2019年02月27日公開
2024年09月06日更新
プラムの食べ方はそのまま?皮を剥く?種の取り方/栄養素も紹介!
プラムの食べ方に迷ったことはありませんか?甘酸っぱい味わいとジューシーな果肉が美味しいプラムは、夏が旬の果物です。日本では「すもも」とも呼ばれ親しまれているプラムですが、意外にも種や皮の扱いに迷って正しい食べ方が分からないという人が多いようです。本記事ではそんなプラムの食べ方について、種の取り方や保存方法を含め調査しました。また、プラムの栄養成分とその健康効果、気になる冷凍保存の方法についても紹介しています。
プラムの食べ方はそのままで大丈夫?
プラムは夏真っ盛りの頃、スーパーの果物コーナーに並ぶ赤くつややかな果実です。すももと呼ばれることも多いプラムですが、その食べ方について迷ってしまった経験がある人はいませんか?皮をむいて食べた方がいいのか?そのままで大丈夫なのか?、はたまた種の取り方はどうしたらいいのか?など、意外にもプラムの正しい食べ方が分からない人は少なくないようです。今回はプラムの食べ方について詳しく調べてみました。
プラムの食べ方
プラムは大人の手のひらに乗るくらいのかわいいサイズが特徴の果物です。プラムを食べるときは、皮をむいたほうがいいのでしょうか?本項ではプラムの具体的な食べ方について解説しています。また、気になる種の取り方や、美味しい食べ方についても紹介していますのでチェックしてみましょう!
皮は剥いた方がいい?
プラム(すもも)の食べ方で、まず疑問に思う点は「皮は剥いた方がいいのか?」という問題ではないでしょうか?桃を食べるときに皮をむくように、プラムの皮を手で剥こうとするとなかなか難しいことが分かります。実はプラムの皮は薄いのと、桃のように産毛が生えていないことから、皮を剥かずにそのまま食べても問題ありません。
また、後述しますが、プラムの皮には食物繊維やポリフェノールのアントシアニンなど、栄養が豊富に含まれています。プラムの栄養成分を余すことなく体に取り入れるためにも、皮は剥かずに食べるほうがおすすめです。
種の取り方
プラム(すもも)の食べ方で、皮の次に気になるのは種の取り方ではないでしょうか?プラムには果実の中央に大きな種があり、種を取ろうとすれば取り方に工夫が必要です。プラムの種の取り方に何か良い方法はないのでしょうか?
まずもっとも簡単な取り方はアボカドの種の取り方と同じ方法を真似ることです。水洗いしたプラムをカットする際に、種を中心にぐるっと一周させるように包丁で切込みを入れます。その後、両手でプラムをもってひねるようにするとプラムが半分に分かれます。半分には種がついており、半分には種がない状態です。最後に種を包丁の角にひっかけるようにして種を取り除けばOKです。
塩をふると美味しい
前項で説明した種の取り方でプラムの種を取ったら、次に食べやすい大きさにカットしましょう。皮の栄養素をそのまま体に取り入れられるように、皮ごとそのまま食べるのがおすすめです。ここで美味しい食べ方を紹介します。そのまま食べても甘酸っぱくて美味しいプラムですが、ほんのすこし果実に塩をふってみてください。甘さがより一層引き立ち、美味しくいただけます。
皮を剥く場合
そのまま皮を剥かずに食べる食べ方をおすすめしましたが、小さなお子さんにプラムを出す場合や、皮が気になる人は皮を剥いてから食べましょう。そこで、簡単に皮を剥く方法を二つ紹介します。まず一つ目は、ナイフでプラムをカットするときに、リンゴのように縦向き半月状にカットする方法です。これならナイフで簡単に皮を剥くことができます。
プラムの皮を簡単に剥く方法、二つ目は、熱湯に少しだけ浸けるという裏技です。やり方はトマトの湯むきに似ています。プラムのてっぺんとお尻のところに包丁で少しだけ切込みを入れます。それから、熱湯に10秒ほど浸けてから引きあげ、すぐに冷水に取りましょう。こうすれば切込みを入れたところからスルスルと手で皮を剥くことができます。
プラムの生以外の食べ方
プラムの皮のむき方と種の取り方を知ったら、続いては食べ方を見ていきましょう。本項ではプラムの食べ方についてもう少し詳しく解説したいと思います。甘酸っぱくてジューシーなプラムは、もちろん生でそのまま食べても美味しいフルーツですが、生以外の食べ方もとても美味しいです。本項を参考に、ぜひいろいろな食べ方を試してみてください。冷凍庫を活用した食べ方なら、長期保存もできて便利です。
シャーベットにする
プラムの生以外で食べる方法、まずは冷凍してシャーベットにする食べ方はいかがでしょうか?作り方はとても簡単です。プラムの1/3の量の水と砂糖を好みで入れ、柔らかくなるまで煮ます。後は種を取り除いてブレンダーで粉砕し、味を調整して冷凍庫に入れるだけです。
冷凍なら保存もきいて一石二鳥です。香りづけにコアントローを加えるとより本格的な風味がでておすすめです。プラムが市場に多く出回る真夏の暑い季節に、爽やかなプラム・シャーベットで暑さをしのいではいかがでしょうか?
コンポートにする
プラムの生以外の食べ方、続いてはプラムのコンポートにする方法を紹介しましょう。コンポートは砂糖煮のことです。プラム500gに対して70gぐらいの砂糖と水2カップを用意し、中火でコトコト10分程煮ます。煮ている途中はアクをとると良いでしょう。煮終わったら冷蔵庫で冷やせば完成です。
コンポートにするとつるりと柔らかい食感がおいしく、歯が悪い人や高齢者でも食べやすい一品になります。冷凍庫に入れてキンキンに冷やして食べても絶品です。なお、煮たプラムはとても柔らかいので鍋から器に移す時はくれぐれも気をつけて、そっと扱いましょう。
プラム酒にする
お酒が好きな人ならプラムを使って果実酒を作ってみるのもおすすめです。生食するには少し酸っぱすぎるようなプラムも果実酒にすればとても美味しい飲み物に大変身します。プラム酒は熱湯消毒した密閉瓶に、焼酎と氷砂糖、プラムを丸ごと漬け込みます。1か月程度で飲めるようになりますが、より美味しく熟成させたいなら漬けてから3か月以降に飲むのがおすすめです。
焼酎には果実酒用のホワイトリカーを使うと良いでしょう。なお、プラム酒ができた後のプラムの実は取り出しても、そのままでも大丈夫です。プラムの実を取り出して砂糖を足せば、ジャムにすることもできます。
プラムの特徴
生食以外にもさまざまな食べ方があるプラム(すもも)ですが、そもそもプラムというフルーツはどんな果物なのでしょうか?本項ではプラムの特徴や、プラムにまつわる豆知識を紹介しています。知っているようで知らなかったプラムの秘密に迫りましょう!
実はすもも?
プラムと「すもも」は違うフルーツだと思っていませんか?すももは「す」っぱい「桃」という意味で、日本ではプラムの和名として使われています。日本でよく見かけるすももは中国が原産の丸いももで、英語名の「プラム」と和名の「すもも」、日本ではどちらも同じものとして認識されています。
一方、アメリカやヨーロッパで一般的な「プラム」は、日本で見かけるすももではなく、「西洋すもも」を指します。「西洋すもも」も、すももに違いないのですが、こちらは生食よりもドライフルーツや、コンポートにして食べることが多いようです。
産地や旬の時期
プラムの主な産地と旬の時期について紹介しましょう。国内産のプラムは、全体の3割ともっとも生産量が多いのが山梨県で、その他、長野県、和歌山県、山形県、青森県、福島県などで栽培されています。旬の時期はプラムの品種にもよりますが、全体的には真夏が一番の旬の時期であると言えます。
例えば、ハウス栽培の早生種である大石早生は、5月上旬ごろから収穫が始まり、露地ものでポピュラーなソルダムという品種は6月下旬から7月いっぱいが旬です。もっとも多くプラムが出回り、なおかつ安くて美味しいものが手に入るピーク時は6月中旬から8月にかけてと言えるでしょう。
世界に渡ったプラムの歴史
日本のすももの原産地は中国ですが、日本に渡来したその歴史は古く、弥生時代の頃と言われています。始めは観賞用だった日本すももは、江戸時代に入ると食用が盛んになりました。その後、19世紀後半に入り、日本のすももはアメリカに渡り、アメリカの品種と交配されます。そして実は、その種が再び日本に逆輸入され、品種改良を施され、現在流通している日本のすももとなりました。
日本のすももが「プラム」という西洋名で一般的に定着しているのも、こうした経緯があるからだと言われています。日本で今親しまれているプラムの品質は、いろいろな国を渡り歩いて進化してきた結果なのかもしれません。
プラムの栄養と効果
プラムは皮が薄く、そのままでも食べられる便利なフルーツですが、実は栄養が豊富でさまざまな健康効果が期待できる果物だと知っていましたか?本項ではプラムの栄養成分とその健康効果について、詳しく解説していきたいと思います。葉酸やアントシアニンなど、なかなか他の食品では取りにくい栄養素も豊富に含まれているので、旬の季節にはぜひ積極的にプラムを活用して貴重な栄養成分を摂取してみませんか?
葉酸で貧血予防
葉酸は、子供が欲しくて妊活している人や、妊娠初期の人が特に気にする栄養素ではないでしょうか?特に妊娠中は毎日400μgの葉酸を摂取するよう厚生労働省から推奨されています。プラムには100gあたり37μgの葉酸が含まれています。
また、葉酸には妊娠中の効果のほか、貧血予防に効果があると言われています。葉酸は「造血のビタミン」と言われています。貧血予防するためには、赤血球を作るビタミンB12と葉酸が不可欠だからです。
カリウムで高血圧予防
プラムに含まれている栄養素に、カリウムがあります。プラム100gあたりのカリウムの量は約150mgと言われています。カリウムの代表的な効果として、体内の塩分を外に排出することが言われています。余分な塩分を排出することで、結果高血圧の予防効果が期待できます。カリウムは体内の水分バランスの調整にも役立つため、むくみやすい人は積極的に摂りたい栄養素です。
アントシアニンで便秘解消
プラムに含まれている栄養成分に、アントシアニンがあります。アントシアニンは色素成分のひとつでプラムの赤い皮に豊富に含まれているポリフェノールの一種です。アントシアニンのよく知られた効果としては眼精疲労に効くことが挙げられますが、アントシアニンは便秘解消にも効果的です。プラムに含まれる食物繊維と共に腸内環境を整えてくれます。
プラムの保存方法
本項では、プラムをより美味しく食べるための保存方法について解説しています。たくさんプラムを買ってきたので冷蔵庫や冷凍庫で保存したい時、また、買ってきたもののまだ熟していなくて酸っぱいときに、適切な方法でプラムを保存しておきましょう。
常温
プラムの保存方法で、もっとも簡単なのは常温で置いておくという方法です。常温での保存はプラムの酸っぱさが苦手な人にもおすすめの保存方法です。購入して3日から1週間程度、常温で置いておくとプラムは追熟され甘みを増します。表面のハリのあった皮に、少しシワがでるくらいが食べごろです。ただし完熟したプラムは傷みやすいので気をつけましょう。置くときは重ならないように置くのがポイントです。
冷蔵
プラムの保存方法、続いて紹介するのは冷蔵庫で保管する方法です。購入した時点で完熟している、または完熟に近い状態のプラムはそのまま常温に置いておくと傷んでしまいます。完熟のプラムは冷蔵庫など冷暗所で保管するのがおすすめです。冷蔵庫に入れる際は、紙袋や新聞紙などにくるんで入れると良いでしょう。また、完熟の状態からなら3日から5日以内には食べきるのがおすすめです。
冷凍
プラムは冷凍保存してもいいのでしょうか?答えは〇です。たくさんプラムをもらってすぐには食べきれないときなど、冷凍庫を使った保存方法がおすすめです。プラムを冷凍するのは完熟する前、酸っぱい状態で冷凍します。良く洗い、水気を切ってからフリーザバッグなどの保存容器に入れて冷凍しましょう。冷凍したプラムは解凍してジャムやコンポートにするのがおすすめです。
ジャムにして保存
酸っぱすぎてそのままの生食では食べられないプラムは、ジャムにして保存するのが効果的です。たくさんのプラムを食べきれないときにもジャムにすれば長期間保存ができ、便利です。200mlの瓶に入るだけの分量なら、プラム2個に対してグラニュー糖大さじ2杯で作れます。刻んだプラムにグラニュー糖を加え、鍋で7、8分煮るだけで簡単に美味しいジャムが出来上がります。
プラムは食べ方はそのままでも皮を剥いても美味しい!
輝くような赤色と甘酸っぱさ、みずみずしさが美味しいプラムは真夏に美味しい果物です。今回は知っているようであまり知られていない、プラム(すもも)の食べ方について詳しく解説しました。簡単にできる種の取り方や、冷凍を含む上手な保存方法について、また豊富なプラムの栄養成分についての詳細から健康効果まで紹介しています。生食でも加工してもおいしいプラムを食べて、元気に夏を過ごしましょう!