アフタヌーンティーのマナーを解説！最低限恥ずかしくない食べ方・服装

英国貴族のあいだで生まれたアフタヌーンティーは、優雅なひと時が味わえるティースタイルです。日本でもホテルや格式の高いレストランラウンジで提供されており、女子会やママ会、特別な日のお茶会の場として人気があります。

贅沢な空間のなかでとびきり美味しいアフタヌーンティーを楽しむために、基本のマナーや作法は覚えておきたいものです。本記事ではアフタヌーンティーの基本のメニューと食べ方、相応しい服装など気になる情報をまとめてみました。一通り読めば安心してアフタヌーンティーに出かけられますのでチェックしてみましょう！

アフタヌーンティーは提供するレストランによって細かな部分は異なりますが、基本的なメニュー構成は同じです。初めてアフタヌーンティーのセットを目の前にした人は、そのメニューの多さに驚かれるのではないでしょうか？基本メニューを知ることで、食べ方のマナーも覚えやすくなりますので確認してみましょう。

アフタヌーンティーのメニューと言えばまずはケーキスタンドが不可欠です。サンドイッチやスコーン、ケーキなどの軽食がプレートに並べられ、2段または3段のスタンドにセットされています。正式な英国スタイルのメニューでは最下層のお皿にはサンドイッチが、真ん中にスコーン、一番上にはペストリーと言われるケーキがセットされます。

いずれもお茶のお供に食べやすいよう、小ぶりなサイズのサンドイッチやスイーツが特徴です。種類豊富に、華やかに設えられたケーキスタンドは見ている人を幸せな気分にさせてくれます。

次にアフタヌーンティーのメニューに不可欠なのは、紅茶のセットです。ティーポットにたっぷり淹れた紅茶を、各々のティーカップに注いで自分のペースで味わいます。アフタヌーンティーに使われるティーカップやポットは繊細なデザインのものが多いです。優雅な仕草で紅茶をいただくことができれば、いっそう贅沢な気分に浸れるでしょう。

また、英国式の本格的なアフタヌーンティーの紅茶は、ミルクと相性が良い上質な茶葉を使って淹れられます。そのため、1杯目はストレートで、2杯目はミルクを足して飲むとより美味しくいただけます。ミルクを足して飲めば紅茶の持つ渋みがまろやかになり、ストレートで飲むのとはまた違った美味しさを楽しめます。

アフタヌーンティーの基本は紅茶とケーキスタンドのセットですが、レストランによっては他にアミューズが付くことがあります。アミューズとは日本式な言い方で言えば付き出しのことで、ひと口大のオードブルメニューのようなものです。上記参考写真のようにおしゃれなピンチョスや、スープが付いてくることもあります。

多くのアミューズには食欲を増進させる効果があります。もし自分が出かけて行ったアフタヌーンティーにケーキスタンドとは別にアミューズがメニューに提供されていたら、まずはこのアミューズを楽しんでみてはいかがでしょうか？

優雅な空間で贅沢な気分に浸れるアフタヌーンティーは、特別なマナーが必要なのでしょうか？実は厳格なマナーがあるわけではありませんし、アフタヌーンティーの時間を楽しむことができればそれが一番です。とはいえ、初めてアフタヌーンティーを体験するなら、基本的なマナーは知っておきたいところでしょう。

本項からはアフタヌーンティーの基本的なマナーを、服装や食べ方など項目別に確認していきます。安心してゆったり過ごすためにも各項目要チェックです！

アフタヌーンティーに出かけるならどんな服装が相応しいのでしょう？素朴な疑問ながら誰もが気になるポイントではないでしょうか？アフタヌーンティーを提供しているのは多くが格式あるレストランやホテルのラウンジなど、スマートな雰囲気を大切にしている場所がほとんどです。

そんな場所に相応しい服装は、いわゆるきれいめのスマートカジュアルと言われる服装です。ドレスやスーツなどフォーマルな服装でなくとも、きれいめの服装であればアフタヌーンティーの優雅な雰囲気を壊すことはありません。

女性なら上質な素材でできたワンピースや、スカートスタイル、パンツであってもオフィスカジュアルが通用しような素材のパンツを選ぶようにしましょう。男性ならネクタイやジャケットはなくとも、できればエリ付きのシャツを着ていくのがおすすめです。

アフタヌーンティーの会場がホテルになっている場合は特にラフすぎる服装にならないように気をつけるのが無難です。昨今はカジュアルな服装での出入りが認められているホテルもありますが、ホテルのレストランによってはラフすぎる服装だと入店を拒否している店も存在します。

具体的には男性ならビーチサンダルなど素足が見えている靴はNGです。よれよれのシャツや穴が開いたダメージデニムなどもアフタヌーンティーには相応しいとは言えません。アフタヌーンティーはあくまでも英国貴族の精神を受け継ぐティースタイルですから、マナーとしてそのスタイルを尊重できる服装にしましょう。

アフタヌーンティーには種類多くの軽食メニューが用意されています。初めて体験する人はアフタヌーンティーのそれぞれの軽食をどう食べたらいいか、食べ方やマナーに戸惑うこともあるかもしれません。本項では軽食の種類ごとに具体的な食べ方のマナーについて解説しています。

アフタヌーンティーのケーキスタンドには一番下にサンドイッチが用意されています。ナイフとフォークを使って自分の取り皿に取り分けると美しく見えますが、ひと口サイズにカットされている場合はそのまま手で取っていただいても大丈夫です。

ひと口サイズにカットされていないサンドイッチはナイフとフォークを使い、自分の取り皿の上でひと口サイズに切り分けるのがおすすめです。手で食べてもマナー違反ではありませんが、より優雅に食べるならナイフで支えながらサンドイッチをフォークに刺し、口に運ぶと良いでしょう。

日本の食卓ではあまり馴染みが薄いスコーンですが、アフタヌーンティーの軽食では欠かせません。小麦粉本来の味が楽しめるシンプルなスコーンは、人によって食感がパサパサして苦手という人もいるかもしれません。スコーンの美味しい食べ方をチェックしましょう。

まず、スコーンを食べる時には上下半分に割ります。お皿にジャムとクロテッドクリームを取り、スコーンに乗せていただきます。ひと口大にちぎろうとすると、粉々になってしまうので要注意です。そのままではパサパサ感があるスコーンも、クロテッドクリームとジャムといっしょに食べると絶品です。

アフタヌーンティーのケーキには、フルーツタルトやフィナンシェなどの焼き菓子や、ショートケーキなど紅茶と相性の良いスイーツを中心に用意されています。三角の形をしたケーキは尖ったほうからフォークを入れて食べましょう。

ミルフィーユなどパイが層になっていて崩れやすいケーキは、あらかじめ段を分けてから食べやすいように端からナイフを入れるのがおすすめです。シュークリームもかぶりつかず、ナイフで切り分けてクリームをシューに塗るようにして食べるとスマートに見えます。

2段や3段になったケーキスタンドが印象的なアフタヌーンティーは、その特別な設えと種類豊富なフードを前にどうやって食べたらいいか迷う人もいるかもしれません。英国式のアフタヌーンティーには食べ方の順番など簡単なルールがあります。

必ずしもマナー通りにしなくてはいけないということではありませんが、知識として正しいアフタヌーンティーのマナーを知っておくと便利です。本項では食事中におけるアフタヌーンティーの基本的なマナーを紹介しています。

食べ方のマナーとしてまず最初に覚えておきたいのは、ケーキスタンドの扱い方です。ケーキスタンドは2段タイプと3段タイプが主流ですが、それぞれの段にお皿のプレートが置かれているスタイルが多く見られます。お皿がセットされているのでお皿ごと外して食べたくなってしまいますが、正式なマナーでその行為はNGです。

基本的な食べ方のマナーでは、ケーキスタンドのお皿は外さないとなっています。食べたいものはそれぞれのお皿から少量ずつ別途取り皿に分けて食べましょう。

昨今日本で実施されているアフタヌーンティーは種々様々に工夫されており、英国式のスタイルと異なることも多くありますが、ここでは基本的な英国式アフタヌーンティーのスタイルを紹介します。ケーキスタンドは3段になっており、下からサンドイッチの皿、スコーンの皿、最上部がペストリーと呼ばれるケーキの皿で構成されています。

そして、正式なマナーでは一番下のサンドイッチ皿から順に食べ進め、最後にケーキを食べるという順番になっています。最初に淡い味のものから食べて、最後に甘いものを食べるというイメージです。もちろんこれは正式なマナーではありますが、必ずそうでなくてはいけないという厳格なものではありませんので安心してください。

ケーキスタンドに並べられたサンドイッチやケーキは、多くがひと口サイズにカットされています。紅茶を楽しみながら気軽に軽食をつまむことができるよう工夫されているものですが、ワンランク上のマナーを身につけるなら、取り分ける際にはナイフとフォークを使ってはいかがでしょうか？

自分の皿に取り分ける時に直接手でつまむよりも、ナイフとフォークを使って取り分けることができたらそれだけで上品な雰囲気を演出することができます。

アフタヌーンティーは本来、紅茶を楽しむために生まれました。ティーポットにたっぷりと用意された紅茶をソーサー付きの美しいティーカップに注いで、ゆったりとした気分で味わいます。紅茶の注ぎ方や飲み方には英国式のマナーを真似て優雅に楽しみましょう。

英国式の紅茶をカップに注ぐときはしぐさに注意しましょう。日本茶を急須で注ぐときにはフタが落ちてこないようフタにもう片方の手を添えるのがマナーですが、英国式のティーポットは片手で注いでもフタが落ちてこないように出来ているので大丈夫です。利き手だけを使って注ぐとスマートに見えます。

また、自分で注がず、カップに紅茶を注ぐ役割をスタッフがするお店もあります。スタッフにお願いする場合は、ソーサーはそのままでカップだけを渡すとティーポットから注いでくれます。そのような店でも、スタッフがすぐそばにいない時に自分で注ぐのはマナー違反ではありません。

意外と知られていないのがソーサーに添えられているティースプーンの位置です。スプーンはティーカップを持ち上げる時に邪魔にならないようカップの後ろに置くのが正しいマナーです。砂糖やミルクを混ぜて使い終わったらカップの向こう側にスプーンを置いておきましょう。

ソーサー付きのティーカップに入った紅茶を飲むときのマナーを紹介します。程よい高さのテーブルであれば、ソーサーはテーブルに置いたままでカップだけを持ち上げて紅茶を飲みましょう。

テーブルの高さが低いローテーブルにセットされている場合は、両手を使ってソーサーも持ち上げます。ソーサーを持ち上げる場合は口元まで運ばずに胸の高さに置き、カップだけを口元に持って行くようにすると美しい所作となります。

英国式の紅茶はミルクに合う茶葉が多いです。一杯目はストレートで紅茶の風味を味わって、二杯目はぜひミルクをたっぷり入れたミルクティーにして楽しんでみてはいかがでしょうか？まろやかな味わいの紅茶を味わいながらフードをいただくとより豊かな時間が過ごせます。

種類豊富で華やかなフードメニューと丁寧に淹れられた紅茶をゆっくりじっくりと楽しめるのがアフタヌーンティーです。アフタヌーンティーを実施しているのは多くがホテルや格式の高いレストランであり、贅沢で上品な雰囲気を壊すことなく最低限のマナーを守って利用したいものです。

今回はアフタヌーンティーを楽しむための基本的なマナーについて、食べ方のマナーや服装など項目ごとに解説しました。女子会やママ会、特別な日のお茶会に優雅なアフタヌーンティーへ出かけましょう！