台湾の名物グルメ肉圓（バーワン）をリサーチ！レシピやおすすめ店も

近年、さまざまな台湾発のグルメの人気が急上昇中です。その中でも、肉圓と呼ばれる台湾グルメは、人気のジブリ映画にも登場したという噂から一気に注目を浴び、おいしいお店やレシピを見かけるようになりました。一体どんな料理なのか、本場台湾や日本のおいしい肉圓が食べられる人気店、家庭でも作れるレシピも紹介します。

肉圓は、ひき肉やたけのこを混ぜた肉の餡を芋の粉などで作った生地で包み、蒸したものです。本場台湾では薬味や特製のタレをつけて食べられます。でんぷんを含んだ粉を蒸すことによって、モチモチで弾力のある歯ざわりになり、肉汁が閉じ込められてジューシーでおいしい味わいになります。

台湾では餡の材料や皮に使われるでんぷんの材料、たれのレシピも店によってさまざまです。レストランや屋台でも食べられ、いろいろなおいしい肉圓が食べられます。

肉圓が日本で知られるようになったのは、世界的な人気ジブリ映画の千と千尋の神隠しが元といわれています。公開当時から、千尋のお父さんが食べていた謎の食べ物が話題でした。その形状やぷるっとした弾力のある見た目が台湾の肉圓に似ているという説が上昇し、有力説としてネットやSNSで広く拡散されました。

千と千尋の神隠しをきっかけに、まだ台湾グルメが馴染み薄かった日本でも広く知られることとなりました。現在ではその認知度が高まって肉圓のレシピや店も日本に増え、一度は食べてみたい台湾グルメとして人気を集めています。

＜肉だね＞

• たけのこ水煮…100g
• むきえび…120g
• ほたて…100g
• 豚挽き肉…150g
• 鶏挽き肉…150g
• 干し椎茸…10g
• 生姜みじん切り…20g
• 卵…1個
• わけぎ…50g
• 黒胡椒…1g
• 砂糖…4g
• 塩…2g
• 帆立だしの素…5g
• オイスターソース…15g
• 片栗粉…50g
• 白滝…適量

• 浮き粉…10g
• タピオカ澱粉…80g
• 水…220g
• 塩…1g
• ラード…2g
• 老抽王…1g

• 片栗粉…2g
• 貝柱だし…1.5g
• ケチャップ…5g
• 砂糖…1.5g
• 老抽王…0.5g
• 水…200g

＜下ごしらえ＞

1. わけぎは小口切りにする
2. えびと帆立は荒く切る
3. 干し椎茸は水で戻し、みじん切りにする
4. 肉だねの材料を手で良く捏ね、冷蔵庫で寝かせる

1. たれの調味料を混ぜ合わせ、火にかける
2. 沸騰するまでよく撹拌しながら加熱する

1. 浮き粉とタピオカ粉を混ぜ合わせる
2. 1に水を加え、餅のような粘り気が出るまで、混ぜながら弱火で加熱する
3. 塩、ラード、老抽王を加えて全体に生き渡るよう混ぜ込む
4. 皮の生地をクッキングシートで挟み、10ｍｍほどの厚さになるよう伸ばす
5. 生地の一部を切り取って羽状の形を6枚作る
6. 根本を生地にくっつけ、先端にクッキングシートを挟む
7. クッキングシートを剥がし、ラップを上から十字にかける
8. 裏返してクッキングシートを剥が、しらたきを放射線状に並べて上から抑える
9. 肉だねを適量丸めて生地の中心に置き、中身が見えなくなるよう包む
10. ラップで包み、口を輪ゴムで縛る
11. クッキングシートで周りを包んで固定する
12. 鍋に湯を沸かし、沸騰したら弱火にする
13. 形が崩れないようそっと湯の中に入れ、1時間弱火で加熱する
14. 皿に乗せてラップやクッキングシートを外し、たれをかけて完成

肉圓が有名な台中で、もっとも有名なお店として名前が挙がるのがこの台中肉員です。多くの店でアレンジしたレシピが増えている中、創業してから60年以上同じ肉圓を提供し続けており、伝統のおいしい味を楽しめます。ぷるぷるの皮にニンニクのきいた肉餡、爽やかなパクチーのバランスが絶妙です。

肉圓は蒸してもちもちした皮が楽しめるタイプもありますが、台湾では肉圓を揚げて作るレシピもあります。阿財彰化肉圓では、低温でじっくり揚げた、サクサクもちもちのおいしい肉圓が食べられます。タケノコや椎茸、玉ねぎ、ひき肉の旨味がより閉じ込められてジューシーな味わいがあり、甘めのたれとの相性も良いです。

林家肉圓は、台湾人気の観光スポットであり、おいしい肉圓が食べられるスポットでもある新竹都城隍廟にあるお店です。林家肉圓では、赤色のスイートチリソースとにんにくをたっぷりかけた、個性的な肉圓が食べられます。皮には特製の粉を使用しており、ぷるぷる感がより強い肉圓です。ちょっと変わった肉圓が食べてみたい人におすすめです。

阿璋肉圓は、肉圓が食べられるお店が多く存在する彰化の中でも、人気の高い老舗の台湾グルメ店です。世界一大きな肉圓を作ってギネス認定されたこともあり、有名になりました。

阿璋肉圓では、さつまいものデンプンで包んでじっくり揚げており、サクサクの歯ごたえとジューシーな旨味が詰まった肉圓が食べられます。パクチーを好きなだけ盛ることができるのも人気が高いポイントです。

金枝紅糟肉圓は、台湾の人気スポットである九份という街にあるお店です。金枝紅糟肉圓では、紅色の調味料である紅糟に浸けた肉餡を透明でぷにぷにの皮に包んだ、少し変わった肉圓が食べられます。特製のタレの香りと甘辛く少し酸味のある味は、台湾の独特な味わいを感じられます。好きな人にはクセになりそうな味です。

肉圓といえば有名なお店は台北や台中に多いですが、台南でもおいしい肉圓が食べられます。杜蝦仁肉丸の肉圓は珍しくエビが入っており、米粉のデンプンで包むため、もっちりとした食感です。好みでおろしにんにくやチリソースをかけ、いろいろな味を楽しめます。

サイズは小さめで3個入りですので、おやつとしても手軽に食べられます。メニューには肉丸と書かれているので、注文の際は注意が必要です。

台中の彰化駅から近い北斗でも、おいしい肉圓のお店がひしめき合っています。その中でも、地元の人々に人気のお店が北斗肉圓生です。ひき肉やタケノコを混ぜ合わせた大きな肉餡を、皮で包んで揚げて作られています。皮のもちもちした食感と具材の歯ごたえのコントラストがおいしく、濃厚で甘めのとろみのあるソースに絡めて食べると絶品です。

通化肉圓は、通化街夜市近くにあるお店で、通化街の中では最も歴史が古く、地元の人々から庶民の味として愛されています。こちらの肉圓は、さつまいものデンプンを使った皮に、ひき肉やタケノコの肉餡を包んでじっくりと低温で揚げています。優しい味のたれで具材のジューシーな味わいがより引き立てられ、皮のモチモチ感も絶品です。

蘇家油粿肉圓は、台北の人気観光スポットである龍山寺南東の三水街にあるお店です。じっくり揚げたサクサクの肉圓に、秘伝の赤味噌ダレをかけて食べます。具材には定番の椎茸やタケノコ、豚肉のほか、栗も含まれており、ジューシーでボリューム満点です。甘辛く濃厚な味噌ダレとに、パクチーがアクセントとなっています。

北門口肉圓は、肉圓がおいしい彰化の中でも60年以上の歴史がある老舗店です。じっくりと低温で揚げており、表面はパリパリ、中はモチモチした食感で油っこくもなく、ぺろりと食べられます。具材には定番のひき肉やタケノコのほか、ホタテや鴨の卵なども入っており、旨味も濃厚です。ボリューム満点で、1個でも満足感があります。

阿三肉圓は、彰化にある台湾グルメのお店です。2008年に肉圓のコンテストでチャンピオンを獲得したこともある実力派でもあります。大きめの肉餡はひき肉やタケノコのほか、鴨の卵黄、ホタテの貝柱などが使われており、食べ応えがあります。皮は強めに揚げられており、サクサクした歯ざわりです。

甘辛いタレで食べられることが多い肉圓ですが、阿三肉圓では口当たりの優しいスープで食べます。辛みのアクセントとしてタレをかけてもおいしいです。

台湾屋台阿Ｑ麺館は、東京都江東区にある、場さながらのおいしい台湾料理です。中でも阿Ｑ麺館の肉圓は、皮からたれまで全て独自のレシピで作られた、店主こだわりの一品です。じっくりと蒸しあげた肉圓は、皮のモチモチ感とジューシーな餡、甘辛いたれや爽やかなパクチーが一体となり、1個でも満足できるおいしさです。

台湾料理麗郷は、台湾グルメが好きな人なら一度は行きたい、渋谷の人気台湾料理店です。麗郷では、本格的な台湾のおいしい肉圓が食べられるということで有名です。椎茸やタケノコ、ひき肉をオイスターソースで炒めた濃厚な餡がたっぷりと入っています。ほんのり甘みのあるぷるぷるの皮と、甘辛いたれがマッチしています。

香味は、新橋駅の近くにあるアットホームな雰囲気の台湾料理店です。香味では、皮がぷるぷるでとろとろの、本格的なおいしい本場の肉圓が楽しめます。皮のぷるぷる感と具材の旨味にメリハリがあり、甘辛いタレとの相性も抜群です。他にも、日本の食材を活かした本格台湾グルメが味わえ、多くの有名人も常連客として来店している人気店です。

日本人が台湾へ旅行に行く場合、観光目的で90日間以内の滞在なら、ビザが不要です。90日を超える場合はビザが必要となります。ただし、帰国のための予約済み航空券、または次の目的地への航空券の提示が必要となります。

パスポートの残存有効期間は、台湾到着時に滞在予定日数以上あることが必要です。また、入国カード、場合によっては入国税関申告書の提出が入国時に必要になることもあります。

台北には2つの空港があり、それぞれ日本から飛行機の直行便が出ているので、飛行機で行くのが良いでしょう。台湾桃園国際空港には成田空港、札幌、千歳、名古屋、小松、大阪、広島、福岡、宮崎、那覇からの直行便が出ており、約3～4時間ほどで行くことできます。台北松山空港へは羽田空港からの直行便が出ており、約4時間のフライトです。
 

台北から台中彰化へは、台湾新幹線・高速バス・在来線といった交通でアクセスすることができます。所要時間と運賃を比較すると、高速バスで行く方法が人気です。新幹線はクーポンを利用して割引運賃で乗ることもできます。
 

台湾だけでなく、日本でも一度は食べてみたい人気グルメの肉圓。台湾には、伝統的な味から個性的な味まで楽しめるスポットが多くあります。日本でも、本格的な肉圓が食べられるお店が増えてきました。レシピもあまり難しくありませんので、家庭でも作ることができます。ジューシーで不思議な食感の肉圓をぜひ一度味わってみてください。