コストコが三重県に出店する予定は？厳しい条件を満たす候補地は津市？亀山？

コストコではオリジナルブランド商品「カークランドシグネチャー」などを、販売しています。他店にはない高品質で特色のある400点の家電や食品を、お値打ち価格で手に入れることができます。その品揃えとお値打ち感が人気を博し、現在では全国で26店舗が営業しています。いまだ三重県にはコストコの出店がありませんが、今後、出店はあるのでしょうか？

小規模ビジネスへの卸売として始められたのが、コストコです。そのため、販売している商品は通常小売店のものよりボリュームがあります。大容量の商品を車で来店して、大量に購入するのが、コストコのショッピングスタイルです。

その特性から敷地や店舗の規模などが他スーパーなどとは異なるため、コストコは新たに出店する候補地に、さまざまな条件を設定しています。まずは、半径10km以内に50万人以上の人口が必要です。また、近隣に高所得者が多く住んでいることが求められます。

この2つはコストコが出店した際に、十分な集客や売上を見込めるか判断する基準となります。地理的な条件として、車でのアクセスがよいことが挙げられます。施設的な条件は、敷地が10万坪以上の面積があることと、建物が約4千5百坪の面積であること、駐車場が8百台以上あることです。

津市の人口は28万人ですが、鈴鹿市と松坂市の35万人と合わせると、津市周辺は10km以内に50万の人口を擁しています。また、単独では人口5万程度の亀山市も隣接する津市や鈴鹿市を加えると、条件を満たします。近隣住民の所得については、個人所得額県内2位の桑名市をはじめ津市や亀山市周辺は、県内他地区より高くなっています。

集客や商品の効率的な物流に不可欠な車のアクセスについて、津市には伊勢自動車道の津ICと久居ICがあります。また、両ICの周辺には鈴鹿や松坂へのアクセス可能な国道23号や伊賀方面へ伸びる国道163号線が通っています。

以上を踏まえると、三重県内候補地のうち、津市が有力です。具体的場所として伊勢自動車道久居IC周辺が挙げられます。他条件を満たしていることに加えて、久居IC付近については具体的な場所が取りざたされています。久居IC近くにあるイオン久居店が閉店するという情報があり、跡地を利用してコストコが出店するのではないかと、いわれています。

人気のコストコを誘致する動きは、各地の市町村で盛んにおこなわれています。三重県内や東海地区の他候補地について紹介します。

三重県には、東名阪自動車道や伊勢自動車道の高速道路があります。また、最近バイパスも建設され桑名市から伊勢市にかけて県内沿岸部を貫く国道23号などが、整備されました。このように、交通アクセスがよいのが、三重県の特長です。

候補地として噂されているのは、津市や亀山市だけではありません。半径10km以内に50万人以上の人口等の出店条件を満たす市町村として、いくつかの候補地があります。

その一つが、名古屋に近く同方面からの集客が見込める桑名市です。つづいて、三重県で一番の人口があり企業の進出も多い四日市市も、候補に挙がります。さらに、人口20万人を擁し四日市市と津市の間に位置し両都市からの集客が見込める鈴鹿市も、有力な候補地です。その他、さまざまな場所へのコストコ出店が予想されています。

静岡県内では、すでに浜松倉庫店が開業していますが、コストコは静岡県中東部も市場として想定しています。東西に長い静岡県の中部地域に位置し政令指定都市である静岡市周辺は、コストコにとって魅力的な市場です。ただし、静岡市街や平坦地の少ない北部や東側で用地の確保は難しく、その西方にある藤枝が候補地と予想されます。

愛知県内には、常滑市に中部空港倉庫店があります。しかし、名古屋市内からは離れており、集客のためのアクセスは十分といえません。大都市名古屋の需要を呼び込むため、守山区に建設される計画が、すでに進んでいます。具体的には東名高速道路の守山スマートIC付近です。

三重県内で予想されるコストコの出店候補地を紹介してきました。2014年にコストコが打ち出した計画では、2023年までに東海地区で全7店舗の出店を予定しています。そのうちのひとつが三重県になることは、十分予想されます。そして、三重県内候補地では、津市が有力です。

コストコ出店の候補地は、三重県や東海地方以外にも全国にあります。これからもコストコの出店情報は見逃せません。