストポークを和えておきます。
4. カンパーニュは軽くトーストし、3をそれぞれのせます。サーモンの上には玉ねぎと1のクリームをのせて黒こしょうを振り、ローストポークの上には1のクリームとカイワレ大根をのせて黒こしょうを振ります。

生クリームとマヨネーズをサワークリーム代わりに使ったスモーブロー1～2人分のレシピです。スモーブローとはデンマークの伝統料理でパンの上に具材をのせた、いわゆるオープンサンドのことです。

スパイスはなくても作れますがディルやクローブなどを加えるとより本格的な味わいが楽しめます。サワークリームがない時はもちろん、生クリームが少量余っている時にもぜひ試してみてください。

【材料】

• 薄力粉300g
• 無塩バター50g（A）
• グラニュー糖100g（A）
• ハチミツ大さじ3（A）
• 塩ひとつまみ（A）
• 重曹小さじ1/2（A）
• 卵1個
• ヨーグルト400g
• 生クリーム400ml
• グラニュー糖大さじ3
• バナナやイチゴなど好みのフルーツ適量

1. ヨーグルトは一晩水切りしておきます。
2. 生クリームに砂糖を入れて泡立て、水切りヨーグルトを混ぜ合わせて冷蔵庫で冷やします。
3. （A）を厚手の小鍋に入れて火にかけます。砂糖が溶けて泡がぶくぶくしてきたら火を止めてボウルに入れ、粗熱を取ります。
4. 3のボウルに溶き卵を入れてよく混ぜ、ふるった小麦粉を入れます。粉っぽさがなくなるまで混ぜてひとまとめにしたら生地を8等分にします。乾燥しないようビニール袋やラップに包んでおきましょう。
5. クッキングシートの上で4の生地を1枚ずつのばし、直径17cmの型に入る大きさに広げます。余分な生地を切り落として180℃に予熱したオーブンで1枚につき4～5分焼きます。
6. 切り落とした生地も同じように焼き、切れ端はフードプロセッサーなどで細かく砕いておきます。
7. フルーツを生地の厚さにあわせてスライスします。焼き上がった生地に2のクリームを塗り、フルーツを並べます。それを重ねて一番上にもクリームをのせます。表面に6の生地をまんべんなくまぶせば完成です。

ロシアの伝統ケーキ、メドヴィク（底が17cmの丸型）レシピです。生地を1枚ずつ焼いたりクリームを塗ったりと手間はかかりますが、そのぶん格別の味わいに仕上がります。ロシア料理とはいえ材料は揃えやすいものばかりなので、気になる方はぜひ試してみるとよいでしょう。

【材料】

• クリームチーズ（常温に戻したもの）200g（A）
• グラニュー糖100g（A）
• 水切りヨーグルト1パック（200g）（A）
• 生クリーム200cc（A）
• 卵2個（A）
• コーンスターチ大さじ2（A）
• バニラエッセンス少々（A）
• レモンジュース大さじ1（A）
• グラハムビスケット120g
• 無塩バター60g

1. オーブンを180℃に予熱し、湯煎用のお湯を沸かします。
2. ポリ袋などにグラハムビスケットを入れて麺棒で砕き、電子レンジで溶かしたバターを入れて揉み込みなじませます。型の底に敷きつめスプーンなどで均等にならします。
3. （A）を上から順にボウルに入れてその都度泡立て器ですり混ぜます。2の型に生地を流し込み、180℃に予熱したオーブンで30分、150℃で30分湯煎焼きにします。
4. オーブンから取り出して粗熱を取り、冷蔵庫で冷やしたら完成です。

サワークリーム代わりに水切りヨーグルトを使用したチーズケーキ（18cm丸型1台分）です。材料を順番に混ぜ合わせるだけのお手軽レシピなのでお菓子作り初心者でも気軽に挑戦できます。ポイントは生地を混ぜる時に空気を入れないこと。底が抜けるタイプの型は、焼いている最中にお湯が入らないようアルミホイルで包むとよいでしょう。

本記事ではサワークリームの代用品やサワークリームがない時でも作れるレシピを紹介しました。スーパーで気軽に購入できるサワークリームですが、少量使いたい時やわざわざ買いに行くのが億劫な時は他のもので代用するのがおすすめです。

安価なヨーグルトやレモン汁、マヨネーズなどを使えば、簡単に作れるうえ節約にもなります。お菓子にはもちろん料理に使っても美味しいので自宅にサワークリームがない時はぜひ代用品を作ってみてください。