2018年08月04日公開
2024年07月26日更新
味仙の店舗を一覧で紹介!店舗の違いやメニュー・値段なども解説!
名古屋には、味噌カツ、味噌煮込みうどん、きしめん、ひつまぶし、手羽先、天むす、あんかけスパゲッティーなど様々なご当地グルメが存在します。そんな名古屋のご当地グルメの1つに、「台湾ラーメン」があります。台湾と名前が付いていますが、実は名古屋発祥のご当地ラーメンなのです。台湾ラーメンは、「味仙」という中華料理店で生まれたと言われています。味仙は愛知県内に11店舗ありますが、店舗によってメニューなどが少しずつ違います。今回は、味仙の店舗を一覧で紹介し、店舗の違いやメニューについて紹介します。
目次
味仙の名物「台湾ラーメン」とは?
台湾ラーメンは、台湾の南西部に位置する台南の名物料理「担仔麺(タンツーメン)」を模して作られたと言われています。担仔麺は、台湾語で「ターアーミー」と呼ばれています。「ターアー」とは、天秤棒のことで、かつて天秤棒に材料や器具を乗せて売り歩いていたことからこの名前がついたと言われています。
担仔麺の麺は中細ストレート、具材は豚そぼろ、海老、香菜、ニンニクを使っています。味仙で提供される台湾ラーメンとの大きな違いは、担仔麺は辛くないのに対し、台湾ラーメンは辛いことです。
味仙今池本店は、1960年にオープンした中華料理店です。台湾出身である店主、郭明優は1970年頃、故郷のご当地麺である担仔麺を辛くアレンジした麺料理を作り、通常メニューではなく賄いとして出していました。鶏ガラベースのスープに、ひき肉とニラ、そして大量の唐辛子がトッピングされていました。
常連客にも食べてもらったところ絶賛され、名古屋人の口に合うよう味が調整されて1971年に正式なメニューとなりました。そして、店主が台湾出身であることや、台湾の担仔麺を模して作ったことから、台湾ラーメンと命名されました。
味仙の台湾ラーメンはなぜ有名になった?
台湾ラーメンが一躍有名になったのは、1980年代の激辛ブームの頃です。スナック菓子や、ラーメン、カレーなどあらゆる激辛商品が発売されました。「激辛」という言葉は、1986年に、その年1年間に発生した言葉の中から、多くの人の話題にのぼった「新語・流行語大賞」で銀賞も獲得したほどです。
激辛と聞いて連想する代表的な食材といえば、唐辛子です。唐辛子にはカプサイシンという辛味成分が含まれています。様々な研究から、カプサイシンが肥満を予防する効果があることが、わかってきました。
また、台湾ラーメンそのもののカロリーは、500kcalを切ります。お店で食べるラーメンは通常800kcalほど、高いものでは1000kcalを超えるようなものもあります。台湾ラーメンは、抗肥満効果を期待できるカプサイシンを多く含んでいるだけではなく、そのもののカロリーも低いことも、人気が急上昇した理由の1つかもしれません。
味仙で台湾ラーメンの人気が急上昇したことにより、他の中華料理店もこぞって台湾ラーメンを提供するようになりました。こうして台湾ラーメンは、名古屋のご当地ラーメンという地位を確立したのです。
店舗によって違いが?台湾ラーメンの種類
台湾ラーメンには、通常の辛さの「ノーマル」タイプのものだけではなく、辛さを抑えた「アメリカン」やノーマルよりも辛い「イタリアン」、さらに辛い「アフリカン」など、様々な種類があります。店舗によってメニュー表に書かれていたり、書かれていなかったりしますが、注文すればどの店舗でも提供してくれるようです。
台湾ラーメンが辛さの違いによってなぜこのように呼ばれているのかは、実は誰もよくわかっていないそうです。アメリカンはアメリカンコーヒー、イタリアンはイタリアのコーヒーであるエスプレッソに由来しているとの説もあるそうです。
アメリカンコーヒーは、本来は浅く焙煎したコーヒー豆で淹れたコーヒーのことをさしていますが、通常のコーヒーをお湯でわったコーヒーをさしていると勘違いされることがあります。日本でアメリカンといえば薄いコーヒーをさすことから、辛さが薄い台湾ラーメンということでアメリカンというわけです。
一方、エスプレッソは、深入りで微細に挽いたコーヒー豆で淹れたコーヒーのことです。通常より小さいカップで濃度の濃いコーヒーです。このことから、辛さが濃い台湾ラーメンということでイタリアンというわけです。
実は、イタリアンとアフリカンでは、入っている唐辛子の量は同じです。アフリカンはより長時間スープを煮込むことで、唐辛子の辛味がスープに凝縮されるのです。ノーマルタイプの台湾ラーメンでさえ汗が噴き出すほど辛ので、もし、イタリアンやアフリカンに挑戦するのであれば、相当の覚悟が必要です。無理せず美味しく感じる辛さを選ぶことも大切です。
味仙の店舗の違いは?
味仙の店舗一覧を見てみると愛知県内に11店舗ありますが、チェーン店というわけではなく、創業者とその兄弟による暖簾分けによってできたお店です。今池本店、JR名古屋駅店、中部国際空港店、大名古屋ビルヂング店は長男、八事店は次男、下坪店、矢場店は長女、藤が丘店、名古屋店は次女、焼山店、日進竹の山店は三男が切り盛りしています。また三男は東京神田にも店舗を構えています。
同じ「味仙」という店名であっても、店舗によって味が全く違います。長男が経営する味仙の台湾ラーメンは、さらっとした鶏ガラスープと醤油ダレで、唐辛子の辛さが主体となった味わいとなっています。次男が経営する味仙の台湾ラーメンは、さらっとしたスープではなく、濃厚なスープが特徴です。辛さは手切りの唐辛子の量を変えることによって調節することができます。
長女が経営する味仙の台湾ラーメンは、兄弟5人の中でもっともジャンキーな味わいでとりわけ辛い味付けになっており、唐辛子の辛さはもちろん脂の旨味も際立ちます。豚肉のミンチをスープと一緒に煮込む手法をとっているため、ミンチがやわらかく、食べやすくなっています。次女が経営する味仙の台湾ラーメンも長女と同様、ミンチとスープと一緒に煮込んでいます。
三男が経営する味仙は、唯一名古屋を飛び出し、東京に店舗を構えました。また、味仙では初の塩味の台湾ラーメンを出しています。焦がしミンチの香ばしさが際立つ通常タイプの台湾ラーメンもあります。ここからは、それぞれの店舗の詳細や、メニュー、値段などを一覧で紹介していきます。
長男が経営する味仙の店舗一覧
味仙今池本店
まず長男が経営する店舗の一覧から紹介します。まずは、今池本店です。店舗は、名古屋市営地下鉄東山線と桜通線の今池駅から徒歩1分の距離に構えられています。赤色の看板に黄色の文字で書かれた店名や、オレンジ系の電飾などが、台湾の夜市を彷彿させます。
今池本店は、1階の110席、2階に170席、合計288席と大箱ですが、外に行列ができるほどの人気店です。288席のうち。カウンターが8席、テーブル席が280席となっています。また、1階、2階共に個室があるので、大人数での宴会にも利用することができます。100人以上の宴会にも対応しています。
定休日は12月31日と1月1日のみ、栄養時間は17時半から夜中2時と遅くまで開いているため、お酒を飲んだ後のシメに台湾ラーメンを食べに来るお客さんも多くいます。台湾ラーメンは680円、ミニサイズは380円です。ミニサイズなら飲んだあとのシメとしても、罪悪感なく食べることができます。
今池本店は、通信販売も行なっており、自宅でも本場の台湾ラーメンを味わうことができます。ギフトセットもあるので、お土産としても使えます。特製ミンチ付きの生めんタイプの台湾ラーメンは2食入りで1,250円、手羽先は12本入りで1,350円、ラーロージャンと呼ばれる辛いミンチ肉は300gで1,150円です。ラーロージャンは店舗でも「ラーロージャン麺」というメニューで食べることができます。
味仙JR名古屋駅店
JR名古屋駅店は、JR名古屋駅内のレストラン街「うまいもん通り」にある店舗です。駅周辺で働いている人はもちろん、出張や旅行などで名古屋駅を利用する人々の胃袋を満たしています。営業時間は11時から23時で年中無休、席数はカウンター席とテーブル席合わせて50席あります。
JR名古屋駅店の台湾ラーメンの値段は750円です。JR名古屋駅店では、台湾ラーメンと生卵のセットも用意されています。アメリカンでも辛くて食べるのがつらいという方は是非、生卵も注文してください。辛さがまろやかになり、少し食べやすくなるかもしれません。生卵入り台湾ラーメンは820円です。
味仙大名古屋ビルヂング店
大名古屋ビルヂングは、1959年の伊勢湾台風の後、名古屋の復活を目指して建設された高層ビルです。地下にはダイナードと呼ばれる地下街もあります。このダイナードは名古屋で4番目に古いと言われている地下街です。大名古屋ビルヂングは2012年に建て替え工事のために閉館し、現在は2代目となっています。
その大名古屋ビルヂングの3階にあるのが、大名古屋ビルヂング店です。JR、近鉄、地下鉄各線の名古屋駅から徒歩3分ほどで行くことができます。営業時間は11時から23時、不定休で大名古屋ビルヂングの定休日に準じています。カウンター席はなく、テーブル席が33席あります。
大名古屋ビルヂング店の台湾ラーメンは630円、卵入りは700円です。また、大名古屋ビルヂング店とJR名古屋駅店だけで食べられる「豚肉ネギソース」というメニューがあります。豚肉に濃厚なピーナッツソースがかかっています。
味仙中部国際空港店
中部国際空港店はターミナルビルの4階にあるお店です。常滑市にある中部国際空港は、セントレアとの愛称でも親しまれており、空の玄関口として1日に285機の離発着、年間1000万人以上が利用する国際空港です。名古屋駅から電車で30分ほどの距離にあります。
中部国際空港店の営業時間は10時から21時で、年中無休です。席数は、カウンター席とテーブル席を合わせて47席あります。中部国際空港店の台湾ラーメンは750円です。メニューの種類は、味仙の他の店舗に比べて少なめです。
フライトまでの空き時間や、旅行から帰ってきて名古屋めしが恋しい時などに食べられたり、アテになりそうな一品をテイクアウトして、ラウンジでビールと共に楽しんだりと、空港ならではの楽しみ方もされています。
次男が経営する味仙の店舗一覧
味仙八事店
ここからは次男が経営する店舗一覧です。八事店は、地下鉄鶴舞線八事駅から徒歩10分のところにあります。営業時間は18時からで、月曜日から木曜日は0時半まで、金曜日から日曜日は1時半まで、定休日は木曜日です。カウンターが8席、テーブル9席、座敷5席の少し小さめのお店です。八事店は「毎日食べれる本格台湾家庭料理」をコンセプトにしており、どのメニューも他の店舗よりあっさりとした味付けになっています。
しかし、台湾ラーメン濃厚なスープに仕上がっており、麺も濃厚スープに合うような中太のストレート麺を使用しています。八事店の台湾ラーメンは500円とリーズナブル、激辛の場合は100円増になります。
八事店も通信販売を行なっており、今池本店に比べての種類が豊富です。台湾ラーメンは1食600円、スープだけや替え玉だけの販売も行なっています。また、台湾ラーメンのスープを再現したふりかけも400円で販売しています。サラダのトッピングや隠し味にも使えます。
一品料理の通信販売もあり、一味唐辛子が効いた手羽先は4本480円、12本1,440円です。また、web限定商品として、一味の効いた鳥もも肉の甘辛煮750円や、塩ダレで一晩漬け込んだもも肉を辛子醤油で合えた鳥もも肉の辛子醤油あえ1,400円もあります。
長女が経営する味仙の店舗一覧
味仙矢場店
次に長女が経営する店舗の一覧です。矢場店は地下鉄名城線矢場町駅から徒歩5分ほどのところにあります。1階と2階があり、総座席数は320席と今池本店を超える大きさです。営業時間は11時半から14時と17時から翌1時で、年中無休です。
矢場店の台湾ラーメンは、他の店舗に比べてより辛く、よりジャンキーなのが特徴です。今池本店のスープは澄んでいますが、それとは違い、矢場店のスープはミンチと煮込むため少し濁っています。麺は中細のストレート麺を使っており、値段はどの辛さを選んでも680円です。
矢場店では、新メニューの開発にとりわけ力を入れています。そのうち是非食べていただきたいのが、ホルモンラーメンです。台湾ラーメンと同じ中細のストレート麺、醤油ベースの鶏ガラスープを使っていますが、辛さが抑えられています。トッピングはネギとたっぷりのホルモンです。
使用されるホルモンは日によって変わるので、毎回違う味わいのホルモンラーメンを食べることができます。ホルモンやネギの量、にんにくの潰し具合なども日によって若干かわるので、ホルモン好きにはたまらない一品となっています。値段は780円です。
味仙下坪店
下坪店は、名鉄瀬戸線の小幡駅から徒歩25分と、少し駅から遠いところにあります。営業時間は17時から翌1時、定休日は月曜日と火曜日となっています。赤色のカウンター、テーブル、椅子は、本場中国の料理店のようです。下坪店は矢場店の系列店で、ジャンキーな台湾ラーメンを味わうことができます。台湾ラーメンは680円、ミニサイズは380円です。
次女が経営する味仙の店舗一覧
味仙藤が丘店
次に次女が経営する店舗の一覧です。藤が丘店は名古屋市営地下鉄東山線藤が丘駅から徒歩10分のところにあります。営業時間は17時から翌1時、定休日は月曜日と12月31日、1月1日です。席数は90席あります。藤が丘店の台湾ラーメンは600円です。
藤が丘店の台湾ラーメンも矢場店などと同様、豚ミンチとスープを一緒に煮込んでおり、濁ったスープが特徴的です。しかし、矢場店のようなジャンキーな感じはなく、脂より唐辛子の辛さやニンニクの香味がしっかり効いています。豚ミンチの旨味が溢れているスープと唐辛子の辛味とニンニクの香味が絶妙なバランスを保っています。煮込んで柔らかくなった豚ミンチをご飯に乗せても美味です。
藤が丘店でも通信販売を行なっています。台湾ラーメンは通常の唐辛子入りタイプと、辛いものが苦手な人用の唐辛子無しタイプが、どちらも1食600円です。唐辛子の有無によるスープの違いを楽しむのもいいかもしれません。スープや麺のみの販売も行なっています。
一品料理の通信販売もあり、手羽先は4本450円、醤油ベースの辛口タレに合わせるコブクロは700円、甘酢あんではなくサラッとした特製タレに和える酢豚は800円です。台湾ラーメンのスープを再現したふりかけは450円です。
味仙名古屋店
名古屋店は名古屋市営地下鉄桜通線国際センター駅から徒歩2分のところにあります。JR名古屋駅店は長男が経営する味仙ですが、名古屋店は藤が丘店も経営する次女が経営する味仙です。台湾ラーメンの味わいが違います。名前が似ているので、間違わないよう注意が必要です。名古屋店の営業時間は17時から24時、定休日は日曜日です。名古屋駅店の台湾ラーメンは600円、激辛のイタリアンは700円です。
三男が経営する味仙の店舗一覧
味仙日進竹の山店
最後に三男が経営する店舗の一覧です。日進竹の山店は名古屋市の東側に位置する日進市にある店舗です。名古屋駅から行くには、名古屋市営地下鉄東山線で藤が丘店駅まで行き、そこからリニモに乗って杁ヶ池(いりがいけ)公園駅までいきます。駅からも2.5kmほど距離があるので、訪問する際は交通手段の確認が必要です。送迎も対応してくれています。
日進竹の山店の台湾ラーメンには、醤油ベースのタレを使ったオリジナルのものと、塩台湾ラーメンや味噌台湾ラーメンがあります。塩は醤油に比べてシンプルなため、スープの旨味や唐辛子の辛味をより強く味わうことができます。味噌は八丁味噌の甘みと唐辛子の辛さが絶妙にマッチしています。台湾ラーメンと塩台湾ラーメンは630円、味噌台湾ラーメンは680円で提供されています。
日進竹の山店も通信販売を行なっており、台湾ラーメンは2食入り1,000円、台湾ラーメンのスープをベースにした台湾ラーメン鍋の素は600円です。3から4人前を2回作れる分量になっています。素を入れる量で辛さが調節できるので、お好みの野菜やお肉を入れてお鍋を楽しむことができます。
味仙焼山店
焼山店も三男が経営する店舗で、こちらにもオリジナルの台湾ラーメンのほかに塩台湾ラーメン、味噌台湾ラーメンがあります。台湾ラーメンと塩台湾ラーメンは600円、味噌台湾ラーメンは650円で提供されています。
焼山店は名古屋市営地下鉄鶴舞線植田駅から1.6km離れたところにあります。営業時間は火曜日以外の平日は17時半から翌1時、土日祝日は11時半から14時と17時半から翌1時、定休日は火曜日です。席数は50席あります。
味仙東京神田店・東京神田西口店
三男は、2016年8月に東京神田店を、2017年3月に東京神田西口店をオープンしました。どちらも18席ほどの小さなお店で、営業時間は月曜日から土曜日は11時から23時半、日祝は11時から22時半、年中無休です。
東京神田店、東京神田西口店の注文は名古屋の店舗とは違い、食券制となっています。ですが、ラーメンだけではなく色々食べたいという人のために後払いでお対応してくれているようです。店の混雑状況などを見ながらお願いしてみましょう。
東京神田店、東京神田西口店の台湾ラーメンのメニューは豊富で、ノーマルタイプのほかに、ニンニク無、アメリカン、イタリアン、塩、味噌のほかに、1日30食限定のカレーがあります。カレースープというよりはカレールーを麺にかけたような、かなりどろっとしたスープになっています。このカレーにも隠し味に八丁味噌が使われています。値段は、カレーは850円、それ以外は800円、イタリアンにする場合は100円増となっています。
味仙の店舗を一覧で紹介!違いを知って楽しもう
いかがでしたか?味仙の店舗を一覧で紹介し、メニューや値段の違いについて見てきました。また、台湾ラーメンだけではなく、おすすめの一品や店舗限定の料理についても紹介しました。
辛いものが好きな方は是非、名古屋に行った際、味仙の各店舗を周り、メニューの違いや味の違いについて楽しんでください。しかし、決して無理をして辛いものを食べ過ぎないように、自分の体と相談しながらが大切です。名古屋になかなか行くことができないという方は、通信販売を利用して味仙のメニューを楽しんでください。