2019年03月14日公開
2024年09月08日更新
ケイジャン料理はアメリカ南部料理!香辛料が決め手のケイジャンチキンなど
ケイジャン料理を食べたことはあるでしょうか?アメリカ南部ニューオリンズ名物のケイジャン料理は、スパイスが効いた刺激的な味わいが特徴です。ここでは定番のケイジャンチキンをはじめ、ジャンバラヤやガンボなどさまざまな種類のケイジャン料理を紹介します。簡単に作れるレシピや東京でケイジャン料理が食べられるお店もピックアップしているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
目次
アメリカ南部発祥のケイジャン料理
ケイジャンチキンやジャンバラヤ、ガンボなどのケイジャン料理を知っているでしょうか?ケイジャン料理とは、アメリカ南部ニューオリンズ発祥の名物料理のことです。
ここでは、アメリカ定番のケイジャン料理からアレンジレシピまでさまざまなケイジャンスパイスを使った料理を紹介します。東京で食べられるケイジャン料理のレストランもピックアップしているので、気になる方はぜひ足を運んでみて下さい。
ケイジャン料理とはどんな料理?
まず、ケイジャン料理とはどんなものなのか見ていきましょう。スパイスがきいた刺激的な味わいがケイジャン料理の魅力です。アメリカ南部発祥のソウルフード、ケイジャン料理の全てをお届けします。
ニューオリンズの名物料理
ケイジャン料理の「ケイジャン」とは、アメリカ南部のルイジアナ州に移住した「アケイディアン(アカディア人)」が語源になった言葉です。
ケイジャン料理は地元の食材で作る庶民的な料理のことで、スペインやフランス、アフリカなどのさまざまな国の食文化が合わさり誕生しました。現在では、アメリカ南部ニューオリンズの名物料理として世界中に愛されています。
ケイジャン料理の特徴
ニューオリンズ名物のケイジャン料理は、スパイスの複雑な味わいが特徴です。また玉ねぎ、セロリ、ピーマンを多用するのもケイジャン料理ならではの特徴と言えます。これらを炒めてベースにすることで、ケイジャン料理に深い旨みをプラスしています。
ケイジャン料理に使われるスパイス
ケイジャン料理に欠かせないのが、ケイジャンスパイスと呼ばれる香辛料です。代表的なスパイスが、パプリカパウダー、唐辛子、ガーリック、チリパウダー、オレガノ、クミン、タイム、コリアンダーなどをミックスしたもので、それぞれを組み合わせて好みのケイジャンスパイスを作ることもできます。
日本で定番なのはケイジャンチキン
ニューオリンズ名物のケイジャン料理ですが、日本で定番なのが「ケイジャンチキン」でしょう。ケイジャンスパイスをたっぷりまぶして焼き上げたケイジャンチキンは、アメリカ人でなくてもヤミツキになる味わいです。
しかし、ケイジャン料理の魅力はケイジャンチキンだけではありません。ケイジャンスパイスはシーフードや米との相性も良く、さまざまな料理に活用されているのです。
クレオール料理との違い
実は、アメリカのニューオリンズにはケイジャン料理以外に「クレオール料理」という名物料理があります。このクレオール料理もさまざまな食文化が合わさって生まれた独特のスタイルで、ジャンバラヤやガンボなどのケイジャン料理とメニューを共有しているという特徴があります。
どちらかと言うとクレオール料理はニューオリンズの上流階級、ケイジャン料理はニューオリンズの一般市民に好まれる傾向があります。
ケイジャン料理にはどんな料理があるの?
ここからは、ジャンバラヤやガンボなどのケイジャン料理について紹介していきましょう。日本でも有名な定番メニューを始め、ケイジャン料理にはさまざまな種類の名物料理があります。それぞれの味わいも紹介しているので、気になるものがあれば手作りにもぜひチャレンジしてみてください。
ケイジャンチキン
まず紹介するのが、おなじみの「ケイジャンチキン」です。鶏肉にケイジャンスパイスをまぶして焼いたシンプルな料理ですが、肉の旨みとスパイスの刺激的な辛さのバランスが程よく、一口また一口と食べたくなる味わいが楽しめます。
ニューオリンズでは鶏の骨付きもも肉などを使って豪快に焼き上げるのが定番ですが、手羽元や胸肉などを使っても美味しく作れます。
ジャンバラヤ
名物ケイジャン料理と言うと、「ジャンバラヤ」も欠かすことはできません。日本のレストランでも提供されることの多いケイジャン料理の1つで、スペインのパエリアがもとになっています。
野菜や肉などがたっぷり入ったジャンバラヤは、素材の旨みとケイジャンスパイスが味の決め手です。クレオール料理のジャンバラヤと違い、ケイジャン料理のジャンバラヤにはトマトソースが入らないのが特徴です。
ガンボ
ケイジャン料理の「ガンボ」は、チキンやシーフードと野菜を煮込んだスープです。ガンボはアフリカで「オクラ」という意味があり、とろみづけにオクラもしくはフィレ・パウダーというハーブを用いて作られます。
セロリやピーマンなどがたっぷり入ったガンボは、食欲のないときにでも食べやすいスープです。クレオール料理のガンボにはトマトが入っていますが、ケイジャン料理のガンボはトマトを入れないのが特徴です。
ケイジャンシュリンプ
ケイジャンスパイスは、シーフードとの相性も抜群です。エビを使ったケイジャン料理「ケイジャンシュリンプ」は、淡白な味わいのエビにスパイスがからんだ絶品の味わいが楽しめます。ビールのおつまみにもぴったりで、エビの旨みがしみ出たオイルをパンにつけて食べるのもおすすめです。
フライドオクラ
日本ではオクラを和え物などに利用することが多いですが、名物のケイジャン料理「フライドオクラ」はトウモロコシの粉(コーンミール)をまぶして油で揚げて調理されます。
ディップソースをつけて食べるほか、ニューオリンズ定番のタバスコやライムをしぼる食べ方も良いでしょう。ちなみにオクラは英語でも同じ呼び方なので、ニューオリンズで注文するときも「フライドオクラ」と言います。
キャットフィッシュ
「キャットフィッシュ」はいわゆるナマズのことで、ケイジャン料理ではオクラと同じようにコーンミールをまぶして揚げたりソテーにして食べられます。ケイジャンスパイスをまぶしたキャットフィッシュは、臭みもなくさっぱりとした味わいで人気があります。
ポーボーイ
定番のケイジャン料理「ポーボーイ」は、エビにコーンミールをまぶして揚げたフライをフランスパンにはさんだ食べ物です。貧しい少年の意味を持つ「プアボーイ」が語源と言われており、手ごろな値段で買えるファストフードのような存在です。
自宅でできるケイジャン料理レシピ
ここからは、ケイジャンスパイスを使って作るケイジャン料理のレシピを紹介します。市販のスパイスが1本あれば、どんな食材でも美味しいケイジャン料理が作れます。日本でも作りやすいレシピばかりなので、ぜひ普段の食事作りに取り入れてみて下さい。
ビールに合うケイジャンチキン
- 鶏肉1枚
- ケイジャンスパイス大さじ1
- レモン汁小さじ2
- オリーブ油大さじ2
- 塩こしょう少々
- 鶏肉はそぎ切りにし、塩こしょうを振ります。ビニール袋にケイジャンスパイスをレモン汁を入れて鶏肉を加え、揉み込んで10~30分置きます。
- オリーブ油を入れたフライパンを中火で熱し、1の鶏肉を焼きます。両面に焼き色がつくまで火を通せば、定番ケイジャン料理「ケイジャンチキン」2人分のレシピの完成です。
定番スープのチキンガンボ
- 鶏もも肉1~2枚
- オクラ3~4パック
- トマト缶1缶
- 水トマト缶の1/2量
- ケイジャンスパイス小さじ2
- 油適量
- 鶏肉は食べやすい大きさに切ります。オクラはヘタを取り除き、好みのサイズに切りましょう。
- 油を入れた鍋で鶏肉を炒めます。オクラを加えて炒め合わせたところにトマト缶と水を入れ、ケイジャンスパイスを加えて5分程煮込みます。塩こしょうで味を調えたら定番ケイジャン料理「ガンボ」4人分のレシピの完成です。
ケイジャンスパイスの野菜炒め
- 豚バラスライス肉150g
- 塩こしょう適量
- オリーブ油大さじ1
- ガーリックパウダー3振り~
- しめじ1パック
- もやし1袋
- 水菜1/2袋
- ケイジャンスパイス大さじ2
- レモン汁少々
- 豚バラ肉は一口大にカットし、軽く塩こしょうを振ります。しめじは石づきを切り落とし、小房にほぐします。水菜は5cm幅に切りましょう。
- 油を熱したフライパンに豚肉としめじを入れて炒め、ガーリックパウダーを振り入れます。豚肉の色が変わったらもやしとケイジャンスパイスを加え、強火で炒め合わせます。
- 塩で味を調え、最後に水菜を入れて全体を混ぜ合わせたら「ケイジャンスパイスの野菜炒め」レシピの完成です。
ニューオリンズ名物ジャンバラヤ
- 米2合
- ソーセージ3本
- 玉ねぎ1/2個
- ニンニク小1片
- Aピーマン2個
- Aホールコーン(缶詰)3/4カップ
- Aトマトピューレ1/2カップ
- A固形コンソメ3/4個
- A黒こしょう適量
- Aチリペッパー小さじ1/2~1
- Aケイジャンスパイス小さじ2~3
- サラダ油適量
- 塩適量
- 米は研いでザルに上げておきます。ニンニク、玉ねぎはみじん切りに、ソーセージは小口切り、ピーマンは1cm角にカットしましょう。
- 鍋にサラダ油を熱し、ニンニクを炒めて香りを出します。玉ねぎを加えて透き通るまで炒めたら、ソーセージを加えます。さらに米も加えて炒め合わせます。
- 米が透き通ってきたら、Aの材料、水360ccを加えて強火にします。沸騰したら蓋をして弱火にし、15分ほど水気がなくなるまで煮ます。
- 火を止めて15分蒸らし、仕上げに塩こしょうで味を調えたら名物ケイジャン料理「ジャンバラヤ」3~4人分のレシピの完成です。
ケイジャンスパイスのエビマヨ炒め
- 冷凍エビ180g
- 塩小さじ1/2
- ケイジャンスパイス適量
- マヨネーズ大さじ1弱
- 鍋に湯を沸かし、塩を加えます。エビを入れて火を通し、湯を捨ててからもう一度エビを鍋に戻します。
- 鍋を火にかけて水分を飛ばし、ケイジャンスパイスを振り入れます。エビにスパイスを絡ませたら火を止め、マヨネーズを混ぜたら「ケイジャンスパイスのエビマヨ炒め」2人分のレシピの完成です。
東京でケイジャン料理が美味しいお店
最後に、定番のケイジャン料理が食べられる東京のお店を紹介します。どのお店も本場の味が楽しめる人気店ばかりです。スパイスが効いた美味しいケイジャン料理を、ぜひ日本でも味わってみて下さい。
ボイルストン
東京「渋谷駅」から徒歩2分の場所にある「ボイルストン」は、ケイジャン料理を始めアメリカ南部の家庭料理が味わえるお店です。落ち着いた店内には常連客も多く、バーボンなどのお酒と一緒にケイジャン料理を楽しむことができます。
おすすめは、ケイジャン料理名物の「ボイルストンジャンバラヤ」880円です。東京ボイルストンの営業時間は平日18時から翌2時まで、土曜祝日は18時から23時半までです。なお、日曜と月曜日(祝日の場合)は定休日です。
ダンシングクラブ東京
東京でシーフードを使ったケイジャン料理を食べるなら「ダンシングクラブ東京」がおすすめです。東京JR「新宿駅」東南口から徒歩1分の場所にあるこちらのお店は、テーマパークのような店内で美味しいシーフード料理が味わえます。
人気メニューは「クラブバッグ」6,200円と「スノークラブバッグ」8,980円で、大人数でワイワイ食べるのにぴったりです。東京以外に大阪、福岡にも店舗があります。ランチタイムは11時半から15時半まで、ディナーは17時から23時半までです。なお定休日はありません。
ソウルフードハウス
東京メトロ南北線「麻布十番駅」から徒歩3分の場所にある「ソウルフードハウス」は、ケイジャン料理や洋食が楽しめるお店です。店内には外国人が多く、まるで海外にいるような気分を味わうことができます。
おすすめのケイジャン料理は「サーザンフライドキャットフィッシュ」1,300円です。コーンミールをまぶした本格的な味わいで、添えのポテトはカリカリした食感が楽しめます。営業時間はランチタイムが11時から15時まで、ディナーは17時から23時までです。月、火曜が定休日、土曜はディナータイムのみの営業です。
フリーフローランチ
東京「池袋駅」からすぐの場所にある「フリーフローランチ」は、ケイジャン料理やメキシコ料理が楽しめるお店です。店内は70年代のアメリカンミュージックが流れており、カクテルやテキーラと一緒に料理を味わうことができます。
おすすめは「ケイジャンフライドチキン」900円や「ガーリックシュリンプ」860円で、お酒もどんどん進む味つけが人気の秘訣です。水曜と土曜日はノーチップでライブ演奏も行われています。営業時間は17時から翌時まで、日曜日が定休日です。
キャッチ ザ ケイジャン シーフード
東京JR「原宿駅」 徒歩6分の場所にある「キャッチ ザ ケイジャン シーフード」は、手づかみでシーフードが食べられるお店です。素手でカニやエビを食べる光景は、一種のアトラクションのようで非常に人気があります。
4名以上で訪れる場合におすすめなのが「キャッチザプレミアム」19,800円です。ダンシングクラブやロブスター、タラバガニなどが揃ったコンボで、非日常の体験が楽しめるでしょう。営業時間はランチタイムが11半から15時半、ディナーは17時から23時、定休日はありません。
スパイスの効いたケイジャン料理はいかが?
アメリカ南部伝統のケイジャン料理は、スパイスがきいた刺激的な味わいが特徴です。ケイジャンスパイスで味つけされた肉やシーフードは、どれも素材本来の味が楽しめるでしょう。
ケイジャンチキンやジャンバラヤ、ガンボなど、ケイジャン料理にはさまざまな種類があります。自宅で手作りする際は、定番料理だけでなくぜひアレンジレシピにも挑戦してみてください。