かぼちゃの旬と美味しい種類の見分け方は？出回り時期も調査！

かぼちゃの旬の時期は、7月から12月頃と長いのですが、かぼちゃには「収穫の旬」の時期とおいしく食べられる「食べごろの旬」の時期があります。かぼちゃの「収穫の旬」の時期は、6月から9月頃にかけてなので、本来夏野菜なのですが、収穫してすぐだと甘みも少なく水っぽいのであまりおいしくないのです。

そのため1か月から3か月もの間冷暗所で貯蔵し、でんぷんが糖分に代わることによって甘みが増してホクホクのおいしいかぼちゃになります。それゆえに「食べごろの旬」は秋から冬の時期となり、冬野菜のイメージが定着しているのです。

丸ごとのかぼちゃは、中身が見えない分中がどうなっているのか不安になりますが、実は見た目だけでも十分においしいかぼちゃかどうかを判断できる見分け方があります。第一の判断のポイントは、かぼちゃの皮の緑色が濃いこと。そして第二に、かぼちゃの表面がゴツゴツして爪が立たないくらい皮が固く、ずっしりと重いものだという点です。

皮に黄色い色むらがあるのは、地面と接してた部分なので、あっても問題ありません。かぼちゃの中身と同じ色なので、黄色い部分が濃い程甘みも強くなります。そして、かぼちゃのヘタの部分では、カラカラに乾いたコルク状のものは成熟しています。

また、完熟した甘いかぼちゃの見分け方は、ヘタから糖分が染み出したり、ヘタの周りがくぼんだりひびが入っているかどうか。これらの点が見られるかぼちゃは完熟した甘いかぼちゃなのです。

カットされてるおいしいかぼちゃの見分け方ですが、中身が見えるので中身のオレンジ色が濃いものを選びましょう。色が濃い程甘みも栄養価も高いです。そして種とワタを見て見分けるには、種はふっくらとして大きく、ワタが綺麗なもの。また種やワタがぎっしり詰まっているものを選んでください。種が小さいものは未熟なうちに収穫されたものですし、種の間に隙間があるものは熟しすぎです。ワタは奇麗な程新鮮なものになります。

かぼちゃの「食べごろの旬」の時期は、かぼちゃの種類にもよりますが、北海道産のカボチャは9月から12月。ニュージーランド産が2月から5月。メキシコ産は12月から2月と5月から6月頃なので、「食べごろの旬」の時期を迎えたかぼちゃは、ほぼ1年中出回っています。かぼちゃは長期保存できる食材なので、メキシコやニュージーランドから輸入する事ができるのです。

かぼちゃが丸ごとであれば、常温保存が長持ちします。ただし夏場のキッチン、ベランダなど高温になる場所は避けて下さい。できれば新聞紙で包み、そのまま冷暗所で保存してください。保存期間は1～2か月程度になります。

かぼちゃがカットされてる場合は、種とワタの部分が傷みやすいので、綺麗に取り除いてください。かぼちゃを一口大にカットし、電子レンジで加熱。粗熱が取れたら保存袋に入れて冷凍庫で保存してください。。保存期間は1か月程度になります。生でも冷凍保存できますが、煮崩れしやすくなったり、味が落ちたりします。

カットされたかぼちゃを冷蔵で保管する場合は、かぼちゃの種とワタを綺麗に取り除き、切り口にラップをぴったり貼り付けます。冷蔵庫の野菜室で保存してください。保存期間は1週間です。かぼちゃは、切り口から傷み始めるので、早めに使い切るようにしてください。

かぼちゃの種類はたくさんありますが、大きく分けて3つの種類に分けられます。まず、「日本かぼちゃ」の種類です。16世紀にポルトガルから日本へ伝えられました。「西洋かぼちゃ」より水分が多いですが、煮崩れしにくく、甘みは控え目、食感はねっとりしていて、でんぷん質も少ないさっぱりした味です。

よく店頭て見かけるのがこの「西洋かぼちゃ」の種類です。ホクホクしていて甘みも強く、栄養価も高いかぼちゃです。β-カロテンは「日本かぼちゃ」の約5.5倍とも言われています。甘みが強いので、煮物やサラダ以外にもお菓子作りの食材としても幅広く利用されています。

「ぺポかぼちゃ」の種類は、あまり耳にしない名前のかぼちゃですが、おもに観賞用に栽培されている小さなかぼちゃです。形も丸型やひょうたん型、細長い形など様々あり、色も緑やオレンジ、黄色、白と種類が豊富でハロウィンの時期になると店頭でよく目にするかぼちゃです。「金糸うり」や「ズッキーニ」もこの「ぺポかぼちゃ」の仲間です。

かぼちゃは緑黄色野菜の代表的な野菜です。栄養素も豊富に含まれ、β-カロテン・ビタミンB1・B2・C・E・食物繊維・リノール酸・ミネラル・リグナン類など、美容にも健康にも高い効果のある野菜です。

かぼちゃに含まれるβ－カロテンの含有量は、野菜平均の約4倍にもなり、体内でビタミンAに変わる栄養成分です。ビタミンAになったβ-カロテンは、血液によって身体の隅々まで運ばれ、主に皮膚や目の粘膜の保護、強化に期待できます。抗酸化作用もあるので免疫力を高めたり、がんや老化防止にも期待できます。また、のどや肺などの呼吸器系統を保護する働きがあるといわれています。

かぼちゃに含まれるビタミンEも野菜平均と比較すると3.7倍ほどのビタミンE含有量で、野菜の中ではトップクラス含有量です。ビタミンEは、毛細血管を拡張させて血流を良くする作用があります。血流が促進されることによって、肩こりや頭痛、冷え性を緩和したり、細胞の新陳代謝が活発になるので、美肌効果も期待できます。また、ホルモンのバランスを整える働きもあり、更年期症状の緩和にも期待されています。

食物繊維もたくさん含まれ、便秘の改善、コレステロール値を抑制する、血糖値の上昇を防ぐ効果があり、腸内環境を整える働きがあります。その他にも、カリウムをたくさん含んでおり、ナトリウムを排泄する働きがあり、高血圧を予防する効果があります。また、長時間の運動による筋肉の痙攣などを予防する働きもあります。

「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない。」これは、「ん」の付く食べ物を食べると「運」が付くと縁起を担いでいるのです。かぼちゃを漢字で書くと「南瓜」で「なんきん」。土用の丑の日に「う」の付くものを食べとて夏を乗り切るというのと同じなのかもしれません。

昔は秋野菜の収穫が終わった冬の時期に、栄養豊富で長期保存ができる緑黄色野菜のかぼちゃは大切に食べられていました。ビタミンなどの供給源が不足した時代のかぼちゃは貴重でした。野菜の少ない冬の時期にかぼちゃを食べて、風邪などの抵抗力をつけようとした先人の知恵なのです。

ここ数年、日本でもハロウィンの仮装をしたり、ハロウィンパーティーで子ども達が近所のお家を回ってお菓子をもらったりしているのを見かける機会も増えました。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う宗教的な行事でした。日本で言うお盆のようなものですが、死者がこの世に戻ってくるのに、悪霊や魔物も一緒にやってきて、あの世に連れて行こうとするので、お化けの格好をして仲間だと思わせるために仮装をするそうです。

なぜかぼちゃが飾られるのかは諸説あるようですが、もともとカブをくり抜き、中にろうそくを立てて火を灯していましたが、「ジャック・オー・ランタン」の話がアメリカに伝わり、アメリカで生産が多かったかぼちゃのランタンに変化していったのです。

かぼちゃは水分量が少なくでんぷん質が多いので、炒めたり焼いたりするとすぐ焦げてしまいます。あらかじめ電子レンジで火を通しておくと、さっと火を通す程度で調理する時間が短縮できます。また、生のままだと固くて包丁の刃も折れてしまいそうですが、切る前に電子レンジにかけると、とても切りやすくなります。ただ、時間をかけてじっくり焼いた方が、ホクホクとした焼き芋のような食感でとても甘くなります。

かぼちゃは、いろいろな料理に使える便利な食材です。炒め物・煮物・蒸し物・焼き物・あげもの・スープ・サラダ・スウィーツにとどんな料理にも変化する万能な食材なのです。かぼちゃがおいしい旬の時期を知っていれば、1年中おいしいかぼちゃ料理が食べられ、美容や健康に役立てることができるのです。