ほうれん草の保存方法と日持ち期間は?冷凍の仕方と活用レシピも!

ほうれん草は、ビタミンAや葉酸などのビタミンや鉄といったミネラルを豊富に含む緑黄色野菜です。ほうれん草の綺麗な緑色は、お弁当のおかずや料理のアクセントとしてもよく使われます。火も通りやすいので、あと1品欲しい時などにも重宝します。しかし、葉物野菜であるほうれん草は、長期間の保存に向かない野菜です。今回は、保存方法毎のほうれん草の日持ちについてやレシピについて紹介します。

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目次

  1. 1ほうれん草の豆知識
  2. 2新鮮なほうれん草の見極め方
  3. 3ほうれん草はどのように保存すればいいの?
  4. 4ほうれん草を常温で保存する方法と保存期間
  5. 5ほうれん草を冷蔵で保存する方法と保存期間
  6. 6冷凍保存のメリットととは?
  7. 7ほうれん草を冷凍で保存する方法と保存期間
  8. 8ほうれん草にはどんな栄養が含まれている?
  9. 9冷凍保存したほうれん草の活用レシピ〜和食〜
  10. 10冷凍保存したほうれん草の活用レシピ〜洋食〜
  11. 11冷凍保存したほうれん草の活用レシピ〜中華〜
  12. 12ほうれん草の保存方法をマスターし様々なレシピに取り入れよう

ほうれん草の豆知識

ほうれん草が初めて栽培された地域は、アジアと言われています。その後、ヨーロッパを経由し、シルクロードを経て中国に広まり、日本には江戸時代初期頃に持ち込まれられたと考えられています。しかし、実際に全国各地に広まったのは大正時代末期から昭和時代にかけてと考えられています。今では、ほうれん草の生産量は世界第3位にランクインする主要生産国となっています。

ほうれん草の生産量を都道府県別にみてみると、1位千葉県、2位埼玉県、3位群馬県となっています。しかし、市町村別にみてみると、岐阜県高山市が生産量第1位となっています。

ほうれん草の旬は、寒い1月から2月頃です。都道府県別生産量第1位の千葉県産のほうれん草はこの時期が旬となっています。千葉県などの北関東では、ほうれん草を冷たい外気に晒すことでほうれん草の糖度を上げる「寒締め」という栽培方法を行なっています。

一方、市町村別生産量第1位の岐阜県高山市のほうれん草は、夏でも涼しく寒暖差が大きい飛騨高山の気候を活かして、夏に栽培されています。このため私たちは1年を通して、美味しいほうれん草を食べることができます。

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新鮮なほうれん草の見極め方

葉物野菜であるほうれん草は、保存が難しく腐りやすい野菜です。ほうれん草が腐っているかどうかは、臭いと見た目で判断することができます。悪臭がしたり、葉先がドロドロと溶けてきたりしているのは腐っている証拠です。

ほうれん草を腐らせずに長く保存するためには、新鮮なほうれん草を買うことも重要です。ほうれん草の鮮度は、葉、茎、根元を見ればわかります。葉が分厚くハリはある、茎が大きく成長しすぎていない、根元が大きく赤みが強いものほど新鮮です。また、葉の色が濃いほど栄養価が高いと言われています。

ほうれん草はどのように保存すればいいの?

食材を保存する場合、常温保存か冷蔵保存、冷凍保存のいずれかで保存することになります。食材の最適な保存場所や保存温度は、食材によって異なります。一般的に、その食材が栽培された地域の気候に似た環境で保存することが望ましいです。

原産地が暑い地域の野菜は、冷蔵庫や冷凍庫で保存すると低温障害を起こしてしまったり、原産地が寒い地域の野菜は、暑さに弱く腐りやすかったりします。ここからは、ほうれん草の保存方法と、保存期間について紹介します。

ほうれん草を常温で保存する方法と保存期間

一般的なほうれん草の旬が冬であることから、ほうれん草の保存に適した温度は0〜5℃と言われています。そのため、ほうれん草を常温で保存することはあまり適していません。夏場の常温で保存可能な期間は1日程度です。夏場は下で紹介するように冷蔵庫や冷凍庫で保存することをおすすめします。

冬でも、暖房の効いた室内で保存るとすぐに葉の色が悪くなり、しなびてしまいます。保存可能な期間は2日程度です。また、ほうれん草は乾燥も苦手な野菜です。湿度が低い冬に常温で保存すると、ほうれん草の葉から水分が蒸発してしまい、葉がしなびてしまいます。

ほうれん草を保存する時、乾燥から守るためには一手間必要です。ボールに水をはり、ほうれん草の根を水に浸けます。しばらく浸けてから取り出し、表面の水分を拭き取ります。湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で根元と茎を包んでビニル袋に入れ、根を下にして立てて保存すれば完成です。

ただし、この時に注意しなければいけないことは、「葉には水分を残さないこと」です。ほうれん草は乾燥に弱い野菜ですが、葉に水分がつくと傷んだり腐ったりする原因となります。水分を求めているのはあくまでも茎と根なので、葉には水分がつかないように保存することが重要です。

ほうれん草を冷蔵で保存する方法と保存期間

次にほうれん草の冷蔵保存について紹介します。先ほどの通り、ほうれん草の保存に適した温度は0〜5℃です。野菜室の温度は3〜8℃と、保存に適温または少し高いくらいです。ただし、庫内にたくさん食材が入っていたり、ドアの開け閉めが多かったりすると温度が高くなることもあるので、冷蔵庫に入っているから長く保存できると安心してはいけません。

生のまま冷蔵保存する方法と保存期間

ほうれん草を冷蔵庫で保存したからといって、保存期間が大幅に伸びることはありません。冷蔵庫内は温度だけでなく湿度も低くなっています。乾燥が苦手なほうれん草を保存するには、少々過酷な環境です。下処理などをせず生のままだと、保存可能期間は3日程度です。より長く保存したければ、上で説明した通り、根と茎を湿らして、縦に保存する必要があります。

ほうれん草を生のまま冷蔵庫で保存する時に困るのが、ほうれん草を保存するために多くの場所を使ってしまうことです。無理やり押し込んで保存してしまうと、葉を傷つけてしまい結果的に腐るもとにもなります。

下茹でしてから冷蔵保存する方法と保存期間

ほうれん草は、加熱すると嵩が小さくなるので、茹でてから保存したいと思う人もいるかもしれません。一度に茹でてから保存しておけば、使う度に茹でる必要もなく料理が簡単になります。

しかし、茹でたほうれん草は、茹でた直後から劣化が始まってしまいます。冷蔵保存しても保存可能期間が伸びることはなく、逆に短くなってしまうこともあります。もし、ほうれん草を茹でてから保存したい場合は、冷凍庫で保存する方が適しています。

冷凍保存のメリットととは?

ほうれん草に限らず、食材を冷凍保存といくつかのメリットがあります。まず1つ目は、食材の栄養価の損失を、長期間防ぐことができる点です。食材を常温や冷蔵で保存すると、日が経つにつれて栄養価が落ちていきます。これは、乾燥な水分などの環境や、食材が持つ酵素や微生物の働きが原因で起こります。

しかし、冷凍庫内の温度では酵素や微生物が働くことができないため、食材の栄養価を落とすことなく長期間保存することが可能となります。

2つ目は、食材の旬の状態を長く楽しむことができる点です。旬の時期の食材は一番栄養価が高く、味も良いと言われています。冷凍保存すると酵素や微生物の働きが抑えられるため、栄養価の損失を防ぐことができます。旬の時期に冷凍保存すれば、美味しく食べられる時期が長くなるということです。

3つ目は、料理の手間が省けるという点です。毎回の料理の度に野菜を切ることは、面倒な作業です。ですが、常温や冷蔵ではカット野菜を長期間保存することはできません。冷凍保存ならカットした野菜でも長期間保存が可能です。時間のある時にまとめて下処理し冷凍しておけば、毎日の時短調理に貢献してくれます。

ほうれん草を冷凍で保存する方法と保存期間

ほうれん草の冷凍保存には、生のまま保存する方法と茹でてから保存する方法の2通りがあります。

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生のまま冷凍保存する方法と保存期間

ほうれん草を生のままで冷凍する時は、まず水洗いし、水気をしっかり拭き取ります。冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫で保存すれば完成です。保存可能な期間は2週間程度です。

生のまま冷凍保存すると、ほうれん草が嵩高いままなので、保存スペースの確保が難しいかもしれません。また、実際に料理に使う際、調理中に完全に溶けてしまうと栄養素が流れ出てしまいます。茹でてしまうと、茹で汁に更に栄養が逃げてしまいます。生のまま冷凍したほうれん草は、加熱が不要なジュースやスムージーの材料にするのに適しています。

下茹でしてから冷凍保存する方法と保存期間

ほうれん草を茹でてから保存すると、約1ヶ月保存が可能となります。ほうれん草を沸騰したお湯で10〜30秒ほど茹でた後、冷水で冷やして水気を切ります。使いやすい大きさに切って、しっかり水気を取ったら冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫で保存します。

保存するまでの作業が面倒ではありますが、この一手間によって日々の料理を簡単にすることができます。忙しい人ほど是非、茹でてから冷凍保存を試してください。料理に使う時は、完全に解凍せず、凍った状態で調理すると栄養の損失も防ぐことができます。

ほうれん草にはどんな栄養が含まれている?

ほうれん草には、ビタミンAや葉酸といったビタミンや鉄などのミネラルが豊富に含まれています。ビタミンやミネラルそのものは私たちが生きていくために必要なエネルギー源にはなりません。しかしこれらは、「三大栄養素」と言われる「タンパク質」「脂質」「炭水化物」が体内で適切に働くためになくてはならない栄養素です。それぞれ、どのような働きをしているのでしょうか?

ビタミンA

まず、ビタミンの1種であるビタミンAは目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。植物には「βカロテン」と呼ばれる成分が含まれており体内でビタミンAと同等の働きをします。

葉酸

葉酸もビタミンの1種です。葉酸は赤血球の生産を助けるビタミンです。赤血球は、酸素を体中に運ぶという重要な役割を果たしています。葉酸が不足し赤血球を正しく作れなくなると貧血を起こしてしまいます。

鉄も葉酸と同樣、不足すると貧血を起こしてしまう栄養素です。赤血球は「ヘモグロビン」というタンパク質からできています。このヘモグロビンが鉄を必要としており、鉄が無いと正常に機能してくれなくなります。

このようにほうれん草は、私たちの体に必要な栄養素を豊富に含んでいます。最近では、生活習慣病の予防や改善のために、野菜を1日350g以上、そのうち緑黄色野菜を120g以上食べることが推奨されています。

ほうれん草は、和食、洋食、中華料理とジャンルを問わず使うことができるので、積極的に日々のレシピに取り入れやすい野菜です。次からは、冷凍保存したほうれん草を使った、和食、洋食、中華料理のレシピを紹介します。

冷凍保存したほうれん草の活用レシピ〜和食〜

ほうれん草のお浸し

ほうれん草を使った和食の定番レシピといえば、お浸しです。鍋で好みの味付けの出汁を作って加熱し、そこに冷凍保存したほうれん草を凍ったまま入れて一煮立ちさせれば完成です。冷凍適当な大きさにカットして小分けにして冷凍庫保存しておくと便利です。

ほうれん草の味噌汁

ほうれん草の味噌汁も、和食の定番レシピの1つです。お椀に凍ったままのほうれん草を入れてお湯を注ぎ、味噌を溶かせば、鍋を使わずに味噌汁を作ることができます。最近は液体状の味噌も販売されているので、味噌汁を作るのがより簡単にできるようになっています。

ほうれん草の白和え

茹でてから冷凍保存したほうれん草は、電子レンジで加熱するだけで食べることができます。耐熱皿に冷凍ほうれん草を入れてラップをかけ1分ほど加熱します。豆腐や人参と和えれば白和えの完成です。合える材料をちりめんじゃこやささみなどに変えれば、一味違った料理になります。ほうれん草を冷凍保存しておくだけで料理のレパートリーが増えます。

冷凍保存したほうれん草の活用レシピ〜洋食〜

ほうれん草のソテー

冷凍ほうれん草を使ったソテーは最も簡単な洋食レシピの1つです。冷凍ほうれん草と、冷凍コーンやベーコンなどお好みの具材、バターを耐熱容器に入れて電子レンジで加熱するだけです。あと一品欲しいという時に大活躍のレシピです。

ほうれん草のクリームソース

ほうれん草の鮮やかな緑色は、白いクリームソースやピンクの鮭とよく合います。玉ねぎをしんなりするまで炒めて小麦粉と混ぜ合わせ、牛乳を注いでクリームソースを作ります。鮭と冷凍ほうれん草を電子レンジで加熱し、クリームソースと和えれば完成です。このままシチューとして食べても良いですし、パスタにかければクリームパスタにもなります。

ほうれん草のキッシュ

キッシュもほうれん草を使った定番レシピです。火が通りやすい食材を選べば、電子レンジを使うだけで作ることができます。電子レンジ調理は油の使用を減らすことができるので、ヘルシーな料理を作ることができます。

冷凍保存したほうれん草の活用レシピ〜中華〜

ほうれん草の中華スープ

ほうれん草は中華スープとの相性も良い野菜です。お湯をさせて中華スープの素を溶かし、冷凍ほうれん草を入れます。グツグツ煮立っているところへ溶き卵を回しいれたら、卵とほうれん草の中華スープの出来上がりです。

ほうれん草にはβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは胡麻やピーナッツなどビタミンEや脂質を豊富に含む食材と一緒に食べると、吸収率が良いことが知られています。ほうれん草を胡麻やピーナッツと合えて食べると良いです。

ほうれん草の保存方法をマスターし様々なレシピに取り入れよう

いかがでしたか?ほうれん草は様々な栄養が豊富に含まれていますが、長期保存が難しい野菜です。ですが、より新鮮なほうれん草を購入したり、保存方法を工夫したりすれば、保存期間を延長するすることが可能です。特に茹でてから冷凍庫で保存すれば、1ヶ月も保存することが可能になります。

ほうれん草を冷凍保存して常備しておけば、毎日の料理にほうれん草を使うことができます。ほうれん草はどんなジャンルの料理にも合う野菜なので、レシピもたくさん公開されています。ほうれん草を冷凍保存して、簡単に美味しく料理を作りましょう。

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