2019年06月16日公開
2024年09月18日更新
イギリスの人気お菓子を家庭で味わう!伝統菓子の歴史とレシピ15選
イギリスの多くのお菓子に歴史があり、有名なお菓子が揃っています。イギリスといえばアフタヌーンティーが有名ですが、そこには紅茶と相性の良い上品なお菓子がたくさん並んでいます。イギリスのお菓子は歴史も深く、上品でも素朴な味で家庭でも簡単に作れるのが魅力です。今回はティータイムを楽しめる紅茶に合うイギリスの伝統菓子の作り方レシピをお菓子の歴史と共に紹介していきます。
イギリスの歴史あるお菓子は紅茶が合う
紅茶大国のイギリスは紅茶と相性の良いイギリスの歴史あるお菓子がたくさんあります。日本では洋菓子というとチョコレートやフルーツが主体の着飾った美味しいフランスのお菓子が主流ですが、フランスのお菓子とも日本のお菓子とも違う歴史があるイギリスの伝統的お菓子を手作りしてお茶と一緒に味わいましょう。
アフタヌーンティーからママの味まで
アフタヌーンティーが浸透しているイギリスのお菓子に関しては世界的にも高い評価を得ています。イギリスの歴史あるお菓子は紅茶と相性が良く味わいがあります。
歴史あるお菓子のレシピは主に郊外にあるカントリーハウスで上流階級の主婦たちの手によって領地内で取れる食材・質を保てる・余った食材を使い切るお菓子という現在のママの味に近いお菓子が作られました。
代々受け継ぐママのお菓子
イギリスのお菓子はフランスの高度なテクニックが必要な華麗なお菓子のレシピとは違い、手に入りやすい材料で作る家庭的で素朴なお菓子のレシピです。定番のお菓子スコーン・ショートブレッド・ファッジなど家庭の温かみを感じさせるお菓子が受け継がれています。
イギリスのお菓子のレシピ15選
スコーン・ショートブレッド・パウンドケーキなど簡単で作りやすいお菓子が多く、素朴なお菓子レシピがスタンダードになってます。
スコーン
- 強力粉:280g
- ベーキングパウダー:大さじ1
- A.卵:1個
- A.ヨーグルト:90g
- A.砂糖:30g
- バター:100g
- ボウルにAをいれ混ぜます。
- 別のボウルに強力粉・ベーキングパウダーを入れ、泡だて器で混ぜます。
- 冷やしたバターを(2)に入れ、手でバターをちぎりながら粉と混ぜあわせポロポロの状態にします。
- (3)を(1)のボウルに入れて混ぜ、ひとまとめにします。
- (4)を打ち粉をして、手で広げるように伸ばし、畳む作業を3~4回繰り返します2~3cmの厚さに広げ、丸型で抜きます。
- 180℃に予熱したオーブンで30分焼きます。
イギリスでティータイムといえば紅茶とスコーンが有名です。スコーンはイギリスの最北端にあるスコットランド発祥のお菓子でクロテッドクリームとジャムをつけて食べます。
ショートブレッド
- 有塩バター(室温):100g
- 砂糖:60g
- 粉(強力粉・薄力粉半々):150g
- バターに砂糖を加え泡立て器で白っぽいクリーム状になるまで混ぜます。
- ふるった薄力粉を2回に分けて加えゴムベラですりまぜ、手のひらを使って捏ねないように混ぜ全体をまとめます。
- 打ち粉をして生地を厚さ約2cm長さ約10cmのスクエア型に伸ばし、冷蔵庫で10分冷やします。
- 形に切り、竹串で生地の表面に穴を開けます。余熱した160℃のオーブンで約20分焼きます。
ショートブレッドはスコーンと並ぶイギリスでは有名なお菓子です。普通のクッキーとは違い卵や牛乳などを加えず作ります。口の中でさくっと溶ける軽い食感のお菓子です。
ファッジ
- 砂糖:100g
- コンデンスミルク:60ml
- 無塩バター:50g
- 生クリーム:50ml
- 鍋に材料をいれ、弱火~中火にかけて木べらなどで混ぜながら10~15分煮詰めます。
- 色がキャラメル色に変わり、混ぜると鍋底が見えてきたら火から下ろしクッキングシートを敷いた10cmx15cmの型に流し込みます。
- 粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固め、1cm角に切り分けます。
イギリスの伝統的なお菓子ファッジはイギリスではファッジ専門店があるほど有名なお菓子です。家庭にある砂糖・バター・練乳・シロップなどを煮詰めるお菓子レシピです。
タフィー
- 無塩バター:100g
- 上白糖:100g
- 鍋にバターと砂糖を入れ中火で、木べらでかき混ぜ、泡立ってきたら弱火にして混ぜ続けます。泡が消え、滑らかなキャラメルクリームになってきたら火を止めます。
- クッキングシートを20x20cm型に敷き(1)を入れ、固まるまで冷蔵庫で冷やします。
- 粗みじんに刻んだチョコレート・粗めに砕いたアーモンドやドライフルーツなどを固まる前に生地に埋め込むようにトッピンします。
クランペット
- 牛乳:70ml
- 水:80ml
- 砂糖:小さじ1
- ドライイースト:小さじ1/2
- 薄力粉:50g
- 強力粉:50g
- 塩:ふたつまみ
- ベーキングパウダー:小さじ1/2
- サラダ油:適量
- バター:適量
- ゴールデンシロップ:適量
- 8cmリング型:5個
- ふるった強力粉と塩にドライイーストを加えて混ぜて、真ん中にくぼみを作り人肌程度に温めた水と牛乳を注ぎ混ぜます。カバーをして室温で約1時間生地を発酵させます
- フライパンにサラダ油を薄くひき、内側に薄くサラダ油を塗ったリング型を置きます。
- 熱くなったら弱火にし(3)の生地を各リングに大さじ3入れます。5分位焼き表面がぽつぽつと穴があき始めたら裏返し、さらに2~3分焼きます。
- バターとゴールデンシロップを表面の穴にゆきとどくように注ぎます。
クランペットはイギリス発祥のパンケーキと呼ばれパンのようにドライイーストで発酵させるのがポイントです。焼くときはフライパンで焼きますがリングを使います。
ヴィクトリアサンドイッチケーキ
- バター(室温):110g
- 砂糖:110g
- 卵(常温):110g(L玉2個弱)
- 薄力粉:110g
- ベーキングパウダー:小さじ1
- サンドイッチ・チィン(高さの低い型)or18cm型:2枚
- バターに砂糖を加えて泡立て器で白っぽくふんわりするまで混ぜます。
- 卵を溶きほぐし2~3回に分けて加え混ぜ、ふるった薄力粉とベーキングパウダーを加え、ゴムベラで切るように混ぜます。
- クッキングシートを敷いて冷やした2つの型に生地を等分して入れ、予熱した180℃のオーブンで25~30分焼きます。
- ラズベリージャムをはさんで冷めたらケーキの上に粉砂糖を振ります。
ヴィクトリアサンドイッチケーキはイギリス女王ヴィクトリアが好んだことから名付けられた歴史ある有名なお菓子です。食感はパウンドケーキに近いスポンジケーキです。150年以上イギリスで愛されているお菓子です。
トライフル
- スポンジケーキ 約1枚
- ジャム:大さじ3~4
- シェリー酒:1/2カップ
- ゼリー:カップ1
- 卵:2個
- 砂糖:大さじ2
- 牛乳:280ml
- バニラエッセンス:数滴
- ホイップクリーム:280ml
- 缶詰フルーツ・イチゴ・ラズベリーなど:適量
- スポンジを切り器の底に敷きつめジャムを塗りシェリーをふりかけ1晩おきます。
- ゼリーを作り、固まりきれていないゼリーを(1)の上に流し込みます。缶詰のフルーツなどをのせます。
- 卵・砂糖・バニラを混ぜて牛乳を加え混ぜ耐熱の型に入れ、一回り大きい耐熱の容器にいれ、周りに熱湯入れて170℃のオーブンで30分蒸し焼きにします。
- 冷めたカスタードを(2)のゼリーの層の上にのせます。フルーツを好みで入れます。
- ホイップクリームをあわ立て(4)にのせます。フルーツなどで飾り、食べる直前まで冷蔵庫でキープします。
トライフルは家にあるあり合わせの材料を自由に組み合わせて作るお菓子レシピです。シェリーは最適ですが白ワインでもブランデーでも代用出来ます。
ミンスパイ
ミンスミート
- レーズン:120g
- サルタナ:120g
- カレンツ:100g
- クランベリー:50g
- バター:50g
- 三温糖:120g
- りんご:1個
- レモン:1個
- ブランデー:45ml
- シナモン:小さじ1
- ナツメグ:適量
- クローブ:適量
- 冷凍パイ生地
- ミンスミートのすべての材料(リンゴ・クランベリー細切り、レモンは皮すりおろしとジュース、溶かしバター)をボウルにいれ混ぜておきます。
- 生地を4mm位に伸ばし、直径7cmの丸型と星型に抜きます。丸型をタルト型に敷き込みフォークで穴をあけ、ミンスミートを詰めて、星型の生地をかぶせてます。
- 卵黄1個と牛乳大さじ1を混ぜたものをぬって180℃に予熱したオーブンで15~20分焼きます
- 粗熱をとり粉砂糖を振ります。
ミンスパイはイギリスのクリスマスに食べる有名な歴史のあるお菓子です。もともとは肉やスパイス・ドライフルーツを詰めたお菓子でミンスとは肉のミンチに由来しています。
今はフルーツのパイ菓子です。12月25日のクリスマスから1月5日まで毎晩1つずつ12個のミンスパイを食べると、幸せが訪れるという素敵な言い伝えがあるお菓子です。
シード・ケーキ
- 小麦粉:175g
- 無塩バター:175g
- 砂糖:175g
- ベーキングパウダー:小さじ1
- アーモンドプードル:50g
- たまご:3個
- 牛乳:大さじ4
- キャラウェイシード:小さじ3
- アーモンドスライス:大さじ1~2
- バターとたまごを室温に戻します。小麦粉・ベーキングパウダー・アーモンドプードルの粉類は合わせてふるいます。
- アーモンドスライスを除いた全材料をボウルに入れ、ハンドミキサーで混ぜます。
- 生地をクッキングシートを敷いたパウンド型に入れ表面をならし、スライスアーモンドを飾り170℃で予熱したオーブンに入れて50分~1時間焼き、型に入れたまま10分あら熱をとります。
フラップジャック
- バター:30g
- ゴールデンシロップ:大さじ2
- シリアル,ドライフルーツ,ナッツなど:100g
- バターとゴールデンシロップを鍋にいれ、加熱して溶かします。
- (1)の火を止めて、シリアル類を一度に鍋にいれ混ぜます。
- クッキングシートをしいた20x14cmの型に(2)を入れ、1cmにのばし平らにします。170℃に予熱したオーブンで15~20分表面に焼き色をつけます
- 熱いうちは崩れやすく、冷めると硬くなるので粗熱がとれたらカットします。
スコットランドで有名な家庭のお菓子フラップジャックはシンプルにオートミールだけでつくるものや、ドライフルーツ・ナッツ類を沢山入れてアレンジが出来るお菓子です。
アップルクランブル
クランブル生地
- バター:100g
- 薄力粉:100g
- アーモンドプードル:100g
- きび砂糖:80g
- シナモンパウダー:小さじ1
- リンゴ:900g
- 砂糖:25g
- 水:大さじ2
- シナモン:小さじ1
- ふるった薄力粉・アーモンドプードル・きび砂糖・シナモンパウダーを混ぜ、冷やしたバターを入れて指の腹でバターを潰し粉類をからめてポロポロのそぼろ状にします。
- リンゴは皮を剥き4~6等分カット4mmのいちょう切りにして、鍋に入れ砂糖・水・シナモンを加えてフタをして弱めの中火でリンゴが柔らかくなるまで10~20分煮ます。
- 煮あがったら粗熱を取り容器に入れ、クランブルを乗せ180℃に予熱したオーブンで30分焼きます。
イギリス発祥の有名なお菓子アップルクランブルは秋から冬にかけてイギリスの家庭で作られ、多くの人に愛されるお菓子です。アイスクリームやホイップクリームを添えて食べます。
キャロットケーキ
- サラダ油:170ml
- ブラウンシュガー:150g
- 卵:3個
- 薄力粉:150g
- ベーキングパウダー:8g
- 塩:一つまみ
- シナモン、ナツメグ、ミックススパイス:各小さじ1/3
- ニンジン(チーズおろしで削る):170g
- サルタナレーズン:50g
- クルミ(粗く刻む):50g
- バター(常温):35g
- クリームチーズ(常温):150g
- 粉糖:15g
- バニラエクストラ:小さじ1/2
- サラダ油・ブラウンシュガーをハンドミキサーで混ぜ、卵を1個ずつ加えて混ぜます。
- 薄力粉・ベーキングパウダー・塩・スパイス類をふるい入れ、ゴムベラで切るように混ぜます。
- (2)に、ニンジン・サルタナレーズン・クルミをいれてまぜます。
- ベーキングシートを敷いた18cmの型に入れ170℃に予熱したオーブンで約60~70分焼きます。
- 室温で戻したバターとクリームチーズ・粉糖・バニラエキストラをボウルに入れてよくかき混ぜ、ケーキが冷めたらケーキの上に塗ります。
キャロットケーキは中世時代から食べられているイギリスの歴史あるお菓子です。大量の削った人参とバター代わりに使う植物性オイルのお菓子レシピ、家庭で作れる定番のお菓子です。
レモンドリズルケーキ
- 無塩バター(室温):120g
- 薄力粉:120g
- グラニュー糖:120g
- たまご(室温):2個
- ベーキングパウダー:小さじ1.5
- 塩:ひとつまみ
- レモン汁:1/2~1個分
- レモンの皮のすりおろし:1/2個分
- 無糖ヨーグルト:60g
- レモン汁:1/2~1個分
- グラニュー糖:50g
- バターとグラニュー糖をハンドミキサーで1分撹拌します。溶いた卵を3~4回に分けて加えよく混ぜます。
- (1)へ合わせて振るった粉類(薄力粉・ベーキングパウダー・塩)を加えてヘラで切るように混ぜ、レモン汁とレモンの皮の摩り下ろし・ヨーグルトを加え混ぜます。
- クッキングシートを敷いた18cmのパウンド型に(2)を入れ表面をならして160℃に予熱したオーブンで35~40分焼きます。
- 温かいうちに竹串などで表面に穴を開け、レモン汁とグラニュー糖を混ぜたレモンシロップを染み込ませるように上からかけます。型に入れたまま冷まし、型から抜きます。
レモンドリズルケーキはケーキにレモンを振りかけるケーキと名前そのままのお菓子です。材料も加えて混ぜていくだけの家庭で作れる簡単お菓子レシピです。
サマープディング
- 食パン(サンドウィッチ用):8枚
- いちご:300g
- ラズベリー:300g
- ブルーベリー:200g
- グラニュー糖:120g
- レモン汁:1/2個分
- カットしたストロベリー・ラズベリー・ブルーベリー・レモン汁・グラニュー糖を入れた鍋を中火で2~3分煮ます。ストレイナーにあけ果汁をボウルにこして、残った果汁(シロップ)はとっておきます。
- 食パンを型に合わせて何枚かにカットしてプリン型4個分の側面に縦に少し重なるように貼り付け、底にも敷きます。
- (1)を(2)に詰め込みパンでふたをします。ラップをして、冷蔵庫で一晩置きます。
- 皿の上に型を逆さにして出し、シロップをかけ、トッピングに残っているベリー類やクリームをのせます。
夏に採れるベリー類をふんだんに使った鮮やかな深紅のサマープディングはイギリス発祥の有名な夏のお菓子です。余って固くなったパンをボウルなどに敷き詰め、砂糖で煮たベリーをたっぷりと詰めるお菓子レシピです。
ベイクウェル・プディング
- パフペーストリー(冷凍生地):250g
- バター:250g
- 溶き卵:1個
- 黄身:7個
- 砂糖:250g
- アーモンドパウダー:大さじ2
- キイチゴジャム:大さじ3
- ペーストリー生地を3~4mmに伸ばし20~25cmの直径タルト型に付けて、型から約1cmはみ出して切り取ります。フォークで生地を刺して冷凍庫で冷やします。
- バターと砂糖を混ぜ、溶き卵・黄身・アーモンドパウダーを加え混ぜます。
- 型の生地にジャムを塗り広げ(2)を流して表面をならします。
- 180°Cに余熱したオーブンで40分焼き、20分後に160°Cに下げて焼きます。
- 焼きたてはフィリングが固まっていないので柔らかく取り扱いに注意して下さい。クリームを添えて食べます。
ベイクウェルという小さな町の名を冠したお菓子ベイクウェル・プディングの名前の由来は19世紀にホテルの料理人の失敗から生まれたお菓子の説が有名です。作り方が似ているお菓子ベイクウェル・タート(タルト)があります。
イギリスのお菓子でティータイムを優雅に
自宅でイギリスのお菓子でティータイムを優雅に楽しみましょう!イギリスのお菓子には有名なスコーン・ショートブレッドなどティータイムに定番なお菓子が多くあります。
歴史があるのに素朴なお菓子が多く、あり合わせの材料を自由に組み合わせて作るお菓子、材料を混ぜ合わせるだけのお菓子など家庭で紅茶に合う美味しいお菓子が作れ、ティータイムを楽しめます。