ファットスプレッドとマーガリンの違い!健康の影響や危険性は?

ファットスプレッドとマーガリンの違いはどこにあるのでしょうか?ファットスプレッドやマーガリンはトーストには定番の味付けではないでしょうか?そもそもこれらは、バターとは何が違うのでしょう。それぞれの定義や原材料、製法で比較してみましょう。油脂成分などで健康に悪影響、生命の危険すら与えかねません。不飽和脂肪酸やトランス脂肪酸とは何か、身体に危険なものなのかを調べてみましょう。

ファットスプレッドとマーガリンの違い!健康の影響や危険性は?のイメージ

目次

  1. 1ファットスプレッドとマーガリンの違いって何?
  2. 2ファットスプレッドとは?
  3. 3マーガリンとは?
  4. 4ファットスプレッドとマーガリンの違い
  5. 5ファットスプレッドの不飽和脂肪酸は二種類ある
  6. 6トランス脂肪酸は健康に危険性がある?
  7. 7悪玉コレステロールが増えるとどうなる?
  8. 8ファットスプレッドとバターの違いは?
  9. 9ファットスプレッドもマーガリンも過剰摂取注意!

ファットスプレッドとマーガリンの違いって何?

ファットスプレッドとマーガリンの違いをどの程度知っていますか?マーガリンやバターは、なじみが深いものですが、ファットスプレッドはあまり聞いたことがないかもしれません。まずファットスプレッドの定義や原材料、製法、油脂含有量について、名前の由来についても解説します。

同じようにマーガリンについて、ファットスプレッドとマーガリンの違いについてなど、さらにシス型不飽和脂肪酸トランス型脂肪酸とは何かも解説します。トランス脂肪酸は健康に危険性があると一時、話題になったことがありました。

悪玉コレステロールが増えるとどんな危険があるのか、ファットスプレッドとバターの違いも知っておくことも健康のためにとても大切なことです。

ファットスプレッドとは?

ファットスプレッドとはどんな食品なのでしょうか?バターやマーガリンは昔から知られていて、料理やトーストを食べるときに利用したことがあるかもしれません。しかし、ファットスプレットはどうでしょうか?見た目だけではよくわかりません。JAS規格の定義や原材料、製法、油脂含油量、名前の由来について解説しましょう。

JAS規格の定義

ファットスプレッドは、JAS規格によると油脂含有率が80%未満のものをいいます。そして、食用油脂に水などを加えて乳化してから急冷練り合わせ、またはそれをしないでつくられた可塑性のものか流動性のもです。

さらに、食用油脂に水などを加えて乳化した後に、フルーツかそれの加工品、またはチョコレートやナッツ類のペーストなどにした風味原料を加えてから急冷練り合わせしてつくった可塑性のものです。風味原料は、原材料の中の割合が油脂含有率より下になる必要があります。

原材料

ファットスプレッドは、マーガリンン一種です。大きな違いのひとつに油脂含有量が80%以下であるということがあります。原材料は、マーガリンとほぼ同じです。一般的には、コーン油やパーム油、大豆油などの上質の植物性油脂を使用して作りますます。さらにフルーツやチョコレート、ナッツ類などの風味原料が加えられる事もあります。

製法

ファットスプレッドの製法は、マーガリンとほぼ同じ製法です。簡単に説明をすると精製された上質な油脂を使用して、分乳や発酵乳、さらに食塩やビタミンを加えて乳化して練り合わせて完成です。油脂含有率が80%未満が大きな違いといえるでしょう。

油脂含有率

ファットスプレッドは、その中に含まれている油脂の含有率をパーセントで表示する必要があります。油脂含有率は、80%未満です。

ほかに乳脂含有率は40%未満であることと油脂中50%未満であること、さらに油脂含有率と合算が80%以上であることです。砂糖類やはちみつ、そして風味原料をプラスしたものの場合は65%以上と決められています。

名前の由来

ファットスプレッド「Fat Spread」は、バターやマーガリンと違って、あまりなじみのない名称かもしれません。ファットは太ったという意味もありますが、ここでは脂肪を意味します。

スプレッドは、広げるという意味がありますが、ここではパンやクラッカーなどに塗る、塗りもののことを指します。脂肪は、主にトランス脂肪酸のことを指しています。

マーガリンとは?

パンに塗る場合はバターよりもマーガリンを使用することが多いようです。それはマーガリンが柔らかいからでもありますが、バターやファットスプレッドとほかに何が違うでしょうか?マーガリンの定義についてや原材料、製法、さらに油脂含有量について紹介します。

JAS規格の定義

マーガリンのJAS規格の定義は、バターは動物性油脂から作られますがマーガリンは主に植物性油脂を作られています。植物性油脂は大豆から摂ることができる大豆油やトウモロコシから採るコーン油、紅花から採る紅花油などがあります。

油脂含有量は80%以上です。これらの食部油脂に水などを加えて攪拌させます。乳化することによってできたものがマーガリンです。

原材料

ファットスプレッドとマーガリンの原材料はほぼ変わりません。植物性、動物性油脂を使用しています。大豆油やコーン油、パーム油、菜種油などを使用します。さらに、粉乳、発酵乳、ビタミン類、食塩などを加えて練り合わせて加工します。

製法

マーガリンの製法は、動物性、植物性油脂に水や食塩、ほかに乳成分、ビタミンなどを加えます。冷やして固めると油と水分は分離してしまいます。油の粒子を細かくして攪拌をしてから水分と混ぜ合わせます。それを乳化といいます。マーガリンは、バターと違って乳化剤が必ず必要になります

油脂含有率

マーガリンやバター、ファットスプレッドには、それぞれに油脂含有率が決められています。油脂含有率とは、食用油脂のマーガリン内に占める重量の割合のことです。マーガリンの油脂含有率は80%以上となります。

ファットスプレッドとマーガリンの違い

ファットスプレッドとマーガリンの違いはどこでしょうか?ファットスプレッドとマーガリンの油脂含率や味や風味、などを解説しましょう。ファットスプレッドはマーガリンの一種ですが色々な違いがあります。

油脂含有率

マーガリンとファットスプレッドの大きな違いは油脂含有率の違いです。マーガリンは油脂含有率が80%以上のものをいいます。ファットスプレッドは油脂含有率は80%未満のものです。さらにファットスプレッドの場合は、乳化した後にフルーツや加工されたフルーツ、チョコレート、ナッツ類などの風味顔料を加えます。

味や風味

ファットスプレッドとマーガリンの大きな違いは、風味です。ファットスプレッドには、フルーツやチョコレートなどの風味、甘味原料が含まれています。マーガリンの中にはバターの濃厚なコクや香り、味わいに近づけるために香料や食塩、粉乳などを調合するものもあります。

一般的なマーガリンは、あっさりとして軽やかな味です。ファットスプレッドは、マーガリンよりも柔らかくてあっさりとした味わいで低カロリーです。風味が加わっている場合は、風味ファットスプレッド、ファットスプレッド(加糖)のような表示が義務づけられています

ファットスプレッドの不飽和脂肪酸は二種類ある

ファットスプレッドには、不飽和脂肪酸が二種類あることが知られています。そのシス型不飽和脂肪酸やトランス型脂肪酸とは何なのでしょうか?

シス型不飽和脂肪酸

ファットスプレッドに含まれているシス型不飽和脂肪酸とは、人間のエネルギー源となる重要な脂肪酸です。ちなみに脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。不飽和脂肪酸の中で天然としてあるのがシス不飽和脂肪酸です。炭素結合に水素が規則正しくついている状態です。

トランス型脂肪酸

ファットスプレッドやマーガリンに含まれているトランス型脂肪酸とは、油脂を形作っている脂肪酸の種類のひとつです。植物油などの加工時の水素添加の段階で生成されます。水素添加とは不飽和脂肪酸の二重結合に水素を付け加える工程のことをいいます。

トランス脂肪酸は健康に危険性がある?

トランス脂肪酸を耳にしたことがあるとしたら、トランス脂肪酸が健康に良くない影響を与えるという話題があったからではないでしょうか?トランス脂肪酸について解説していきましょう。

ジヒドロ型ビタミンK

トランス型脂肪酸内にあるジヒドロ型ビタミンK1とは、油内に含まれているビタミンK1が水素添加によって変化してできた物質のことです。かつてはトランス型脂肪酸そのものが身体に良くないといわれていましたが、今ではジヒドロ型ビタミンK1が人体に猛毒であると考えられています。

悪玉コレステロールの増加

トランス脂肪酸を摂りすぎると血中LDLコレステロールが増加することがわかっています。血中LDLコレステロールは、悪玉コレステロールとも呼ばれています。悪玉コレステロールが増加すると血管壁の硬化や老化の進行、心筋梗塞の原因にもなります。

善玉コレステロールの減少

血中LDLコレステロール、つまり悪玉コレステロールが増加するとHDLコレステロール、つまり善玉コレストロールが減少することがわかっています。善玉コレステロールは、体内にある血液中の余分なコレステロールを肝臓に運ぶ役割をしています。

つまり、血液中のコレステロールが増えるのを防いでくれています。トランス脂肪酸を過剰に摂ると悪玉コレステロールが増加して善玉コレステロールは減少します。それによって動脈硬化が進行する可能性が高くなります。

世界基準と日本基準

世界の基準では、トランス脂肪酸含有量の表示の義務化トランス脂肪酸含有量を減らす規制は、多くの国で行われています。日本の基準では、まだそこまでいっておらず危機意識が薄いともいわれています。JAS規格で油脂含有量80%以下のものというのは、世界保健機関(WHO)より低いという理由だけで、まだ規制の流れは進んでいない状況です。

悪玉コレステロールが増えるとどうなる?

悪玉コレステロールが増加すると健康に悪影響、さらに生命の危険もあることがわかっています。その中の動脈硬化と心筋梗塞について説明しましょう。

動脈硬化

動脈硬化は、悪玉コレステロールが増えて血液の流れが悪くなると発症することがあります。動脈にコブやそのコブがはがれて血管をつまらせたり、身体全体に酸素や栄養を運ぶことができなくなるほど動脈が硬くなる生命の危険もある病気です。脳梗塞の原因でもあります。

心筋梗塞

悪玉コレステロールが増加することで心筋梗塞が起こる危険が高くなります。心筋梗塞は、心臓につながっている血管を塞いだりすることによって酸素や栄養が足りなくなり心臓が壊死する危険な病気です。

 

ファットスプレッドとバターの違いは?

ファットスプレッドは、マーガリンの一種で、より健康的だといわれています。それでは、バターとはどう違うのでしょうか?ファットスプレッドとバーター原材料と製法、油脂含有率、トランス脂肪酸含有量について、さらにバター風味マーガリンとはどんな製品なのか解説します。

原材料

ファットスプレッドとバターの原材料の違いは、バターは、牛乳の脂肪を使用することです。ファットスプレッドはマーガリンと同じように、大豆油やコーン油などを使用します。

製法

バターの製法ですが、牛乳の乳脂肪分が40%以上となった生クリームを撹拌します。次に水分を取り除くと固形のバターになります。冷蔵庫で硬いかたまりとなり室温になると溶け出します。40度で液体になってしまいます。バターには、有塩バターや食塩不使用バター、乳酸発酵させて作った発酵バターなどがあります。

油脂含有率



バターの脂肪は、マーガリンやファットスプレッドと違って牛乳だけの脂肪分でできています。ファットスプレッドの油脂含有率は80%未満でマーガリンの油脂含有率は80%以上です。バターの場合は、乳脂肪含有量が80%以上になります。
 

トランス脂肪酸含有量

バターの中に含まれているトランス脂肪酸は、自然に造られたものでマーガリンなどのような水素添加物を使用してできたものではありません。バターのトランス脂肪酸の含有量は、マーガリンやファットスプレッドよりも少量になります。

バター風味マーガリンとは?

マーガリンは、バターと比べるとあっさりとしていてさっぱりとした風味です。それを補う形で登場したのがバター風味マーガリンです。バター風ですが、バターは入っていません。香料や塩などの調味料によって、バター特有のコクのあるマーガリンを作り出しました。

ファットスプレッドもマーガリンも過剰摂取注意!

ファットスプレッドやマーガリンは、原材料はほぼ同じで大きな違いのひとつは油脂含有率でした。マーガリンの誕生は元々は、バターの代用品として生まれましたが、マーガリンの方が健康に良いということ、風味や味の向上により普及してゆくことになりました。

ファットスプレッドは、マーガリンよりもさらに油脂が少なく健康的でクッキーなどはあっさりした感じになります。しかし、ファットスプレッドやマーガリンは油脂含有量が少ないかわりにトランス脂肪酸によって悪玉コレステロールが増える危険があります。過剰摂取をしないように注意をして摂るようにしましょう。

Thumbマーガリンの成分は体に危険?バターとの違いやトランス脂肪酸など! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbマーガリンとバターのカロリーを比較!栄養成分の違いも紹介! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbバターの代用にマーガリンはあり?お菓子作りや料理で使えるオイルとは? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ