「のっぽパン」は静岡の名物ソウルフード！種類や通販情報は？

のっぽパンは、静岡県内のパンメーカーが製造している菓子パンです。味の種類も多く、子どもも大人もおやつに食べたり、年配の方でもお茶うけとして食べている人もいる、静岡県民にとってはソウルフードの一つと言えるものです。こののっぽパンが全国的に知られるようになり、その人気の秘密に迫ってみます。

静岡県のソウルフードとして親しまれている「のっぽパン」とは、どんなパンなのかを紹介します。パンだけでなく、キャラクターも静岡県民にとっては認知されているものでもあります。

「のっぽパン」と呼ばれていますが、正式な商品名は「のっぽ」です。細長いコッペパンのようなシンプルなパンの間に、素朴な味わいのクリームがはさんである菓子パンのことです。

キリンの長い首をイラストにしたパッケージに入り、長さは34cmもあります。長さはありますが、重たい食感ではなく、手軽に味わえ、おやつにもなる静岡県民にとっては懐かしさも感じるソウルフードです。

のっぽパンが誕生したのは1978年（昭和53年）の2月です。静岡県東部、沼津市のパンメーカーである「エヌビー」が製造販売をしていました。エヌビーは沼津ベーカリーの略で、静岡県東部域では大きなパンメーカーでしたが、のっぽパンの販売店は静岡東部域に限定されていました。

こののっぽパンも2007年には一時販売終了となりましたが、エヌビーの会社の再編成により、現在はグループ会社のバンデロールから再発売され、全国的に知られる静岡のソウルフードとして認知度を高めています。それ以降メディアで取り上げられることも多くなり、さまざまな味やコラボ商品が発売され全国でも知られるようになりました。

のっぽパンの入っている袋には、オレンジ色のキリンが印刷されています。このキリンのキャラクターは発売当初から、のっぽパンの長さと、沼津市の隣の三島市にある楽寿園という小さな動物園でキリンが人気だったことから、キリンの首の長さと通じるとして、のっぽパンのキャラクターとして採用されました。

それ以降、のっぽパンはとぼけた目線のキリンのイラストが描いてあるというのが、静岡県民にとっては当たり前となり、キリンのキャラクターも人気となり、ソウルフードとしてだけでなく、キャラクター商品としての価値も高まっています。

のっぽパンの味は、発売当時から今でも販売されているものから、他メーカーやキャラクターとのコラボレーションによって誕生した種類まで、さまざまなものがあります。のっぽパンの味の種類をみていきます。

のっぽパンの元祖の味は「クリーム」です。クリームはミルク風味で、カスタードクリームのようなもったりとした感じではなく、さらっとしている甘さのクリームになっています。ソウルフードとする人たちは、「ノーマルのっぽ」ということもあります。

発売当時は、パンを焼いた後に横に切れ目をいれて、そこに工員さんが手作業で、クリームを一筋のせていました。今では機械での作業になっています。

のっぽパンの元祖のクリームの次に発売されたのが、「チョコのっぽ」です。ノーマルなクリームにチョコ風味を加えただけのものでしたが、時代とともに合わせて、より濃厚さのあるチョコクリームを使うなど変化をしていますが、のっぽパンのなかではクリームとあわせて、定番ののっぽです。

クリーム、チョコののっぽパンに続いて発売されたのが、「アーモンドのっぽ」でアーモンド味のクリームがはさんでありました。このアーモンドが時代とともに、粒状のアーモンドを加えたりしながら、現在は「ピーナッツ」となって定番商品になっています。

のっぽパンの直営店の中では、のっぽパンのパンは同じものを使い、クリームの代わりに惣菜を挟んだサンドイッチ状のものを販売したところもありました。のっぽパンの長さを活かして、半分は玉子サラダ、半分はポテトサラダとするなど工夫がされていました。

ただ惣菜系ののっぽパンを販売している直営店が現在なくなているので、今では幻ともいえるのが惣菜系ののっぽパンです。

のっぽパンは一年の内に数種類の新商品を販売してきたこともあります。その中でも季節のフルーツや人気の甘味をアレンジしたスイーツ系の種類もあります。いちご、桃、みかん、メロンといったフルーツから、プリン、あんバター、いちごホイップとしていちごクリームとホイップクリームを合わせるなどが登場しました。

のっぽパンのパン生地を黒糖にしたり、白いミルク風にしたりというアレンジのスイーツ系のっぽパンもあります。サンドするクリームを変えたスイーツ系ののっぽパンは、定番として定着するというよりも、春になるといちご、冬にはみかんといった季節限定のものが多いです。

最近ののっぽパンは、キャラクターや他メーカーとのコラボ商品も販売しています。のっぽパンの製造メーカーのある沼津市を舞台にしたアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」にものっぽパンが登場しますが、ティラミス味などのコラボ商品も販売されています。キャラクターがのっぽパンのキャラクターと一緒に描かれた雑貨は通販で購入もできます。

またこれまでには、静岡県で開催されるイベントとのコラボや、信玄餅で有名な桔梗屋と共同で信玄餅のっぽパンを発売したこともあります。

のっぽパンで作ったラスクもあります。のっぽパンの昔ながらのパンは、ふんわりとして軽い食感で、それをそのまま活かしてラスクにしています。ラスクは一口サイズにカットしてあり、いちご、メイプル、シュガーといった味が付いています。のっぽパンに比べて日持ちがするので、静岡のお土産にもおすすめです。

静岡のソウルフードだけでなく、コラボ商品もあって全国的に人気の高まっているのっぽパンの販売店と購入方法を紹介します。

のっぽパンの販売店は、製造元のバンデロール直営店や、静岡県東部の10店舗ほどのパン店で購入ができます。また同じように静岡県東部から中部のスーパーやミニストップで購入できる店舗もあります。

購入方法として、全国から車で静岡へ来る場合には、週末であれば新東名高速道路の駿河湾沼津サービスエリア、東名高速道路の富士川サービスエリア上り売店などの販売店の利用が便利です。

JRの静岡駅ではソウルフードのお土産用として販売している売店もあり、沼津駅ではコラボ商品の販売店もあります。

のっぽパンは静岡を出て、東京駅でも期間限定での購入ができる可能性があります。「ラブライブ！」のイベント期間に合わせて、東京駅のグランドキヨスクやベルマートキヨスクで期間限定で販売がされました。のっぽパンのファン、ラブライブ！のファンに加えて、のっぽパンを味わってみたい人ですぐに売り切れてしまいました。

イベントに伴う購入方法については、バンデロールのホームページやのっぽパンのファンサイトがウェブ上にあるので、そちらのチェックがおすすめです。

のっぽパンを全国からの購入方法として、通販の利用があります。バンデロールのショップサイトでは、定番の句クリームののっぽパン10本セット、クリーム、チョコ、ピーナッツのセットといった定番商品を通販で購入できます。またのっぽパンのキャラクターグッズもセットにしたものも販売されています。

のっぽパンは発売当初から、安い値段の菓子パンだったことでもソウルフードとして親しまれています。のっぽパンの値段の変化を調べてみました。

のっぽパンが発売された当時は、1本50円でした。ノーマルなクリーム味のみで、当時ラーメンや喫茶店のコーヒーが300円の頃でしたので、あまり売れないのではないかと営業マンたちは不満をみせました。そこを創業当時の社長の「売ってみろ」と一言があったことで、発売を開始し営業マンの努力もあり、ヒットしました。

それ以降、物価の上昇と合わせて値段が10円ずつ上昇し、いろいろな種類の味がでることもあって、少しずつ値段が変わっています。

現在ののっぽパンの値段は、クリームが140円です。チョコやピーナッツなどは150円となっています。通販の値段は、梱包代が入っていることもあり、店舗での値段よりも少し高めになっていますが、全国どこにいても購入ができます。

のっぽパンは、静岡県沼津市で誕生した細長い菓子パンで、40年以上販売が続くロングセラー商品です。静岡県民のソウルフードでもあり、現在ではさまざまに種類も増え、静岡土産としてもおすすめ品です。静岡県内の販売店だけでなく通販での購入方法もあるので、のっぽパンの優しい味わいを試してみてください。