スコヴィルは辛さの単位？世界の唐辛子をスコヴィル値でランキング！

突然ですが、あなたは『スコヴィル値』という単位をご存知でしょうか…？「聞いたことない…」という方も多くいらっしゃるかもしれませんが、辛いものが好きな方はご存知でしょう。それもそのはず。『スコヴィル値』とは辛さを表す単位のことです。

『スコヴィル値』は、正式には『スコヴィル辛味単位（Scoville heat units／通称：SHU）』と呼ばれています。1912年にスコヴィル味覚テスト (Scoville Organoleptic Test) を考案した化学者・ウィルバー=スコヴィル氏の名前が単位の由来名となっています。

辛さを表す単位・『スコヴィル値』は、唐辛子の辛さ量る単位です。もっと詳しく説明していくと、唐辛子には『カプサイシン』という辛味物質が含まれるのですが、この『カプサイシン』の割合を示すものが『スコヴィル値』ということです。

当初、『スコヴィル値』の測定方法は、該当する唐辛子の辛味成分を抽出して、砂糖水で何十倍・何百倍にも薄めていき、検査担当者が舌で舐めて辛味を感じなくなった所で、その倍率を測定していました。要は、人の舌を頼った測定方法だったということです。しかし、検査の途中でどうしても舌が辛みに慣れてきてしまうので、正確な測定ができません。

そこで、『高速液体クロマトグラフィー』により、、唐辛子に含まれるカプサイシンの量を直接量ってくれるジレット法などが開発されました。以来、人の舌などという被験者の主観に頼らず、この測定器で量られた辛さレベルが現在の『スコヴィル値』となっています。

『スコヴィル値』が辛さの単位であることや、測定方法については学べましたが、ここで気になるのが「世界で辛いと言われるものっていったいどんなものなんだろう…？」と言う事です。スコヴィル値が0の食品がピーマンやシシトウガラシとされ、私たちの食卓でも馴染みあるものです。

しかし、世界には、私たちが想像もつかないほどの辛い食べものが存在します。そこで今回は、激辛と言われている世界の唐辛子をスコヴィル値でランキング付けしてみました！いったいどんな唐辛子の種類が世界でも激辛と言われているのか…しっかりランキングをチェックしてみましょう。

世界の唐辛子スコヴィル値ランキング5位に輝いたのは、『スコッチ・ボネット』です！カリブ海に起源を持つ唐辛子で、ジャマイカの最大の輸出農産物として知られています。ただ辛いだけではなく、フルーティーな香りと甘味を持ちます。ジャマイカではスコッチボネットのホットソースはスーパーでも販売されており、どのご家庭にも置かれている調味料です。

そんなスコッチ・ボネットの気になるスコヴィル値は、100,000～350,000です！どれくらいの辛さかというと、日本でもよく料理に用いられている鷹の爪のスコヴィル値が30,000〜50,000であると考えると、スコッチ・ボネットの辛さは鷹の爪のの約3〜12倍程度の辛さとなります。鷹の爪も苦手という方なら言うまでもないですが、激辛好きな方ならまだまだ食べられそうなレベルの辛さかもしれません。

世界の唐辛子スコヴィル値ランキング4位に輝いたのは、『ハバネロ』です！日本でも大ブームとなった、スナック菓子『暴君ハバネロ』に使用されている事から、日本での辛味ブーム火付け役となった唐辛子です。『暴君ハバネロ』はまだ辛さを調整されたものですが、「辛くてたべれない…」という方も多い本格的な辛さだったので、「4位なの？」と驚く方が多い様です。

そんなハバネロは、メキシコのユカタン半島発祥の唐辛子とし、実の大きさは2センチ〜6センチ程度となっています。ハバネロの気になるスコヴィル値は、250,000～450,000です！5位のスコッチ・ボネットからグッとスコヴィル値が上がりました。小さめで可愛らしい見た目とは裏腹に、かなりの辛さを持っている唐辛子です。
 

世界の唐辛子スコヴィル値ランキング3位に輝いたのは、『ブート・ジョロキア』です！2007年から、記録を塗り替えられる2011年まで、世界一辛い唐辛子に認定されており、殺人的な辛さからゴースト・ペッパーとの異名を持つ唐辛子です。『ブート・ジョロキア』はバングラディシュ原産で、真っ赤な見た目で食べる前から辛さをプンプン漂わせてきています。

そんな『ブート・ジョロキア』のスコヴィル値は、1,000,000です！かつては世界ギネスに認定されるほどの辛さを持つ『ブート・ジョロキア』ですから、含まれている『カプサイシン』の刺激が非常に強いため収穫時も素手は厳禁となっています。さらにゴーグルと手袋が不可欠とされているそうです。収穫も一苦労な唐辛子ですから、食べた時の事を想像するだけでも恐怖ものです。

世界の唐辛子スコヴィル値ランキング2位に輝いたのは、『トリニダード・モルガ・スコーピオン』です！赤い悪魔と呼ばれている唐辛子・『トリニダード・モルガ・スコーピオン』。そんな『トリニダード・モルガ・スコーピオン』の名前の由来は、原産地であるトリニダード・トバゴと、実の先端が尖っていることから『サソリ＝スコーピオン』の名が付けられました。

気になる『トリニダード・モルガ・スコーピオン』のスコヴィル値は、1,500,000です！刺すような痛覚とストレートに体に感じられてくるげ激的な辛さで、防護服を着ないと調理できないと言われているほどの激辛唐辛子です。生産者いわく、手袋なしでトリニダード・モルガ・スコーピオンを触ると手が腫れてしまうとのことです。

世界の唐辛子スコヴィル値ランキング1位に輝いたのは、『キャロライナ・リーパー』です！2013年に世界一辛い唐辛子としてギネスに認定されて以来、世界一の唐辛子として知られている『キャロライナ・リーパー』は、「キャロライナの死神」とも呼ばれている、世界中の人が恐れる唐辛子です。

『キャロライナ・リーパー』の原産はアメリカのカロライナ州であり、形はゴツゴツしていて死神の持つ大鎌に似た『尻尾』があります。この『尻尾』がなくては、『キャロライナ・リーパー』と認められません。まさに死神が取り付いた唐辛子です…。

ひと口食べると意外にも最初は甘くフルーティさを感じますが、それは一瞬のこと。数秒後には口の中を火で焼かれたような高熱が発生し、咳が止まらなくなったり、顔面蒼白・涙や汗がとまらなくなるといった症状が連続的に出現するそうです。想像するだけでも恐ろしい症状が続々と出現してくる『キャロライナ・リーパー』ですから安易に食べることは避けておくべきでしょう。

現在、世界で一番辛いと言われている唐辛子・『キャロライナ・リーパー』のスコヴィル値は、なんと2,200,000！つまり、・『キャロライナ・リーパー』のカプサイシンを舌で感じられないようにするには、水で2,200,000倍に希釈する必要があるということです。ここまでくるともう訳がわからないレベルです…。

このように、数字を見ただけでもかなりの辛さであることはわかりますが、一体どんな影響を体に及ぼすのかというと…キャロライナ・リーパーに触れた手で目をこすると失明の恐れがあったり、飲み込んでも胃の中に残り続け、種ごと直接食べると過呼吸で死亡する可能性まであると言われているレベルで、もはや食べ物ではなく、殺人兵器です。

スコヴィル値単位・世界の唐辛子スコヴィル値ランキング調査まとめのご紹介はどうでしたか？私たちの食卓でおなじみの唐辛子なんてメじゃないほど、世界には殺人級の辛さを持つ唐辛子が存在していることがお分かりいただけたのではないでしょうか？世界のトップに君臨しているほどの唐辛子たちは、素手で触ることさえ禁止されているものがあります。

辛いものがお好きな方の中には、「そんなに危険な唐辛子…一度食べてみたい！」と好奇心が湧いてくる方もいらっしゃるようです。非常に危険な辛さを持つ唐辛子たちですから、販売商品にも細心の注意事項が書かれており、自己責任でとされています。もしもあなたが、「どうしても一度食べてみたい！」と好奇心が湧いてしまった場合は、自己責任で食べるようにしましょう。