ごま油の賞味期限はどれくらい？上手な保存方法と期限切れの活用法

香ばしい香りのごま油は、料理に欠かせない食用油のひとつです。ちょい足しするだけで風味が良くなるため、炒め物に和え物にと使う機会も多いでしょう。ごま油の賞味期限は意外と長く、すぐに使い切らなくても大丈夫と思いがちです。そのため、いざ使おうとしたら期限が過ぎてしまっていたという経験はないでしょうか？

本記事では、ごま油の賞味期限について詳しく調査しました。期限切れのごま油の再利用方法にも触れているので、ぜひ参考にしてください。

ごま油を使う料理といえば、韓国料理や中華料理など多岐に渡ります。頻繁に使うからと、大きなサイズを購入する方もいるでしょう。まずは、ごま油の賞味期限を容器ごとに紹介します。自宅のごま油と比較しながらチェックしてみてください。

こちらは、保存容器別に純正ごま油の賞味期限をあらわした表です。「純正」とは他の食用油を加えず、ごまから絞った油を100%使用したピュアなごま油を指します。

それぞれを容器ごとに比較すると、最も期限が長いのが缶と紙容器、着色ガラス瓶でした。一方、期限が短いのがプラスチック容器という結果になりました。同じごま油でも、容器によって半年～1年ほど賞味期限が異なることがわかります。

ごま油とその他の油の賞味期限を比較すると、ごま油はオリーブオイルとサラダ油の期限と同じという結果になりました。えごま油は他の油よりも若干賞味期限が短いようです。

これまで紹介してきた油の賞味期限は、すべて未開封の場合の期限です。封を開けた後のごま油の賞味期限は、1～2ヶ月ほどといわれます。一度開封すると、パッケージに記された賞味期限は意味をなさなくなります。

開封した油は、早めに使い切るようにしましょう。また、保存方法を誤ると劣化が進むこともあります。正しい方法で保管することも重要です。

開封後のごま油の賞味期限は意外と短く、期限内に使えないこともあるでしょう。ここからは、賞味期限の切れたごま油が使えるのかどうかについて解説します。劣化した油の見分け方も紹介しているので、期限切れの油がある方は要チェックです。

加工食品には、賞味期限もしくは消費期限が必ず記載されています。賞味期限とは、味と品質を保証する期限のことです。つまり、食品を美味しく食べられる期限のことを賞味期限といいます。

一方、賞味期限とは食品が劣化しないことを保証する期間、安全に食べられるまでの期間を指します。消費期限が記載されるのは、主に惣菜や弁当、サンドイッチ、ケーキなど劣化スピードが速い加工食品です。

消費期限とは異なり、賞味期限が設けられるのは劣化しにくい食品に限ります。従って、ごま油の期限が切れた場合も、すぐに食べられなくなるわけではありません。また、ごま油には強い抗酸化力のあるゴマリグナンが含まれています。そのため、他の油よりも長期間品質が保てる可能性が高いと考えられます。

正しい方法で保存していれば、多少期限が過ぎてしまっても問題ないでしょう。とはいえ、空気に触れた油は時間とともに劣化していきます。使う際は、色や匂いをチェックしてから使用してください。

ごま油が劣化すると、香り、色、見た目などに変化があらわれます。特有の香りが薄くなる、油臭くなる、石油の臭いがするなど本来の風味がしなくなった時は、使うのをやめた方がよいでしょう。購入時に比べて色が濃くなってきた時も、処分のサインです。

油が酸化反応を起こすと、黄色から茶色、黒っぽい色に変化するので分かりやすいでしょう。さらに劣化が進むと、粘度も増してきます。容器を傾けた際にドロッとした粘りを感じたら、使用を中止してください。他には、熱したときに煙が出る、泡立つなどの現象も、油が劣化している証拠です。

過去には劣化食用油脂による食中毒も起こっています。安心、安全に料理を作るためにも、油の品質には気をつけましょう。

ごま油は、保存方法によって劣化スピードが異なります。正しく保存していれば、それだけ長い期間品質を保持できるのです。ごま油は腐敗しにくいといわれますが、酸化による劣化は進んでいきます。この機会に保存方法を見直して、最後まで美味しく使い切りましょう。

油の劣化は、光・熱・空気の3つが原因で起こります。直射日光に弱いため、光の当たる場所に置いておくだけで酸化が進んでしまうのです。また、加熱した油が酸化するのと同じように、火の近くに置くことでも劣化は進みます。ごま油は空気にも弱いです。蓋をあけたままにしておくと、空気にさらされて過酸化脂質という有害物質が生成されます。

過酸化脂質は動脈硬化や認知症を引き起こす可能性がある物質といわれており、体内に入るとさまざまな悪影響を及ぼします。市販のごま油は空気に触れないよう工夫がされているので、開栓後はしっかりと蓋を閉めるようにしましょう。

ごま油は直射日光や光の当たる場所を避け、常温（冷暗所）で保存する方法が最もおすすめです。熱に弱いため、気温の安定しないところやコンロ付近も避けた方がよいでしょう。

冷蔵庫や冷凍庫で保存する方もいるようですが、温度が低すぎて固まることがあります。低温による固化は品質に問題ないものの、溶かすのに時間がかかってしまいます。使い勝手も悪くなるので、あまりおすすめできません。

使えなくなったごま油の処分方法に悩んだことはありませんか？そのまま排水口に流すと、ごま油が固まって詰まるだけでなく、環境破壊にもなります。最後に、家庭で気軽にできるごま油の捨て方を紹介します。目からウロコの再利用方法も解説しているので、気になる方はぜひトライしてみてください。

古くなったごま油を捨てる時は、新聞紙やボロ布などに染み込ませて可燃ごみとして処分します。牛乳パックやビニール袋に新聞紙を入れてから廃油を注げば、手も汚さずに済みます。最後に油が漏れないように、ガムテープや輪ゴムなどでしっかりと口をとじておきましょう。

夏など気温の高い時期は、自然発火の恐れがあるため、水を少量加えておくと安心です。また、市販の凝固剤を使用してもよいでしょう。ごま油に混ぜるだけで簡単に固まるので、処分もスムーズに行えます。自治体では廃油を回収し、リサイクルを実施しているところもあります。住んでいる地域によっては、このシステムを利用するのもひとつです。

ごま油を利用すると、キャンドルが作れることを知っているでしょうか？約80℃に熱したごま油に市販の凝固剤を加え、耐熱ガラス瓶や缶に注ぎ、タコ糸を垂らしたらできあがりです。

お好みでクレヨンを削り入れ、カラフルに仕上げてもよいでしょう。タコ糸は割りばしなどで固定しておくと、見栄えも良くなります。普段使いはもちろん、非常用に作り置きしておくのもおすすめです。

ごま油に米ぬかを加えれば、園芸用の肥料として利用することもできます。2つをそぼろ状になるまで混ぜ合わせ、ビニール袋に入れて袋をしっかりと閉じ、1か月かけて発酵させたらできあがりです。

植物の根に肥料がかからないよう、土に軽く混ぜながら与えてください。ごま油の臭いも気にならなくなるので、家庭菜園をしている方は試してみるとよいでしょう。

ごま油の賞味期限について紹介しました。ごま油は未開封であれば1～2年は日持ちします。ただし開封すると劣化は進むため、1～2ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。適量のごま油を摂取すると、健康や美容、アンチエイジング効果も期待できるといわれています。ぜひ正しい方法で保存して、いろいろな料理に活用してみてください。