2019年04月15日公開
2024年09月11日更新
紅秀峰は佐藤錦にも並ぶ高級さくらんぼ!紅秀峰の特徴と佐藤錦との違い
紅秀峰は、果樹園の宝石とも呼ばれる、さくらんぼの品種のひとつです。さくらんぼの産地といえば山形県で、人気品種の佐藤錦が一番有名ですが、最近注目されているのが、佐藤錦にも並ぶ高級さくらんぼの新品種の紅秀峰です。今回は、紅秀峰について徹底調査します。紅秀峰の特徴、旬の時期、味や食感、産地、値段の相場などを調べてみました。また、紅秀峰と佐藤錦の違いや、紅秀峰の保存方法、紅秀峰のお得な購入方法も紹介します。
紅秀峰の特徴
さくらんぼの人気品種といえば佐藤錦が有名ですが、最近、注目されている品種に紅秀峰があります。大粒のさくらんぼで食べ応えがあり、ほかのさくらんぼにはない特徴が人気の秘密です。ここでは、紅秀峰の特徴を紹介します。
佐藤錦と天香錦をかけ合わせた品種
紅秀峰は、山形県のさくらんぼのオリジナル品種で、山形県立園芸試験場において昭和54年に、人気品種の佐藤錦に天香錦をかけ合わせて作られた、比較的新しい品種です。
佐藤錦と天香錦をかけ合わせてできた実生から、良いさくらんぼを選抜育成し、平成3年に新品種として登録されました。
旬の時期
紅秀峰は、人気品種の佐藤錦に比べ、収穫時期が少し遅れて始まる晩生種です。さくらんぼのシーズンは、6月から7月初旬の初夏が一般的ですが、紅秀峰は6月中旬頃から収穫が始まり、7月下旬頃まで続きます。
紅秀峰の旬の時期は、6月下旬から7月中旬といわれています。ハウスものが6月上旬あたりから出回り始め、路地物は最大産地の山形県が中心で6月下旬から7月下旬まで出荷されます。
紅秀峰には産地ならではの解禁日があり、その年の紅秀峰の成長度合いや天候やよって変化します。例年ですと、6月中旬から6月下旬には山形県内各産地で解禁されますので、美味しい紅秀峰が楽しめます。
味と食感
紅秀峰の味と食感を紹介します。紅秀峰の味の特徴は、糖度が非常に高いので甘味が強く、酸味が抑えられられているので濃厚な味わいが特徴です。
紅秀峰の食感の特徴は、果肉がしっかりとしていて程良い固さがあり、プリプリとした食感を楽しめます。紅秀峰は大粒になるほど肉厚になり、よりジューシーになります。
紅秀峰は大粒のさくらんぼで、やや横長の扁円形の果実で、果皮は鮮やかな紅色をしているのが特徴です。果肉はクリーム色をしており、硬めでしっかりとしています。果汁たっぷりのジューシーな果肉が特徴です。
産地
紅秀峰は山形県のオリジナル品種ですので、山形県が最大の産地です。山形県が全国の約8割を占めており、品質も最高の紅秀峰です。山形県以外での産地は、山梨県、北海道が全国の約5%ほどで、青森県が4%、秋田県、長野県、岩手県でも栽培されています。
紅秀峰のみならず、さくらんぼ全品種の産地も山形県です。さくらんぼの全国収穫量の約76%が山形県で、第2位の北海道が約8%、第3位の山梨県が約6%ですので、「さくらんぼ王国・山形県」といわれる理由です。
全国一の産地・山形県の中でも最大の産地は、佐藤錦発祥の地の東根市です。東根市には観光さくらんぼ園も数多くあり、日本一のさくらんぼ産地です。そのほか、天童市、寒河江市、村山市、山形市、河北町、上山市、南陽市などでも栽培されており、山形県内で広く作られています。
値段の相場
紅秀峰の値段の相場を紹介します。さくらんぼは、果物の中でも価格が高いことで知られている高級フルーツです。人気品種の佐藤錦、最近注目されている紅秀峰、どちらもフルーツとは思えない価格で販売されています。
紅秀峰の等級は、最高ランクの特秀から、秀、まる秀とあります。サイズは、M、L、LL、3L、4Lとあり、大きいものが上位ランクです。等級の違いは着色面積で、赤く色づいている度合いで変わり、特秀ともなると80%以上着色しているので、とても美味しい紅秀峰ということになります。
紅秀峰の値段の相場ですが、最高ランクの特秀1kg・L手詰ですと、最低10000円以上します。きれいに人の手によって並べられた最高級ランクの紅秀峰です。価格には開きがあり高いものですと15000円します。
紅秀峰の秀ランク1kg・Lバラ詰ですと、5000円くらいが相場で、サイズがLLですと8000円くらいで販売されています。こちらで紹介したものは、贈答用として販売されているものの平均的な価格です。このように、紅秀峰は佐藤錦と変わらない高価格の高級フルーツです。
紅秀峰と佐藤錦の違い
紅秀峰は、佐藤錦と天香錦をかけ合わせて作られた新しい品種で、佐藤錦との違いを持たせることで、人気が出てきているさくらんぼです。ここでは、紅秀峰と佐藤錦の違いを紹介します。
旬の時期の違い
紅秀峰と佐藤錦の違いの1つ目は、旬の時期の違いです。紅秀峰の旬の時期は、解禁日もあり6月下旬から7月中旬で、さくらんぼシーズンの終盤です。
それに比べ佐藤錦は、さくらんぼの中でも早く実をつける品種で、旬の時期は6月中頃から6月下旬頃といわれています。佐藤錦は、早いもので5月下旬から出回り、7月上旬まで出荷が続きます。
糖度の違い
紅秀峰と佐藤錦の違いの2つ目は、糖度の違いです。佐藤錦は、酸味と甘味のバランスがよく。果汁を豊富に含まれています。佐藤錦の糖度は16度から18度くらいが平均です。
紅秀峰は、酸味が少なく甘味が強い品種で、糖度が20度ほどあり、佐藤錦と比べても甘味が強いのが特徴です。
保存性の違い
紅秀峰と佐藤錦の違いの3つ目は、保存性の違いです。佐藤錦の特徴のひとつに果肉の柔らかさがあります。酸味と甘味のバランスがよく食感も柔らかいので、高級フルーツの味わいを楽しめます。ですが、果肉が柔らかいため、佐藤錦は日持ちがしません。つまり、保存性が悪いということです。気温が上がればさらに保存性が悪くなります。
紅秀峰と佐藤錦との大きな違いのひとつに、果実の硬さがあります。紅秀峰の果実は、果肉がしっかりとしていて程良い固さがあります。果肉に固さがあることで、紅秀峰は、高温にも強く、日持ちがよい品種で保存性が良いさくらんぼです。
大きさの違い
紅秀峰と佐藤錦の違いの4つ目は、大きさの違いです。さくらんぼのサイズは、一番小さいサイズのMが(19mm以上)、L(22mm以上)、LL(25mm以上)、3L(28mm以上)となっています。
さくらんぼのサイズの目安として、500円玉の大きさが26.5mmなので、500円玉と同じくらいの大きさは、LLサイズとなります。通常、さくらんぼは小さいのもより大きい方が美味しいとされています。
佐藤錦の大きさですが、MサイズからLサイズが一般的です。たまに大きいものでLLサイズのものも見ることがありますが、価格もかなり高く設定されています。それに比べ、大粒さくらんぼの紅秀峰の大きさは、LサイズからLLサイズが一般的です。大きなものは3Lものもあります。
したがって、紅秀峰は佐藤錦よりも大きなサイズのさくらんぼです。紅秀峰は品種の特徴で大きく育ちますが、粒の大きさを揃え、最高品質のものを作るとゆうことは、芽欠きと摘果を徹底しないと大粒さくらんぼはできません。大粒のさくらんぼは、それだけの労力と手間がかかっていることになります。
紅秀峰の保存方法
さくらんぼは、悪くなりやすく、日持ちがしないフルーツです。温度や湿度の変化に敏感で、さくらんぼは収穫したときから、どんどん味が落ちていきます。さくらんぼを保存する場合、基本的に3日以上の保存には細かな注意が必要です。
佐藤錦よりも日持ちがする紅秀峰ですが、どのくらい日持ちするのか気になります。ここでは、紅秀峰の保存方法を紹介します。
常温保存の方法
紅秀峰の常温保存の方法を紹介します。紅秀峰を常温保存や冷蔵保存する、どちらの場合でも、プラスチックの容器から出して、新聞紙やクッキングペーパーなどに包み、乾燥させないようにする必要があります。
さくらんぼは乾燥や結露に弱いので、吸湿性のある新聞紙やクッキングペーパーなどに包み、乾燥や結露がから防ぐ必要があります。紅秀峰を常温保存する場合は、できるだけ涼しく温度変化の少ないところで保存してください。
さくらんぼを美味しくいただく方法は、食べるときに、冷水に少し通して軽く冷やすと美味しく食べられます。水洗いして20分くらい冷蔵庫で冷やして食べるのも美味しくいただけます。
紅秀峰が出回る時期は気温が高くなってきているので、涼しく状態のよい場合で保存すれば、長くて2日くらい保存できます。
冷蔵保存の方法
紅秀峰を冷蔵保存する方法を紹介します。紅秀峰を冷蔵保存する場合でも、ラップやプラスチック容器は使いません。結露しやすくなりますから、新聞紙やクッキングペーパなどで包んでから冷蔵保存します。
さくらんぼは寒さや温度変化に弱いフルーツですので、冷蔵庫内の温度が5度くらいの野菜室が理想です。それでも、冷蔵庫内の温度が5度くらいでも、果肉が少しずつ固くなっていきます。ですので、冷蔵保存する場合でも3日以内に食べてしまうほうが、食感がよく美味しい紅秀峰が味わえます。
紅秀峰を冷蔵庫で長期保存したい場合には、さらに注意が必要です。紅秀峰の表面の水分を完全にふき取り、新聞紙やクッキングペーパなどの吸水性のある資材で包みます。包んだらプラスチック容器にいれ、しっかりとフタをし、空気があまり入らないようにし、それから冷蔵庫の野菜室で保存します。
晩生種のさくらんぼは日持ちがよいので、紅秀峰もこの保存方法ですと1週間くらいは保存できるかもしれません。高級フルーツのさくらんぼですから長く楽しみたいですが、さくらんぼは劣化が早いので、新鮮なうちに食べてしまうのがおすすめです。
紅秀峰のお得な購入方法
さくらんぼは、果樹園の宝石とも呼ばれる高級フルーツです。いただきのもなら、たいへん嬉しいギフトですが、いざ、家庭用に購入すると思うとかなり出費と覚悟が必要です。なんとか、少しでも安く紅秀峰を購入したいものです。ここでは、紅秀峰のお得な購入方法を紹介します。
ふるさと納税を利用する
紅秀峰のお得な購入方法の1つ目は、現在、注目されている、ふるさと納税を利用する方法です。ふるさと納税は、都道府県・市区町村の自治体に寄附ができるしくみで、寄附先の地方自治体から寄附金に応じた返礼品を貰うことができる制度です。
寄附したお金のほとんどは、税金の控除というかたちで戻ってくるため、実質2000円ほどで地方の返礼品を受けとることができます。
山形県などの紅秀峰の産地である地方自治体でも、ふるさと納税の返礼品に紅秀峰を設定しているところがあります。紅秀峰の産地である、山形県の寒河江市、村山市、山形市、鶴岡市などでは、10000円を寄付することで、紅秀峰の返礼品を貰うことができます。
それぞれの自治体により、ランクや数量に違いがありますが、ふるさと納税することで紅秀峰をお得に
味わうことができます。もうすぐ、佐藤錦や紅秀峰の旬の時期になります。各自治体のふるさふるさと納税のホームページを覗いてみてください。
訳あり品を購入する
出典: https://wowma.jp
紅秀峰のお得な購入方法の2つ目は、訳あり品を購入する方法です。さくらんぼは高級フルーツですので、贈答用ならともかく、家庭用に購入するには、かなり値段が高い果物です。それぞれの農園のホームページをみても、ビックリするような価格で販売されています。
ですが、色々探してみると、訳あり品というものが存在します。さくらんぼにはランクがあり、特秀、秀、まる秀、優、良などランク付けされますが、農園で作るものすべて上位ランクのさくらんぼだけではありません。
色づきが悪かったり、ほんの少しの傷であったり、そのようなさくらんぼを訳あり品として販売している場合があります。この訳あり品を狙って購入しましょう。
ホームページを見ても、訳あり品とか家庭用ときちんと表示してあり、さくらんぼの品種の混ざったものなどは、1kg・2000円という破格の値段で販売されています。もちろん、紅秀峰や佐藤錦のみの訳あり品もあり、販売されているものですから、味自体にほとんど問題はありません。家庭で紅秀峰を味わうなら、訳あり品もおすすめです。
旬の紅秀峰を美味しく食べよう!
今回は、さくらんぼの品種・紅秀峰について紹介しました。さくらんぼの産地、山形県では、佐藤錦がダントツの収穫量を誇りますが、次に多く栽培されているのが紅秀峰です。紅秀峰がさくらんぼシーズン終盤には、一番人気がある品種で、日持ちもよいことからギフトにも人気があります。今年の夏は、紅秀峰を美味しいくいただきましょう。