コストコの水が水道水って本当？衝撃の安さの理由とは？安全性など解説

日本で販売されている飲料水は、多くが名水といわれる自然に湧き出たものです。コストコでもいろいろな飲料水が販売されていますが、その中の一つであるpurified waterが実はアメリカの水道水だったことでさまざまな論議が沸き起こっています。数年前各ニュースサイトがコストコの水道水問題を取り上げ、報道したのがきっかけです。

それまでコストコで販売されている飲料水は全て自然の水だと思っていたため、水道水と聞いて驚きの声をあげる人が多くいました。しかし、コストコのpurified waterのラベルには、きちんと水道水であることが明記されています。表記違反では無いのでコストコ自体に落ち度はなかったのですが、これにより日本での売り上げは落ちているようです。

日本では多くの家庭に水道が通っており、お金を出してまで水道水を購入したいと思う人はほとんどいません。コストコのpurified waterが水道水であることが分かると、今度はその安全性について危惧する人もいたようです。コストコで販売されている水道水や他の飲料水について詳しく解説していきます。

コストコのpurified waterが水道水でであることから、体に危険な添加物や薬品が使用されていないか気になる人もいるようです。そこでアメリカの水道水の検査基準や、コストコの水が安い理由について見ていきましょう。

コストコで販売されているpurified waterは、アメリカで区別されている飲料水の種類の一つです。基本的に濾過してミネラル分を取り除いていれば、井戸水であっても水道水であっても原材料となる水の出所は追及されません。製造に高額な費用がかからないので、非常に安い値段で販売することができるようです。

purified waterが水道水であったことを問題視された背景には、アメリカ人と日本人の水に対する価値観の違いが伺えます。日本やヨーロッパの人々は、天然の加工されていない飲料水を好みますが、アメリカ人は加工された飲料水に価値を見出す人が多いようです。

日本の水道水は殺菌処理を行うのに塩素が使用されています。塩素は、水の中の有機物と反応するとトリハロメタンという有害物質を発生させるために危険を指摘する声もあり、日本人の水道水に対する安全性のイメージはよくありません。

しかし、日本の水道水には安全性を確保するため大変厳しい検査基準などが設けられています。水道水を一生飲み続けても健康に被害を及ぼすことはないとしているので、危険に対し過剰に心配する必要はないでしょう。では、アメリカの水道水は危険ではないのでしょうか？結論からいうと、アメリカの水道水は大丈夫です。

日本は世界の中でも水道水の基準が厳しい国ですが、アメリカは日本以上に厳しいチェック体制が整っている国なので心配ないといえるでしょう。

日本の水道水というとカルキや塩素の臭いが強く、そのまま飲むにはまずいイメージを持っている人が多いでしょう。コストコで販売されているpurified waterは、蛇口から出てくる水道水をそのまま容器に詰めて販売しているわけではありません。アメリカでは、蒸留水に成分を加えたものほど価値があると考えられています。

コストコのpurified waterは、蒸留して精製された水にミネラル分の塩化カルシウムと炭酸水素ナトリウムを添加して美味しく仕上げられた飲料水です。アメリカでは一般的に販売されている商品で、水道水に対し危険な水という概念はありません。

日本では、多くの水道事業体が水道水を販売しています。目的は、水道水のカルキの臭いやまずいという概念を払拭するためであったり水道水の知識を深めてもらうためです。

利益を得ることが目的ではないとし、販売はせず資源の大切さを知らせるキャンペーンの贈り物として水道水を製造しているところもあります。全国の中から販売されている水道水の一部を紹介しましょう。

コストコは飲料水の売り場面積を広く取り、たくさんの種類を販売しています。コストコでは、どのような飲料水が売られているのか見てみましょう。比較してみてください。

硬水が多いアメリカでは、軟水の水道水が販売されるのは通常のことです。しかし、水道水を有料で買う文化がない日本では、水道水の販売で実績を上げるには難しいものがあります。

ラベルにきちんと表示されていたにもかかわらず、コストコのKIRKLANDpurified waterが水道水であったことが問題視されるようになりました。これによって2018年4月にはコストコから姿を消しているところもあるようです。硬度は1リットル中18mgで、日本人好みの軟水です。価格は1500ml40本入りで700円以下。1本あたりで考えるとおよそ17円です。

コストコのKIRKLAND スプリングウォーターは、アメリカのワシントン州スペリアースプリングスで採水された湧き水です。KIRKLAND purified waterの代わりに登場しました。硬度は1リットル中115㎎で、コストコのpurified waterよりは硬水寄りです。味はまずいわけではないのですが、美味しいというわけでもありません。

価格は、500mlのボトルが40本入っておよそ700円ほどです。1本あたりおよそ17円と、大変安くなっています。料理などに使う分には大丈夫とされ、値段がとても安いので人気は高いです。初めて購入する人で品質が気になる人は、コストコの自動販売機で1本買って味を見てみるとよいでしょう。

コストコのROXANE SPRING WATERは、カリフォルニア州ウィードの湧き水です。硬度は1リットル中38mgで軟水になります。日本の水道水が平均71.4mgといわれているので、水道水よりも飲みやすく感じられるでしょう。価格は、500mlのボトルが35本入っておよそ800円ほどです。一本あたりで計算すると、およそ23円ほどです。

コストコのKIRKLAND スプリングウォーターよりも高くなりますが、日本のスーパーで購入するよりはかなり安いといえます。クセがなく日本の水に近いので、飲みやすく美味しい水といえるでしょう。

コストコのエビアンナチュラルミネラルウォーターは、フランスの有名な水です。硬度は1リットル中304㎎と高い硬水です。価格は1リットルが12本入っておよそ1,500円。500mlで換算すると1本あたりおよそ63円と、コストコの飲料水の中では比較的高めです。

コストコのボルヴィックは、フランスのナチュラルミネラルウォーターです。ヨーロッパ人は軟水好みの人が多く、ボルヴィックは1リットル中硬度60㎎と軟水にあたります。価格は、500mlが24本入っておよそ1900円です。1本あたりで換算するとおよそ79円ほどで、コストコの飲料水の中では少し高めです。

コストコには日本の水も販売されています。海外から輸入された水に抵抗がある人は、富士山麓四季の水を購入するとよいでしょう。硬度は1リットル中71mgです。コストコでは、富士山麓四季の水が2リットル6本入りでおよそ400円ほどので販売されています。500mlで換算すると1本あたりおよそ17円です。

日本のスーパーで購入するよりは大変安く、毎日学校や会社へ持参する人にとって大変お得といえるでしょう。

コストコでは、伊藤園の磨かれて、澄み切った日本の水信州も販売しています。長野県安曇野で採水されたもので、硬度は21mgの軟水です。2リットルが6本入りと大量買いになりますが、値段は400円ほどです。500mlで換算すると1本あたりおよそ17円。通常料理や飲み水に利用する人は、安全性も高く大変お買い得といえるでしょう。

コストコのコントレックスミネラルウォーターはフランスのコントレックスヴィルの湧き水です。硬度1リットル中1,468mgと圧倒的に高い数値を示す硬水です。軟水を好む日本人には、そのまま飲むにはとても飲みにくい水といえるでしょう。硬度の高いものはマグネシウムが多いため、お腹がゆるくなる傾向にあります。

コストコの商品には小さい子供は飲用を控えるようにとラベルに記載されています。価格は、1.5リットルが12本入っておよそ1,200円です。500mlに換算すると1本あたりおよそ33円です。

コストコの飲料水はどれも同じように見えますが、商品によって含まれている成分が違います。コストコの商品は飲むことができる飲料水なので、安全性は高く命の危険にさらされることはありません。

しかし商品によってはマグネシウムが非常に多く、体調を崩す可能性もあるため注意が必要です。コストコで飲料水を購入する場合は、水の硬度をよく確認しましょう。

水の種類で硬水や軟水という表現を聞いたことがある人も多いでしょう。水にはカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれていますが、その量は水の風味や感じ方に大きく影響してきます。硬度とは、水1リットル中に含まれているカルシウムとマグネシウムの量を示した数値です。

一般的に硬度が低い水は、まろやかで柔らかい印象を持ちやすく、高いとしっかりとした重々しさを感じるといわれています。

WHO(世界保健機関)による分類によると、硬度が1リットル中120mg以上であれば硬水に属します。硬水は肉の煮込み料理やポトフなど肉の出汁が決め手となる料理などに向いています。このように硬水は洋食を美味しくするので、外国人が好む外国人向きの水といえるでしょう。味はしまっており飲み応えがあります。

また脂肪の吸収を抑制したり新陳代謝が活発になるなど、健康効果があることも知られています。他にも便秘解消に優れているといわれ、ダイエットにも効果的です。硬質は飲み水として大丈夫ですが、マグネシウムが多いため胃腸が弱い人や小さい子供はお腹がゆるくなることがあります。硬度の高い水を飲む場合は、注意してください。

WHOによる分類では、硬度が1リットル中120mg以下であれば軟水と呼びます。まろやかでさらっとして飲みやすい感想を持つ人が多く、日本人好みといえるでしょう。クセがないため日本伝統食に向いており、ご飯や野菜の煮込みなどもふっくらと美味しく仕上がります。また、緑茶やコーヒーなど飲料にも適しています。

日本の水道水の平均硬度は、71.4mg、東京の水道水は硬度およそ60mg、南アルプスの天然水でも硬度は30mgです。コストコで販売されているpurified waterの硬度はそれらよりも低く18mgなので、硬度だけで見ると飲みやすく和食向きの飲料水といえます。

市販されている飲料水はどれも同じように見えますが、性質の違いで4種類にわけられます。コストコで販売されている水道水は、日本でいうボトルウォーターに属します。最近増えてきたウォーターサーバーとセットでよく見かける水が、ナチュラルウォーターです。どの水も安全性にこだわっており、危険な水ではありません。

特定の水源地から地下水を採水し、沈殿・濾過・加熱殺菌処理を行っただけの自然本来の水です。ナチュラルウォーターは、人工的にミネラル分を足すなど化学処理は行いません。自然に含まれるミネラル成分が少ないものの名称です。

ミネラルウォーターとは、湧き水や地下水など自然の中に存在する炭酸ガスやミネラル分を多く含んだ水に手を加えたものです。沈殿・濾過・加熱殺菌だけでなく、安全性を安定させるためオゾン殺菌や紫外線殺菌、ミネラル添加など科学的に手が加えられます。また数種類の水をブレンドすることもあります。

ナチュラルミネラルウォーターはナチュラルウォーターと同じく特定の水源地から地下水を採水したものですが、最初から地中にある鉱物などのミネラルが溶解しているものをいいます。人工的に成分を加えたり化学処理は行われませんが、処理方法に一定の基準が設けてあります。

ボトルウォーターとは上記の三つ以外のものを原材料にして、ミネラル分の追加など加工したものをいいます。原材料には、水道水や蒸留水、不純物をほとんど含まない純水、河川の水などがあります。処理方法に規定はありませんが、日本でもアメリカでも安全性の高い基準が設けてあるため危険ではありません。コストコのpurified waterも、ボトルウォーターの仲間です。

アメリカは、水道水に対し安全性の高い基準を設けています。世界の中でも厳しいとされる日本以上の厳しい基準なので、アメリカの水道水を危険だと感じる必要はありません。

コストコのpurified waterは水道水を原材料にしていますが、水道水を精製・浄化して製造した不純物の混じっていない純水に塩化カルシウムと炭酸水素マグネシウムのミネラルを加えたものなので、危険な飲料水ではありません。硬度は18mgの軟水なので、日本人の口に合う水といえます。

コストコのpurified waterを美味しいと表現する人は少ないですが、安全性や値段から考えると大変お得といえるでしょう。コストコでは他にもいろいろな飲料水を販売しているので、purified waterが好みでない人でも別の飲料水を選ぶことができます。