ファミマの入店音には曲名と歌詞がある?正式なタイトルや作った人は?
いつも気軽に利用できるコンビニですが、コンビニには入店音が必ず流れます。コンビニの入店音でとりわけ特徴の強いのがファミマのメロディーです。一度聴いたら忘れられないファミマの入店音ですが、そのメロディーには一般的に知られていない物語がありました。そこで今回は、「ファミマの入店音には曲名と歌詞がある?正式なタイトルや作った人は?」と題しまして、ファミマの入店音について詳しくお伝えしていきたいと思います。
目次
一度聴いたら忘れられないファミマの入店音
普段何気なく利用しているコンビニですが、コンビニに入ると必ず聞こえてくるのが入店音です。中でもファミマの入店音はとても印象に残るメロディーですよね。あの入店音を聞くとファミマに来たんだなと感じます。そんなファミマの入店音ですが、実は、ファミマ専用ではありませんでした。今回は、ファミマの入店音について詳しくお伝えしていくと共に、ファミマの入店音をアレンジした曲なども紹介していきたいと思います。
脳裏に焼き付く親しみやすいファミマの入店音
ファミマに入ると必ず聞こえてくるお馴染みの入店音は、一部の店舗を除いて殆どのファミマ店舗で聴くことができます。一度聴いたら忘れられないファミマに入店音ですが、色々調べてみると楽譜の存在があることが分かりました。ニ長調のメロディーに簡単なベース音がアクセントになっていることが分かります。
画像の楽譜は、ピアノ譜のものですが、もともとピアノで作曲されたものだということが確認できます。しかし、この楽譜には、正式なタイトルは記されていません。また、テンポに関しても「お客様を歓迎しながら」と記されているだけで、正確な店舗は分かりません。では、ファミマの入店音には正式な曲名、名前、歌詞などがあるのでしょうか?後程詳しくお伝えしていきますが、そもそもファミマとはどんなお店なのでしょうか?
特徴的な入店音のファミマとはどんなお店なのか?
ファミマの愛称で親しまれているファミリーマートは1973年に誕生したコンビニエンスストアです。平成26年には店舗数が全国で11,416店舗となり、コンビニエンスストアとしては業界第3位の店舗数を誇ります。また、長崎県・鹿児島県・沖縄県ではシェアが1位となっており、ファミマを知らない人は居ないといっても過言ではない存在でしょう。更にファミマは国内外にも多数店舗があり、今後も店舗数は増えていく勢いがあります。
また、ファミマは日本で最初のコンビニエンスストアとしても有名で、エリアフランチャイズ制度による地域に密着した店舗進出により、他のコンビニとは違って、各店舗には、その地域ならではの商品展開があるのも大きな特徴です。もちろん、オリジナルのレギュラー商品やTポイントなどのサービス、大手ブランドとのコラボも充実しています。話は入店音に戻りますが、海外のファミマの入店音も国内の入店音と同じなのでしょうか?
海外のファミマの入店音
お伝えしている通り、ファミマは国内外にも数多くの店舗があり、韓国、タイ、上海、広州、蘇州、ベトナム、インドシア、アメリカ、フィリピンでファミマを利用することができます。この写真は、台湾のファミマが撮影されていますが、台湾のファミマでは薬局が隣り合わせで展開されているのが特徴です。では、台湾のファミマの入店音を聞いてみましょう。
台湾のファミマの入店音は日本のファミマと同じです。少し音が細いように感じるかもしれませんが、これは、撮影する際に使われたスマフォなどにより音質が変わるためです。録音する装置によって音質は違ってきますが、間違いなく日本で耳にするファミマの入店音と同じものだということが分かります。続いて、上海のファミマの入店音を聞いてみましょう。
いかがでしょうか?上海のファミマの入店音も日本のものと同じです。つまり、ファミマの入店音は全世界共通だということがこれで分かりました。しかし、このファミマの入店音ですが、そもそもなぜこのメロディーなのでしょうか?とても親しみやすいメロディーの正体を次に見ていくことにしましょう。
ファミマの入店音の正体はこれだった
親しみやすいメロディーが特徴のファミマの入店音は、実は汎用ドアベルとして1970年代にナショナル(現パナソニック)から販売されていたものでした。この写真は、ナショナルが1980年に販売したドアベルで、型番EC5227WPとして現在も入手可能です。このEC5227WPは、通常のドアベルとメロディーの2種類が設定できるようになっていて、メロディーがファミマの入店音と全く同じものです。では、実際に音を聞いてみましょう。
いかがでしょうか?最初の音はドアベルですが、次の音がファミマの入店音と全く同じです。このナショナルのドアベルは、お伝えしている通り、1980年に汎用ドアベルとして販売したものであって、ファミマ専用というわけではありません。しかし、現在では、ファミマの入店音として広く親しまれていることになっています。このドアベルは1980年代初めに一般家庭などでも多く使われていたようです。
ファミマの入店音を作ったのはこの人
お伝えしている通りファミマの入店音はナショナルの汎用ドアベルだということが分かりました。このファミマの入店音はとても親しみやすいメロディーですよね?実はこのファミマの入店音を作った人が今話題となっています。こちらの写真の人物がファミマの入店音を作られた作曲家の稲田康さんです。稲田さんは1979年頃にナショナルのドアベル音のチェックする仕事をしている際にファミマの入店音のメロディーを作られたそうです。
ファミマの入店音は誰が作ったものなのか?が口コミとなり、ネット上でも大きく取り上げられるようになりました。稲田さんは、テレビに出演した際に、ファミマの入店音の経緯についてドアベル用に作られたことをお話されています。ちなみに、ファミマの入店音のメロディーは、稲田さんのお話によるとヨーロッパの教会の鐘の音をイメージされて作られたそうです。確かに、ドアベルのメロディーとしてはかなり心に響きます。
このYouTubeのリンクでは、実際に稲田さんがファミマの入店音をピアノで弾かれています。とても貴重な自作自演です。このように、聞きなれたドアベルのメロディーもピアノで演奏すると趣ががらりと変わります。さて、このファミマのメロディーですが、実は曲名があります。曲名とは名前(タイトル)のことですが、曲名を知ることで、更に親しみが湧いてきます。では、続いてファミマのメロディーの曲名を見ていきましょう。
ファミマの入店音には名前があった
ファミマのメロディーの曲名(名前)は、メロディーチャイムNO.1 ニ長調 作品17「大盛況」というものです。こちらの画像では、曲名(名前)とピアノ用の譜面を確認することができます。僅か4小節の中で、メロディーが完結されていますが、ポイントは心に響くチャイム(鐘)となる音に3度と5度のベース音が含まれているところです。このベースとなる音がとても重要な役割をしていて、いつまでも心に響くメロディーを惹きたてています。
曲名(名前)を知ることで更に親しみが湧くメロディー
このYouTubeの動画では実際に楽譜通りの音を聞くことができます。お伝えしている通り、メロディーのポイントとなる部分には3度と5度のベース音が重なり耳に響きます。また、「大盛況」という曲名(名前)を知ることで更に親しみが増します。後でお伝えしますが、稲田さんはこの「大盛況」以外にも素晴らしい音を作られています。さて、曲名(名前)があることは分かりましたが、このメロディーには歌詞はあるのでしょうか?
ファミマの入店音には歌詞もある
オリジナルの楽曲には歌詞は存在しない
ファミマの入店音には作者が居て曲名(名前)があることは分かりました。ではファミマの入店音に歌詞はあるのでしょうか?実はオリジナルの楽曲には歌詞が存在しません。ただファミマの入店音をアレンジした楽曲に歌詞は存在しました。この楽曲は2015年にファミマと日産のキャンペーン用としてアレンジされたもので、タレントの篠崎愛さんとエレキングが出演してかなり話題となったものです。では実際に音楽を聞いてみましょう。
ファミマのキャンペーン用にアレンジされた楽曲に歌詞があった
いかがでしょうか?楽曲の冒頭にオリジナルのファミマのメロディーが使われているのが分かります。また、楽曲中の演奏にもオリジナルのメロディーが散りばめられているのが分かります。歌詞は、ファミマと日産のキャンペーン用として作られたものですが、メロディーをアレンジすることで楽曲が大きく展開していく面白さが伝わってきます。このように、オリジナルではありませんが、ファミマのメロディーには歌詞がありました。
ファミマの入店音をアレンジする人たち
ファミマの入店音は作者が居て、曲名(名前)があり、オリジナルの楽曲ではありませんが歌詞の存在があるのも分かりました。ファミマの入店音はとても親しみやすく、一度聞いたら忘れられないメロディーですよね。実はそんな親しみやすいファミマの入店音をアレンジしている人たちが居ます。ここではYouTubeにアップされたファミマの入店音のアレンジ楽曲を紹介していきます。どのアレンジも素敵なので楽しんでみてください。
この動画では、KORGのELECTRIBE MX EMX-1SDというダンス用音源モジュールを駆使してファミマの入店音をアレンジしています。動画では、一度メロディーを入力して、音やリズムをリアルタイムで重ねているのが確認できます。フィルターと言って、音をシャープにしたりすることもできます。曲名(名前)では、リミックスという言葉が使われていますが、その名前の通り再度ミックスしなおしているのが分かります。
こちらの楽曲もエレクトロニカ風のリミックスです。ファミマの入店音のメロディーは繰り返すことによりミニマルテクノぽくアレンジすることもできます。この楽曲では少々トランス気味ですが、パーティーなどで盛り上がれそうな雰囲気になっています。
この動画では、ヒューマンビートボックスでファミマの入店音をアレンジされています。使用している機材は、声とサンプラーのみ。演奏者はDaichiさんという有名なヒューマンビートボクサーです。声だけでこんなに多彩な表現ができるなんて素敵です。
こちらもファミマの入店音を使用したリミックスです。他のリミックスと違って、こちらのリミックスはファミマの入店音をそのままサンプリングしている点でしょう。かなりノリノリな音を重ねていますが、これも一つのアイデアだと言えます。
この動画では、DTM(デスクトップミュージック)で映画音楽風にファミマの入店音をアレンジされているのが確認できます。一度聴いたら忘れられないファミマの入店音ですから、このように壮大なアレンジをしてもメロディーは際立ちますね。実際に生のオーケストラで演奏するとかなり面白くなりそうです。
この動画はかなりマニアックで、クラシック音楽をよく聞かれている方には笑えるくらい面白いアレンジ集だと言えます。あまりクラシック音楽を知らない方でも、それぞれの楽曲の中に練り込まれたファミマのメロディーは楽しめると思います。白々しくない自然なアレンジは素晴らしいです。
こちらはピアノ変奏曲風のファミマの入店音アレンジです。アレンジそのものはクラシック調の演奏ですが、展開の仕方も緩急メリハリがあって素晴らしいです。このように、ファミマの入店音は多くの人たちに愛されています。
ファミマの入店音は楽譜としても購入できる
今回お伝えしているファミマの入店音ですが、ピアノネタとして楽譜が販売されています。楽譜のタイトルは「これが弾けりゃ~人気者!ピアノネタ105選 改訂版」です。この楽譜にはタイトル通り、誰でも一度は聞いたことのあるCM曲やドラマの挿入歌など105曲が選ばれています。ファミマの入店音のメロディーと共に楽しんでみてはいかがでしょうか?
また、この「これが弾けりゃ~人気者!ピアノネタ105選 改訂版」には、105曲を演奏したCDも別売りで販売されています。ネタとして使用するのも面白いですが、練習用に聞くのにも最適です。是非参考にしてみてください。
ファミマの入店音以外でも耳にしたことのある心に残る音
ファミマの入店音のメロディーを作曲された稲田康さんは、ファミマの入店音以外にも心に残る音を作られています。その代表的な音が三菱エレベーターのチャイム音です。このエレベーター音は誰もが一度は必ず聞いたことがある音でしょう。エレベーターが上がって降りる際のチャイム、下りる際のチャイム、ボタンを押した際のチャイム。このように改めて聞いてみると、効果的に作られているのがよく分かります。
この動画では、稲田さんが詳しく解説を交えながらエレベーターのチャイムを演奏されています。稲田さんは、このエレベーター音以外にも、様々な音を作られています。普段何気なく聞いているエレベーター音には、エレベーターを利用する人に対しての作者の深い思いが込められています。
まとめ:ファミマの入店音はとても奥が深かった
「ファミマの入店音には曲名と歌詞がある?正式なタイトルや作った人は?」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?ファミマの入店音が心に響くのには作者による緻密な技法が施されているからなのです。また、親しみやすいメロディーにはちゃんとした曲名(名前)があり、歌詞まで存在しました。ファミマの入店音はとても奥が深いですね。皆さんの参考になれば嬉しいです。