アマランサスとは？栄養価と効果効能を解説！効果的な食べ方は？

昨今においてはさまざまなスーパーフードが話題になっていますが、その中でもアマランサスは特に注目度の高いものとしてハリウッドのセレブなども食生活の中に取り入れています。そんなアマランスは効能や食べ方も気になるものですが、まずはアマランサスとは何なのかその概要をとらえましょう。

アマランサスとは一体何なのかというと、擬似雑穀というものに分類されるヒユ科の植物です。イネ科のヒエやアワなどと比較されることも多いですが、これらの雑穀とは異なる植物となっており、食用となっているのは種子の部分です。

アマランサスは特徴的な赤い花をつけますが、同じくヒユ科の植物には観賞用のものもあります。アマランサスも花のある見た目は綺麗ですが種子が食用となり、現在では国内栽培されているものが食用として流通していることもあります。

そんなアマランサスはスーパーフードとして多くの方面から注目を集めていますが、近年注目を集めている理由のひとつとしては、世界保健機構によって「未来の食物」として評価されていることが挙げられます。NASAによって宇宙旅行時の食料としても採用されるなどその栄養価が高く評価されており、メディアでも取り上げられることが多くなりました。

日本でも2015年以降は特に認知度が高まっており、WHOが認めたということで特に効能面においても期待できそうなスーパーグレインとされています。必須アミノ酸はもちろんのこと、ビタミンに関してもさまざまな成分をアマランサスは含んでいるようです。

未来の食物と言われることもあるアマランサスですが、その歴史は実はかなり古いものとなっています。実はアマランサスはアメリカ大陸における歴史が特に古く、紀元前5000年ほどにはすでに栽培されていたと言われています。そしてインカ帝国の時代を支えた植物としても知られており、トウモロコシなどと肩を並べるほどに重要な作物でした。

アステカの宗教などとも結びつき重要視されて儀式に使われていた歴史もあるアマランサスですが、スペイン人の侵略によって栽培量は減ったようです。しかしインドに渡って大量に栽培されるようになった上に、現在でも日本で東北地方などを中心に栽培されています。そして長い歴史を経て、近年その注目度がぐんと高まっているのです。

アマランサスの歴史は実はかなり古いですが、最近では世界的にスーパーフードとして話題になっているようです。そんなアマランサスには具体的にどのような成分が含まれているのか、そして白米との違いとは何なのかもチェックしておきましょう。

アマランサスを食生活に取り入れる上で気になるのが、白米との違いです。擬似穀物であるアマランサスは主食代わりに取り入れる人も多いですが、白米との違いとしてはやはり栄養価が高いという特徴が挙げられます。白米に比べてタンパク質量は2倍以上の含有量を誇り、食物繊維量も1.5倍以上となっています。

このように栄養面に関して白米との大きな違いがあり、ダイエットや美容に対するものも含めてさまざまな効能を期待できるのがアマランサスの特徴です。また鉄分などのミネラルやビタミン類に関しても他の穀物と違いかなりの含有量となっているようです。

そんなアマランサスは小麦などと違いグルテンフリーで身体に優しいという側面も持ち合わせています。栄養価が高くダイエットにもつながりやすいと言われているアマランサスですが、グルテンフリーであることで小麦由来の主食に比べて血糖値の急上昇や炎症などが起こりにくいという特徴もあるのです。

グルテンフリーという特徴をもっているかどうかというのは最近の健康食事情を語る上では決して欠かせない要素となりつつありますが、擬似穀物ならではの特権をもったアマランサスは主食として楽しむのはもちろんスープ作りなどにもヘルシーに活用できそうです。

アマランサスは白米など他の穀物と比べても違いがあり、より栄養価が高いという特徴が挙げられます。そんなアマランサスを摂取していくことで期待できる効果効能とはどのようなものなのかも、具体的にみていきましょう。

アマランサスに含まれる重要な成分のひとつとしてはまず、必須アミノ酸が挙げられます。必須アミノ酸はお肉などに含まれるイメージもありますが、穀物の類としては珍しく全ての必須アミノ酸を含むのがアマランサスであり、エネルギー代謝に深く関わっています。

代謝に関わるリジンなどの必須アミノ酸をしっかりと含んでいるので、脂肪燃焼にもつながる食物と考えられています。必須アミノ酸の摂取によってミネラル類がしっかり吸収されたり筋肉が作られたりするとおのずと代謝は改善していき、それが脂肪燃焼のサポートにつながりやすいと言われているのです。

また、食物繊維が豊富であることもアマランサスの特徴として挙げられるでしょう。食物繊維が不足しがちだと腸内の働きが弱ってしまうものですが、これは高血圧や高コレステロールなどにもつながりやすいものです。しかし食物繊維が豊富なアマランサスを食べれば、これらの病気の予防も長期的には行うことができそうです。

また、アマランサスは食物繊維も含まれていることで血糖値の急上昇が起きにくい食べ物として知られており、血糖値の急上昇による弊害に抵抗することにつながります。また、コレステロールや中性脂肪の値を下げることにもつながり、生活習慣病を防ぐためにも役に立つことでしょう。

すでにお伝えしたように食物繊維が含まれていることも関係していますが、アマランサスは中性脂肪を引き下げる効果が期待できるスーパーフードとしても注目されています。アマランサスにはトコトリエノールや食物コレステロールなどが含まれており、これらの成分が中性脂肪の引き下げに関わっているようです。

ビタミンEの一種であるトコトリエノールは特に抗酸化作用の高いものとして知られており美容への効能が期待できる側面もありますが、中性脂肪が高い状態を放っておくと動脈硬化や高脂血症などに陥ることもあります。これらの病気の予防のためにも、アマランサスの中性脂肪を下げる働きには期待できそうです。

また、中性脂肪だけでなくコレステロールの値を下げるのに繋がるというのもアマランサスの大きな魅力のひとつだと言えることでしょう。コレステロールは身体に必要不可欠なものでありますが、悪玉のものが過剰に増えた場合には動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの原因にもなりかねないものです。

そのため血中のコレステロールの値を食生活によって低く保つことが重要であり、お伝えしたトコトリエノールや食物繊維などの成分は中性脂肪だけでなくコレステロールの値も低く安定させてくれるのが魅力的です。普段からコレステロールの高い食品を食べる習慣のある人こそ、アマランサスを取り入れてコレステロールの値も低く安定させたいものです。

また、アマランサスには美容に役立つという側面があり、このことがハリウッドセレブや美容に敏感な女性から支持されている理由ともなっています。アマランサスはお伝えしたように食物繊維が豊富でこのことも肌の調子を整えることに関わっていますが、ビタミンやミネラルが豊富に含まれている食べ物でもあります。

亜鉛や鉄分などのミネラルが豊富なだけでなく、ビタミンAやビタミンCなどの抗酸化作用の高いビタミン、さらには代謝に関わるビタミンB群などもバランスよく含まれており、活性酸素の働きを抑えるとともにホルモンバランスを整える働きなども期待できるため、アマランサスは美容によいと言われているのです。

アマランサスがミネラルやビタミンに富んでいるということは、美容によいだけでなく免疫力を向上させるということにも繋がっています。ミネラルは貧血防止のために必須となる成分であるだけでなく、ストレスや病原体への抵抗力を高めることにもつながります。

ビタミンにも免疫力に関わっているものが多く、長期的にみて病気予防や美肌などの効果が期待できるだけでなく、免疫力を高めることで普段の生活の中での貧血や風邪などを予防することにつながるでしょう。擬似穀物であるにも関わらず免疫に関しても効果が期待できるアマランサスは、まさに救世主とも言える存在です。

アマランサスには抗酸化作用が期待できるビタミンも含まれていますが、抗酸化作用が期待できるのはビタミン類だけでなく、ペプチドもそうであるようです。アマランサスに含まれるペプチドによって体が酸化から守られるということは癌などの大病の予防にも繋がると考えらえています。

活性酸素の過剰産生によってどうしても老化とともに体は酸化の影響を受けやすくなりますが、その結果癌などによって細胞が損傷されていってしまうものです。ダイエットや美容への影響も嬉しいものですが、このような大病予防の効能につながるペプチドを含んでいることも、アマランサスが優秀だと言われる所以です。

アマランサスには他にもさまざまな効能が期待できると言われています。アミノ酸や食物繊維の存在がダイエットにつながると言われているアマランサスですが、タンパク質もある程度含んでいるので筋肉をつけて痩せやすい身体を作りやすくしてくれます。さらにアマランサスには、抗炎症作用も期待できるようです。

また、血圧を下げる作用も期待できるとされているアマランサスを摂取すれば、癌や高脂血症などだけでなく高血圧による病気の予防にもつながると言えます。このように、アマランサスにはダイエット以外にもさまざまな効能が期待できるようです。

アマランサスには実に色々な効果が期待できるとされており、うまく活用すればダイエットや美容のためにも役立てることができるかもしれません。そんなアマランサスの効果を引き出すためには適切な食べ方も学んでおく必要があるでしょう。

アマランサスの基本的な活用方法としては乾煎りにしてトッピングするというものが挙げられます。フライパンにアマランサスを広げてあとは油をひかずに弱火で乾煎りにし、カリカリ食感のアマランサスが簡単に出来上がります。これはゴマのような食感をもったものであり、ちょっとしたアクセントとしてぴったりなのです。

しかし風味の上でクセなどが加わるわけではないので、どのような料理に加えることもできます。スープはもちろんのことパスタやサラダ、炒め物など活用できる幅はとにかく広いです。そしてヨーグルトなどに入れるだけでも簡単に栄養を摂取できるのが実に嬉しいものです。

乾煎りにして料理に加えるというのが面倒臭いときでも、アマランサスの効能を簡単に期待できる食べ方があります。それは単純に白米に加えて炊飯器で炊くだけという食べ方であり、これであれば大量にアマランサスをいきなり食べずとも、少しずつアマランサスに慣れることも可能です。

ダイエットにアマランサスを取り入れる人も増えていますが、あくまでダイエットの効果なども長期的に大きくなっていくことが多いものです。そこでアマランサスを普段食べているご飯に加えて炊くだけでかなり簡単に栄養価の高い食事を作り、ダイエットや美容などへの作用を高めることができそうです。

アマランサスを食べる上では正しい摂取方法や他の穀物との違いなどもチェックしておきたいものですが、それだけでなく摂取する際の注意点も頭に入れておきたいものです。実はアマランサスは栄養豊富な一方で思わぬ弊害を引き起こすこともあるので、そのことも理解しておきましょう。

アマランサスはお伝えしたような簡単な食べ方でも食生活に取り入れていくことができますが、カロリーオーバーには十分に注意したいものです。栄養価が高いという特徴があるアマランサスですがカロリーに関しては低いわけではなく100gで358kcalというカロリーになっています。

もちろん白米などに比べるとアマランサスだけをかなり大量に食べるということは少ないかもしれませんが、ご飯と一緒に炊くときには一合中に大さじ一杯程度にとどめるなどの食べ方の工夫をするとよいでしょう。いくらダイエットや美容を含めてさまざまな効能が期待できるからと言っても、食べ過ぎてしまってはカロリーオーバーになってしまうこともあります。

色々な成分を含んでおりダイエットや美肌、病気予防などの効果が期待できるとして話題のアマランサスですが、身体に対して絶対的によいというものでもありません。特にアマランサスに含まれるサポニンという成分には注意が必要で、大量摂取によって腸に弊害をもたらす恐れもあります。

これはサポニンの大量摂取によって腸の粘膜に穴が開いてしまうと摂取したものが血中に流れてしまうことがあり、これによってアレルギー反応が起こることもあります。この反応はやはりアマランサスを食べ過ぎてしまうと起こりやすくなるので注意し、あくまで大量摂取しないような食べ方を意識しましょう。

穀物とは違い栄養価がかなり高いとされるアマランサスですが、さまざまな弊害を考慮して食べ方には十分に注意したいものです。身体に負担をかけるような食べ方によっては下痢に似た症状が起こるということも少数ながら報告されています。

アマランサスを大量に食べてしまうとどうしても消化不良を起こしやすいので、毎日食べる場合でもあくまで適量ずつにとどめるようにしましょう。このような注意点を守っていくことが、アマランサスの効果をしっかり引き出し弊害をおさえることにつながると言えます。

今回はアマランサスとは何であり、その特徴や白米との違いは何なのかを踏まえた上で、効果や注意点についてもみてきました。アマランサスは栄養価が高いスーパーフードの一種ですが、正しい食べ方で長期的に摂取していくことでダイエットや美容に役立てることができそうです。

ただしそんなアマランサスも食べ過ぎによる弊害もあるために、摂りすぎにはあくまで注意しましょう。その特徴をしっかり理解した上で、ぜひ適度に正しい方法でアマランサスを少しずつ食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか？