ハチビキはどんな魚?どんな味?特徴から捌き方・食べ方まで紹介!

ハチビキという魚を知っているでしょうか?あまり見かけることのない魚ですが、西日本を中心に出回っており、全身が赤く特徴的なハチビキですが、夏にかけて旬を迎える時期には特に脂がのっていて、刺身や湯引きなどいろいろな食べ方で美味しく食べることができます。今回はそんなハチビキの生態や特徴、その味や美味しいハチビキの選び方、上手な捌き方、いろいろな食べ方や料理方法、おすすめレシピまで詳しく紹介していきます。

ハチビキはどんな魚?どんな味?特徴から捌き方・食べ方まで紹介!のイメージ

目次

  1. 1ハチビキとは?
  2. 2ハチビキの選び方や旬はいつ?
  3. 3ハチビキの捌き方とは?
  4. 4ハチビキの食べ方やおすすめレシピ
  5. 5ハチビキを美味しく料理してみよう!

ハチビキとは?

「ハチビキ」という名前を聞いたことはあまりないかもしれませんが、関東では「赤サバ」とも呼ばれ、近年美味しい魚として少しずつ注目を浴びてきています。そんなハチビキについて、その生態や特徴、味、旬の季節、美味しいハチビキの選び方や上手な捌き方、食べ方や料理方法、おすすめレシピまで詳しく紹介していきます。

ハチビキの生態や見た目の特徴

ハチビキは体長70センチ前後ほどもある大きなサイズで、ウロコやヒレ、目までとても鮮やかな赤い色をしている見た目が特徴の魚です。その生態は、暖かい海域を好んで生息しており、見た目の特徴は細長い紡錘形で、上あごが前に伸びて大きく開くような口をしています。カツオなどと同じく水温の高い水域に生息し、水深100~350メートルほどの岩礁帯の海底近くに住み、深海を対象とした深海釣りなどでよく釣りあげられます。

その真っ赤な見た目が血を連想させるとして、昔の人にはあまり受け入れられず魚としての流通量はあまり多くありません。しかし食べると美味しい魚なので、関西の一部では刺身や出汁などでよく食べられています。

ハチビキの名前の由来

ハチビキはスズキ目ハチビキ科ハチビキ属に分類します。漢字では「葉血引」と書き、おろした時に身もマグロやカツオのように赤い身をしていることに由来しています。

ハチビキの味は?

ハチビキは身は赤いですが白身の魚で、赤く引き締まった身がマグロに似ており、身の質はブリのように脂が程よく乗っていて大変美味しい魚です。焼くと肉のような見た目になります。刺身や湯引きなど生で食べるのはもちろん、ソテーや味噌汁、煮付けなども美味しく頂けますが、火を通すと身が硬く締まります。またハチビキのカマやアラからは絶品の出汁が取れます。

ハチビキはどこで手に入る?

ハチビキは肉食で小さな甲殻類や小魚を食べており、青森下北半島からアフリカ東岸まで広く分布していますが、温かい海域を好むため長崎県や静岡県など暖かい地方の西日本で多く生息しています。産地にある市場で売られており、関西では赤サバとして売られていることもあり、関西では比較的食べられているので入手できる確率は高いです。しかし市場に出回らないこともあるので、確実に手に入るわけではありません。

西日本では、100m以下に潜んでいるその生態から中深場のサビキ釣りで定番となっており、静岡県ではハチビキを干物にしていることもあります。また直接産地で手に入れるのが難しい場合はネット通販を利用することができ、送料がかかるので市場より少し値段がかかりますが、入荷したら連絡をもらえるシステムなどもあり、西日本以外ではネット通販のほうが手に入りやすいといえます。

ハチビキの選び方や旬はいつ?

ハチビキの旬は冬から夏の時期

ハチビキの旬は冬から夏の時期といわれていますが、もともと流通量が少なく水揚げ量も安定していないので、めったに市場に出回らないことから生態も不明確なところがあります。価格は安く、サイズが大きめでも1匹190円程度で購入することができます。夏には産卵の時期を迎えるため、旬の6月頃になると真子(卵)が入っているハチビキが多くなり、煮付けにして食べると大変美味しいです。旬を過ぎた秋には身が痩せています。

サイズが大きいほうが美味しい

ハチビキの選び方は、大きいほうが脂もよく乗っており、血合いの部分の色も軽減されて美味しく食べられます。30cmほどの小さなものは脂が乗っておらず今一つです。料理するときにはさばいてから使うことが多く、ウロコは多少硬いですが取りにくいことはありません。3枚おろしもしやすいので、丸ごと購入しても調理しやすい魚です。

ハチビキのさらに美味しい選び方として、体の表面の赤色が艶があってより鮮やかで、お腹を触ったときにしっかりとした固さのあるものが良いです。また目が乾いてくぼんでいるものや白く濁っているものは鮮度が落ち、目が澄んで綺麗なものが新鮮です。エラ蓋を開けてみて、中のエラが鮮やかな赤色をしているものがより新鮮なハチビキです。上手な選び方で新鮮な美味しいハチビキを選びましょう。

ハチビキの捌き方とは?

なかなか店頭でお目にかかれないハチビキですが、1匹まるまる手に入れることができたら、ぜひ新鮮なうちに捌いて調理したいものです。こちらで紹介するハチビキの捌き方を参考にして、一度捌き方を覚えてしまえば新鮮で美味しいハチビキを余すところなく、料理して楽しむことができます。

ウロコを取る

ハチビキの捌き方は、まずヒレをはさみで切ってから、ウロコ取りでウロコを落とします。硬いウロコですが、あまり強くゴリゴリすると身を痛めてしまうので、丁寧に優しく取ります。ウロコが取れたら、水で表面を流します。手に付いたウロコも洗い流しましょう。

エラやワタを取り除く

次に腹を切り開いてエラの付け根を切り、エラとワタを引き出します。お腹の中の背骨の下にある血の塊を包丁で切って、お腹の中を水で洗い流します。また板や包丁、手も一緒に洗います。

三枚におろす

中骨に沿って観を切り取り、三枚におろして腹骨を抜き取ります。腹の根に包丁の左面を添わせるようにして切っていきます。血合いにある小骨も骨抜きなどで抜き取ります。

必要に応じて皮を引く

必要に応じて皮を引きます。皮を引くとおいしそうな脂がのった身が姿を見せます。寿司用にする場合は、ひいた皮を湯引きして氷水で冷やし、細かく刻んで小ねぎと和えると美味しいです。皮付きでも皮をひいても、刺身でおいしく頂けます。皮をつけたまま炙ると、皮目の香ばしさが加わって絶品です。

ハチビキの食べ方やおすすめレシピ

ハチビキの料理方法は種類豊富!

ハチビキはカツオのような赤い色で、白身魚のように身がしっかりとしており、いろいろな食べ方や料理方法を楽しめます。鮮度が良ければ刺身で頂く食べ方がおすすめで、皮付きのまま湯引きや焼き霜にすると適度な脂と食感が楽しめて香ばしく食べることができます。またさいの目に切っても身がしっかりして食感が良いので、タルタルにする食べ方も美味しいです。

また火を通す料理方法で、煮付けやソテー、ムニエル、唐揚げなどいろいろな食べ方を楽しむことができ、アラから出た出汁でアラ煮にすると、とても美味しいおすすめの食べ方です。

シンプルな味わい「ハチビキの塩焼き」

ハチビキの塩焼き」は最もシンプルな味わいを楽しめる料理方法で、ハチビキの脂と皮を堪能できるを食べ方の1つです。塩をつけて焼くだけの簡単な料理レシピです。

  • ハチビキ1尾
  • 塩適宜
  • 大根おろし、すだち(お好みで)適量

  1. ハチビキは皮を残したまま、ウロコ、エラ、はらわたを取って身に切り込みを入れます。
  2. 3枚おろし、またはそのまま塩を擦りつけて15~30分ほど置きます。
  3. 水気を拭き取って、210度に予熱したオーブンで20分ほど焼くか、魚焼きグリルで焼き色がつくまで焼きます。
  4. お好みで大根おろしやすだちを添えて出来上がりです。

子どもにも食べやすい「ハチビキのパン粉焼き」

火を通して食べる料理方法では、ハチビキの脂を逃さず足してくれるパン粉焼きがおすすめの食べ方で、身がやわらかいので子供にも食べやすい料理レシピになります。身がしまるのでこってりとしたソースによく合い、パン粉にハーブを混ぜると、臭みがなくなりおいしく食べられます。

  • ハチビキ1尾
  • パン粉適量
  • ハーブ少量
  • サラダ油またはオリーブオイル(バターでもよい)
  • 塩コショウ適宜

  1. ハチビキを3枚おろしにして、作りやすいサイズにカットし塩コショウを振ります。
  2. パン粉にハーブをまぶします。
  3. 全体に薄くパン粉をまぶしたら、サラダ油またはオリーブオイル、バターをひいたフライパンで両面をカリッとするまで焼いたら出来上がりです。

日本酒のお供に「ハチビキの湯引き」

3枚に下ろしたハチビキを皮がついたまま湯引きする食べ方は、ハチビキの程よく乗った脂を最も楽しめる料理方法です。見た目は赤い色ですが味は白身に近く、日本酒のお供にもぴったりの料理レシピです。

  • ハチビキ半身
  • 大根ののじおろし1つかみ
  • 青しそ2枚
  • チューブわさび3cmくらい
  • しょうゆ適量

  1. 3枚に下ろしたハチビキの身を皮を上にしてまな板に並べます。まな板の片方を少し高くした状態でシンクに置き、熱湯を半身に1/2カップずつ全体にかけます。
  2. 反り返って皮目がやわらかくなったら、そっと水にさらして粗熱を取ります。
  3. 真ん中にある骨の部分を取り除きます。
  4. 1cmほどの食べやすい大きさにカットして皿に盛りつけます。しそと大根おろしを添えたら出来上がりです。

ハチビキを美味しく料理してみよう!

いかがでしたか?ハチビキについて、その生態や特徴、旬の季節や味、美味しいハチビキの選び方や食べ方、捌き方、いろんな料理方法やおすすめレシピなどを紹介してきました。

あまり一般的に出回っていないハチビキですが、実はその味は白身魚のように皮に脂が乗っていて、捌き方も他の魚とさほど変わりがなく、刺身や湯引き、塩焼き、アラのだし汁などいろんな食べ方や料理方法などでとても美味しく食べられる魚です。今回紹介したハチビキの生態や旬、上手な選び方やレシピを参考にして、ハチビキを手に入れたらおいしいハチビキ料理を作って楽しみましょう!

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