抹茶が飲めるカフェ5選!京都や東京都内の専門店を徹底紹介!
和文化ブームとともに、日本全国では抹茶カフェが増えています。東京でも表参道にある「やなぎ茶屋」が有名ですが、浅草や神楽坂にも抹茶を楽しめる専門店があります。また、京都には抹茶スイーツを味わえるおすすめの人気のカフェが沢山存在します。今では世界中でも知られている抹茶という言葉。その抹茶を堪能できるカフェを伝統文化の歴史を交えて東京と京都から厳選して5店ご紹介します。
抹茶で一息つけるおすすめカフェを紹介!
抹茶はそのまま飲む方法の他に、料理やスイーツで使われることも多いです。昔は日本伝統の茶道でたしなむことが主流でしたが、今では抹茶カフェが日本全体至る所にオープンしています。そして海外でも抹茶カフェがあり、オーガニック食品として出回っています。この抹茶にはどんな魅力があるのでしょうか?
抹茶は日本の伝統文化の一つ
抹茶は数百年以上の歴史があります。起源はもちろん「緑茶」から始まり、緑茶の歴史になると数千年前からとも言われています。お茶が飲まれるようになった説は色々ありますが、やはり中国が始まりだと言われています。
その成り立ちは、古来中国の皇帝がお湯を沸かしている時、近くの茂みから風で葉っぱが鍋に落ち、それを飲んだ皇帝がその色と味に魅了されたという説が多く語られています。日本に入ってきたのは9世紀ごろ、仏教学者の最澄と空海が持ち込んだといわれています。
抹茶はその数百年後に誕生しています。天台時代の修道士、栄西がお茶と禅を学ぶため中国に渡った際、すりつぶされたお茶を発見し、日本に持ち帰ったとされています。それを千利休が茶道家として織田信長や豊臣秀吉にふるまい、広められました。
昔は高い位の人々がたしなむ飲み物として抹茶は広く飲まれていましたが、永谷宗円が宇治で長い年月をかけてお茶の製法を研究し、一般に販売したところたちまち評判になり、日本の代表されるお茶「宇治の煎茶」が出来ました。
抹茶はまず、原料になる碾茶(てんちゃ)を玉露に近い製法で栽培します。そして、新芽を蒸して乾燥したお茶をを臼で挽いて、粉末状にしたものをお湯に溶かして飲みます。「宇治の抹茶」が有名なのは、庶民が臼を挽いて粉末にした「挽き茶」が浸透してたので有名になったとされています。
抹茶は世界中でブームになっている
今では「抹茶」と言えばどんなものかわかるくらい、海外では認知度が高いです。それは抹茶を健康食品として扱われているからです。抹茶にはカテキン、カフェイン、ミネラルなどが含まれており、高血圧抑制、糖尿病予防に効果的と言われています。
一昔前は、お茶を「Green Tea」とひとくくりでしたが、今では「Matcha」としてその名は知れ渡っています。抹茶ブームの火付け役はスターバックスの「抹茶ティーラテ」だと言われています。これが海外の人気俳優やセレブたちがこぞって紹介し、それが広まって抹茶の名前が流通したとされます。
また抹茶は粉末状なので、海外の人は牛乳はもちろん、ハチミツや豆乳を混ぜてアレンジした飲み方をします。それが、人気になった理由の一つかもしれません。そして、抹茶プリンや抹茶アイスなどスイーツにもアレンジしたことによって廃れることなく、現在まで抹茶人気を保っているのだと思います。
また、世界の緑茶は約78%が中国産で約1%が日本産です。日本のお茶は値段が高く高級品なのですが、味や香り、品質が良いことから、抹茶を求めて日本へ来る外国人観光客が後を絶ちません。アメリカやロンドンなどでも抹茶カフェ専門店があるくらい、世界中で知れ渡っています。
東京でおすすめの抹茶が飲めるカフェ
現在、抹茶人気によって東京でも専門店が沢山オープンしています。表参道や浅草、神楽坂には抹茶好きが一度は訪れるというカフェがあります。外国人の観光客も多い抹茶カフェ専門店。若者から年配の人も訪れる人気のカフェをご紹介します。
表参道の路地裏にある「裏参道ガーデン」
表参道にある古民家風のたたずまいのカフェが「裏参道ガーデン」です。個性的なお店が入っている複合施設で、日本の食と文化をテーマにした施設です。表参道には他にも抹茶カフェ専門店はありますが、和風なのにオシャレな雰囲気のカフェはここがベストだと思います。外国人観光客も多く訪れますが、あまり人には教えたくない隠れ家的なカフェです。
場所は東京メトロの銀座線、千代田線、半蔵門線の表参道駅から徒歩7分の場所にあります。最寄りの出口は表参道駅A2出口です。出口を出てアップルストア表参道店を見ながら表参道ヒルズ方面へ向かうと「原二本通り」の入り口があるのでそこを入っていきます。
フライングタイガー表参道店を左手に見ながら進んだら、まい泉をめがけて歩きます。まい泉の手前の路地を抜けると裏参道ガーデンに到着します。かなり表参道の路地を色々抜けなければならないので、不安な人はGPSで探すと良いと思います。
自分でお茶を点てる体験ができるカフェ「宇治園」。宇治園の抹茶である楽只(らくし)650円、考槃(こうはん)800円がお茶菓子とセットで飲めます。外国人観光客にも大人気で、茶筅を使ってお茶を点てることができます。上手く点てることができなくても、自分で点てた抹茶は格別だと思います。もちろん、店員さんに頼むことも出来ます。
また有名なスイーツは抹茶ティラミスだと思います。四角いお重のような箱に緑のきれいな抹茶が表面に覆われている様子は、芸術さえ感じてしまいます。値段は煎茶、もしくはほうじ茶とセットで1100円です。抹茶の苦みとティラミスの苦みが実はすごく相性が良くて、ティラミスの甘さがくどく感じることなく食べられると思います。
あとは、やはりカフェに来たならパフェを注文したくなります。こちらでは抹茶パフェとほうじ茶パフェが1000円で食べられます。プラス300円でお茶とセットにもできます。抹茶カフェ専門店で作られた抹茶アイスは格別で、はっきりとした抹茶の味が他の生クリームなどの甘さを抑えてくれて、後味がさっぱりします。
裏参道ガーデンの宇治園は営業時間は11:00~19:00で不定休です。1Fの壱番という場所にありますが、1階は仕切りがないワンフロアなので、フードコートのような感覚になると思います。
表参道にある裏参道ガーデンにはもうひとつ抹茶を楽しめるカフェがあります。米粉のパンケーキカフェ「Riz Labo Kitchen(リズラボキッチン)」です。ここのパンケーキはグルテンフリー(小麦タンパクを食べない)なので、小麦アレルギーのひとや美容健康にこだわっている人にはおすすめのカフェです。
ここの抹茶パンケーキは食べたら虜になります。ふわふわとろとろのパンケーキの上にほろ苦い抹茶がかかっており、小豆と生クリームもちょこんとのった和のスイーツです。ドリンクとセットで1700円と少し値段が高いように感じますが、ドリンクもオーガニックにこだわった飲み物なので、安心でおいしい料理が食べられます。
リズラボキッチンの営業時間は11:00~17:00で月曜日が定休日です。裏参道ガーデンは真ん中に長テーブルがあり、各店舗にカウンターがあるので、じっくり味わいたい人はカウンターの席で食べるのをおすすめします。
浅草の仲見世にある和カフェ「やなぎ茶屋」
浅草にも2018年7月に抹茶カフェ専門店がオープンしました。「やなぎ茶屋 浅草」は京都の老舗製茶所「森半」の抹茶を使用しています。和モダンな外観のやなぎ茶屋は浅草寺からも程近い場所にあるので、お参りや観光客がゆっくり休憩できるカフェとして人気のカフェです。店内も広々としているので、人気店ながらそれほど待ち時間はないと思います。
やなぎ茶屋の看板メニューは何と言っても升入りの宇治抹茶ティラミスです。京都・河原町から大人気となった升入りの抹茶ティラミス。同じものがこの東京浅草で食べることができます。値段は単品で600円。ドリンクとセットで900円になります。やなぎ茶屋の宇治抹茶ティラミスは一番下に抹茶のスポンジ、その上に濃厚なマスカルポーネチーズがとろりと姿を見せ、最後に抹茶パウダーがふりかけられています。
やなぎ茶屋の「宇治抹茶白玉」も人気のメニューで温かいものと冷たいものが選べます。値段は単品で790円、ドリンクセットで1090円になります。やなぎ茶屋の白玉は自家製で大きなのが特徴です。また。白蜜入りの氷も自家製なので、氷が溶けていくにつれ、色んな味わいに変化します。
また、やなぎ茶屋はテイクアウトのメニューも充実していて、濃厚抹茶ソフト(500円)や抹茶チョコレートラテ(650円)は浅草を歩くお供に最適だと思います。どれも濃厚な抹茶の味わいや香りが引き出されていて、甘すぎない味が老若男女に人気がある理由でしょう。浅草の歴史ある雰囲気とやなぎ茶屋の抹茶は日本の文化を感じることができる相性の良いものだと思います。
やなぎ茶屋場所は、東京メトロ、東武鉄道の浅草駅から徒歩5分。浅草最大の商店街仲見世通りの中にあります。木を基調としてカフェで、開放感のある入り口なので、仲見世通りを歩いていると必ず目に付くと思います。営業時間は10:00~18:00で定休日はありません。浅草寺や雷門に行くなら、やなぎ茶屋はぜひ寄ってほしい抹茶カフェ専門店です。
抹茶スイーツ「神楽坂茶寮本店」
神楽坂の閑静な住宅街に佇む路地に古いアパートを改装したカフェ「神楽坂茶寮本店」があります。こちらは和の飲み物と食べ物を提供している専門店で、オープンして14年間変わらない人気店です。メインは和のスイーツですが、ご飯ものやアルコールも提供しているので、ランチに訪れる客も少なくありません。
しかし、大半の客はスイーツも求めて訪れます。その中でも「抹茶チョコレートフォンデュ(単品920円)」はこの店の看板メニューになっています。京都宇治の抹茶とホワイトチョコレートを温めたソースに生麩・イチゴ・パイ・白玉をからめます。そうすると、抹茶の上品な苦みとからめた食材が見事に調和して、抜群の味わいになります。バニラアイスもついているので、抹茶ソースをかけて堪能します。
また、「抹茶のフローズンスモア(単品810円)」もおすすめです。一番下にはグラノーラが敷き詰められていて、その上に濃厚な抹茶アイス、抹茶シロップをたっぷりかけたあとはこんがりと焼いたマシュマロがのっています。食べ方によっては何通りもの味わいを引き出せるこのスイーツはスモア(some more)の由来通り、いつも食べたくなるスイーツになりますね。
忘れてはいけないのは「お茶香る茶寮の和パフェ(810円)」です。京都宇治の抹茶を使ったゼリーとプリンの上にはほうじ茶クリームとアイス、わらびもちやあずき、白玉など「ザ・和パフェ」と言える食材がふんだんにのっています。パフェひとつで全ての和スイーツを制覇できる茶寮自慢の和パフェです。
場所はJR総武線「飯田橋駅(西口)」から徒歩5分、東京メトロ東西線「飯田橋駅(B3出口)」「神楽坂駅(1番出口)」から徒歩4分、都営大江戸線「牛込神楽坂駅(A3出口)」から徒歩3分です。営業時間は月~土は11:30~23:00、日・祝は11:00~22:00の不定休です。早稲田通りと大久保通りの交差点から入っていきます。大きいテラスを目指して探してください。
京都でおすすめの抹茶が飲めるカフェ
次におすすめしたいのは京都での抹茶カフェ専門店です。京都は和菓子の歴史も古いので、繊細な和菓子の製法を加えた抹茶のスイーツが人気です。また、緑茶の生産地で大変有名な宇治もあり、本格的な抹茶を楽しむことができます。
お茶専門店のカフェ「辻利宇治本店」
「辻利宇治本店」は保存性の高い茶櫃(ちゃひつ)を考案し、「玉露製法」を確立した辻利右衛門が創業しました。ここのカフェでは、お茶やギフトの販売スペースの他に四季折々の移り変わりを見せる庭のテラス席もあり、京都の歴史と伝統を十分に味わえるカフェになっています。
辻利本店ではお濃い茶(千代 1600円)を最中と一緒に味わうことができます。また、2服目は薄茶で楽しむことができます。その他にも薄茶(京 1000円)や抹茶ミルク(500円)のなどがあり、宇治抹茶を余すことなく堪能することができるお店だと思います。そして、店内では抹茶を立礼席で点てている様子を見ることができます。
甘味としては手作り最中(200円)があります。アイス抹茶最中(350円)やアイス宇治金時最中(400円)もあり、こだわりの最中の皮と濃厚な抹茶アイスは一度食べたら忘れられない最中になると思います。辻利京都店には辻利ソフトやカップスイーツなどもあるので、お店をはしごするのも良いと思います。
場所はJR宇治駅から徒歩4分、宇治通りにあります。営業時間は10:00~18:00で、茶房は10:00~17:00です。年末年始以外は無休なので、平等院などを観光した後に寄ってみてはいかかですか。
風情ある和スイーツ「中村藤吉」
こちらも辻利宇治と一緒で、とても長い歴史を持つ老舗「中村藤吉」。1854年(安政元年)、京都宇治に創業し今に至ります。たたずまいも歴史の趣を感じますが、連日大行列のカフェです。お店には樹齢200年を超える黒松も植えており、「重要文化的景観」として指定されています。
中村藤吉で有名なスイーツはまるとパフェ(1300円)だと思います。竹筒に入っている中身は生茶ゼリイの他に抹茶アイスクリーム、抹茶カステラ、白玉や小豆など一つのパフェで色んな味わいが楽しめるパフェです。表面の抹茶パウダーで作られているマークもSNS映え間違いなしです。
まるとパフェと人気を二分するのは生茶ゼリイ抹茶(900円)です。薄茶付きで1400円でも食べられます。絶品なのはもちろん生茶ゼリイで、柔らかすぎず硬すぎない独特な食感を味わえるゼリイです。また、抹茶の高級な香りと苦みが抹茶アイスや白玉と絶妙にマッチしていて、ペロッと完食してしまいます。
場所はJR宇治駅から徒歩5分、京阪宇治駅から徒歩10分です。営業時間は10:00~19:00です。平日でも行列ができるお店なので、開店直後の時間に合わせて訪れるのが最適です。土日はどの時間に行っても混雑しているので、行列覚悟で行きましょう。
カフェで抹茶を飲みながら穏やかな時間を過ごそう
近年、カフェと言えばコーヒーや紅茶でくつろぐのが主流となっていますが、日本人の根本的な飲み物はお茶だと思います。抹茶カフェ専門店が続々とオープンするのは、世界的に抹茶が有名になったことと、本来の日本人の休息に必要なのはお茶だと気づき始めたからかもしれません。もし抹茶カフェ専門店を見つけたら、そのお店で穏やかな時間を過ごしてみてください。