2019年01月09日公開
2024年08月27日更新
トコブシとアワビの違いは?生態から気になる味/食べ方/値段など紹介!
トコブシとアワビとの違いを知っていますか?トコブシとアワビとは見た目がよく似ているのですが、見分け方を知っていれば見た目で見分けることも可能です。今回の記事では2つの違いの他にも、トコブシの値段や産地、生態や旬などについても詳しく紹介していきます。栄養価や味、食べ方などについても紹介していきますので、トコブシについて詳しく知りたいという方は是非参考にしてみてください。
アワビとそっくりなトコブシの特徴
トコブシという貝はアワビと見た目がよく似ていますが、見た目でもしっかりと見分けることができるポイントも存在します。今回の記事では、アワビと見た目がよく似ている貝であるトコブシについて、生態や栄養価、旬や産地まで詳しく紹介していきます。アワビとの見分け方だけでなく、生態や旬の情報も気になっているという方は是非チェックしてみてください。
トコブシの生態と特徴
トコブシとアワビとはよく似ていますが、一体トコブシとアワビとはどのように違うのでしょうか?まずはトコブシからどのような生態で特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。まずトコブシの生態は、比較的浅い場所におり、その形によってフクトコブシ型、ナガラメ型、トコブシ型の3種類に分けることが出来ます。昔は手軽にとれる貝だったそうですが、数が激減し、今では高級な貝になってしまいました。
また、アワビの仲間ですので、アワビとトコブシが似ているのも納得です。トコブシの大きさは、約7cmほどです。貝に呼吸孔が5個から7個ほど空いています。また、アワビのように煙突状の形にならない、というのも特徴となっています。調理面では、アワビは熱を通すと硬くなってしまうのですが、トコブシは熱を通しても硬くなることはありません。それでは、旬と産地はどうなっているのでしょうか?
トコブシの旬と産地
生態などに続いて、トコブシの旬と産地についても見ていきましょう。トコブシの旬は、春から初夏辺りであるとされています。そして、トコブシの主な産地は徳島県、高知県、そして三重県などとなっています。トコブシの産地となっているこちらでは、稚魚の放流も行われているのだそうです。
トコブシの名前の意味
旬、産地に続いては名前の由来です。トコブシの名前の由来は、「浅い場所に生息し、いつまでたっても小さいアワビのままだ」ということだそうです。トコブシのトコは「床」であり浅い場所を、そして「ふし」は小さいという意味の言葉です。このいつまでたっても大きくならないという事から、山口県の下関では「センネンゴ」と呼ばれていたり、ほかの地域でも「マンネンアワビ」という名前で呼ばれていたりもします。
トコブシとアワビの違い
トコブシとアワビの見た目の違い
トコブシもアワビの仲間であり、そっくりなトコブシとアワビですが、見た目でこの二つを区別することが出来るのでしょうか?上記でも少し紹介したのですが、トコブシとアワビにも見た目でわかる違いが存在しています。まずは大きさです。トコブシは由来からもわかるとおり、最大でも7cmほどとあまり大きくならず、アワビほど大きいサイズには成長しないそうです。
また、小型のアワビとトコブシの場合ですと、貝に空いている呼吸孔の数で判断することもできます。アワビは呼吸孔の数が4、5個ほどとなっているのですが、トコブシの方は6個から8個ほど穴があります。そして、アワビの呼吸孔周辺は盛り上がった形になっているのも特徴なのですが、トコブシの方はそれも見られません。そして、熱を通した場合にアワビは硬くなりますが、トコブシですと硬さは変わりません。
トコブシとアワビは味もそっくり?
一見、見た目がよく似ているというトコブシとアワビですが、味はどうなのでしょうか?一般的に、アワビの味の方がトコブシの味よりもおいしい、といわれているのですが実際に食べて、両者の違いが判るという人は少ないともいわれています。それほど、トコブシとアワビの味はよく似ているのだそうです。アワビの方が大きさが大きく、希少価値もありますのでそこから値段の差が生まれるのだと思われます。
トコブシはアワビより栄養価が高い?
トコブシとアワビは、栄養価についてもよく似ているのですが少しトコブシの方が栄養面でアワビよりも勝っている点があります。トコブシはアワビよりもたんぱく質が豊富であり、アワビよりも少し栄養価が高いともいえるでしょう。また、栄養ドリンクなどでおなじみのタウリンなどの栄養価も多く含まれており、アワビ同様うまみ成分であるグルタミン酸も多く含まれています。
トコブシのおすすめ美味しい食べ方
アワビ同様グルタミン酸も多く含まれているというトコブシは、いろいろな食べ方で美味しく楽しむことが出来ます。この項目ではトコブシを美味しく楽しむことが出来る食べ方と、おいしく食べるために大切な保存方法についても紹介していきます。おつまみに、ご飯のおかずにと美味しいトコブシを楽しんでみてください。
トコブシはシンプルに焼いてそのままパクリ
最初にお勧めするトコブシの美味しい食べ方は、シンプルに焼いて楽しむという調理法です。網の上にアルミホイルのお皿を作ったら、その上にトコブシをのせて焼いていきましょう。裏が焼けたら、表も同様に8分ほどづつ焼いていきましょう。トコブシから出る出汁が美味しいので、是非しょうゆなどの味付けはせずにそのままの味を楽しんでみてください。
トコブシはソテーして絶品おつまみ
続いて紹介するトコブシの美味しい食べ方は、ソテーです。ソテーはフライパンで油を熱し、さっと焼くといった調理法となっています。トコブシを殻が付いたまま軽く洗ったら、フライパンでバター、お酒で味付けをしながら焼いていくだけというシンプルな調理法となっています。火が通るとトコブシから自然と殻が外せますので、火を通す前に殻を取ってしまわなくても大丈夫です。
また、トコブシはアワビよりも柔らかい食感を楽しむことが出来る貝となっているのですが、やはり熱を通しすぎてしまうと硬くなってしまいます。トコブシをフライパンで焼く際には、火を通しすぎないように注意してください。
トコブシは煮たり蒸したりふっくら美味しい
続いて紹介するトコブシの美味しい食べ方は、煮たり、蒸したりする食べ方です。普段の食事にはもちろん、お正月などおめでたいときなどにもピッタリの調理法です。トコブシを煮る方法は、お鍋にトコブシと調味料を注いだら、あく抜きをしながら煮込んでいきましょう。こちらもシンプルな調理法で楽しむことができる美味しい食べ方となっており、一晩寝かせると更においしく楽しむことが出来るのでおすすめです。
トコブシの保存方法
では、続いてトコブシの保存方法についてみてみましょう。実はトコブシは簡単に保存しておくことが出来て、しかも長持ちするという食材になっています。保存する場合には、殻を付けたまま保存することをおすすめします。トコブシの身をキッチンペーパーなどを使用して水気を拭き取ったら、フリーザーバッグなどに入れて、冷蔵庫や冷凍庫に入れておけば大丈夫です。
キッチンペーパーで水分を拭き取る作業が少し手間に感じるかもしれませんが、水分が残っているとその水分は一緒に凍り、解凍するときに水が出てきてしまうのでトコブシの味が落ちてしまいます。解凍したときに残念なことにならないためにも、水分は忘れずにふき取っておきましょう。保存期間は、冷蔵ですと翌日、冷凍ですと1か月ほどと長期間保存しておくことが可能となっています。
トコブシの値段はアワビ同様に高価?
トコブシはもともとは手ごろな値段だった
トコブシはアワビよりは安く購入できるイメージがありますが、やはりトコブシ自体なかなか値段の高い貝となっています。ところが、もともとトコブシは磯などで普通に入手できることもできたそうで、手頃な値段で楽しむことができる貝でした。どうしてトコブシの値段は上がってしまったのでしょうか?
トコブシは漁獲量が少なく希少
トコブシの値段が上がってしまったのは、やはり取れる量が減ってしまったからです。トコブシの取れる量が減少するのに伴って、トコブシの値段は上がっていきました。アワビほどの効果ではないものの、現在ではトコブシも高級な食材として扱われているようです。
トコブシで高級感を味わおう!
いかがでしたでしょうか?トコブシはアワビの仲間であり、アワビと見た目がよく似ているのですが、呼吸孔の数やその周りの形など、見分け方を知っていれば簡単に見分けることができるかと思います。また、トコブシは一般的にはそれほど大きく成長することはありませんので、大きいアワビらしき貝を見つけたら、まずアワビと思って間違いは無いかと思われます。
また、トコブシはアワビ同様に旨味成分であるグルタミン酸を多く含んでいる貝となっていますから、いろいろな食べ方でおいしく楽しむことができます。そのまま焼くだけでも調味料をつけなくてもおいしく楽しむことができますし、煮たり、ソテーといった食べ方でも楽しめます。トコブシも高級な貝となって居ますが、アワビよりはお安く買うことができますのでトコブシで高級感を楽しんでみてはいかがでしょうか?