アボカドはカロリーに注意だが太らない?良質な脂肪でダイエット向き?
アボカドはそのカロリーの高さでダイエット中には食べにくい果物ですが、実は栄養豊富でダイエット中だからこそ食べて欲しい果物でもあるのです。確かにアボカドは脂肪分が多くその分カロリーは高いですが、そのカロリー量にさえ注意すればさまざまなダイエット効果を得ることもできるのです。アボカドの栄養が持つダイエット効果とその効果を取り入れるときの注意点を、おすすめのレシピと共に紹介していきます。
目次
高カロリーなアボカドは工夫次第でダイエット向き
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アボカドは別名「森のバター」と呼ばれるほど、高脂肪で高カロリーな食品です。ですがそんなアボカドも、注意点を守ってレシピを工夫すれば、高カロリーでありながらダイエットに向く食品でもあるのです。
ではアボカドをそのカロリーをコントロールしつつダイエットに活かすには、一体どんな工夫をすれば良いのでしょうか?アボカドの栄養や健康効果を、上手にダイエットに取り入れる方法を、おすすめのレシピも交えて紹介していきます。
アボカドのカロリーと糖質
アボカドはその脂肪分の多さから、カロリーの高さでも有名な果物です。ですが実際そのカロリーや糖質量はどのくらいなのでしょうか?調べてまとめてみました。
カロリー
アボカドのカロリーは100gあたり187kcalで、平均的な大きさのアボカド(可食部約175g)に換算すると1個約327kcalになります。
このカロリー量をバナナや果物の平均値と比較すると、バナナは100gあたり86kcal、果物の平均値が61kcalと言われているので、アボカドのカロリー量の高さがよくわかります。そのためアボカドの1日の摂取量は、1/2個~1個が適量と言われています。
糖質
アボカドの糖質量は100gあたり0.7g~0.9gで、平均的な大きさのアボカドでも1個1.2g~1.6gとかなり少ないことがわかります。先ほどカロリーを比較したバナナが100gあたり21.4g、果物の平均的糖質量が13.5gと言われているので、アボカドの糖質量がいかに低いかがよくわかります。
アボカドは糖質制限ダイエット向き
アボカドは高脂質で高カロリーな果物ではありますが、糖質量はきわめて低い果物でもあります。このことからアボカドは血糖値が上がりにくい果物であることがわかります。
そんなアボカドは糖質制限ダイエットに向いた果物であるといえます。糖質制限ダイエットは糖質の摂取量を抑えるダイエットとして認識されていますが、実質的には血糖値の上昇を緩やかにすることで身体に脂肪がつくのを抑えるダイエット法です。
アボカドは高脂質で低糖質のため、血糖値が非常に上がりにくい果物ということになります。そのためアボカドをダイエットに取り入れるのであれば、糖質制限ダイエット向きということになるのです。
アボカドの優れた栄養とダイエット効果
アボカドはとても優れた栄養を豊富に持つ果物です。その栄養価の高さから「最も栄養価の高い果物」として、ギネスブックでも認定されているのです。そんなアボカドの優れた栄養とダイエット効果を紹介していきます。
オレイン酸が脂肪吸収を抑える
アボカドには100gあたり18.7gの脂肪が含まれています。そんなアボカドの脂肪には、豊富なオレイン酸が含まれています。このオレイン酸は不飽和脂肪酸の一種で、さまざまな健康効果があることが知られています。
そんなオレイン酸の健康効果のひとつが、脂肪の吸収を抑えてくれることです。オレイン酸には小腸での消化・吸収がされにくいという特徴があります。さらに腸の蠕動運動を活発化して排便を促す効果もあるため、他の脂肪分も吸収される前に体外に排出する効果があるのです。
さらにオレイン酸には悪玉コレステロールを減らして血流を良くし、動脈硬化を抑える働きがあります。血流が良くなることで体の代謝も良くなり、基礎代謝量も上がることが期待できます。そのため痩せやすい体になるのです。
食物繊維はごぼう1本分に匹敵する
アボカドには100gあたり5.3gという、豊富な食物繊維が含まれています。水に溶けにくい不溶性食物繊維はもちろん、水に溶けやすい水溶性食物繊維も多く、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2:1の割合で含んでいます。
不溶性食物繊維は腸の中の水分を吸収して、膨らんで体積が増える性質があります。そのため腸内の清掃だけでなく、腸壁を刺激することで満腹感を生み、食べ過ぎを防いでくれる効果があります。さらに腸壁への刺激は蠕動運動を促し、便秘解消にも効果があるのです。
一方で水溶性食物繊維は腸内で善玉菌の餌になり、腸内の環境を整える効果があります。さらにブドウ糖の吸収抑制効果や、コレステロールの吸収を抑制するだけでなく排出も行います。ナトリウムの排出効果もあるため、生活習慣病の予防効果も期待できます。
アボカドは豊富な食物繊維の効果で消化器官の掃除だけでなく、さまざまなデトックス効果も期待できる食品なのです。
カルニチンによる脂肪燃焼効果
アボカドに豊富に含まれる栄養素に、カルニチンがあります。このカルニチンは、脂肪酸をエネルギー生産工場であるミトコンドリアという組織に運ぶ働きをしています。カルニチンが豊富に体内にあると、身体に溜め込まれた脂肪を効率よく燃やすことができるのです。
カルニチンには脂肪になる前の脂肪酸も燃やす効果があります。アボカドにはカロリーの元となる大量の脂肪も含まれていますが、カルニチンも豊富に含んでいるため、身体に脂肪がつくことなくダイエット効果も期待できる、大切な栄養素なのです。
むくみを解消するカリウムが豊富
アボカドに豊富に含まれる栄養には、必須ミネラルであるカリウムもあります。カリウムは体内で、ナトリウムと共に細胞の浸透圧を維持し、調節する働きをしています。そのため細胞の健康維持に欠かせないミネラルなのです。
そんなカリウムには利尿作用があり、体内の余分な塩分や水分を体外に排泄させて、常に体内の状態を一定に保っています。塩分を排出することで血圧を正常値に戻すため、血圧を下げる代表的な栄養素でもあります。また余分な水分を排出することで、むくみにも改善効果のある栄養素です。
ダイエット中のアボカドの効果的な食べ方
アボカドはカロリーが高いためダイエット中には向かないように感じますが、これまでにも説明してきたように、食べる量さえ注意すればダイエットに効果的な果物です。アボカドのダイエット効果を活かす食べ方を紹介します。
サラダのトッピングに
アボカド自体はカロリーが高いですが、サラダレシピのトッピングとして野菜に混ぜて食べれば、アボカドが持つダイエット効果に、他の野菜のもつダイエット効果も加わって、より高いダイエット効果が期待できます。
アボカドと合わせるのにおすすめの野菜は、食物繊維が豊富で満腹感を持続させやすいレタスや、脂肪の分解を促すホスホリパーゼという酵素を含むきゅうり、血液の流れを良くして代謝をあげる効果があるリコピンを含むトマトなどが良いでしょう。
豆腐と組み合わせて満腹感をアップ
アボカドと豆腐の組み合わせレシピも、ダイエット中には効果的な食べ方です。アボカドと豆腐を一緒に食べるメリットは、豆腐には満腹感があるため、カロリーの高いアボカドを食べる量を少なくすることができる点です。
また豆腐にも優れたダイエット効果があります。そのためアボカドを食べる量が減っても、豆腐でカバーすることができるのもメリットのひとつです。
豆腐が持つダイエット効果は、良質のタンパク質を豊富に含んでいるため筋肉の生成を助け、代謝のアップが期待できる点です。代謝がアップすれば消費カロリーが増えるので、痩せやすい体になるのです。
ドレッシングはノンオイルを使う
アボカドは味が薄く物足りなく感じやすいため、サラダのようにあっさりしたレシピでは、ドレッシングなどをかけすぎる傾向があります。元々高カロリーのアボカドにドレッシングのカロリーも加わってしまうため、より高カロリーになりやすく要注意です。
ドレッシングのほかにも、アボカドと相性の良いものにマヨネーズがあります。ですがマヨネーズはかなり高カロリーな調味料のため、ダイエット中は特に避けるよう注意が必要です。
ダイエット中のアボカドの注意点
ダイエット中にアボカドを食べるときには、いくつか注意点があります。いくらアボカドにダイエット効果があるといっても、ただ食べれば痩せられるわけではないのです。アボカドをダイエットに取り入れるときの注意点についてまとめてみました。
脂質が多いアボカドは食べ過ぎると太る原因に
アボカドは「森のバター」と呼ばれるくらいに脂質の多い果物です。ダイエット中でも適量の油を摂ることは大切なことですが、アボカドほど脂質が高い食べ物を食べ過ぎれば、結局は太る原因になってしまいます。
アボカドの脂肪分と料理で摂る脂肪分とのバランスを考え、摂取カロリーが1日に必要なカロリーを上回らないように注意しましょう。
味付けの調味料に注意する
アボカドを使って料理するとき、味付けの調味料のカロリーは無視できないものになります。他の素材のカロリーはもちろん、サラダレシピで言えばドレッシングやマヨネーズなどでも、カロリーは大きく変わります。
アボカドは何もサラダだけで使う食材ではありません。チーズ焼きなどの焼き物や炒め物のように、油分の多い味付けにしてしまうとアボカド自体のカロリーとで、相当高カロリーな料理が出来上がってしまいます。アボカドのカロリーの高さを忘れないように注意して調理しましょう。
アボカドを使ったおすすめダイエットレシピ
アボカドを使ったレシピの中でも、これまで紹介して来た点を踏まえた、ダイエットに向いたおすすめアボカドレシピを紹介します。ダイエット中だからとアボカドを我慢せずに、ダイエットレシピでアボカドを楽しみましょう。
美味しいアボカドの選び方
出典: https://fta7.net
アボカドを使ったレシピを紹介する前に、まずは美味しいアボカドの選び方を知っておきましょう。以前アボカドを買ったものの、いざ食べようと思ったら硬すぎたり、色が黒ずんで傷んでいたりしたことはありませんか?アボカドにも選び方のコツがあるのです。
まずアボカドの色は、深緑~黒色でツヤのあるものを選びます。2日~3日後に食べるときには、完熟を避けて深緑色のものを選ぶようにします。
次にアボカドを手のひら全体で軽く握ってみたときに、均等に弾力を感じるものを選びましょう。凹みがあるものや、ペコペコと皮と身の間に隙間があるような感じがするものは、傷んでいる可能性があるので避けるようにします。
最後にアボカドのヘタを確認します。できればヘタの付いているものを選びましょう。もしヘタの付いていないものばかりのときは、ヘタの付いていた部分が黒くなっていないものを選びます。ヘタと皮の間に隙間ができていたり、ヘタの周辺にカビが生えているものは避けます。
なお、アボカドはヘタの部分から傷んでくるので、ヘタの部分の弾力がなくなってきたら熟しすぎの可能性があるので要注意です。
豆腐とトマトとアボカドのサラダ
- アボカド1/2個
- 木綿豆腐1/2丁
- トマト1/4個
- レタス適量
- 紫玉ねぎ適量
- わかめ適量
- ごま適量
- ノンオイルドレッシング(お好みの味のもの)適量
- アボカドは半分に切ったものを用意し、斜めに薄切りにします。トマトは乱切りに、木綿豆腐は角切りにします。
- レタスは食べやすい大きさにちぎり、紫玉ねぎはスライサーで薄切りにします。わかめも食べやすい大きさに切ります。レタスと玉ねぎを水に浸し、パリッとさせます。
- お皿に野菜を盛りつけ、木綿豆腐を並べます。アボカド、トマトを乗せたらごまを振りかけ、好みのノンオイルドレッシングをかけて完成です。
アボカドとツナのディップ
- 玉ねぎ1/2個
- しょうゆ大さじ1
- 酢大さじ1
- アボカド1個
- ツナ缶(ノンオイルのもの)1個
- 玉ねぎはみじん切りにして、しょうゆと酢を合わせたものに5分間漬けます。
- アボカドを潰して、ツナ缶の漬け汁を絞り、1と混ぜ合わせて完成です。
アボカドとエビの和風うどん
- 冷凍うどん1食
- アボカド1/2個
- エビ少々
- 永谷園松茸の味お吸い物1袋
- レモン汁少々
- 冷凍うどんを軽く茹でて解凍します。
- アボカドとエビを食べやすい大きさに切ります。
- 1と2とお吸い物の素を器に入れたら、全体を良く混ぜ合わせます。味見をしてからお好みでレモン汁を加えて完成です。
アボカドとトマトの納豆和え
- アボカド1個
- トマト1個
- 玉ねぎ1/4個
- 長ネギ少々
- 納豆1パック
- アボカドとトマトは5mm角のサイコロ状に切ります。
- 玉ねぎを入れるときは、みじん切りにしてから水にさらします。長ネギはみじん切りか小口切りにします。
- 1と2を納豆と合わせて、納豆の付属のタレかしょうゆで味を調えて完成です。
アボカド刺身漬け丼
- アボカド1個
- 刺身切り落とし(ミックスがおすすめ)1パック
- A・しょうゆ小さじ1/2
- A・わさび適量
- A・しょうが適量
- アボカドを1口大に切ります。
- お刺身の切り落としと切ったアボカドを、Aを合わせた漬けダレで和えます。
- 2をご飯に乗せたら完成です。
高カロリーなアボカドは食べ方に注意しよう!
アボカドは栄養豊富でダイエット効果もある果物ですが、その脂肪分の多さで食べ過ぎると逆効果になってしまう果物です。アボカドのカロリーの高さに注意しながら、適量で楽しんでダイエットに活かしましょう!