2019年06月22日公開
2024年09月19日更新
初鰹と戻り鰹の違いは何?旬の時期と美味しい食べ方レシピ
初鰹、戻り鰹と一度は聞いたことがあるでしょうが違いを知っていますか?どちらも同じ鰹ですが、旬の時期や収穫できる産地に違いがあります。また食べ方も初鰹と戻り鰹で味の特徴がありますので、おすすめの美味しい食べ方が違います。どちらも同じ鰹ですが、両者はあっさりしているもの、脂がのっているものがありますので好みも分かれるでしょう。今回の記事を読めば、初鰹と戻り鰹の違いや味の特徴、美味しい食べ方がわかります。
初鰹と戻り鰹とは?
初鰹と戻り鰹について知っていきましょう。産地や旬の時期、特徴を紹介していきますので両者がどのような鰹になるのか知っていきましょう。
鰹とは?
出典: https://tenki.jp
鰹は泳ぎ続けないと死んでしまうと聞いたことがあるのではないでしょうか?鰹は大型の回遊魚で、世界中の海を泳いでいます。日本以外でも多くの国で食べられており、日本では鰹のたたきや刺し身で食べることが多いです。
鰹は泳ぎ続けないとエラブタが動かせないため、泳ぐのをやめると窒息して死んでしまいます。アニサキスは加熱や冷凍することで死にますが、鰹にはこの寄生虫が多いので生で食べるときには注意する必要があります。
鰹には初鰹と戻り鰹と呼ばれる2回の美味しい旬があります。3月頃に黒潮にのって九州の南の方から北上します。北海道の南あたりには8月ごろに到着し、その後また産卵に向けて南下していきます。北上する鰹が初鰹、南下するものが戻り鰹です。
産地
鰹は九州の南方面から北海道の南方面まで移動していきますので、旬の時期も異なりますし産地も異なります。九州南部には3月ごろ、本州中部は5月ごろ、三陸北部と北海道南部には7月~8月ごろになります。
11月ごろまでには鹿児島県近くまで南下して漁が終わります。漁獲量が多いのは中間地点である静岡や東京、宮城になりますがその年でも違いがあります。旬の鰹が楽しみたい場合には時期と産地を確認するのがおすすめです。
初鰹の特徴と旬の時期
初鰹は関東付近で獲れたもので、太平洋側より黒潮に乗り南の海から北に向かって移動していきます。北に向かって泳いでいる途中で捕獲されたものが、初鰹と呼ばれます。初鰹の旬は、4月~5月頃となります。
初先に孵化した鰹は西から東へと太平洋沿岸を移動していきます。脂はほとんどのっていないですが、さっぱりとした味の赤身を楽しむことができます。
戻り鰹の特徴と旬の時期
戻り鰹は太平洋側から捕獲されずに北上した鰹が、南の海へ戻る際に捕獲されます。北上した鰹は栄養のある小魚を餌として大きく成長し、脂身も多くなって丸々とした身になって南海の海へと帰っていきます。濃厚な味で脂質が多いので赤と白が混じり合いピンク色をしています。
戻り鰹は主に三陸沖が産地で、旬の時期は、8月~9月下旬ごろです。2回の旬のある鰹は、初鰹と戻り鰹で違った味を頼むことができるのも魅力です。
初鰹と戻り鰹の味の違いは?
鰹の違いがわかったところで、気になるのは味の違いがどのようにあるのかということです。2種類の鰹の味の特徴を紹介し、味の違いを知っていきましょう。
初鰹の味
基本的にさっぱりとした味わいとなっています。餌場を求め九州方面から北上している最中になりますので、脂もまだ十分にのっていませんのあっさりとした味になります。身の色は赤く透明感があります。食感はぷりっとした感じがあり、鰹独特の香りがあまりないので苦手な方も食べやすいでしょう。
初鰹はたたき向き
クセがなく独特の香りも少ないので、鰹のたたきや別の材料を混ぜる場合にもおすすめです。あっさりとしているのも鰹のたたきに向いている理由になります。市販で見かけることができる鰹のたたきが初鰹なのかどうかは、明記されていないことの方が多いのでわかりません。
鰹のたたきを自宅で作ることもできます。藁焼きで本格的にするとなると煙がたくさん出るので難しいでしょうが、塩をふりフライパンや直火で焼くだけでも大丈夫です。しっかりと焼き色をつけることで美味しくなります。
戻り鰹の味
戻り鰹は北上した鰹が栄養のある餌を食べてたっぷりの脂身をつけたものになります。こってりと濃厚な味で、ねっとりとした舌触りもあります。脂身の量は、初鰹に比べて戻り鰹は10倍以上もあるといわれています。戻り鰹の脂身がたっぷりと乗った身は、トロと言われるほどです。
脂をたっぷりと付けた戻り鰹の方がカロリーは高いですが、鰹の脂はEPA・DHAと嬉しい効果のある良質の脂ですのでそれほど気にするものではありません。
戻り鰹は刺身向き
濃厚な味がある戻り鰹はそのまま食べるために刺身がおすすめです。鰹の刺身にどちらの鰹が適しているのかということに関しては、初鰹と戻り鰹の特徴によって好みが分かれるため一概には言えません。脂身がたくさん乗っている鰹を食べたいという場合には、戻り鰹が適しています。トロのような口どけもあり、深みのある味わいが人気となります。
初鰹はあっさりとした味わいになりますので、さっぱりとした刺身が食べたいという場合には初鰹で刺身を作るのがいいでしょう。初鰹の刺身の方がクセがなく食べやすいため、刺身は好んで食べないという方でも食べやすいかもしれません。
初鰹と戻り鰹の美味しい食べ方レシピ
初鰹と戻り鰹であっさりしていたり脂がのっていたりと味の違いがありました。鰹の美味しい食べ方はいろいろとあります。美味しい食べ方レシピを紹介していきますので参考にしてみてください。
鰹のたたき
- カツオ(皮付き刺身用か皮目が炙られているもの)1サク
- 塩2つまみ
- ポン酢しょうゆ適量
- 薄切りニンニク1かけ分
- 玉ねぎ適量
- 千切りみょうが適量
- かいわれ適量
- 万能ねぎ適量
- 玉ねぎは薄切りにして水にさらしておきましょう。万能ネギは小口切りにします。
- カツオは1~1.5cm幅にカットして塩を振って軽く抑えてなじませて1~2分おいておきます。
- 全体的にポン酢を振ってから余計な塩を流します。
- 薬味をちらしてからお好みでポン酢をかけて軽く抑えて完成です。
塩を振ることでカツオの余計な水分がでて身が締まります。カツオはカットして塩を振ったほうが早く塩がまわりますので、サクをカットしてから塩を振ります。
ポン酢をかけて塩を流す方法はプロも使っており、適度に塩味が残りポン酢の味がカツオになじんで身が締まります。
カツオの竜田揚げ
- カツオ200g
- Aお酒小さじ2
- Aしょうゆ小さじ2
- Aしょうが汁小さじ1
- Aニンニクすりおろし1/2片分
- A片栗粉適量
- 揚げ油適量
- カツオは一口大にカットしてAの材料に30分ほどつけます。
- 揚げ油は170℃に予熱してカツオの汁気を軽くきってから、片栗粉をまぶしてカラッとなるまで揚げていきます。
- 器に盛り付けてお好みでレモンや彩りにグリーンアスパラを添えると見た目もきれいになります。
初鰹のカルパッチョ風
- 刺身用の鰹1サク(150g~180g)
- 新玉ねぎ小1個
- わさび菜大2枚
- ニンニク醤油ひとまわし
- レモン汁ひとまわし
- エクストラヴァージンオイルひとまわし
- 粗挽き黒こしょう適量
- 細ねぎ適量
- 新玉ねぎはスライスしてから水にさらします。しっかりと水気を絞りましょう。わさび菜は千切りにします。鰹は5~7mmの厚さにカットします。
- お皿に新玉ねぎ、わさび菜、鰹をのせます。
- 鰹にニンニク醤油、レモン汁、オリーブオイルをかけて粗挽き黒こしょうをかけ細ねぎを散らしたら完成です。
初鰹のサラダ
- 生カツオ1サク
- 新玉ねぎ1個
- Aしょうゆ大さじ3
- Aお酒大さじ2
- Aニンニク1かけ
- Aショウガ小さじ1
- みょうが3枚
- 大葉5枚
- カツオは5mm幅にカットし、新玉ねぎは薄めのスライスにします。カツオ表面の水分をキッチンペーパーで取ると生臭さがなくなります。
- ニンニクとショウガはすりおろしAの材料を合わせてタッパーに入れます。
- タッパーの中でカツオと調味料をしっかりと揉み込んで、冷蔵庫で30分~1時間漬け込んでいきます。
- みょうがは縦半分にカットして斜めの千切りにします。大葉も千切りにします。
- 冷蔵庫からカツオを取り出してお皿に盛り付け、みょうがと大葉をのせたら完成です。
初鰹と戻り鰹の味の違いを楽しもう!
今回は初鰹と戻り鰹の味や旬の時期などの違い、産地や美味しい食べ方レシピを紹介していきました。初鰹はあっさりとしており戻り鰹には脂がのっています。それぞれにおすすめの食べ方がありますのでお好みの時期の鰹を楽しんでみてください。旬の鰹が楽しみたい場合には旬の時期と産地を確認することをおすすめします。
初鰹はたたき、戻り鰹はたっぷりと脂がのっているので刺身がおすすめと言われています。鰹を使ったレシピも多くありますので参考に作ってみてください。