2018年06月24日公開
2024年07月20日更新
サラダほうれん草の食べ方やレシピを紹介!栄養や保存方法も調査!
サラダほうれん草という野菜を食べたことがあるでしょうか?生でも食べられる柔らかいほうれん草の事です。通常のほうれん草はアクが強く茹でてアク抜きをしてから食べます。ですが、アクがないように作られたサラダほうれん草なら、アク抜きの必要がなくそのまま生でも食べることができ、サラダに多く使われています。今回はサラダほうれん草を使ったレシピや食べ方を調査しました。栄養素や保存法も紹介します。ぜひサラダほうれん草を使って美味しいサラダを食べてください。
目次
サラダほうれん草って何?
サラダほうれん草という名前を聞いたことがありますか?こだわりの野菜を販売しているお店や、産直市場などで販売していることがあります。生で食べることができるのが大きな特徴です。生でそのまま使う食べ方は、サラダレシピが多いので分かりやすくサラダほうれん草と呼ばれています。おしゃれなレストランなどで出されるサラダでも、サラダほうれん草を使ったものも多く見かけるようになってきました。
普通のほうれん草とサラダほうれん草の違い
基本的には普通のほうれん草と同じ分類の野菜ですが、通常に出回っているほうれん草の中でもアクの少ないものを掛け合わせながら、アクが少なくなるように品種改良されてきたものです。アクが少ないので生で食べることのできるものです。見た目的には、サラダほうれん草は普通のほうれん草に比べて小ぶりで、茎も細く葉の部分も薄めで、柔らかい食感ものが多いようです。
通常のほうれん草は露地栽培でもハウス栽培でも土に植えて作られますが、サラダほうれん草は、土の代わりにスポンジ状の土台に液体肥料などで栄養分を溶かした水を張り、その土台に根を張って育てる水耕栽培という方法で作られます。水耕栽培では、ハウスの中など屋内で栽培することがほとんどなので季節の影響を受けにくく、一年中栽培が可能となります。
サラダほうれん草はアクが少ない
シュウ酸という成分がほうれん草のアクの正体です。シュウ酸はタケノコなどにも含まれ、食べると喉や舌ががイガイガするものです。通常のほうれん草は畑で作られるのに対し、サラダほうれん草は水耕栽培で作られます。普通のほうれん草は土から栄養を吸収することでシュウ酸が蓄積されます。サラダほうれん草はもともとアクが少ない品種ですが、土からシュウ酸の吸収しないので更にアクが少ないものになります。
販売されている多くのサラダほうれん草は、水耕栽培でも収穫の数日前からは液体肥料を与えるのを控えて、水分だけで育てるようにしているそうです。そうすることで、更にシュウ酸などを吸収することなく、サラダほうれん草内にアクが溜まらないようにして栽培されています。それで生での食べ方が出来るほど、サラダほうれん草はアクが少なくなっています。
ほうれん草が苦手な人は、ほうれん草独特のアクが苦手な場合が多いです。その点、サラダほうれん草はアクがほとんどなく、食べやすい野菜です。生でも十分美味しく食べられるサラダほうれん草ですが、小さな子供に離乳食として与える場合や、ほうれん草が苦手な人が食べる時には、軽く湯通ししてから調理すると更にほうれん草のえぐみや苦みなどのくせがなくなり美味しく食べやすくなります。
サラダほうれん草は生でも食べられる
普通のほうれん草はアクを取るために、一度茹でてから料理に使うことになりますが、サラダほうれん草はアクが少ないので生で食べることができます。サラダほうれん草は、葉が小さく茎も細いものがほとんどのため食感も柔らかく、生で料理に使っても口当たりが良く美味しく食べることができます。生のままを生かす食べ方はサラダにすることが多く、シャキシャキと歯ざわりもいいので人気の野菜になっています。
サラダほうれん草の旬
露地栽培のほうれん草は冬が旬で、寒い空気を浴びて栄養を蓄え、甘く美味しいほうれん草になります。最近では普通のほうれん草でもハウス栽培のものが多く、通年出回っています。サラダほうれん草はハウスの中で水耕栽培されているので、季節に関係なく一年中栽培・販売されています。基本的には通常のほうれん草と同じ野菜なので、寒い時期の方が甘さや栄養分が増えてくるようです。
サラダほうれん草の栄養
通常のほうれん草とサラダほうれん草の栄養の違いはほぼありません。緑黄色野菜なのでβカロテンが多く含まれています。βカロテンは脂溶性のビタミンで油分と一緒に料理すると栄養を効率的に取ることができます。更に脂溶性のビタミンE、ビタミンKなども豊富です。水溶性のビタミンCやほうれん草から発見された、胎児の正常な細胞を作るのに欠かせない栄養素の葉酸が豊富で、妊婦さんにもおすすめの野菜です。
ほうれん草と言えば、鉄分も多く含まれています。ですが、野菜に含まれる鉄分は非ヘム鉄と呼ばれる吸収があまり良くない鉄分ですが、ビタミンCなどと一緒に摂取すると吸収が良くなります。ほうれん草はビタミンCも多く含まれるので鉄分の吸収が良くなります。更にカルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラル分も多く健康にいい栄養豊富な野菜と言えます。
サラダほうれん草はビタミンが多く採れる
水溶性のビタミンであるビタミンCや葉酸は加熱することで栄養価が減少しますが、生で食べる事の出来るサラダほうれん草なら、茹でると茹で汁に流れ出て減ってしまうビタミン類でも効率よく摂ることができます。βカロテンも油の入ったドレッシングを使うことで脂溶性の栄養分の吸収も良くなり、余すことなくビタミン類を摂取できます。サラダほうれん草を使ったサラダは栄養吸収効率のいい食べ方です。
サラダほうれん草の保存方法
生のサラダほうれん草を保存する時には、乾かないようにすることが大切です。保存する前に水洗いし、束の状態で濡らした新聞紙やクッキングペーパーなどで包んでジッパー付きの保存バッグかビニール袋に入れます。できるだけ空気を抜いて封をし、冷蔵庫の野菜室で保存します。野菜の保存は基本的に収穫した状態に保つのが鉄則なので、サラダほうれん草は葉が上、根っこが下になるように立てた状態で保存しましょう。
できるだけ、葉っぱが折れ曲がらないように包んで保存しましょう。束のまま切らずにそのまま保存した場合は1週間以内には調理して食べましょう。サラダ用にカットしてから保存するなら、お皿に濡らしたキッチンペーパーを広げて、その上に切ったサラダほうれん草を広げるようにしてラップをかけた状態で保管します。乾燥しないように注意しましょう。カットしたものは1,2日中には食べきりましょう。
サラダほうれん草なら生のままで冷凍で保管することもできます。水洗いし、しっかりと水気を切ったら3~4cm程度のサイズに切ります。冷凍用のジッパー付き保存バッグに広げて平らな状態で冷凍庫に入れます。ほうれん草同士が固まっていると使う時に不便なので、冷凍庫に入れて1時間程度経ったころに一度取り出します。ある程度凍っていたら、ほぐしてから再度冷凍するとばらけた状態で冷凍保存することができます。
傷んでくると葉先が柔らかくなり茎の部分もしんなりしてくるのでくたっと崩れてきます。特に生で食べるサラダほうれん草なら、シャキシャキっとした食感も楽しみたいので出来るだけ早めに食べるようにしましょう。冷凍保存した場合は、1か月以内に食べきるようにしましょう。冷凍保存したものは電子レンジで解凍した状態で使用してもいいですが、湯通ししたり炒めたりと、サッと加熱する食べ方がいいでしょう。
サラダほうれん草の入手方法
最近では、大型のスーパーマーケットなどでは見かけることも多くなりましたが、小規模のお店などではまだあまり取り扱いが少ない場合も多いようです。販売してあっても、通常のほうれん草に比べると入荷している数量が少ないので、早い段階で売り切れている場合もあるようです。更に普通のほうれん草より平均で2割程度は高い価格設定になっています。全体的に小ぶりなので一束も少なく感じる場合が多いでしょう。
サラダほうれん草は野菜の宅配サービスなどではよく見かけます。生産者からすぐに販売所に届く産直市場やファーマーズマーケットのようなお店でも見かけることが多いです。まだポピュラーな野菜として認知されていないので、いつでもどこでも販売している野菜ではありません。サラダほうれん草を使う食べ方をしたい時には、販売しているお店に売り切れる前に行き、早めに購入するようにした方がよさそうです。
美味しいサラダほうれん草の見分け方
サラダほうれん草でも通常のほうれん草でも、緑が鮮やかなものを選ぶようにしましょう。葉先までしっかりと瑞々しくツヤのあるものがいいでしょう。収穫してから時間が経ってくると水分が抜けて、しなっと柔らかくなってくるので、根元を持って立ててみてもシャキッとしているなら新鮮なものと言えます。根元がふっくらとしていて赤いものは甘みがあり美味しいので、根元も見て選びましょう。
普通のほうれん草に比べてサラダほうれん草は茎が細いものが多いですが、その中でも、茎にハリがあり太さがあるものを選びましょう。根っこがしっかりとして固さがあり太いものは栄養をしっかり受けて育った証拠です。更に葉っぱや茎が根元から密に生えているものがおすすめです。根元を持ってしっかりと重みも感じるほどのものがいいでしょう。
サラダほうれん草を使ったレシピ・シーザーサラダ
生で食べる事の出来るサラダほうれん草なら、やはりおすすめの食べ方はサラダです。生のサラダほうれん草のシャキシャキ感とクルトンのサクサク感を味わえるシーザーサラダは特におすすめです。生のサラダほうれん草の甘みと濃厚なシーザーサラダドレッシングのバランスがよく、いくらでも食べることができるレシピです。
みじん切りかチューブのニンニクを小さじ半分、マヨネーズ大さじ3、プレーンヨーグルト大さじ2、レモン汁・パルメザンチーズ各大さじ1をボウルに合わせて混ぜます。ざく切りにしたサラダほうれん草1把分とクルトン大さじ5、半分に切ったミニトマト、1cm幅に切ったベーコンに作っておいたドレッシングを掛け良く混ぜたらお皿に盛りつけて完成です。黒コショウをたっぷり効かせると大人のシーザーサラダになります。
サラダほうれん草を使ったレシピ・豆腐サラダ
サラダほうれん草はさっぱりした食べ方の和風のサラダにも合います。水切りした豆腐を2cm角に切り、ざく切りにしたサラダほうれん草の上に乗せてサラダにします。クルミやアーモンドを砕いたものを振りかけて食べると触感が良く美味しいサラダになります。さっぱりとかんきつ類の果汁をかけたドレッシングでもいいですが、岩塩を振りかけて食べる食べ方もおすすめです。
サラダほうれん草を使ったレシピ・ミモザサラダ
鮮やかな黄色がきれいな卵の黄身を使ったミモザサラダを知っていますか?本来はロシアの郷土料理で、ケーキのように型に入れて作るサラダの事です。しっかりと固めたサラダの上に裏ごしした茹で卵の黄身を乗せていたので、黄色いふわふわの小さなミモザという花に似ていることから、ミモザサラダと言われています。日本では茹で卵の黄身を裏ごししたものをあしらったサラダの事をミモザサラダと呼んでいます。
卵の黄身が鮮やかな緑色のサラダほうれん草と合わせて作ると色のバランスが美しいサラダになります。マヨネーズとプレーンヨーグルトを同量で合わせたドレッシングで和え、サラダほうれん草とロメインレタスを一口大にカットし混ぜ合わせます。大き目の平皿にサラダほうれん草とロメインレタスを広げて置き、その上に卵の黄身を裏ごしして盛りつけます。カットしたトマトなども飾れば彩りがいいミモザサラダになります。
サラダほうれん草を使ったレシピ・クリームパスタ
サラダほうれん草だからと言って、サラダ以外のレシピには使えないことはありません。生で食べられるので、加熱する場合もサッと火を通すだけでも食べることができます。濃厚なホワイトソースに鮮やかな緑のサラダほうれん草を合わせてパスタにすると、とても美味しい食べ方になります。濃厚なホワイトソースだと、サーモンや豚肉のソテーなどと合わせる食べ方だとうま味が増し美味しくなります。
エリンギやシメジなどキノコ類を一口大にカットしておきます。ニンニクひとかけをみじん切りにしオリーブオイルで香りが出るまで炒めます。香りが付いた油でサーモンを焼き軽くほぐしたら、一度皿に出しておきます。そのままのフライパンでキノコを炒めしんなりしたところで、小麦粉大さじ3を振り入れ一緒に炒めます。粉っぽさがなくなったら牛乳400cc、コンソメを加えしっかりと混ぜひと煮立ちさせます。
牛乳にとろみがついてきたら、固めに茹でておいたスパゲッティを加え加熱しながら混ぜます。皿に出しておいたサーモンとざく切りにしたサラダほうれん草を加えてざっと混ぜ合わせます。サーモンとサラダほうれん草がスパゲティに絡んだら火を止め、皿に盛りつけます。最後に粗びきコショウとパルメザンチーズを振りかければ美味しいサーモンとサラダほうれん草のクリームパスタが完成します。
サラダほうれん草のレシピ・やわらかソテー
サッと炒める食べ方なら、カサが減り沢山食べることもできます。ベーコンなどと合わせてバターで炒めると香りがいい美味しいソテーになります。普通のほうれん草より茎も柔らかいので、食べやすいソテーになります。もともと柔らかいサラダほうれん草は、加熱しすぎるとべたっとしてしまうので軽く炒めたらすぐに火を止めるようにしましょう。
サラダほうれん草1把分を、根元を切り3~4cm程度の大きさに切ります。ベーコン1枚分を1cm幅に切りフライパンで炒めます。ベーコンがカリカリになってきたら、サラダほうれん草を入れザっと炒めます。サラダほうれん草がしんなりしてきたら、バター10gを入れ溶かし絡めれば完成です。ベーコンとバターの塩味でしっかり味が付いていますが、好みで最後に醤油を回しかければ香ばしい食欲をそそる香りのソテーになります。
時短のサラダほうれん草のソテーなら、電子レンジで加熱してもいいでしょう。油を切ったツナ缶のツナと粒コーンをボウルに入れ500wで1分加熱し、熱いうちにバターをひとかけ入れ混ぜます。ざく切りのサラダほうれん草は大き目のお皿に広げて乗せ500wで30秒加熱します。ボウルにサラダほうれん草が熱いうちに入れて良く混ぜたら完成です。ササっと時短ソテーなのでお弁当にも重宝します。
サラダほうれん草のレシピ・おひたし
おひたしにする場合は軽く湯通しする程度に茹でるといいでしょう。アク抜きの必要もないので、電子レンジで加熱しても大丈夫です。サラダほうれん草を水洗いした後、4~5cmに切ります。水気を切らずにそのままお皿に広げてラップをふんわりと掛けて500w電子レンジを30秒かけます。電子レンジから取り出し、粗熱が取れたら水気を絞っておひたしにします。
生で食べられるサラダほうれん草ですが、生で食べるよりも少し加熱した食べ方の方が甘みを感じやすくなり、更に柔らかくなるので食べやすくなります。普通のほうれん草が苦手な人でも、サラダほうれん草を使っておひたしにすれば、美味しく食べることができる場合も多くあります。ほうれん草独特のえぐみがほとんどないので、離乳食に使う場合もおすすめします。
おひたしなので、出汁しょうゆやポン酢しょうゆでさっぱりと和風に食べるのもいいですが、オリーブオイルでカリッと炒めたチリメンジャコをオイルごと乗せて洋風なおひたしレシピもおすすめです。ザーサイを刻んで乗せる、ごま油としょうゆを合わせたものをかける中華風の食べ方もいいでしょう。くせの少ないサラダほうれん草のおひたしならどんな料理とも相性抜群です。
サラダほうれん草を使ったレシピ・スムージー
サラダほうれん草1把分を小さくざく切りにします。好みのフルーツと水を入れジューサーにかけます。苦みがあまりないサラダほうれん草なら、あまり甘みを足さなくてもフルーツの甘みだけで充分に美味しいスムージーになります。キウイやリンゴ、バナナなどが相性が良くおすすめです。100%オレンジジュースを入れたり、牛乳をやプレーンヨーグルトで割るレシピもさっぱりして美味しくおすすめです。
生で食べることができるサラダほうれん草なら栄養を逃さなく、スムージーにしても苦みが少なくシロップやはちみつなど甘みをさほど足さなくても美味しく味わうことができおすすめです。冷凍保存したものを、そのままジューサーでミキシングすれば簡単にスムージーにすることもできます。冷凍したサラダほうれん草を使うなら栄養たっぷりで冷たく美味しいスムージーになり、食欲の落ちる夏にぴったりの食べ方です。
美味しくサラダほうれん草を食べよう!
生で食べることができ、食感もよく栄養もたっぷり摂れるサラダほうれん草はどんな料理にも合い食べやすい野菜です。もし、ほうれん草が苦手な人ならサラダほうれん草を使った料理を味わってみて下さい。ほうれん草のえぐみなど食べにくい部分がほぼなく、美味しいところだけを味わうことができ、苦手意識がなくなる人が多くいます。ほうれん草嫌いの子供にもおすすめです。
まだ、サラダほうれん草という品種が出回り始めてそんなに経っていないのでポピュラーな野菜とは言えないですが、かなり浸透してきています。これから生産が多くなりどこでも入手できるようになれば、コストも下がり食べやすい野菜になるでしょう。生でも食べられるので調理も簡単でとても便利です。サラダほうれん草で、しっかりと栄養を摂りつつ美味しく便利に味わってください。