野菜ラーメン幸楽苑の看板は緑?通常店舗との違いやメニューは?
幸楽苑は日本で最大の店舗数を持つラーメンチェーン店です。昔ながらの中華そばをリーズナブルな価格で楽しめる点が幸楽苑の人気の秘密であり、黄色と黒を基調としたデザインの店舗が定番でしたが、ここ最近緑の看板がトレードマークの「野菜らーめん幸楽苑」が増えているとの事です。そこで今日は、緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」と通常店舗の違いやメニューについてまとめてみました。
目次
幸楽苑とは?
幸楽苑は1954年(昭和29年)に福島県で創業、その後関東・東北など東日本を中心にフランチャイズを展開し、全国へと店舗展開をしたラーメン店です。昔ながらの醤油ラーメンを低価格で提供し、またギョーザ、チャーハンなど人気サイドメニューも併せて人気を博しました。
幸楽苑の店舗は関東・東北地方を中心として、2018年6月現在で全国に514店舗を展開しています。大きな道路沿いの一軒家の店舗だけでなく、大手のショッピングセンターなどでフードコートとしても展開しており、手軽にラーメンや餃子等のサイドメニューを楽しめる庶民的なラーメンレストラン店となっています。
幸楽苑の醤油らーめんの沿革
幸楽苑のラーメンは、創業以来いわゆる「昔ながらの中華そば」、あっさりした醤油ラーメンを主力商品としており、醤油ラーメンは通常の店舗でも緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」でも変わりなく提供されてきました。ここでは、幸楽苑の醤油ラーメンのメニューの変遷について説明します。
幸楽苑は1954年9月福島県に「味よし食堂」としてスタートし、1967年に「幸楽苑」に店名変更しました。1980年には東北及び関東地方を中心としたフランチャイズ事業を開始し一時期は好調であったものの、最近は原料や人件費の高騰で290円での提供が難しくなり、また売り上げも低迷しました。特に2014年には業績不振に陥り、多くの店舗を閉店するなど、経営の建て直しを余儀なくされました。
幸楽苑は2015年5月に、それまで主要メニューだった290円(税別)の中華そばの販売を終了し、520円(税別)の新商品「醤油らーめん司」に切り替えました。この主要商品の交代により、低価格志向から高単価路線へ転換したと話題になりましたが、低価格を売りにしていただけに「醤油らーめん司」は味だけでなく価格帯も従来の顧客には受け入れられず、評判もいまいちでした。
また2015年には司らーめんと並行して「あっさり中華そば」も390円で販売開始しました。あっさり中華そばは、290円から520円といった大幅な主要商品の値上げに抵抗がある顧客向けに開発したサブメニューだったようですが、顧客からは290円中華そばに三つ葉を加えただけで100円の値上げは高い、といった感想が多く、こちらもあまり評判はよくありませんでした。
そこで、2018年4月には再度「昔ながらの中華そばを低価格で」という主要な経営路線に立ち返るとともに味も大幅に見直し、鶏豚濃厚合わせダシ新・極上中華そば390円(税別)を発売開始しました。この新・極上中華そばは、販売開始1か月で180万杯を売り上げる大ヒット商品となり、味・価格の両面で顧客からの支持を取り戻しつつあります。
幸楽苑のテレビCM
幸楽苑はテレビCMにも力を入れており、2018年6月現在では3つのバージョンのCMを関東、東北、新潟、静岡エリアで放映しています。その内の1つが三戸なつめさんが出演する「うそ発見器」編です。新看板メニューである「鶏豚濃厚合わせダシ新・極上中華そば」の美味しさを伝える内容となっています。
「ウソ発見器」編のCMでは、ウソ発見器を頭に装着した三戸なつめさんが新・極上中華そばを完食した後 「あ~美味しい」とコメントしますが、その際にウソ発見器は微動だにもせずその美味しさが嘘でない事が証明されるという内容です。こちらのCMでは、新・極上中華そばが「低価格のらーめん」ではなく、「低価格なのにクセになるほど美味しいらーめん」である事をコンセプトに打ち出しています。
大好評!幸楽苑「ゆず塩野菜らーめん」のCM
こちらは2018年3月から期間限定で販売されている「ゆず塩野菜らーめん」のテレビCMです。「恋する幸楽苑」編と題して学生たちの爽やかな恋愛模様を描写していますが、若いアイドルや俳優を起用する事で高校生など若い年代、特に女性の顧客をターゲットとしている点が他の幸楽苑のCMとの大きな違いです。
「ゆず塩野菜らーめん」は2018年3月に発売された幸楽苑の期間限定メニューで、ゆずの酸味が効いた塩スープに水菜やもやしなど緑の野菜のトッピングをたっぷりのせたさっぱり味のラーメンです。塩ベースの爽やかでヘルシーなメニューとして、若い女性から人気となっています。価格は620円と、こちらもやや高単価な路線となっています。
野菜ラーメン幸楽苑とは?通常店舗との違いは?
ここまでは幸楽苑の通常店舗やメニュー、また企業としての幸楽苑について見てきましたが、ここからは緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」と通常店舗でのコンセプト、メニュー、値段についてそれぞれ解説していきます。
野菜ラーメン幸楽苑と通常店舗でのコンセプトの違い
幸楽苑の通常店舗と緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」について、まず1番の大きな違いはお店の外観です。通常店舗では黒を基調として黄色い看板がトレードマークでしたが、「野菜らーめん幸楽苑」では白を基調として緑の看板となっており、イメージを大きく変えています。
従来はらーめんというと塩分やカロリーが高いなどの理由で不健康なイメージがありますが、緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」の店舗は、清潔感を表現するために白を基調としており、緑の看板で野菜や健康を表現しています。野菜ラーメンという名前の通り、野菜を沢山摂取できる、美味しい上に健康にも良いメニューを特に売りとしています。
こちらの写真は緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」のある店舗の内観です。オープンなキッチンと白木や竹材を基調とした清潔で爽やかで明るい店舗のつくりは健康的なイメージです。また女性の1人客や若いカップルも利用しやすい開放的な雰囲気の店舗デザインとなっています。
野菜ラーメン幸楽苑と通常店舗でのメニューの違い
次に緑の看板の「野菜ラーメン幸楽苑」と通常店舗でのメニューの違いを見てみましょう。こちらの写真は2015年のある通常店舗のメニューですが、主力商品である「司らーめん」をやや大きめに載せてある他は味噌、塩、しょうゆ、またつけめんなどのメニューが均等に並んでおり、お客さんの好み次第で選べる形になっていました。
対してこちらは緑の看板の「野菜ラーメン幸楽苑」のメニューです。全体的に写真も大きく見やすくなりましたが、やはり1番大きな違いは味噌野菜ラーメンを中心にして大々的にピーアールしている点です。野菜が沢山摂れる点と、醤油ではなく味噌ベースのラーメンを一押しメニューにしている点は「野菜ラーメン幸楽苑」ならではの特徴でしょう。
野菜ラーメン幸楽苑と通常店舗での値段の違い
従来の幸楽苑では、昔ながらの中華そばを290円という低価格で食べられるのが最大の魅力でしたが、野菜ラーメン幸楽苑ではヘルシーでより美味しいラーメンへと主力商品が移行され、一押しメニューの味噌野菜ラーメンが690円とやや高単価な路線へと変わってきています。
ただし、幸楽苑全店舗にて新たな主要醤油ラーメンである「新・極上中華そば」を390円というリーズナブル価格で提供しており、高単価路線だけではなく従来の幸楽苑の低価格路線を求める顧客のニーズにも合わせた商品ラインナップを揃えています。
味噌野菜ラーメンは麺にも違いが!
緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」の一押しメニューである「味噌野菜らーめん」に使われる麺は従来の麺とは違い、より歯ごたえ感を出すためパスタ向けのデュラム粉をブレンドしています。高温で炒めて甘みを引き出した野菜と味噌スープとの相性が抜群で、コシのある麺が本当に美味しいと大好評です。
野菜クッカーを導入した幸楽苑
もう1つ通常の幸楽苑の店舗との違いとしては、「野菜らーめん幸楽苑」では野菜を炒める際に野菜クッカーを導入していることです。スタッフがその都度野菜を炒めると、どうしても個人によって味や炒め加減に差が出るため、こうした野菜炒め機を導入することによりどの店舗においても味の均一化を図ることが可能になりました。
野菜らーめん幸楽苑の店舗はいくつある?
全国で幸楽苑の店舗は2018年6月現在で514店舗ありますが、その内「野菜らーめん幸楽苑」の店舗はいくつあるのでしょうか?実は調べてみても情報が無く、現在いくつ店舗あるのかは分かりません。ですが、2017年3月の時点で全店舗の3割に当たる155店舗をリニューアルするという発表で、現在どの程度改装が進んでいるかによります。
野菜らーめん幸楽苑の店舗はどこにある?
「野菜らーめん幸楽苑」に行ってみたいけど、どこにあるの?という方は、幸楽苑の公式ホームページで検索すると(1)現在地からの最寄りの店舗、もしくは(2)各都道府県、市町村別での店舗の検索が可能になっています。
ただし、公式ホームページには通常の店舗なのか「野菜らーめん幸楽苑」なのかは明記されておらず、各店舗のメニューに味噌野菜らーめんが含まれているかどうかで判断します。現在はまだ過渡期であるためどちらの店舗形態なのか明記しにくいのでしょうが、今後は店舗検索も一層使いやすくなるよう改善が望まれます。
野菜らーめん幸楽苑のおすすめメニューは?
さて、緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」のおすすめメニューはどんなものがあるのでしょうか?ここでは「野菜らーめん幸楽苑」の看板メニュー味噌野菜らーめんをはじめとしたおすすめメニューについて詳しく見て行きます。
味噌野菜らーめん
通常店舗では販売しておらず、まさに野菜を大々的にうたった「野菜らーめん幸楽苑」ならではのメイン商品が味噌野菜らーめんです。もやしやキャベツなどの野菜を何と一杯につき300gもトッピングしています。人間が一日に必要な野菜の摂取量は350~400gと言われていますので、このラーメンだけで一日分の野菜をほぼ摂取できる事になります。
また味噌野菜らーめんはヘルシーなだけでなく、味も本当に美味しいと大好評です。高温で炒めて甘さを引き出した野菜と、先ほども紹介したコシの強い特製麺、そして赤と白の信州味噌を使用したスープがお互いを引き立て合って既存の顧客も驚くほどの完成された味になりました。
辛し味噌野菜らーめん
辛し味噌野菜らーめんは、先ほどの味噌野菜らーめんに唐辛子と山椒の香りを加えたピリ辛の味噌らーめんです。暑い夏に食欲が落ちている時などに、唐辛子の入ったピリ辛のスープが食欲を増進してくれます。辛い物好きな人や、いつもは味噌野菜らーめんだけれどたまにはちょっと違うテイストを試したい時におすすめです。
野菜たっぷり味噌つけめん
2018年5月に登場した、新しいタイプのつけめんが「野菜たっぷり味噌つけめん」です。冷たい麺を暖かい味噌スープに浸して食べるタイプのラーメンで、暑い夏にはぴったりの一品です。こちらの商品はフードコート内に入っている幸楽苑やその他一部の店舗では扱いが無く、また期間も限定のラーメンとなっています。
新・極上中華そば
緑の看板の「野菜らーめん幸楽苑」は、主に野菜が沢山入った味噌ベースのラーメンをおすすめメニューにしていますが、昔ながらの醤油味の中華そばが食べたい、従来の幸楽苑の味を求める顧客にはやっぱりこちらの新・極上中華そばがおすすめです。
幸楽苑の新・極上中華そばは、前モデルのあっさり中華そばと比較してチャーシューが2枚から4枚へ増量となり、醤油スープもよりコクがある美味しいスープへと改善されました。幸楽苑店内のアンケートでは、顧客の6人中5人が美味しくなったと回答をし、販売開始後わずか1か月半ほどで180万食を販売するなど大ヒットを飛ばしています。
幸楽苑は従業員にも優しい?店舗営業時間短縮
幸楽苑は2018年6月に、210店舗の営業時間を2時間短縮すると発表しました。そのため、ショッピングセンターなどに入ってるフードコート店舗を含めた幸楽苑の全店舗の8割が深夜24時までに閉店する形になります。
出典: https://j-sen.jp
この営業時間短縮の試みによって、従業員の働く環境をより良くすると同時に、従業員のモチベーションや顧客に対するサービスを向上する事を目的としています。幸楽苑は働いている従業員の事も大切にする企業です。
幸楽苑の通常店舗と野菜らーめん幸楽苑の違いまとめ
いかがでしたか?通常の幸楽苑店舗では、あっさりとした醤油ベースの中華そばをメインに打ち出し、野菜らーめん幸楽苑の店舗では味噌ベースで尚且つ沢山の野菜が摂れるヘルシーなメニューを主要商品としていました。また従来は低価格のラーメンだけが主流となっていましたが、野菜らーめん幸楽苑では、野菜や健康、また本格的な味という付加価値を付けてやや高単価な路線も並行して取り入れています。
1954年から64年もの間、人々に愛され続けた幸楽苑が、ここ最近の経営の危機を乗り越えてより高いレベルに作り上げて来た新・極上中華そばと味噌野菜らーめんには、大きな企業努力が垣間見れます。これからも幸楽苑は進化し続けるでしょう。あなたも是非一度幸楽苑の通常店舗と野菜らーめん幸楽苑の店舗の両方で2つのラーメンを食べ比べてはいかがでしょうか。