佐世保バーガーの老舗「ヒカリ」を紹介！おすすめメニューは？

「佐世保バーガー」という名前は聞くけれど、そもそも佐世保バーガーというのは何なのか知っている人は多くありません。佐世保バーガーには九州の港町ならではの歴史があります。

長崎県佐世保市は港町で戦後、佐世保市にはアメリカ海軍基地が置かれました。そのためアメリカ人が多く、彼らのソウルフードであるハンバーガーをアメリカ海軍基地から聞いて地元で作り始めたのが始まりといわれています。作り始めたのは昭和25年ごろで、当初アメリカ海軍基地の近くにハンバーガーショップがオープン、アメリカ人相手に販売していましたが、だんだん佐世保市民の間に浸透し、「佐世保バーガー」になりました。

もともとは地元で食べられていた佐世保バーガーですが、人気が出たきっかけは2000年代前半のバラエティ番組や旅番組、情報番組のグルメコーナーで取り上げられたことがきっかけでした。それまでもチェーン店をはじめとしたハンバーガーショップはいくつもあったのですが、注文が入って作るボリューミーな佐世保バーガーに興味を持った人が増え、東京都内などに、佐世保バーガーを名乗る店舗が増えたのです。

アメリカ海軍基地から伝えられた佐世保バーガー発祥の店は「ヒカリ」といわれています。ヒカリは昭和26年に「スター」という名前で開業、その後、現在の「ヒカリ」という名前になりました。本店は佐世保中央駅から徒歩で15分ほどのところにあります。

創業65年を超えるヒカリ本店は、アクセスが特別良いわけではないのに、地元客や観光客でいつも行列が絶えない人気店でリピーターが多いのも特徴です。平成25年には佐世保駅すぐのところに「五番街店」をオープンしています。本店はテイクアウトが専門ですが、イートインスペースも少しだけあります。五番街店は本店よりイートインスペースが広いつくりです。

佐世保バーガーとハンバーガーはいったい何が違うのでしょうか？そもそも佐世保市内で作られているハンバーがなのですが、実は佐世保バーガーと名乗るには、2つの定義があります。定義は「地元食材を使い、注文を受けて作り始めるこだわりハンバーガー」 ということ。つまりこの2つを守っていれば、佐世保バーガーなのです。そのため、ハンバーガーショップによって大きさや味付けなど佐世保バーガーのスタイルは様々です。

佐世保市内にある佐世保バーガーを販売するハンバーガーショップ向けに、佐世保市の観光協会などでは、認定店というものを作っています。

認定店にはやなせひろしさんがデザインした「佐世保バーガーボーイ 」の看板がおいてあります。この認定店とは「独自性・主体性」「信頼性」「地産地消」「手づくり」 などを審査し、合格した店に与えられるものです。もちろん佐世保バーガー発祥のヒカリ本店も認定店のひとつです。つまり佐世保市おすすめのバーガー店ということです。ただし、この認定店は佐世保市にあるハンバーガーショップのみになっています。

認定店があるのはわかりましたが、数ある店の中から探すのは大変です。そんなときに参考になるのが、佐世保市観光コンベンション協会が発行している「バーガーマップ」です。ヒカリをはじめ現在、佐世保バーガーの認定店は25店舗以上あります。その全店舗の佐世保バーガーの写真が載っているのがバーガーマップ。バーガーマップは佐世保市観光コンベンション協会のHPからダウンロードすることができます。

佐世保バーガーには「正しい食べ方」というものがあります。佐世保市観光コンベンション協会によると、佐世保バーガーの正しい食べ方は、大きなものは袋の外から手のひらで少しつぶし、食べやすい大きさ・厚みにすることがポイントと記載しています。それを大きく口を開けてガブッと食べることで具材・特製ソース・バンズの三位一体が余すことなく味わえるということなので、ぜひ軽くつぶして食べてみてください。

では、佐世保バーガー発祥のヒカリとはどんなお店でしょうか。現在ヒカリは本店と五番街店の2店舗があります。五番街店がオープンしたのは、2013年。佐世保バーガーは注文が入ってから作るため最低でも10分程度の待ち時間が発生してしまいます。ヒカリ本店のような人気店は平日でも行列必須。そこで、五番街店をオープンさせたのです。新店舗ができると味が変わる店が多い中、ヒカリ本店では、昔ながらの味を守っています。

気になるヒカリ本店の営業時間は、月～土が10:00～21:00（L.O.20:45)で日曜日は、10:00～20:00（L.O.19:45)となっていますが、売切れ次第終了になります。お休みは毎月第1、第3水曜日、年末年始（12/31～1/4）お盆（8/15～16）となっています。

地元客をはじめ、観光客でもにぎわうヒカリ本店ですが、とにかくおいしいと地元をはじめネットなどでも評判のお店です。

つくりたてアツアツはもちろん、ジャンクフードのイメージのあるハンバーガーですが、そんなイメージを払拭させてくれるおいしさといわれています。「昔からかわらないおいしさ」「ペロッと食べてしまう」「ソースと具材の相性が抜群！」という声があがっていて、地元客がおすすめしたい佐世保バーガー店の上位に常に入っているのは、老舗というだけではないということがわかるほど、リピーターが多いのもヒカリ本店の特徴です。

佐世保バーガー発祥の店ヒカリ本店のおすすめメニューを紹介していきます。ヒカリ本店には佐世保バーガーのメニューが約20種類、ホットドッグが2種類あります。サイドメニューはポテトとナゲット、ポンデのみ。ポテトは塩味と塩コショウから選ぶことができます。どれもおいしいのですが、ヒカリ本店に行ったなら食べるべきおすすめメニューを厳選しました。

ヒカリ本店に行ったなら、まずは定番ハンバーガーははずせません。定番のハンバーガーは飾り気がなく、シンプルにハンバーガーを食べたい人におすすめのメニューです。注文が入って作ることが決まっている佐世保バーガーですから両面焼かれたハンズも暖か。肉本来の味がしっかりとしたパティと、ヒカリならでは、甘めのマヨネーズがとてもマッチしています。これぞ、佐世保のソウルフードです。価格は単品で400円です。

せっかくヒカリ本店で佐世保バーガーを食べるなら、セットがおすすめです。ポテトＭとドリンクMのセットはハンバーガーにプラス380円、Lサイズのセットならプラス480円です。ほかにもドリンクとナゲットのセット510円やドリンクとチーズポンデのセット480円などもあります。

ヒカリ本店で圧倒的な人気を誇るのが「スペシャルバーガー」です。パティにチーズ･ベーコン・たまご・トマト・レタスとハンバーガートッピングにはずせないグザイが入っていて、軽く焼かれてサクサクとしたバンズにとっても合うボリューミーなメニューです。また、パティ・チーズ・ベーコンと味が濃いめのものが入っているのにフレッシュトマトとレタスでしつこさを感じることがありません。見た目以上に食べごたえがあり、価格は650円です。

ヒカリ本店でガッツリ食べたいけれど、少しあっさりしたものが･･･というときには「ジャンボチキンスペシャルバーガー」がおすすめメニューのひとつです。トッピングされている具材はスペシャルバーガーと同じですが、パティに鶏肉を使っているため、ビーフよりあっさり食べることができます。でも、具材がしっかり入っているので満足感もたっぷり味わえます。

1個でとにかく満足したい!という人へのおすすめメニューが「ジャンボデラックスバーガー」です。

ヒカリ本店のジャンボシリーズはパティがすべて鶏肉。普通のハンバーガーより大きめのバンズにあっさりしているのに、食べ応えのある鶏肉のパティ、カリカリのベーコン、たまご焼きとアボカドという最強の具材が入ったハンバーガーです。ヒカリ本店の中でもっとも高いメニューでアボカド入りは720円、なしは700円です。あっさりパティにアボカドの濃厚さがマッチしているので食べるならアボカド入りがおすすめです。

ハンバーガーなのにビーフパティじゃなくて鶏肉？という人もいるかもしれませんが、実はヒカリ本店のジャンボチキンバーガーは隠れた人気メニューです。中には「ヒカリ本店で食べるならジャンボチキンバーガーを食べなさい」とおすすめする人がいるほどです。サクサクと香ばしいバンズにあっさりした鶏肉のパティ、レタスなどのフレッシュ野菜が甘めのマヨネーズと合うくせになるおいしさです。

フワフワたまごがサクサクのバンズとマッチして、おいしく食べられるのが「エッグベーコンバーガー」です。しっかり肉の味が楽しめるパティにたまごと塩気のあるベーコン、甘めのマヨネーズソースががベストマッチ。ベーコンが厚めなのもうれしいポイントです。観光客をはじめ地元客にも人気のあるおすすめメニューで価格は590円です。

ハンバーガーにチーズとベーコンははずせない！という人におすすめなのが、ベーコンチーズバーガーです。サクサクのバンズに厚くカリカリに焼かれたベーコン、濃厚なチーズはほかにはない厚みがあります。この2つが入ったベーコンチーズバーガーは、見た目よりボリュームがあり、満足感の高い一品です。価格は590円。スペシャルバーガーを食べるにはお腹が･･･という人にピッタリです。

ヒカリにはフィッシュバーガーという肉が苦手な人や、フィッシュバーガー好きの人が喜ぶメニューもあります。フィッシュバーガーなら普通のハンバーガーより軽く食べられるのもうれしいですね。サクサクに揚げられた白身魚のフライが甘めのマヨネーズソースに合う、とてもおいしいフィッシュバーガーで価格は470円です。

千切りキャベツがたっぷり入って、揚げたてサクサクで肉も柔らかい特製ヒレカツバーガー。甘めのマヨネーズソースはもちろんかかっていて、軽めのバンズととてもよく合います。揚げたてのヒレカツはしつこさがなく、キャベツのフレッシュさがさらにおいしさをアップしてくれます。価格は520円です。

佐世保バーガーのおすすめメニューのはずなのに、ホットドッグ？と思われるかもしれませんが、ヒカリの変化球メニューとしてははずせないのがホットドッグ（チーズ入り）です。分厚いプロセスチーズがたっぷり入ったボリューム満天のホットドッグはしっかり焼かれたパンに肉汁が滴るうまみたっぷりのソーセージが挟まっていて、ハンバーガーに負けない食べ応えがあります。価格は490円です。

ヒカリのセットメニューで選べるサイドはポテトかチーズポンデです。普通ならポテトを選ぶところですが、あえてチーズポンデを選んでみてください。モチモチ生地の中にトロ～リチーズが入っていて、作りたて、熱々をパクリと食べるとそのおいしさに驚くはず。チーズポンデはドリンクとのセットなら480円、単品なら300円で購入できます。

もうひとつのサイドメニューポテトは塩味か塩コショウ味から選ぶことができます。塩味はシンプルなフライドポテトで、塩コショウ味はブラックペッパーがほんのり利いていて、飽きの来ない味付けです。ポテトは細めですが、しっかりとしているので、ホクホクしています。単品ならMサイズは200円、Lサイズは300円です。

5年前にオープンしたヒカリ五番街店では、本店より肉厚パティが味わえるオリジナルメニューもあります。バンズも少し大きくなって全体的にボリュームアップしています。

佐世保バーガー発祥の店ヒカリ本店の佐世保バーガーは、どれもおいしいものばかり、はずれがありません。いまや各地にある佐世保バーガーですが、本当の佐世保バーガーは佐世保市のみにあるもの。せっかくなら佐世保市まで行って食べてみませんか？地元の人がノスタルジックを感じるヒカリ本店で、「本物」の佐世保バーガーを思いっきり味わってみてください。ジャンクフードという概念が一気に消えてしまいます。