白菜の虫に注意！虫がついている理由とは？取り方・洗い方を解説

冬が旬の白菜は、鍋の具材や漬物などに人気の野菜です。しかし、白菜には黒い虫がついていることがあります。食卓に並んだ白菜が虫だらけの場合、あまりいい気持ちにはならないでしょう。せっかくの楽しい食事が台無しになってしまうでしょう。

では、白菜についている黒い害虫とは何なのでしょうか?虫の種類や特徴を説明します。また、調理しようとした白菜に虫がついている際の、取り方も解説します。

虫の中には毒があるものもあり、食べてしまった場合は心配になることでしょう。成体や幼体はもちろん、白い卵がびっしりとついていると、気持ち悪い思いをするかもしれません。しかし、どういった虫なのか分かれば、安心して食べることができます。白菜についている黒い害虫の種類について解説します。

白菜はしわの多い野菜のため、調理中に気づかないこともあります。また、しわの間に挟まってしまうと、調理をしても残ってしまいます。そのため、食べている途中に虫に気づき、その他の部位についていた虫をすでに食べた後であることがあります。

ですが、白菜についている黒い害虫は食べても害はありません。そのため、魚についている寄生虫のような、健康被害を心配する必要はありません。

白菜につく虫は、主にダイコンハムシとハクサイダニの2種類です。虫は寒くなると、動かなくなる場合が多いです。しかし、白菜についているものは、白菜の旬の冬に活発に動く害虫です。

ダイコンハムシは体長約4mmの光沢のある黒い姿をしています。幼体は体長約6mmの、イボの目立つぶつぶつした外見をしています。ゴキブリのように飛びはしませんが、活発に動きまわります。

白菜以外には、大根や小松菜などにくっついていることがあります。草に虫食いの穴が開いている場合は、ダイコンハムシがついている可能性があります。なので、注意して見ると発見できる可能性があがります。

ハクサイダニは、体長約1mmの赤みがかった黒色の身体を持ちますが、足だけは赤い色をしています。葉の裏に隠れていることが多く、見つけづらいです。白菜以外に、かぶやキャベツなどについていることがあります。葉の養分を吸い取るため、葉が白っぽくなって枯れている場合は、ハクサイダニが吸い上げている可能性があります。

日本にいる野菜を食べる害虫の中には、有毒なものは少ないです。そのため、食べてしまっても問題はありません。それでも不安な場合は、加熱をすれば死にます。過熱をした上で、洗い流せば、虫がついたまま食卓に並ぶ可能性は低くなるでしょう。また、虫が食べた部分の周辺は傷みやすいため、よく洗い流してください。

清潔にした野菜を売っているはずのスーパーで買った白菜に、虫がついているのはなぜでしょうか?なぜ販売前に虫を落としきれないのか？また、虫がついてしまう白菜とはどういった白菜なのかを解説します。

虫のついている白菜は、肥料が多く使われた白菜です。肥料には、植物を成長させる窒素が含まれています。窒素を多く吸収した白菜は、アミノ酸やアミノ酸アミドを体内で作ります。アミノ酸は旨味成分として知られていますが、害虫にも人気のある成分ですので、虫を引き付けてしまいます。

また、アミノ酸を作る過程で糖類が使われるため、細胞壁が薄くなり害虫に弱くなります。肥料を多く使って作られた白菜は、害虫にとって美味しくて食べやすい白菜なのです。

白菜に限らず虫がついてしまう植物は、他の個体よりも弱い個体です。強い個体は、自力で虫を追い払う免疫力を持っています。

免疫力の高さは、元々の個体の能力のほか、育った環境に影響を受けます。その年や場所の天候などによって、出やすい年や場所が発生します。そのため、虫の付いている白菜を買ったら、次回の購入時も注意すると良いでしょう。

虫の付いた白菜が、店に売っていることに違和感を感じる人もいるでしょう。しかし、虫が付いたまま売っているのは、鮮度を保つためです。

葉物野菜は水に弱いため、水で洗うと鮮度が低下します。白菜も葉物野菜のため、洗浄はせずにペーパーなどで汚れを落として販売されています。ペーパーでは虫は十分に取れないため、虫が付いたまま店頭に並ぶことがあるのです。

白菜に虫が付いている場合には、洗い方を考えると効率よく落とすことができます。普段の洗い方に、一工夫をくわえてみましょう。白菜から虫を取る3つの方法を、解説します。

50度のお湯を使って虫を取る方法です。この方法は、葉の触感をよくする効果もあります。温かいお湯に白菜の気孔が開き、水分を吸収してとれたての水分量に近くなると、いわれています。しなびた野菜をよみがえらせる方法としても活躍する方法です。白菜がしなびている場合は、この方法を使用すると新鮮さを得ることもできるでしょう。

ボールに50度から60度ほどのお湯を用意します。やかんなどで沸かした熱湯と水を同量または、熱湯をすこし多く入れると、ちょうどよい温度になります。湯の温度が43度以下のぬるま湯では、雑菌が繁殖しやすくなります。洗う代わりに雑菌をつけてしまうことになりかねないので、温度には十分な注意が必要です。

白菜の茎の部分を持ち、しゃぶしゃぶをするように湯をくぐして洗います。落ちづらい場合は、軽くつかむようにして洗ってください。この時温度が下がりやすいので、随時お湯を継ぎ足して、温度が低くなりすぎないようにしましょう。

ざるに上げて水気を取ります。葉をよく確認して、虫がいなければ完了です。まだ気になる場合は、もう一度50度のお湯で洗ってください。

白菜の全体がつかる容器に入れて、水につけおきます。水につからない部分があると、そこに逃げられてしまいます。バケツなどの大きな容器を使用して、確実に全体が水につかるようにしましょう。3時間ほど放置すると、溺死した虫が水に浮いてきますので、軽く洗い流して完了です。

漬物にする場合など、お湯につけたくない時に役立つ方法です。時間がかかりますが、放置しておくだけのため、他の作業をしている裏で行いたい場合にも便利な方法でしょう。

ボールに水をはり、食用の重曹を大さじ1から大さじ程度入れます。そこに白菜を付けて軽くもんだ後、軽く洗い流したら完了です。時間がある場合は2分ほどつけてから洗い流すと、より効果が期待できます。

用の重曹は、必ず家庭にあるわけではないので、ない場合は購入する必要があります。難点は、必要な時に準備なく行えないことです。しかし、他の野菜にも使うことができるので、重曹を常備しておくと便利です。白菜以外にも他の野菜の虫や農薬、果物のワックスなどを落とすこともできます。

白菜に黒いものが見えたときは、それが虫であるとは限りません。白菜自体に黒いぶつぶつが付いている場合は、白菜自体についている斑点である可能性が高いです。白菜についているぶつぶつや斑点は何かを、解説していきます。

白菜についている黒いぶつぶつした斑点は、ポリフェノールです。カビと勘違いして捨ててしまう人も多い部分ですが、食べても問題のないものです。

ポリフェノールは植物が光合成をするときに出される成分で、ワインやブルーベリーに含まれていることで有名です。抗酸化作用や血圧を下げる効果などが期待できます。味に苦みを与える成分のため、多少苦みを感じる場合があります。しかし、ほとんどの場合は味に影響を与えるほどの苦みではないので、過剰に気にする必要はありません。

白菜にできたぶつぶつした黒い点は、正式にはごま症といいます。ごま症は名前に症と付いていますが、病気ではなく生理現象です。環境によるストレスにより発生します。

詳しい原因は、肥料の窒素成分が多すぎるためという説がありますが、はっきりとした原因は分かっていません。ごま症の白菜は、平均的な白菜よりも水分が多く傷みやすいため、早めに食べるようにしてください。

白菜の虫について、解説していきました。白菜についている虫を食べても問題はないですし、農家や販売店の鮮度を守るために水洗いをしていないので、安心して食べましょう。白菜に虫が付いていたときでも、この記事の洗浄方法を知っていれば、大丈夫です。

少し面倒でも、一工夫して洗浄をしてみましょう。楽しく食事をするために、白菜に虫が付いていることを疑って調理してみてください。