ケチャップの賞味期限は？未開封・開封後で紹介！正しい保存方法は？

一度購入すると当分の間使い続けることが多い調味料にケチャップがあります。小出しで使うことが多いため、開封しても長い間冷蔵庫などに放置したままという人も少なくないでしょう。さほど味の変化も感じないために、長く使い続けていても違和感を覚えない、とも言えるかもしれません。しかし、ケチャップにもれっきとした賞味期限があります。

各メーカーごとに決められているので、遵守することが望ましいのは言うまでもありません。安心して安全なケチャップを食べるためにも、ケチャップの賞味期限について詳しく紹介していきましょう。

調味料も含めて食品を販売する場合は、「賞味期限」や「消費期限」を表示する義務がメーカーに課されています。当然、ケチャップにも明記しなければなりません。

ケチャップを購入する際には、期限までどれくらいの日数が残っているかを確認することが大切です。また、未開封の場合と開封後の場合の違いについても理解しておく必要があります。

賞味期限と消費期限は根本的に意味が違います。前者は、「定められた方法で保存することを条件に、品質が変わらずに美味しく食べられる」期限を意味します。一方、後者は「定められた方法で保存することを条件に、安全に食べられる期限」を意味します。

賞味期限は、過ぎていても食べることが可能な場合が多く、食べるかどうかの判断は消費者側にゆだねられます。また、劣化速度が緩やかな食品などに用いられるます。

消費期限の場合は、期間を過ぎると食べない方が良いとされており、劣化速度が速い(5日以内)食品などに用いられます。そのため、劣化速度の非常に遅いケチャップは、賞味期限が用いられることになります。

未開封の場合のケチャップの期限は、約1年半です。これだけ長い理由は、微生物の増殖を抑える酢が多く使用されているからです。酢には食塩の90倍と言われる殺菌力があるため、長期間にわたり変わらぬ風味で味わうことが可能になります。

また、ケチャップ内の水分が少ないのも、カビなどの微生物の増殖を防ぐのに一役買っているといえます。

開封後のケチャップの賞味期限は約1ヶ月です。空気に触れてた時点から酸化が始まり、日を追うごとに劣化していきます。冷蔵保存によってある程度劣化速度を抑えることはできますが、それでもやはり1ヶ月以内が限度です。よって開封したケチャップは、なるべく早めに使いきるのが望ましいといえるでしょう。

ケチャップの賞味期限は、メーカーによって若干の違いがあります。味によってどのメーカーの商品にするかを決めるのが一般的といえますが、期限までの時間も判断材料になるかもしれません。参考までにメーカー別で紹介していきましょう。

ハインツの「トマトケチャップ」の期限は、未開封なら常温で24カ月です。他のメーカーのトマトケチャップに比べると長めですが、着色料も保存料も一切使用されていません。ただし、開封後は冷蔵庫で保存して、1ヶ月以内に使いきるのがおすすめです。

カゴメの「トマトケチャップ」の期限は、未開封で製造日から1年となっています。開封するまでは、冷暗所で保存することが前提です。開封した場合は、冷蔵庫で保存のうえ、1ヶ月で使いきるのが望ましいです。

デルモンテのトマトケチャップ「リコピンリッチ」は、開封前の期限が18カ月となっています。上記のハインツとカゴメのトマトケチャップの丁度中間の長さになります。開封してしまうと酸化するので、冷蔵庫保存しながら1ヶ月で使いきることが望ましいです。

ケチャップは期限が切れて腐るとどのようになるのでしょうか。ケチャップは、開封後でも冷蔵庫に入れておけば日持ちするはず、と過信して期限や味の変化を気にしない人も多いかもしれません。しかし、ケチャップは一旦開封すると酸化しますから厳密に言えば、味も見た目も変化してしまいます。

未開封であっても期限が過ぎて何年も放置すれば、容器が劣化して異常が見られないとも限りません。そこで安全のためにも、ケチャップが期限切れして腐るとどのような変化が見られるのか、具体的に紹介していきましょう。

ケチャップは、腐ると見た目が本来の色よりも黒ずんできます。新鮮なうちは本物のトマトを思わせる明るい色をしていますが、腐ると赤味が減り、暗い色目になるのです。新しい商品と比較すれば分かりやすいのですが、長い期間同じ容器のケチャップを毎日のように見ていると、色の変化に気づきにくいとも考えられます。

特に忙しく台所仕事をこなす人にとっては、細やかにケチャップの色の変化に気を配ることは難しいかもしれません。そのため、期限内に使いきるのが安心といえるでしょう。

ケチャップが腐ると臭いにも変化が見られることがあります。特にキャップ周りにケチャップ以外の食材が付着すると、カビを発生させることがあるので注意が必要です。また、ケチャップそのものは酢や食塩の作用により腐りにくくても、容器の経年劣化によって異臭を放つことが考えられます。

キャップ部分の臭いを嗅いで異臭がしたら使用するのを控えましょう。判別しにくい場合は、小皿にケチャップをたらして臭いを嗅いでみるのも良いかもしれません。

ケチャップは期限を過ぎても取り立てて味の変化もなく日持ちするケースが少なくありません。しかし、期限後数年以上経過したりキャップ周辺に食材が付着した場合は、カビが発生する恐れもあります。その場合は、異臭とともに味にも変化が現れます。

怪しいと感じたら小皿にケチャップを少量たらして臭いを嗅いだり、舌先で確かめるようにしましょう。もし判断できないようなら、家族など他の人にも確かめてもらうことをおすすめします。早合点して食べてしまった後で、体調に異変が起こると取り返しのつかない結果にもなりかねません。

ケチャップを購入した場合は、少しでも日持ちするように心掛けることが大切です。ここでは1日でも長く美味しい状態で保存するための具体的な方法と、保存期間を未開封状態と開封後に分けて紹介していきましょう。

未開封のケチャップは冷暗所で保存することが好ましいといえます。冷暗所とは常温よりも温度が低い場所を指します。冷蔵庫が一般的に10℃以下を保つように作られているので、それよりも高い11~14℃くらいであれば冷暗所と考えて良いでしょう。しかし、あえて冷蔵庫に保管せずとも、棚やシンクの下などで腐ることなく日持ちさせることも可能です。

ケチャップを開封したら、冷蔵庫でキャップを上にして立てて保存するようにしましょう。キャップが開きっぱなしにならないように気を付けて、冷蔵庫のドアポケットに保存しておくと出し入れもしやすくて便利です。キャップを下に向けてしまうと、水分が漏れてしまう場合があるので注意しましょう。

開封後は期限に関係なく約1ヶ月で使いきるようにします。冷蔵庫内ならそれ以上日持ちするように思えるかもしれませんが、目には見えずとも劣化している恐れがあるのでおすすめしません。

ケチャップの期限が切れた場合は、無理に日持ちさせようとせず、できるだけ早いうちに使いきることを考えましょう。一番のおすすめはケチャップを加熱して大量に消費できる料理に使うことです。加熱すれば雑菌を死滅させることができるので、健康被害の恐れがなくなります。

具体的にはチキンライスやオムライス、ナポリタンやスパゲッティーなどが簡単で良いでしょう。自宅で食べ切れなくてもお弁当に詰めたり、おにぎりにして学校や職場に持ってゆくと大量に消費できます。

ケチャップは一見日持ちするように思えても、れっきとした賞味期限があるので注意が必要です。未開封の期限は容器などに表示されているので分かりやすいですが、開封後の日数は分かりません。そのため、開封日の日付を容器に書き込んでおけば安心です。期限をしっかりと守って、ケチャップを安心して美味しく食べるように心掛けましょう。