プリンスメロンとは？特徴や糖度を他のメロンと比較！レシピも紹介

「プリンスメロン」というと、どんなメロンか知っているでしょうか？ここではプリンスメロンの特徴や旬の時期、おすすめレシピを詳しく紹介します。気になるプリンスメロンの糖度についても触れているので、メロン好きの方も必見です。

プリンスメロンは、1961年に「サカタのタネ」が生み出したメロンの品種です。マクワウリの「ニューメロン」とマスクメロンの「シャランテメロン」を掛け合わせて誕生したメロンで、それまでは高価な食べ物だったメロンを安価で購入できるようにした「大衆メロンの先駆け」とも言える存在です。

以前、プリンスメロンは全国的に生産されていましたが、現在では規模が縮小され栽培量も少なくなっています。最も多く生産しているのが熊本県で、山形県や福井県、北海道などが後に続きます。生産量こそ少なくなったものの、今でもプリンスメロンは根強い人気を誇っています。

夏のイメージが強いメロンですが、プリンスメロンの旬の時期は一体いつ頃なのでしょうか？栽培される地域によっても異なりますが、プリンスメロンは4月ごろから市場に出回り始めます。産地として知られる熊本県では、4月初旬から中旬にかけて出荷が始まり、5月ごろがピークとなります。

またその他の地域では、福井県が5月初旬、山形県は6月ごろから出回り始めます。プリンスメロンの全体の旬を見ると、5～6月ごろと言えるようです。

ここからは、プリンスメロンと他のメロンの特徴を比較してみましょう。それぞれの特徴を押さえておくと、メロンを選ぶ際の目安にもなります。プリンスメロンの気になる糖度についても紹介しています。

メロンの見た目には、大きく分けて「ネット系」と「ノーネット系」の2種類があります。ネットとはメロンによく見られる「網目」のことで、プリンスメロンは表面がつるりとしていて「ノーネット系」のメロンに分類されます。網目ができる仕組みは、メロンが成長する過程で皮にヒビが入り、それを修復しようとする働きによるものです。

プリンスメロンはノーネット系のマクワウリが交配されてできた品種なので、その見た目を受け継いでいると考えられます。

プリンスメロンの果肉は、種の近くがオレンジ色で皮に近づくほど緑色になります。プリンスメロンの片親である「シャランテメロン」は赤みの強い果肉をしているため、その特徴が出ているのでしょう。また水分が多くジューシーなので、年代問わず食べやすい品種と言えます。

プリンスメロンの果肉は、甘みが強くとろけるような口あたりを楽しむことができます。糖度は約16度と言われており、他のメロンよりも香りは弱めの傾向にあります。メロンはオレンジがかった赤肉の方が糖度が強いと思われがちですが、実は果肉の色による糖度の差はあまりないようです。

美味しいプリンスメロンを選ぶには、いくつかのポイントがあります。プリンスメロンを手に取って選ぶ際は、ポイントを押さえた選び方に挑戦してみましょう。保存方法によっても味わいが変わるので、是非美味しい状態を保つ方法も学びましょう。

プリンスメロンは、皮に傷がなく、持ったときにずっしりと重みを感じるものを選ぶのがコツです。左右対称の形をしており、全体的に色ムラがないものを選ぶのもポイントとなります。食べごろのプリンスメロンは香りが強くなるため、すぐに食べたい場合は芳香の強いものをチョイスすると良いでしょう。

メロンは追熟させることのできるフルーツです。完熟していないプリンスメロンを購入した場合は、冷暗所に置いて追熟させます。お尻の部分を軽く押して弾力を感じたら、完熟しているサインです。完熟のプリンスメロンは、2～3日すると中から発酵して傷み始めます。食べごろになったら冷蔵庫に入れ、早めに食べるようにしましょう。

ここからは、プリンスメロンを美味しく食べるレシピを紹介します。そのまま食べても十分美味しいプリンスメロンですが、ひと手間加えると見た目も豪華なデザートにすることも可能です。プリンスメロンを栽培している方は、若いプリンスメロンを使って食事の副菜を作っても良いでしょう。プリンスメロンを手に入れたら、是非いろんな食べ方を楽しんでください。

プリンスメロンの皮を器に使ったおしゃれなゼリーのレシピです。果肉と果汁を使ったゼリーは、プリンスメロンの旨みがギュッとつまった美味しさに仕上がります。ここでは粉寒天を利用していますが、ゼラチンを使ってぷるぷる食感のゼリーにしても良いでしょう。メロンは種の周りが一番甘いため、作業するときに出た果汁も捨てずに利用するのがポイントです。メロン2個分のレシピの材料、作り方は下記の通りです。

• プリンスメロン2個
• 粉寒天4g
• 砂糖50g
• 水300cc

1. プリンスメロンは半分に切ります。ボウルにザルをのせ、出てきた果汁と種を受け止めます。果汁は捨てずに後で利用します。
2. メロンの果肉をスプーンを使って丸い形にくり抜きます。果肉は飾り用に少し取り置き、残りをフードプロセッサーにかけて細かく攪拌します。
3. 小鍋に粉寒天と水を入れて火にかけ、沸騰させた状態で1～2分ほど加熱します。火を止めたら砂糖、2のつぶした果肉、1の果汁を合わせて良く混ぜ合わせます。
4. メロンの皮に、くり抜いた果肉と3の寒天を流し入れます。粗熱を取って冷蔵庫で冷やし、固まったらレシピの完成です。

プリンスメロンは、糖度を活かしてジュースにするのもおすすめです。完熟のプリンスメロンであれば、ハチミツを入れなくても美味しいジュースを作ることができます。氷を入れてスムージーにしても良いでしょう。ミキサーで攪拌するだけなので、忙しい朝にもぴったりなレシピです。2人分の材料、作り方は下記の通りです。

• プリンスメロン1/2個
• 牛乳1/2カップ
• ハチミツ適量

1. メロンは果肉をくり抜き、ミキサーに入れます。牛乳、ハチミツも上から加えましょう。
2. ミキサーでなめらかになるまで攪拌し、コップに注いだらレシピの完成です。

若いプリンスメロンを使うと、食感の良いぬか漬けを作ることができます。手間もかからず、漬け込んで24時間ほどで食べられるので、思い立ったときに気軽に作れるのもポイントです。美味しく仕上げるコツは、新鮮なメロンを使うことと、塩をすり込まないことです。味や香りはきゅうりに近く、プリンスメロンの風味がほのかに香る美味しい漬物に仕上がります。2～4人分のレシピの材料、作り方は下記の通りです。

• 若いプリンスメロン（摘果したもの）2個
• ぬか床適量

1. プリンスメロンはよく水洗いしてから水気を拭き取り、半分にカットします。種や皮を取り除く必要はありません。
2. ぬか床に漬け込み、24時間経ったらレシピの完成です。ぬか床から取り出し、食べやすいサイズに切っていただきましょう。

きゅうりやトマトのサラダにプリンスメロンの甘さをプラスした、簡単サラダのレシピです。きゅうりの食感やトマトの酸味が、メロンの甘みによく合います。市販のドレッシングと和えるだけなので、おかずがもう1品欲しいときにも便利です。2人分のレシピの材料、作り方は下記の通りです。

• プリンスメロン1/2個
• きゅうり1本
• 黄ミニトマト3～4個
• トマト1/2個
• A市販和風ドレッシング大さじ3
• Aゴマ油大さじ1
• 塩適量

1. きゅうりは皮を少し剥き、塩もみしてから水洗いします。水気を拭き取り乱切りにしましょう。トマトとメロンはそれぞれ食べやすいサイズにカットします。
2. ボウルにAの材料を混ぜ合わせ、1を和えたらレシピの完成です。

プリンスメロンは、安価に購入できる身近な存在のメロンです。甘くてジューシーでみずみずしさもあるため、子供から大人まで食べやすいのも人気の秘訣と言えます。そのまま食べても美味しいプリンスメロンですが、特徴を活かしてゼリーやジュースにするのもおすすめです。若いプリンスメロンが手に入ったら、漬物に挑戦してみても良いでしょう。是非、美味しいプリンスメロンを味わってみてください。