2018年06月22日公開
2024年07月20日更新
スフォリアテッラとは?マツコも絶賛したナポリのお菓子の人気店は?
スフォリアテッラというお菓子を知っていますか?と聞くと殆どの人がどんなお菓子?と首を傾げてしまうほどまだ知られていないマイナーなお菓子スフォリアテッラ。今東京でも扱っている専門店がいくつかあり、これは元々はイタリア・ナポリのお菓子だということは少しずつ知られるようになりました。しかしまだまだ謎に満ちているこのスフォリアテッラです。今回はマツコも絶賛したというこのナポリのお菓子について人気店を含めて紹介しましょう。
目次
- 1イタリアのナポリ生まれのお菓子・スフォリアテッラとは?
- 2ナポリのお菓子・スフォリアテッラの生まれ故郷
- 3ナポリのお菓子としてスフォリアテッラが生まれた歴史
- 4ナポリのお菓子スフォリアテッラは門外不出のレシピだった
- 5スフォリアテッラの本場では二種類ある
- 6本場イタリアで食べられるスフォリアテッラの店・Pintauro
- 7本場イタリアで食べられるスフォリアテッラの店・Attanasio
- 8本場イタリアで食べられるスフォリアテッラ店・Cuori di sfogliatella
- 9東京で食べられるスフォリアテッラ店・トラットリア カヤバッチョ
- 10東京で食べられるスフォリアテッラ店・ ボンドルフィ ボンカフェ
- 11東京で食べられるお店・フィオレンティーナ ペストリーブティック
- 12東京で食べられるスフォリアテッラ店・イル・ルポーネ
- 13スフォリアテッラの魅力
イタリアのナポリ生まれのお菓子・スフォリアテッラとは?
有名人であるマツコ・デラックスを始め、メディアでも話題を呼んでいる外国のお菓子があります。それはナポリ生まれのお菓子であるスフォリアテッラというお菓子です。見た目は画像の様にパイ菓子にも見えるナポリの名物の焼き菓子です。ちなみに名前の由来であるスフォリアテッラは、イタリア語で"ひだを何枚も重ねた"という意味を持つそうです。ではスフォリアテッラとはどんなお菓子なのか歴史から紹介します。
ナポリのお菓子・スフォリアテッラの生まれ故郷
イタリア、ナポリのお菓子であるスフォリアテッラの故郷はカンパニア州のナポリです。イタリアの中でも食べ物が特に美味しいことで知られているエリアがスフォリアテッラの生まれ故郷でもあります。カンパニア州は海にも山にも囲まれているので、海鮮も野菜も新鮮なのが大きな理由です。南イタリアは、郷土のお菓子が数え切れないほどあり、その土地ならではドルチェであるスフォリアテッラはナポリのお菓子では一押しです。
ナポリのお菓子は、フランスのお菓子のようにおしゃれでハイソな感じとはまた違った、古くから地元民に愛されてきた愛嬌のあるドルチェたちが、今日も朝からパスティチェリアに並んでいるという風に市民から愛されている焼き菓子でもあるのです。その為に誰でも食べる事が出来、朝起きてすぐにバールやパスティチェリアに買いに行って、苦いエスプレッソと共にいただくのが本場のナポリで食べるスフォリアテッラの食べ方です。
ナポリのお菓子としてスフォリアテッラが生まれた歴史
では、どうしてスフォリアテッラはナポリのお菓子として生まれて有名になったのでしょうか?それにはナポリが歩んできた歴史と関係がありました。今やナポリを代表するお菓子となったスフォリアテッラですが、実は発祥はナポリにある修道院ともいわれています。しかもその修道院はナポリの有名なバカンス地にあるアマルフィ海岸にあった修道院Santa Rosa(サンタ・ローザ)ではないだろうかと言われているほどです。
所がこのサンタローザは修道院の中ではとりわけ生活の規則が厳しく、修道女たちは外出を禁止されるほどでした。彼女らの一部は、厳格な規定に自給自足の生活を送っていくほどのレベルであり、その為に修道院外部との接触を避けるために、自分たちで穀物やぶどうを栽培していたのだそうです。当時の食事といえば、自分たちで作ったパンを中心とした、毎回すべて同じ質素なメニューでパンも2週間ごとしか焼けませんでした。
そんな生活を強いられていた修道女達ですが、ある日、食事係をしていた修道女の一人が牛乳で炊いていたセモリナ粉に火を通し過ぎたことに気づきました。最初はそのまま捨てようとした彼女ですが、ふと思い立ちドライフルーツと砂糖に少量のレモンリキュールを加えてみたのです。出来上がったクリームを見て、「これってパイの中身にできないかしら?」と考えた彼女は早速作り上げてみたのです。失敗から生まれたお菓子なのです。
その状態から生まれた物にラードと白ワインを加えたパイ生地を作り、「火を通し過ぎた」セモリナ粉を中に詰めてみました。ちょっと見た目が簡素過ぎると感じた彼女は、パイを修道士の帽子の形にして焼き上げることにした事で、誕生したのが、今ナポリのお菓子として有名になっているスフォリアテッラなのです。これが出来たのは今から400年ほど前、1600年ごろの出来事だと言われています。
ナポリのお菓子スフォリアテッラは門外不出のレシピだった
にも拘らずにその偶然にして美味しくできたレシピがナポリの住民にスフォリアテッラが広まったのは、それからおよそ250年後の1800年代初頭だと言われています。その理由は、サンタローザの修道女たちは皆外界との接触をしないように努めていたので、レシピが出回る機会はほぼないに等しかったのです。しかしそれもある一人のコックの手によって外へ持ち出され、彼によって改造されたのが今のスフォリアテッラという事です。
スフォリアテッラの本場では二種類ある
この後本場イタリアと東京でそれぞれスフォリアテッラを食べれる店そして通販できる店をご紹介していきますが、実は本場では東京と同じスフォリアテッラでも違うことがあります。東京では大体決まった形で出てくるスフォリアテッラなのですが、本場イタリアでは注文すると必ず聞かれることがあります。それは、”riccia o frolla? (サクサクしてる方?それともしっとりしてる方?)という質問です。必ずイタリアでは聞かれます。
実は本場のスフォリアテッラには2つの種類のパイ生地があるのです。その1つが、今まで述べてきたパイ生地を使った「サクサク」のスフォリアテッラ、通称riccia(リッチャ)と呼ばれるサクサク生地です。もう一つは、同じセモリナ粉のクリームを、パイ生地ではなくしっとりとしたクッキー生地で包んだ「しっとり」のスフォリアテッラである通称frolla(フロッラ)と呼ばれるしっとり生地とあるのです。
本場ナポリの人には常識である上、当たり前の事なので注文の際は「リッチャを2つとフロッラを3つ」と頼むのが本場流だそうです。つまりその日の気分だけではなくどちらも食べれるようになっているのです。必ずどっちがいるのか言わないと日本人特有の「両方」だけでは通じません。本場で買う時は必ず個数もしっかり伝えてあげてください。では次からそのスフォリアテッラを食べれる店を本場と東京でそれぞれ紹介しましょう。
本場イタリアで食べられるスフォリアテッラの店・Pintauro
最初に紹介する本場ナポリでおすすめするスフォリアテッラを食べれる店は、「Pintauro」です。ナポリはスフォリアテッラの発祥の地の為にこのエリアでは老舗にはいるお店といってもいいぐらい有名なお店です。まさしく言わずと知れたスフォリアテッラの名店。場所は地下鉄トレド駅からすぐの、アパレルショップが立ち並ぶToledo通りに位置しているので、ショッピングがてら立ち寄る人も多いそうです。正しく好立地にあります。
スフォリアテッラのお値段は少し高めですが、それでも1つ2ユーロ以下です。またお店で食べる事もできますが、お持ち帰りも可能です。しかし外国では日本のように自由に食べ歩きというのは出来ないので、公園のベンチなどで食べるのも美味しいです。しかし焼きたてが食べたいのであればお店がお勧めです。せっかく本場ナポリに来たならば公園の外で座って食べるよりは、直接店で味わうのが一番最高に美味しい食べ方です。
本場イタリアで食べられるスフォリアテッラの店・Attanasio
次に紹介する本場ナポリでおすすめのお店は、「Attanasio」です。こちらのお店はナポリ中央駅からほど近く、細い道に控えめに佇んでいるのがこちらのパスティチェリアです。ひっそりとたたずむお店ですが味は絶品なのです。スフォリアテッラの本場で味わうスフォリアテッラの味ほど最高な味はありません。またこちらは、なんと朝の8時から開けているので、朝ごはんとしてまさしく最適といってもいい時間からの営業なのです。
しかも朝の8時から焼いているので店舗周辺にいればその焼き立ての香りが分かるのです。そうです、なんとここのお店は焼きたてを出してくれる事でもスフォリアテッラの店の中では有名な場所なのです。お店の前で家に持って帰るのを待ちきれずにかじる一口は、まさに至福の瞬間でもあります。それぐらい匂いだけでも十分美味しいと分かるぐらい美味しいスフォリアテッラの店ではあるのは確かです。
本場イタリアで食べられるスフォリアテッラ店・Cuori di sfogliatella
最後に本場ナポリにいけばぜひ寄って欲しいスフォリアテッラの店は「Cuori di sfogliatella」です。お店の場所はナポリ中央駅を出たらすぐ、駅むかいの道路を渡ってそれぞれ右側と左側にあります。茶色い看板に白地の店名が目印のお店です。イートイン席も多く、ちょっと一息つくのに最適なお店なのでちょっと朝のお散歩帰りや観光から宿へ戻る途中の休憩に寄るのにおすすめしたいぐらいのお店です。オープン式で入りやすいです。
こちらのお店のスフォリアテッラは、リッチャの生地をコーンにみたてたソフトクリームや、ジェノヴェーゼ味、ラグー味、各種フルーツのクリームを合わせたものなど、珍しいスフォリアテッラが沢山あります。その為に北部イタリア人や観光客を始め外部からは受けがいいのですが、逆に生粋のナポレターノに言わせると「邪道だ」といわているそうです。なのでここのお店へは本場のスフォリアテッラを食べてから行く方がいいです。
東京で食べられるスフォリアテッラ店・トラットリア カヤバッチョ
さてここからは東京で食べるスフォリアテッラの店をご紹介します。店によっては通販の取り扱いもしている所があるのでそちらも一緒にご紹介します。最初に紹介する東京で食べれるスフォリアテッラ店は、「トラットリア カヤバッチョ」です。こちらのお店は、メインはイタリア料理を提供していますがその中にもナポリのお菓子であるスフォリアテッラも提供しています。店は、東西線、日比谷線「茅場町」駅5番出口わずか10秒です。
赤いテントが目印のイタリアン「カヤバッチョ」です。ここでは自社輸入のモッツァレラチーズや3種のパスタなども楽しむことができますし、パリパリ食感でボリュームたっぷりのスフォリアテッラは店舗でも通販でも買えます。遠方の人から来てここで食べた人も後日には通販でスフォリアテッラを取り寄せしてしまうほどスフォリアテッラが美味しいです。スフォリアテッラは通販でも取り扱っているので初めて食べるならおすすめです。
東京で食べられるスフォリアテッラ店・ ボンドルフィ ボンカフェ
次に東京でスフォリアテッラを食べるお店としてご紹介するのは「ボンドルフィ ボンカフェ」です。東京の代官山にあるローマの老舗店の支店でもあり、お店の場所は、東急東横線「代官山」正面口徒歩3分の場所にあります。日本初上陸した老舗イタリアンコーヒーロースター&カフェ。地元で愛されてきたオリジナル豆はローマからフレッシュな状態で空輸し、苦みが少ないエスプレッソから昼はピッツァやパニーノ等もあります。
昼間のメインはカフェですが、夜には飲み放題などを取り入れている珍しいお店です。そのお店のスフォリアテッラは、お持ち帰りも可能です。もちろん店舗でも食べる事ができます。しかし通販はあいにく対応していないそうなので、どうしても食べに行きたいときは店まで行くのがお勧めです。天気が良い日はテラスにある席でTENOHAの森を眺めながらゆっくりとしたひと時が過ごして現実を忘れることもできるのでお勧めです。
東京で食べられるお店・フィオレンティーナ ペストリーブティック
次に東京で食べられるスフォリアテッラ店は「フィオレンティーナ ペストリーブティック」です。場所なんとラグジュアリーホテル「グランド ハイアット 東京」の中にあります。ちなみにホテルの場所は東京メトロ日比谷線「六本木駅」1C番出口より徒歩3分もしくは都営地下鉄大江戸線「六本木駅」3番出口より徒歩6分から行けます。ホテルの中にある店なので入るのに躊躇うかもしれませんが外からでも入りやすい場所にあります。
こちらのスフォリアテッラが食べるお店では、スフォリアテッラ以外にもオリジナルのパンやお菓子、 デザートを楽しむ事ができます。なのでケーキとスフォリアテッラというセットも頼むことが出来るのでまさしくお得というべきでしょう。厳選した素材を用いたシンプルでモダンな味わいを堪能できるそうです。こちらもあいにく通販は対応していないお店なので食べに来るのであれば直接いくかお持ち帰りのみしかできないようです。
東京で食べられるスフォリアテッラ店・イル・ルポーネ
最後に紹介する東京で食べれるスフォリアテッラ店は、「イル・ルポーネ」です。こちらは東京の中目黒にあるお店です。南イタリア、カンパーニャ州を中心とした料理を堪能できるお店なのでスフォリアテッラも十分堪能できます。このお店は中目黒駅から目黒川入船場の方面に歩いていけば辿り着きます。ちなみにこちらのお店もあいにく通販は対応していないようです。通販対応をしているのは東京では今の所1店舗のみという所です。
スフォリアテッラは焼き立てが美味しいという本場ナポリの味を守ろうとしている店が多く、通販対応はなかなかありません。しかし実際スフォリアテッラを食べると通販で取り寄せるとこの味はなかななか味わえないかなと思う人も多いそうです。それぐらい出来立てはなんでも美味しいんです。しかし食べれない人も多いのでもう少し通販対応をしてくれる店がこの先も増えてくれると嬉しいです。スフォリアテッラを食べれる店です。
スフォリアテッラの魅力
ここまでスフォリアテッラの歴史から出来上がった経緯、そして本場の店や東京の店そして通販での取り扱いなどを色々ご紹介しました。まだまだナポリのお菓子としての認知が日本にようやく広がったばかりのスフォリアテッラですが、これを機にちょっと興味を持ってくれたならばぜひ食べて欲しい所です。本場はもちろんですが、最初は東京にある店から食べてみたり、行けなくても通販で取り寄せをしてから食べてみるのがお勧めです。