2019年04月03日公開
2024年09月10日更新
エボダイ(イボダイ)の旬や特徴は?エボダイの美味しい食べ方5選
エボダイという魚を知っていますか?エボダイの正式名称はイボダイです。関東や東日本では干物として有名ですが、西日本では鮮魚として刺身や寿司で食べられています。温かい海域に住んでいる魚で白身魚です。エボダイは白身魚の中でも特徴のある味を持っており、寿司や刺身以外にも唐揚げや焼き魚、煮魚などの食べ方もできます。そんなエボダイの旬や特徴について紹介します。エボダイの漁獲量は年々減っており、値段も高騰化してきています。高級魚の仲間入りしたエボダイの見分け方や美味しい調理方法も紹介します。
目次
エボダイ(イボダイ)という魚を知っている?
西日本を中心にスーパーなどでも販売されている魚がエボダイ(イボダイ)です。正式名称はイボダイです。刺身や塩焼き、寿司、唐揚げにすると美味しい魚です。エボダイは東日本では希少価値の魚で干物として販売されていることが多いのが特徴です。
エボダイは年々高騰化しており、スーパーでも簡単に手に入る魚ではなくなってきています。そんなエボダイの旬や特徴について紹介します。またエボダイの美味しい食べ方を5種類紹介します。
エボダイ(イボダイ)の特徴
年々漁獲量が減り、貴重な魚となりつつあるのがエボダイです。正式な名称はイボダイですが、関東や市場でエボダイと呼ばれており、それが一般的になっています。西日本中心の海域に生息しており、比較的深い海に住んでいます。
名前の由来
エボダイ(イボダイ)はスズキ目イボダイ科に属する魚です。正式名称はイボダイです。地域によって呼び名が変わる特徴もあり、エボダイやイボダイの他にアゴナシやメダイなどと呼ぶ地域もあります。名前にタイは付きますが、タイとは無縁の魚です。タイにも似ておらず全く別の魚です。
イボダイと呼ばれているのは、エラの後方にある黒い斑紋がお灸をすえた痕のように見えることから疣生に似ているとイボダイと名付けられています。しかし市場や東京ではイボダイの事をエボダイと呼んでいたことからその呼び名が一般的になり今日に至っています。
生息地・生態
エボダイは海水魚で日本付近では東シナ海や西日本沿岸に生息しています。西日本で鮮魚として扱われていることが多いのは、そのエボダイの生息域が西日本に集中しているためです。北限は秋田県や宮城県沖までで比較的暖かい海水を好む魚です。
その生態は深い海域に生息し肉食性です。甲殻類などを好み産卵期には多くの卵を海中に生み落とします。稚魚はクラゲの周りで身を守りながら生息し、成魚になるころ海底に移り住む特性を持っています。
エボダイの干物
エボダイは白身魚です。そして脂も良く乗っているため、刺身や塩焼き、唐揚げ、寿司などのネタによく利用されます。そして一番代表的なエボダイの食べ方が干物です。甘味が強く、身離れが良いことが干物に適しています。関東ではエボダイがあまり捕獲できない為、干物として販売されることが一般的です。
エボダイの干物は焼くと美味しく食べられます。皮からたちのぼる美味しそうな香りと、脂の乗った実は格別です。干物は日持ちもするため、重宝されています。干物は焼くだけの調理方法なので手軽で便利です。インターネットの通販でも簡単に購入できます。
エボダイの旬の時期・値段
エボダイの旬の時期は秋から冬です。特に秋は漁獲量も多くなるため一番の旬の時期です。エボダイは漁獲量が少なくなっている背景もあり年々値段が高騰化しています。
旬
エボダイの旬の時期は2月から3月にかけてと、9月から11月の時期の二回です。一番の旬は漁獲量も多くなる9月から11月です。旬の時期にはエボダイも手に入りやすく比較的値段も安くなります。エボダイは秋を知らせる魚としても知られています。
産卵が終わると大抵の魚は脂が少なくなり美味しくなくなりますが、エボダイは産卵時期が終わっても脂が乗った美味しい状態が継続します。そのため旬の時期でなくてもエボダイは美味しく味わえます。
釣れる地域
エボダイは東シナ海など南の海を中心に生息しています。関東より北の海域にはほとんど姿を見せない魚です。そして比較的深い海に生息する魚であるため、漁業は底引き網を中心にして行われます。エボダイは釣りで釣れることはほとんどなく浅い海域にたまたま来ていたエボダイをつり上げられる程度です。
値段
南日本や東シナ海ではまだまだ個体数は多く存在しますが、全体的に個体数が減少しており、漁獲数も年々落ちてきています。それに伴い値段も高騰化してエボダイは比較的高額な値段の魚になっています。1kgあたり1000円の値段をつけることも珍しくない魚です。
美味しい魚であると需要が多いことと、個体数が減少していることが相まってエボダイは値段が高い魚です。そのため最近では国産のエボダイよりも海外から輸入した値段が安いエボダイに人気が集まっています。
干物も値段が高くなっています。1枚あたり600円前後するケースもあります。10年前は半額で買うことができたエボダイの干物もいまや庶民的な魚とは言えない魚になっています。
新鮮で美味しいエボダイの見分け方
貴重な魚になりつつあるエボダイは、簡単にお目にかかれなくなっていることもあり、美味しいエボダイの見分け方が難しくなっています。美味しいエボダイの見分け方は表面や表面の液体などで判断することができます。
身体の表面
魚の鮮度の見分け方は見た目の色や艶です。エボダイの見分け方も同じです。表面は色鮮やかに輝いている個体を選ぶとともに、エボダイの目は澄んだものを選ぶようにします。
表面の液体の色
エボダイならではの見分け方は表面から出ている液体です。体表から粘々とした液が出ているのがエボダイの特徴です。そしてこの液体がたくさん出ているほど鮮度が高い証拠です。さらに液体の色にも見分け方のポイントがあります。できる限り透明に近いものほど鮮度は高くなります。
味の特徴
エボダイは他の白身魚と変わりなく、淡白であることが最大の特徴です。そしてエボダイの味は若干クセがあることです。このクセがあるからこそ他の白身魚と差別化できるポイントです。クセはエボダイの風味そのものであり、エボダイが美味しいと感じる点でもあります。
エボダイの美味しい食べ方5選
エボダイは、その脂の乗った身が特徴の魚です。そのため生で食べても調理して食べても美味しく食べることができます。様々な食べ方をすることができるのもエボダイの特徴です。美味しい食べ方を5種類紹介します。
①塩焼き
まずエボダイの塩焼きです。エボダイそのものの味を堪能したいのであれば、塩焼きがベストです。身離れが良く食べやすいものポイントです。たっぷりの塩をかけて焼くのがポイントです。歯切れの良い食感と舌触りが癖になる絶品です。香りも良く食欲をそそります。
②刺身
鮮魚として刺身で食べるのは西日本が中心です。白身魚でありながら若干クセがあるのがポイントでわさびを絡ませて深い旨味を感じることができます。独特の味は癖になる味わいです。鮮度が高ければ高いほど刺身で食べると格別です。
刺身だけでなくエボダイの寿司も人気です。徳島県ではぼうぜの姿寿司という名称で知れ渡っています。一番のおすすめは酢じめです。酢で柔らかくすると頭から食べることができるほどです。西日本では一般的な食べ方です。
③唐揚げ
白身魚の食べ方には唐揚げにする方法もあります。エボダイも白身魚なので唐揚げには最適です。唐揚げにするとどの白身魚も同じように感じてしまいますが、エボダイの独特の食感や味は、白身魚にしても違いを感じることができます。フライや唐揚げは子供にも人気の調理方法です。
エボダイの唐揚げは内臓とエラを取り除けば、そのままの姿で揚げることもできます。もちろん他の魚と同じように三枚におろしてから揚げることもできます。唐揚げは下ごしらえが面倒ですが、エボダイであれば、簡単な下ごしらえで唐揚げにすることができるのもメリットです。
④煮付け
エボダイは臭みが少ない魚なので煮付けにも最適です。エボダイは甘みを持った魚なので、煮付けにする際のポイントは味を濃くしすぎないようにすることです。エボダイの表面にはヌメリがあるため調理する前に塩もみでしっかりヌメリを落としておくことも大事なポイントです。
⑤ムニエル
エボダイを洋風に調理するのであれば、ムニエルがおすすめな食べ方です。淡白な味な魚であるため小麦粉をまぶしてバターで焼き上げるムニエルは最適な調理方法です。ソースにこだわれば本格フレンチのようなムニエルに仕上げることも可能です。
エボダイ(イボダイ)を美味しくいただこう!
エボダイは温暖な海域に生息する魚です。普通の白身魚と変わらない姿ですが、独特のクセのある味が人気の魚です。西日本中心に生息しているため鮮魚として食べるのは西日本がメインです。東日本では干物として食べることが一般的です。
エボダイの漁獲量は年々減ってきているため今や貴重な魚になりつつあり値段も高騰化してきます。エボダイは刺身や寿司、焼き魚や煮魚、唐揚げやフライなど様々な食べ方で美味しく食べることができます。美味しいいエボダイをたべてみませんか?