加湿器の電気代は安いか高いか調査!スチームなど種類別に比較!
加湿器は今では1年中使うことも増えた家電です。ですがやっぱりその電気代は気になるところではないでしょうか?加湿器と一言で言っても、近頃ではタイプもさまざまで電気代もタイプごとに異なります。加湿器にはどんなタイプがあって、どんな特徴があるのでしょうか?またタイプごとに電気代もどれだけ異なるのでしょうか?加湿器のタイプ別に電気代がどのくらいかかるのか、どのタイプが安いか高いか比較してみました。
目次
- 1加湿器の電気代って高い?安い?
- 2加湿器にも種類がある
- 3加湿器の代表的な種類と特徴ごとに異なる電気代
- 4手入れも電気代に大きく影響する
- 5スチーム式加湿器にも2つのタイプがある
- 6ポット型スチーム式加湿器の特徴とかかる電気代は?
- 7蒸発皿型スチーム式加湿器の特徴とかかる電気代は?
- 8気化式加湿器の特徴とかかる電気代は?
- 9超音波式加湿器の特徴とかかる電気代は?
- 10ハイブリッド式加湿器にはさらに2つのタイプがある
- 11加熱気化式加湿器の特徴とかかる電気代は?
- 12加熱超音波式加湿器の特徴とかかる電気代は?
- 13住んでいる家の素材でも除湿器の電気代は変わる
- 14加湿器は置く場所と手入れのしやすさで選ぶのがおすすめ
- 15加湿器は電気代と使い手との相性で選ぼう!
加湿器の電気代って高い?安い?
加湿器というとかつては乾燥する冬用の家電でしたが、家の機密性も高くなり、クーラーの除湿機能による乾燥など、1年を通じて使う機会が増えてきています。使う機会が増えれば増えるほど気になるのは、その電気代です。加湿器の電気代は果たして高いのでしょうか?安いのでしょうか?加湿器のタイプ別に、その特徴や電気代を調べて比較してみました。
加湿器にも種類がある
一言で加湿器といっても、その加湿方法はさまざまです。当然加湿の仕方によって、かかる電気代は異なります。加湿器を買うときには、自分がどういうタイプを必要としていて、その電気代がどれくらいなのかを理解しておく必要があります。加湿器にはどんなタイプがあるのか、その特徴と大まかな電気代がそれぞれ高いのか安いのか比較してみました。
加湿器の代表的な種類と特徴ごとに異なる電気代
まずは基本として、加湿器にどんな種類があるのか見てみましょう。加湿器にもその加湿方法でいくつか種類があります。そしてその加湿方法によって、電気代が安い値段で抑えられたり、高い値段になってしまったりします。まずは加湿器の種類と、その電気代が安いのか高いのかを、単純に比較してみました。
加湿器には4つのタイプがある
加湿器には、水を加熱して蒸気を出して加湿する加熱式、フィルターに水を吸わせてからファンで風を当てて気化させることで加湿する気化式、超音波の振動で水を霧状にして加湿する超音波式、スチーム式と超音波式かスチーム式と気化式かの2つの特徴を持ち合わせているハイブリッド式の、4つのタイプに分けられます。それぞれに特徴があるので、良く理解した上で比較し選ぶようにしたいものです。
加湿方法で電気代が異なる
各タイプの加湿器の電気代を、ただ比較してみるとこうなります。スチーム式は、水を水蒸気になるまで加熱するため、加湿器の中では最も高い電気代がかかります。気化式は、フィルターに水を含ませてファンで風を当てるだけなので、電気代は最も安い電気代で済みます。超音波式は気化式の約2倍、スチーム式の約1/3の電気代で済みます。ハイブリッド式は、機能の使い方次第で電気代が変わりますが、スチーム式よりは安いです。
手入れも電気代に大きく影響する
加湿器も他の家電製品同様に、手入れを怠るとその性能を発揮することができません。きちんと手入れをするのも、電気代を安い値段で済ませるためのコツです。手入れのしやすさで比較すると、スチーム式が一番手入れが簡単で、気化式は定期的なフィルター交換が必要になります。超音波タイプは衛生管理にやや難があります。ハイブリッドタイプは、採用されている機能の両方の特徴を持っています。
手入れを怠れば電気代だけでなく健康被害も
スチーム式加湿器は、他のタイプの加湿器と比較すれば、確かに電気代は高いです。ですが常に加熱殺菌している状態のため、手入れの回数も少なくて済むだけでなく衛生的です。この衛生面という点で比較すると、気化式加湿器は定期的にフィルター交換をする必要があり、超音波式加湿器は加熱はしていないためにすぐに本体内が水垢などのぬめりが出やすく、気をつけないと雑菌を室内に充満させてしまいます。
近頃では、気化式加湿器でもフィルターのお手入れが簡単で交換までの間隔の長いものや、超音波タイプでも除菌機能を持ったものなども発売されています。ただしこういった高性能な機種はその本体価格も高いものが多く、先行投資と取るか多少の手間がかかっても本体価格の安いものを買うかでも、比較する必要があります。こういった点も念頭に置いて、各タイプの加湿器の特徴や電気代などを改めて比較していってみましょう。
スチーム式加湿器にも2つのタイプがある
加湿器といって真っ先に思い浮かぶのは、おそらくこのタイプが一番多いのではないでしょうか?他の加湿器と比較すると電気代では高いのですが、スチーム式加湿器ならではの長所もあります。またこのスチーム式加湿器にも2つのタイプがあるのです。まずはそれぞれがどんな加湿器なのかを簡単に説明します。
スチーム式加湿器ってどんな加湿器?
スチーム式加湿器は、加湿器の中でも基本形といえる加湿器です。本体にセットされたタンクの水を加熱して沸かし、水蒸気に変えて室内に放出して加湿します。やかんや鍋でお湯を沸かし続けて、出てくる水蒸気で室内を加湿する、といった感じになります。ある意味最も古くからある加湿器のタイプと言えます。
スチーム式加湿器の2つのタイプとは?
出典: https://jmty.jp
スチーム式加湿器には2つのタイプがあります。家電量販店でも良く見かける、ポットそっくりの形をした見た目そのままのポット型と、セットされた水全てを加熱するのではなく、蒸発用のお皿のような形をした加熱部分に水を吸い上げて蒸気に変える蒸発皿型の2つのタイプです。それぞれの特徴と電気代などを、詳しく紹介していきます。
ポット型スチーム式加湿器の特徴とかかる電気代は?
まさに見た目そのままの、湯沸しポットと見た目そっくりの加湿器で、最もオーソドックスな加湿器と言えます。家電量販店でも良く見かけるので、イメージが湧きやすい加湿器と言えるのではないでしょうか?まずはこのポット型加湿器から紹介します。
ポット型スチーム式加湿器ってどんな加湿器?
ポット型スチーム式加湿器がどんな加湿器かと言えば、見た目そのままにポット型温水器を常に沸かし続けさせて加湿する、文字通りの湯沸しすることで加湿するタイプの加湿器です。特徴としては、お湯を沸かすことで加湿することによる加湿力が高いことが挙げられます。中の水が沸き始めればどんどん加湿してくれるので、乾燥している室内も一気に加湿することができるメリットがあるのです。
一方で際限なく加湿してしまうため、湿度が高くなりすぎるデメリットがあります。またセットされている水の水温にもよりますが、水が沸き始めるまで加湿できないこともデメリットのひとつです。湿度が十分になったから、と一度止めると、次の使用時にはまた一から沸かし直しということもありえます。また吹き出す蒸気で火傷の危険や室温が上がったり、大きいと移動が大変で置き場所が限られるといったデメリットもあります。
ですが最近では、吹き出し口の蒸気の温度が40℃ほどまで抑えられたものもあり、安全性も高まっています。また使用時に常に煮沸されることになるため、自然と除菌効果があるのもこのスチーム式のメリットです。このため病院での空調でも、このスチーム式が設計指針として望まれているほどです。このことからもわかるように、喉や肺が弱い人は綺麗な空気で加湿できる、このスチーム式が一番合っていると言えます。
ポット型スチーム式加湿器の手入れ方法は?
ポット型の加湿器は、その見た目のままに構造も非常に簡単なため、掃除や手入れも非常に楽というメリットがあります。また使用頻度にもよりますが、使用時に常に煮沸消毒がされるようなもののため、雑菌の繁殖が抑えられるため、シーズンの終わりごとに掃除をするくらいでも大丈夫というお手軽さです。ただし、メーカーの取扱説明書には、1ヶ月~2ヶ月ごとの手入れ方法などが書かれています。
加湿器の機能を万全の状態で使うためには、メーカーの取扱説明書の通り1ヶ月~2ヶ月ごとの、クエン酸によるポット内洗浄や、上蓋部分の手入れといったことを、きちんとこなしていたほうが間違いがなく、より清潔に加湿器の機能を利用できます。温水器ポットと同じで手間がかかるというほどのことでもないので、定期点検感覚でお手入れするようにしましょう。
ポット型スチーム式加湿器はどのくらい電気代がかかる?
結論から言ってしまうと、ポット型スチーム式加湿器が最も電気代が高い加湿気になります。例えば消費電力が「加湿時に305W、湯沸し立ち上げ時に985W」と、メーカー側の説明にあったとしましょう。1時間で消費する1kWの電気の値段が27円として計算すると、加湿時が305Wx27円÷1000(1Wあたりに換算するため)=約8.2円となります。
ですが家電製品で一番電気代がかかるのが、最初の立ち上げ時である湯沸し立ち上げ時です。この湯沸し立ち上げ時の電気代は、985Wx27円÷1000=約26.6円とかなりの金額になることがわかります。加湿器にどれだけ水が入っているかでも変わりますが、例えば室温20℃で20℃の水を満水で入れたときに、加湿開始まで20分かかるとなると、湯沸し立ち上げ時の電気代は約26.6円÷3(1時間の約1/3のため)で約8.8円になります。
加湿が安定するまでに約8.8円、以後1時間ごとに約8.6円なので、あまり長時間使うのにはためらわれるかもしれません。手間がかからず衛生的で加湿力が高いメリットを取るのか、大きいタイプが多く電気代も高いといったデメリット面でやめるのか、必要とする台数も合わせて考えたいところです。
蒸発皿型スチーム式加湿器の特徴とかかる電気代は?
ポット型スチーム式加湿器のほかに、一部の水だけを加熱して蒸気に変える蒸発皿型スチーム式加湿器というのもあります。ポット型とはまた違った方法で水を蒸気に変える、蒸発皿型の特徴と電気代をポット型とも比較しながら紹介します。
蒸発皿型スチーム式加湿器ってどんな加湿器?
ポット型と蒸発皿型の決定的な差は、その蒸気の作り方にあります。ポット型が入れられた水全体を沸かして蒸気にするのに対し、蒸発皿式は水を蒸気に変えるための「蒸発皿」を経由して、そこで加熱・蒸発させて加湿する仕組みになっています。そのためポット型と比較して、蒸発皿だけ加熱してそこに水をかけて蒸気にする、と思ってもらえるとイメージしやすいでしょう。
蒸発皿型スチーム式加湿器の手入れ方法は?
蒸発皿型スチーム式加湿器は、タンクが付いているものが多く、ポット型とは見分けが付けやすいです。また小型で値段の安いものはこのタイプが多く、そういった点でも見分けやすいと言えます。ただし手入れのしやすさとなると、ポット型とは全く違い、パーツが多くなることもあって手入れはかなり面倒になります。具体的に言うと、蒸発皿・水槽・本体内部・上蓋・霧化室ダクト・水量調節リング・仕切り板とさまざまです。
これだけの部品を週に1回、掃除するよう推奨されているため、面倒くさがりな人には全く向いていません。ポット型の手軽さを考えると、小型になるほどパーツも小さくなったりして面倒さが増すなど、値段だけで選んでしまうと置物化しやすい加湿器と言えます。
蒸発皿型スチーム式加湿器はどのくらい電気代がかかる?
この蒸発皿型スチーム加湿器の強みは、ポット型スチーム式加湿器よりも本体価格や電気代が安いことです。一番電気代がかかる加熱部分が小さいため小型化もしやすく、消費電力も小さいのが特徴です。そのためそれなりのサイズでも消費電力は270Wほどなので、1時間当たりの電気代は270Wx27円÷1000=約7.3円と、ポット型より立ち上げ時がないことと加湿時の電気代でも、ずっと安いことがわかります。
さらに小型の蒸発皿型には小型の「卓上タイプ」も多く、この卓上タイプになると消費電力は200Wを切るものもあります。そのためスチーム式でありながら電気代が1時間5円もかからない、省電力タイプもあるのです。ポット型でも小型のものはありますが、立ち上げ時の消費電力はやはり大きい差になるので、電気代だけでなく手入れの手間も合わせて検討したいのが、2つのスチーム式の一番の特徴と言えるかもしれません。
気化式加湿器の特徴とかかる電気代は?
省エネ意識の高まりとともに、主流になりつつある加湿器です。先のスチーム式と異なって過熱機能がないため、「ヒーターレス加湿器」と言われることもあります。そのため加湿式空気清浄機に組み込まれていることもあり、より身近になっている加湿器です。この気化式加湿器の特徴と電気代をまとめてみました。
気化式加湿器ってどんな加湿器?
気化式加湿気を一言で言うと、「室内干しの洗濯物が早く乾くように扇風機を当てる」ような感じです。専用のフィルターに水を吸わせて、ファンで風を当てることによって気化させ加湿します。そのため蒸気も熱くないので火傷の心配もありません。機種や運転モードにもよりますが、基本的にファンの音しかしないため、静かなのもメリットです。静音モードは機種によって異なるので、仕様は確認する必要があります。
ただし気化させて加湿する性能上、室温を下げてしまったり、出てくる風が冷たいというデメリットもあります。また加熱蒸発させているわけではないので、室温や湿度によっては加湿速度が遅いだけでなく、湿度が50%以上になりにくいデメリットもあります。加湿速度に関しては運転モードで調節できる機種も出てきているので、そちらを選ぶと良いでしょう。
気化式加湿器の手入れ方法は?
気化式加湿器は、定期的にフィルター交換をすれば良い、と言われることもありますが、実際には毎日手入れをしないと雑菌の繁殖を招きやすいデメリットがあります。フィルターには使用した水の中の不純物だけでなく、ファンによって送られてくる空気内の雑菌やごみも付着しやすく、放って置くと雑菌が繁殖して異臭や菌の蔓延を招きかねません。
そのため毎日フィルターを手入れしたり、タンクの水も毎日交換するなど、連日手入れをしてあげる必要があります。基本的にはフィルター・タンク・トレーといった部品が対象になりますが、機種によって背面のエアフィルターやイオン除去ユニットといった部品が加わることもあり、取扱方法と手入れ方法の両方を確認してから、求める機能と手入れのしやすさを比較した上で、購入する機種を決めると良いでしょう。
気化式加湿器はどのくらい電気代がかかる?
気化式加湿器は実質ファンを回転させる分の電気代しかかからないため、他のタイプの加湿器と比較して一番電気代の安い加湿気になります。ファンの回転力の設定のみのタイプが主流で、消費電力は弱風で4W、強風で10Wほどとしても、1時間の電気代は弱風で約0.1円、強風で約0.3円と、スチーム式が安定時でも約8.2円という高い電気代だったことを考えると、気化式加湿器の電気代がいかに安いかが良くわかります。
ただし気化式加湿器の場合には、手入れを怠ると水垢や水道水のミネラル類が部品に付着して、それぞれの汚れにあわせた洗剤で洗わないといけなくなります。毎日水を交換しないと雑菌の繁殖の心配もあるので、フィルター代も考えると電気代以外のコストはかかることがあります。また必ず水道水を使用しないと雑菌の繁殖を招きやすいため、浄水器やミネラルウォーターは使わないようにしましょう。
超音波式加湿器の特徴とかかる電気代は?
超音波式加湿器と言うと、ちょっと聞きなれないかもしれません。この超音波式加湿器にはインテリア性の高いものが多く、アロマ機能が付いていたりコンパクトな形状だったりと、かなり注目を集めているタイプの加湿器です。そんな超音波加湿器がどんなメリット・デメリットがあるのかを紹介します。
超音波式加湿器ってどんな加湿器?
超音波式加湿器は、超音波という振動を利用して水を細かい粒子に変えて、霧状になった水を噴出して加湿しています。超音波を使った霧吹きで加湿しているイメージです。熱を使っていないので、こちらも火傷の心配がないだけでなく、気化式よりも早く加湿できるメリットがあります。ただし気化式同様こちらも加熱していないために、衛生面では手入れをしていないと雑菌の繁殖を招きやすいデメリットがあります。
超音波式加湿器の一番のメリットは、そのデザイン性です。スチーム式はポット型だったり、気化式でも四角だったり、タンクが丸見えなのも多いです。ですが超音波型加湿器は形がさまざまで、アロマ機能が付いていたり、コンパクトな形状のものも多く置き場所を選ばないメリットもあります。また気化式と違って加湿速度が速いのも大きなメリットと言えます。
超音波式加湿器の手入れ方法は?
超音波加湿器のデメリットとしてよく言われるのが、この衛生面です。タンクの中の水をそのまま粒子に変えて飛ばしているだけなため、手入れをしていないと雑菌だらけの水を室内に撒き散らすことになります。そのため機種によっても差はあるものの、毎日掃除をする必要があります。最近は除菌機能付きの物もありますが、取扱説明書にしたがって、こまめに掃除をする必要があります。
さらにインテリア性を重視しすぎて給水しにくいものがあったり、水が機械の下に溜まったり、他の家電に悪影響が出てしまうこともあります。形状がさまざまなため、掃除の仕方が違うのも厄介な点です。置く場所によっては家具や壁といった室内を傷めてしまうため、買う前に説明書を良く確認してから買わないと後悔しやすい機種と言えます。
超音波式加湿器はどのくらい電気代がかかる?
気化式と比較するとさすがに高いですが、スチーム式と比較するとかなり安い電気代で済みます。機種によって消費電力はさまざまですが、消費電力が30W前後のものも珍しくなく、1時間当たりの電気代が約1円するかしないかという安い値段で済みます。手入れの手間が気にならない人や、インテリア性にこだわりたいという人にはおすすめのタイプです。
ハイブリッド式加湿器にはさらに2つのタイプがある
ハイブリッド式、と言うとかなりすごそうなイメージがしますが、超音波式もしくは気化式とスチーム式を合わせたようなタイプです。スチーム式とあわせることで欠点を減らした感じ、と言うとイメージしやすいかもしれません。そんなハイブリッド型のメリット・デメリットと電気代を合わせて見ていきましょう。
ハイブリッド式加湿器ってどんな加湿器?
先にも簡単に紹介したように、気化式・超音波式の両方の加湿器のデメリットを、スチーム式と合わせることで軽減したような加湿器になります。一方で、従来のデメリットの軽減ができた反面、新しいデメリットも出てきてしまっています。気化式とスチーム式を合わせた過熱気化式加湿器と、超音波式とスチーム式を合わせた加熱超音波式加湿器をそれぞれ紹介します。
加熱気化式加湿器の特徴とかかる電気代は?
加熱気化式加湿器は、気化式加湿器のデメリットであった加湿速度の遅さを改善した加湿器です。ただし、気化式加湿器のデメリットの全てを改善できたわけでもなく、本来の気化式加湿期と比較してデメリットもできてしまっています。まずは構造から見ていきましょう。
加熱気化式加湿器ってどんな加湿器?
加熱気化式加湿器は、フィルターとファンの間にヒーターを置くことで、温風をフィルターに当てて加湿速度を上げたものです。機種によっては目的の湿度まで上がったら、ヒーターによる加熱をやめて通常の気化式加湿気になるタイプもあります。ただの気化式加湿器と違って気温が下がりにくく、出てくる風も冷たさが押さえられているのが特徴です。
加熱気化式加湿器の手入れ方法は?
気化式のものと比べて、温風を当てる分、雑菌の繁殖により注意が必要になります。手入れの頻度はむしろただの気化式よりも上と言えます。タンクの水は毎日変えて、フィルターはこまめにチェックすることで、雑菌やカビが蔓延することを防ぐことができます。
加熱気化式加湿器はどのくらい電気代がかかる?
ヒーターが付いた分、どうしても電気代は元の気化式よりも高いです。前述の気化式の加湿器の消費電力が、弱4W・強10Wで電気代が約0.1円もしくは約0.3円だったのに対し、ある機種を例に挙げると、加湿が十分済んだecoモードでほぼ同じ電力量ながら、静音運転時が161W・標準は163Wというかなりの消費電力の差があります。そのため静音運転時が約4.3円・標準は約4.4円と、ただの気化式よりもかなり高い電気代になります。
加熱超音波式加湿器の特徴とかかる電気代は?
今度は加熱超音波式加湿器を見てみましょう。こちらもスチーム式同様に、ヒーターを組み込んだ超音波式加湿器です。ヒーターを組み込んだことで、本来の超音波式加湿器とどう変わったのか、手入れ方法や電気代を含め比較してみました。
加熱超音波式加湿器ってどんな加湿器?
超音波式加湿器がセットされた水をそのまま霧状にしていたのに対し、加熱超音波式加湿器はヒーターでセットされた水を加熱することで、雑菌の繁殖を抑えることを目的としていると言えます。ですがスチーム式と違って沸騰させるわけではないので、やはり清潔さではスチーム式に劣ります。さらに超音波式の最大のメリットであったインテリア性も、基本四角い形のものが多く、見た目の良さも失ってきていると言えます。
加熱超音波式加湿器の手入れ方法は?
ヒーターは付いたものの、煮沸するわけではないため、手入れの面倒さも解消されてはいません。超音波式加湿器には、良く白い粉が付くというデメリットが問われますが、こちらも解消されてはいません。極論で言ってしまえば手入れの面倒くささは何一つ解消されず、インテリア性だけが失われてしまっています。この先どのように変化するかはともかく、超音波式と大して差がないというのが現状です。
加熱超音波式加湿器はどのくらい電気代がかかる?
超音波式加湿器も気化式同様、電気代が安いのは大きなメリットでした。ですが加熱超音波式加湿器は、ヒーターが付いた分、こちらも電気代がもとより高いデメリットがあります。元々1時間で1円するかしないかだった電気代も、機種によって差はあるものの、加熱時は60W程度の消費電力なので、1時間当たりの電気代は約1.6円となります。代わりに非加熱時は超音波式同様の1円前後と、こちらもヒーター分の差があります。
住んでいる家の素材でも除湿器の電気代は変わる
時として「木は呼吸する」と言われるように、木造住宅の場合は柱などが吸湿することで、一種の空調のような働きをすることが知られています。湿度も例外ではないため、加湿器で加湿しても木が吸収してしまうため、木造の場合には対応する部屋の広さが狭めに表示されていることが多いです。加湿器の性能と使う部屋が合っているかも、きちんと確認してから購入するのが失敗しないコツです。
加湿器は置く場所と手入れのしやすさで選ぶのがおすすめ
加湿器にはさまざまなタイプがあります。メーカーでも仕様をまとめたカタログを、家電量販店に置いていたりします。見た目や容量、電気代といった目に付きやすい仕様だけでなく、使う部屋のどこに置くのか、部屋の材質や広さに合っているのか、そして何より手入れのしやすさや掃除頻度が使う人の性格と合っているのか、体質や衛生面にもこだわって選ぶのが一番失敗しない加湿器の購入方法です。
加湿器は電気代と使い手との相性で選ぼう!
加湿器は今では1年中必要とも言える家電になっています。そのデザインや性能もさまざまですが、一番大切なのは衛生的に使えるかです。自身の健康を守るために使う家電なので、きちんとそれぞれの特徴を理解した上で、あなたに合った加湿器を購入してください!