ご飯を冷凍保存する正しいやり方！美味しい解凍の仕方などコツを紹介

あなたは余ってしまったご飯をどのように保存していますか？保温か冷蔵、または冷凍保存になると思いますが、このなかで一番余ったご飯を美味しく保存することのできる方法が、冷凍保存になります。冷凍保存したご飯は硬かったりビチャビチャしていたりして不味い･･･というかたは、冷凍保存のやり方がよくないのかもしれません。

じつは、冷凍ご飯は正しいやり方で保存すれば、長期間保存することができることはもちろん、味の劣化も少なく炊き立ての状態に近いまま保存することができます。一度に沢山炊いてご飯を冷凍保存しておけば、時間がないときや忙しいときにご飯を炊かずにレンジで手早く済ませることもできますし、毎日ご飯を炊き、保温して置いておくよりも電気代もかからず、ご飯を冷凍保存することは経済的にもメリットがあります。

では、炊飯器の保温機能や冷蔵庫でご飯を保存するやり方だとどれぐらいの期限になるのか、その他にも気になる味や食感についても見ていきましょう。

ご飯を炊飯器にいれたまま保温で保存した時の保存期限は、約5~6時間程です。お米は水分と加熱によってデンプン化が進みます。ですので、保温の加熱した状態がつづくとデンプンが老化し、時間が経つにつれご飯が乾燥して硬くなり、うまみ成分も減っていくので味も食感も悪くなる上に、黄色く変色してきたり独特の臭いも出てくるので長時間の保温保存はあまりおすすめできません。

保温を切ったあとに炊飯器のなかにご飯を残しておくと、蒸気で炊飯器の中の蓋に水滴がつき、カビが発生する原因となります。また、中途半端に下がった温度と水気によって、雑菌が繁殖しやすい環境ができあがってしまうので、保温を切ったあとにご飯を長い間炊飯器のなかに放置しておくのは危険ですので、ご飯が残ってしまった場合はなるべく早めに取り出すようにしましょう。

冷蔵保存した場合の保存期限は1日程です。すぐに食べる時は冷蔵庫で保存しがちですが、ご飯に含まれるデンプンは0~3度が一番劣化しやすい温度のため、その温度に近い冷蔵庫での保存はご飯の劣化が早まります。劣化したご飯は水分が飛び、味も食感も落ちパサパサとしてしまうため冷蔵保存もおすすめの保存方法とは言えません。

では、おすすめの冷凍保存の保存期限ですが、約3週間～1ヶ月程です。冷凍保存は水分を逃がすことなく保存することができるのでご飯の食感も落ちず、味の劣化も殆どないことが実験により科学的にも証明されています。このことから、ご飯を美味しく長く保存することができる冷凍保存は、ご飯を保存するのに一番おすすめのやり方と言えるでしょう。

冷凍保存でも環境によっては期限内でも悪くなる場合もありますし、炊飯器に入れて放置してしまったご飯、捨てるのは勿体ないけど食べられるかどうかわからない！という時に役立つ見分けかたのポイントについて知っておきましょう。まずしゃもじでご飯をすくってみて糸が引いていないか、グチョっと柔らかくなっていないか確認してみてください。糸はご飯を腐らせる腐敗菌の菌糸ですのでとても危険です。

本当に悪くなったときにはご飯にもカビが生えてきます。見た目に問題がなくても、すっぱい臭いや腐ったような異臭がしたら廃棄しましょう。黄色くなっていたり固くなっているだけで他に異常がない場合は食べられますが、劣化が進み味が落ちています。

ご飯を美味しく冷凍保存するためのポイントは、炊き立てのご飯を素早くラップに包むのがポイントです。炊き立てのご飯に多く含まれた水分をしっかりと閉じ込めることで、解凍するときにその水分が蒸気に変わり、ふっくらツヤツヤのご飯に仕上げてくれるため、冷凍保存する時には温かいご飯を手早く包むことが重要になってきます。

ご飯を冷凍保存するときは、ラップに包んでギュッと握ってしまうと米粒同士がくっつき、ベタッとしてしまいふわっと仕上がらなくなってしまうので、ご飯を包むときは優しく包みましょう。また、分けたご飯は厚くならないように平らにしてください。平らにしても厚みがあると、解凍するときに温度のムラができて美味しく解凍されなくなってしまうので注意しましょう。平らにする際も潰してしまわないよう十分に気をつけてください。

では、ご飯の冷凍保存のやり方についてです。先ほどのポイントをふまえながら、炊き立てのご飯をご飯茶碗一杯分ずつにわけてラップで優しく包んでいきます。包んだままの状態で粗熱がとれたのを確認したら、0~3度のご飯が劣化しやすい温度帯を急速冷凍させて素早く抜けさせるために、熱伝導の高いアルミ皿の上に置いてあげるか、アルミホイルに包んですぐに冷凍庫に移します。

ご飯を美味しく冷凍できても、解凍が上手くできなければ意味がありません。ということで、次は冷凍ご飯を美味しく解凍するときの注意するポイントについて見ていきましょう。

冷凍ご飯は冷凍されたままの状態で電子レンジで温めて解凍しましょう。ご飯を自然解凍してしまうとデンプンが劣化してしまいますし、熱を加えないとパサパサの固いままの状態で美味しくありません。ゆっくりと加熱するのも劣化の原因となるので、急速に加熱して解凍します。

冷凍ご飯を解凍するときには、加熱の途中でほぐすことが大きなポイントです。電子レンジは均等に熱を行き渡らせることができず、中心部分から加熱されるようになっているのでどうしても温度のムラができてしまいます。そのため、冷凍ご飯に均等に熱を行き渡らせ美味しく解凍させるためには、途中でご飯をほぐすことが重要になります。

冷凍ご飯は解凍してから時間を置いてしまうと、水分が蒸発してダマになってしまったり、パサパサになってしまいます。なので、すぐに食事をとれる状態で解凍するようにしましょう。

冷凍ご飯(1食分)を解凍するやり方は、500Wの電子レンジで約3分加熱した後いったんほぐし、1分30秒程また加熱します。700Wの電子レンジでしたら、約2分加熱してほぐし、1分加熱すれば解凍完了です。電子レンジによって差があるので、もし解凍されていなければ様子を見て2~30秒ほど追加して加熱してください。電子レンジで加熱するときに、割り箸二本をご飯の下においてあげると、隙間のできた下の部分からも加熱され、ムラが少なくなるので是非お試しください。

冷凍ご飯は長くて1ヶ月もつと紹介しましたが、冷凍庫の開け閉めが激しいと温度が変わり、期限内でも劣化している場合があります。また、やはり早めのほうが美味しくいただけます。保存期間が長くなってしまった冷凍ご飯を食べる時は、解凍する前に軽く日本酒や料理酒などのお酒をふってあげると冷凍庫内でついた匂いも消え、ふっくらもちもちとしたご飯になります。

ご飯をそのまま冷凍もいいですが調理したご飯を冷凍すれば、料理の時短にも節約にもなりおすすめです。特に一人暮らしのかたには、まとめて作っておけば疲れて帰ってきたときに調理せずにすぐ食べられるので、強い味方になること間違いなしです。それでは、冷凍できるご飯の調理メニューを紹介します！

ご飯ものの冷凍食品の定番のチャーハンも、自分で作れば色々な食材を使っても市販の冷凍チャーハンよりも安く済むのでおすすめです。冷凍チャーハンの冷凍のやり方は、白米のときのやり方でも冷凍できますが、より美味しく保存する方法があります。そのやり方は、まず冷凍保存用の袋に入れて平らにした状態でアルミ皿などに乗せ、冷凍庫に入れて半冷凍状態になるまで凍らせます。

約3時間程たったら様子を見て、半冷凍状態になっているのを確認したらチャーハンを袋に入れたまま揉みほぐし、また2時間ほど冷凍します。そのあとまたパラパラの状態になるように揉みほぐしたら袋の空気を抜いて、平らになるようにして保存します。少し手間ですが、こうすることでパラパラの美味しいチャーハンのまま冷凍することができますし、好きな量だけ解凍することができるので便利です。

ピラフはこちらもご飯ものの冷凍食品の定番です。ピラフは作るとなると面倒・難しいと感じるかもしれませんが、冷凍のミックスベジタブルとベーコンを使えば、ご飯をバターで炒めるだけで簡単手軽に立派なピラフの完成です。野菜もしっかりと摂ることができるメニューなのでおすすめです。カレー粉とコンソメをまぜてあげれば、カレーピラフにもなります。冷凍のやり方はチャーハンと同じです。

冷凍チキンライスがあれば、卵を焼くだけで簡単にオムライスができてとても便利です。また、手間のかかるドリアもチキンライスを作る手間が省けるので時短でき、ホワイトソースは市販のものを用意すればかなり手軽に作れるのでおすすめです。冷凍のやり方はチャーハンのやり方と同じです。

冷凍の焼きおにぎりを常備しておけば、子供達のおやつに、軽めの朝食や昼食、小腹が空いたときの夜食などに大助かりです。ちょっと飽きたときには、お茶漬けにしても美味しいです。ご飯をおにぎり型にしてオーブンで焼くとなると少し面倒に感じるかもしれませんが、一気に作ってしまえばそこまで苦に感じないはずです。冷凍のやり方は一個ずつラップに包み、アルミ皿などに乗せて冷凍保存しましょう。

肉巻きおにぎりは、甘辛いしっかりとした味付けなので、お弁当にも大活躍します。お肉が巻いてあるので、食べ応えもボリュームあり、男性にもおすすめです。冷凍保存のやり方は焼きおにぎりと同じです。

一人暮らしの男性に特におすすめしたいのが、市販の炊き込みご飯の素を使った冷凍炊き込みご飯です！自分で調理することなく、炊飯器だけで美味しい炊き込みご飯を作り、冷凍保存でストックしておけるのは魅力的です。色々な種類の炊き込みご飯の素を使って、数種類冷凍保存しておけば飽きることなく食べられておすすめです。冷凍のやり方は、白米の冷凍方法と同じです。

ラップでの保存方法を紹介してきましたが、最近では余ったご飯を美味しく冷凍するのに優れた商品が多く出ています。小分けするのが面倒だなと思う方は便利グッズを使って、ご飯を賢く手間なく美味しく沢山冷凍保存しましょう！

『キチントさんご飯冷凍保存容器一膳分』は、冷凍から温めまでしっかりと行えます。ムラなく加熱する構造と、無駄な蒸気を逃す蒸気弁もついているので、この冷凍保存容器を使えば手軽に冷凍ご飯を美味しく温めることができます。また、一膳分の量で保存しておくことができるので使いかってがいいです。使わないときも重ねておくことができるので、場所もとらず収納することができます。

容器の中にザルが入っているちょっと変わった冷凍ご飯用の保存容器です。ザルと容器の間に隙間があるので、蒸し器のような効果でお米をふっくらと美味しく解凍できる仕組みになっています。また、ザルがあることでタッパー自体へのにおい移りもなく衛生的です。容器の厚みがなく平らのため、冷凍庫内で二段重ねにして保存できます。冷凍庫内の場所をとられたくない方にはおすすめです。

ダイソーやセリアなど、100円均一でも優秀な冷凍保存用の容器が沢山売られています。なかには冷凍からレンジでの解凍だけでなくオーブンでの加熱も可能な容器まであります。余ったご飯でドリアを作って冷凍して、そのままオーブンに入れて焼き上げるなんてことができる優れものです。冷凍ご飯をまずはお試しでやってみたい方は、100円均一の保存容器を買って試してみるのもいいでしょう。

タッパーを使ってご飯を保存するときは、他の食材を保存した容器は使わないことをおすすめします。匂いの強いものに使用していた容器でご飯を冷凍保存してしまうと、匂いがその容器からご飯に移ってしまう可能性があります。ですので、ご飯をよく冷凍保存するかたは、ご飯専用の冷凍保存容器を買っておくといいでしょう。

ご飯の美味しい冷凍保存と解凍方法について紹介してきましたが、いかがでしたか？冷凍保存は正しい方法でポイントさえ抑えておけば、誰でも簡単に美味しい状態のままご飯を冷凍保存することができます。ご飯があまったときには、ぜひ今回の記事を参考にしてご飯の冷凍保存を試してみてください。

また、調理した冷凍ご飯も本当に便利なので、手作りの食事をお家で摂りたい一人暮らしのかたや、いつも冷凍食品を買ってしまっているかたはぜひ一度、チャーハンやピラフなどの冷凍ご飯にチャレンジしてみてください。美味しく、経済的にも嬉しいメリットいっぱいの冷凍ご飯を毎日の食卓に是非活用しましょう！