意外な組み合わせのように思える「鮎ラーメン」。本当に美味しいの？ラーメンと合うの？という疑問を持たれる方も多いと思います。何故なら鮎は川魚であるため、基本的には臭みや苦味のある食材だからです。しかし、「鮎ラーメン」の鮎は特別で、全く魚臭さがなく、鮎本来のコクと旨みが溶け出した高レベルの一杯となっています。

鮎ラーメンを味わえるのは、東京の二子玉川駅から徒歩で約10分ほどに店を構える「鮎ラーメン」さんです。お店の暖簾には「鮎」の文字が染め抜かれていて、鮎ラーメンに対する店主の情熱が感じられます。

東京の二子玉川で「鮎」とはなんとも不思議な感じがしますが、暖簾の綺麗な藍色に涼を感じられます。さて、気になる店内の様子を紹介しましょう。

店内はカウンターのみで、席数は7席だけなので、お昼時は必ず行列が出来ます。また、スープと麺が売り切れ次第終了となりますので、来店される際は余裕を持ったスケジュールで伺うことをお勧めします。また駐車場はありませんので、車で来店される場合は近くのコインパーキングに停めましょう。

メニュー表には鮎ラーメンの文字が際立ち、店主の鮎ラーメンにかける情熱が伝わってきます。なんとこの鮎ラーメンを作り出すまでに、およそ10年の構想と3年の試行錯誤が必要だったのです。そのこだわりは、「鮎の美味しさを伝えたい」という想いから生まれたそうです。

鮎ラーメンには丼に入れる鮎の大きさによって3種類のメニューがあります。普通の「鮎ラーメン」には鮎の切り身が1/4のサイズで入ってきます。鮎1匹丸ごとはちょっと…という方にお勧めです。切り身の鮎は小振りになりますが、スープ自体にも鮎の出汁が浸みているので、鮎の風味を十分に味わうことが出来ます。

「鮎ゴトハーフ」には、鮎の切り身が1/2入ります。写真で見ると丸ごと1匹のように見えますが、実際は1尾を縦半分に切った半身となっています。これでも十分にゴージャス感は味わえますし、コスパも高いので初めての方はこの「鮎ゴトハーフ」を注文する事をおすすめします。

そして、お店の看板メニューである「鮎○ゴトラーメン」にはその名の通り、鮎が丸ごと1匹ドーンと入って提供されます。やはり迫力があります！鮮度の良い鮎を丁寧に下処理して丸ごと提供されるこちらのラーメンは、その割にコスパも良く、まるで高級な和食の一品といった雰囲気さえ漂わせています。

鮎ラーメンにとって「命」とも言える鮎ですが、そのこだわりは徹底されています。なんと、「全国利き鮎会スペシャル in TOKYO」という品評会において10年連続で優勝している、岐阜県の馬瀬川で取れる鮎を使用しているのです。

国土庁により厳選された「全国水の郷百選」として有名なエメラルドグリーン色の馬瀬川は、その流域にある豊富な石灰岩から良質なカルシウムが溶け出します。この豊富なカルシウムが川の石に良質な藻を付かせます。その藻を食べて育った馬瀬川の天然の鮎は「臭み・苦味」が全く無く、むしろほのかに甘くなるのです。

東京の二子玉川にある「鮎ラーメン」さんの店舗では、一夜干しした鮎を注文後に厨房で網焼きで炙って提供してくれます！店内には鮎を炙る香ばしい香りが漂い、鮎ラーメンを待っている間に食欲が自然に湧いてきます。

出汁は、名水に育てられた鮎を使用しています。これをベースに鶏ガラやネギ、玉ねぎ、生姜やリンゴをじっくりと煮込んでスープを作っていきます。そうして出来上がった透明感のあるスープは、あっさりとしていながらも上品で鮎のコクや旨みがあり、最後まで飲み干してしまえるほどの美味しいスープに仕上げられるのです。

鮎ラーメンはさらに麺にもこだわりがあります。岐阜県の飛騨高山の製麺所で製造されるオリジナルの細縮れ麺は、良質な鮎が育った川と同じ水を使用しており、スープとの愛称は抜群です。麺は細いながらも強いコシがあり、スープとよく絡み、麺本来の食感も楽しめます。

東京の二子玉川に店舗を構える「鮎ラーメン」さんですが、東京近郊以外にお住いの方はなかなか気軽に足を運べません。しかし、通販も行っており、取り寄せることが出来るのです！2食入りと3食入りを選ぶことができ、お店で使われている鮎も丸ごと真空パックされています。

お取り寄せの鮎ラーメンの作り方はいたって簡単です。パックされた生麺を沸騰したお湯でサッとゆで、別鍋で添付のスープを温めます。丸ごとパックされた鮎は、トースターで2分チンして丼に載せます。これだけで完成です！

味はほとんどお店の味に近いようで、実際にお店で食べた方でも満足のいく一品だそうです。スープの透きとおった色とあいまって、まるで鮎が清流を活き活きと泳いでいるようです。

ちなみにお取り寄せは下記のサイトから注文することが出来ます。地方に住まわれている方は、ぜひお取り寄せで鮎ラーメンを堪能してみて下さい。

単品でも十分満足できる鮎ラーメンですが、合わせて頼みたいオススメのメニューがあります。それは「鮎焼おにぎり」です。この鮎焼おにぎりにも、鮎の出汁と身が使われているので、そのまま食べても鮎の上品な香りや風味を味わうことができます。

しかし、このおにぎりをラーメンのスープに浸してお茶漬け風にして食べることもオススメです。鮎ラーメンにも鮎焼おにぎりにも同じ鮎が使われているので、相性は抜群です！まさに鮎づくしといった具合で、鮎を余すことなく堪能することができます。

また、期間限定ではありますが、暖かい鮎ラーメンだけではなく、冷たい「鮎涼ラーメン」というメニューもあります。鮎涼ラーメンを食べられるのは、お昼限定で6月下旬から9月下旬ごろまでですが、東京の夏の猛暑の中、見た目も爽やかな鮎涼ラーメンで涼を取るのもまた魅力的です。

この鮎涼ラーメンにも美味しい鮎が丸ごと添えられるのですが、最大の特徴として、つけ汁が鮎の出汁から作った煮こごりという非常に独創的な点が挙げられます。食感はプルプルで冷たく、特製の細縮れ麺とよく絡み、スルスルと箸が進んでいきます。

驚くことに、麺だけでなく鮎100％のフレークふりかけの乗ったご飯や鮎節から作った鮎出汁、さらに赤かぶや特製の花茶まで付いてくるという豪華さです。鮎出汁や花茶はそのまま飲むのも良いですし、つけ汁やご飯にかけて味の変化を楽しむのもOKという自由な雰囲気も一層気分を盛り上げてくれます。

それぞれの食材を丁寧に説明したシートもあり、気取らぬ雰囲気から店主の人柄が伝わってくるようです。鮎の美味しさもさることながら、バランス良く栄養を採れるように考案されたセットメニューをみていると、何だか嬉しくなってきます。暑い夏は、この鮎涼ラーメンを食べて乗り切りましょう！

鮎ラーメンはダイエット中の人にもオススメできるラーメンです。鮎ラーメンの鮎は一夜干しした後に火で炙り焼きにするので、仕上がりは70gほどになります。丸ごと1匹でもカロリーは70kalほど。それでいてチャーシューより食べ応えがあるので満腹感を感じることが出来るのです。またスープもあっさりしたカロリーを抑えたものなので、安心してスープを飲むことが出来ます。

鮎は糖質が少なく、血液の流れや新陳代謝を良くするDHAやEPAなどの成分が豊富に含まれています。今ではサプリメントで簡単にこれらの栄養素を摂取することができますが、やはり生の食材から摂取することが理想的です。鮎ラーメンには鮎の出汁も滲み出ていますので、効率よく体に良い成分を取ることが出来ます。

鮎ラーメンのスープには多くのアミノ酸が溶け出しているので、お肌の調子を整えてくれます。また天然の鮎にはビタミンEが豊富に含まれていて、美肌や老化防止効果に役立ってくれます。あっさりした上品なスープと天然の鮎を食べることで、美味しいだけでなく美容にも効果が期待できます。

いかがだったでしょうか？鮎ラーメン一筋で営業され続けてきた「鮎ラーメン」さん。ラーメン好きには熱烈なファンが多いことも頷けます。遠方の方はお取り寄せで、近郊の方は二子玉川を通る際はぜひ「鮎ラーメン」さんへ食べに行きましょう！