さくらんぼの旬の時期を産地別に紹介!主な品種も解説!

初夏に旬を迎えるさくらんぼは、甘酸っぱさで人気のフルーツです。主な産地は山形、山梨、北海道で、アメリカからはアメリカンチェリーが輸入されています。品種や種類も豊富で、春の終わりから初夏の季節に食べたい人気のくだものです。さくらんぼといえば佐藤錦が有名ですが、その他にもさまざまな種類があります。ここではそんなさくらんぼの旬の時期や産地などについて詳しく紹介しましょう。

さくらんぼの旬の時期を産地別に紹介!主な品種も解説!のイメージ

目次

  1. 1さくらんぼの旬の時期・美味しい季節を産地別に紹介!
  2. 2さくらんぼの主な品種や種類
  3. 3さくらんぼの選び方と保存方法
  4. 4さくらんぼ狩りの時期は?
  5. 5さくらんぼの旬は短い!

さくらんぼの旬の時期・美味しい季節を産地別に紹介!

さくらんぼは桜の木になる実ですが、観賞用のソメイヨシノやヒカンザクラとは異なる種類で、国内ではほとんどがセイヨウミザクラ やスミミザクラなどの品種になります。栽培できる地域は限られていて、主な産地は東北、北海道、甲信越となります。特に山形は全国一のさくらんぼの産地として有名です。

山形

山形はさくらんぼの一大産地で、国内産のさくらんぼの約8割を生産しています。とくに有名なのが佐藤錦(さとうにしき)で、「赤いルビー」とも言われ化粧箱に並べられて販売される高級品種です。その他にも高砂(たかさご)や大将錦、紅さやか、ナポレオン、紅秀峰(べにしゆうほう)などの品種が栽培されています。

山形のさくらんぼの旬の時期は6月上旬~7月上旬で、山形ではほぼすべての品種がこの1ヶ月間に旬を迎えて出荷されます。5月中旬から市場に出回るものがありますが、早く出荷されるものほど高価です。旬の後半になると山形産のさくらんぼも値段が安くなります。

山梨

山梨もさくらんぼの産地として有名です。山梨も山形と同じように佐藤錦や紅秀峰、高砂、紅さやかなどの品種が栽培されています。佐藤錦の旬の時期は6月上旬~中旬、紅秀峰の旬の時期は6月中旬~7月上旬となります。また、希少な品種「豊錦」などは一足早く5月末ごろが旬の時期となります。

山形と同じように山梨でもさくらんぼの季節には、さくらんぼ狩りが楽しめます。農園によっては珍しい品種のさくらんぼも栽培していて、長い期間、いろいろな味が楽しめます。

北海道

あまり知られていませんが、北海道もさくらんぼの産地です。他の産地と比べると、北海道のさくらんぼの旬は1か月ほど遅く、6月から8月に市場に出回ります。佐藤錦や紅秀峰、ナポレオンなどの有名な品種の他、小樽で開発された水門(北光)、ナポレオンから生まれた南陽、ゴールドキングやジューンブライトなど、北海道生まれのさくらんぼが楽しめます。

北海道で開発されたさくらんぼは、寒さに強く甘味があります。特にジューンブライトは粒が大きく、他の品種より少し早く6月下旬から出荷されます。

青森

青森は、山形や山梨、北海道などのさくらんぼの産地と比べると生産量はあまり多くありません。しかし、高品質の佐藤錦などの品種も多く栽培されています。中でも青森県三戸郡南部町はさくらんぼの名産地として有名で、さくらんぼ狩りも楽しめます。

青森は寒冷地のため、さくらんぼの旬の時期も山形や山梨より遅く7月が旬となります。青森産のさくらんぼは5月頃から市場に出回りますが、さくらんぼの美味しい季節は7月といえるでしょう。6月にはいると、さくらんぼ狩りも楽しめます。

アメリカ

アメリカンチェリーの2大産地はカリフォルニア州とオレゴン州・ワシントン州で、オレゴン・ワシントン産のアメリカンチェリーは「ノースウエスト・チェリー」と呼ばれています。アメリカンチェエリーの旬の時期は、カリフォルニア産は5月初旬から6月下旬まで、ワシントン・オレゴン産は6月中旬から7月です。

アメリカンチェリーは大変デリケートな果実で、その年の気象状況によって品質や生産量が大きく変わります。アメリカンチェリーは日本には収穫されて2~3日のものが店頭に並びます。アメリカンチェリーはさくらんぼより若干日持ちがしますが、なるべく早く食べるようにしましょう。

さくらんぼの主な品種や種類

さくらんぼの種類は世界で1000種類以上とも言われています。日本ではほとんどがセイヨウミザクラという種類で、山梨や山形、北海道が産地です。ここではさくらんぼの品種や種類についてくわしくみてみましょう。

佐藤錦(さとうにしき)

佐藤錦(さとうにしき)は、日本のさくらんぼを代表する有名な品種です。ナポレオンと黄玉の交雑種で、「赤いルビー」とも呼ばれる高級品種のさくらんぼです。知名度も高く、日本でさくらんぼというとこの佐藤錦を指すことが多くあります。ワンランク上の贈答品として、また母の日のプレゼントなどに喜ばれています。

佐藤錦のさくらんぼの果肉は乳白色で、ジューシーな味わいが楽しめる品種です。この種類のさくらんぼは糖度が高く平均して18度あり、中には20度を超える種類もあります。見た目も艶やかで、高級感があります。山形や山梨では6月に旬の時期を迎えます。デリケートな種類のさくらんぼで、傷みやすい上に収穫時期が短く、日持ちもあまりしません。

佐藤錦は数多いさくらんぼの種類の中でも最高級ランクで、粒の大きさや見た目などによっても値段が異なりますが、1kgあたり2,000~5,000円が相場となっています。都内のデパートでは、1粒数百円で販売されていることもあります。日持ちがしないので、できるだけ早く食べましょう。

紅秀峰(べにしゆうほう)

紅秀峰(べにしゆうほう)は佐藤錦と天香錦の交雑種で、比較的新しい種類のさくらんぼです。傷みやすい上に収穫時期が短い佐藤錦のデメリットを改良したもので、他の品種と比べ比較的日持がいいのが特徴です。

また、国産のさくらんぼにしては珍しく、アメリカンチェリーのように濃い紅色をしています。果肉は硬めでしっかりとしていますが果汁は多くジューシーです。糖度20度前後あり、佐藤錦よりも甘く酸味が少ないため食べやすく、誰にでも好まれる品種です。

紅秀峰の産地は山形や山梨、北海道、青森などで、収穫時期は佐藤錦の収穫が終わった6月下旬に始まります。旬の時期は6月下旬~7月上旬です。大粒で甘味が強いため佐藤錦と並んで人気がある種類です。

高砂(たかさご)

高砂(たかさご)は、アメリカ原産のさくらんぼで別名ロックポート・ビガロや伊達錦と呼ばれている種類のさくらんぼです。明治初期に初めてアメリカから輸入され、山梨、山形、長野、青森、新潟、北海道などが主な産地です。高砂は早生種で、山形では6月初旬から収穫が始まります。

高砂の果肉は乳白色で、果肉の硬さは佐藤錦と似たような食感のさくらんぼです。店頭に並んでいるものは黄色みがかかったものが多く、甘さに加えしっかりとした酸味が感じられます。アメリカンチェリーのような濃厚な味は感じられず、さっぱりとした味わいが特徴です。ハート型のかわいい形をしていて、人気がある品種の1つです。

ナポレオン

ナポレオンはヨーロッパで古くから作られてきた品種です。日本には明治時代に輸入され、この品種をもとに佐藤錦など新しい品種のさくらんぼが生まれました。果実はやや縦長のハート型で、果皮の色は黄色味がかかっています。完熟したものは赤くなります。

糖度も高くジューシーで、酸味とのバラスも優れています。また芳香に富み、通好みのさくらんぼとも言われています。産地は山形県が突出していて、ついで青森、新潟、山梨、北海道などです。収穫時期は6月下旬から7月上旬です。缶詰やお菓子などの加工品にもよく使われている種類のさくらんぼです。

紅さやか

紅さやかは山形県が開発した品種です。佐藤錦とセネカの交配によって生まれ、1991年に品種登録された比較的新しい種類のさくらんぼです。果皮と果肉が赤身を帯びているのが特徴で、佐藤錦より酸味がありますが甘みが強く、バランスのいい味わいが楽しめます。

さくらんぼの種類の中でもやや小さめで、ほどよい硬さがあるため輸送しやすいのがメリットです。産地は山形ですが、青森、長野、北海道などでも栽培されています。収穫の時期は6月上旬ごろからで、旬は7月です。

豊錦(ゆたかにしき)

豊錦(ゆたかにしき)は山形県生まれのさくらんぼで、1986年に品種登録された比較的新しい種類のさくらんぼです。全体的に赤く、果肉は柔らかく酸味が少ないのが特徴です。完熟すると佐藤錦に匹敵する甘さがあります。豊錦は早生種で、山梨県の旬の時期は5月下旬頃からとなります。

紅秀峰(べにしゆうほう)

紅秀峰(べにしゆうほう)は、佐藤錦と天香錦の交雑種で佐藤錦のデメリットを補う形で改良された品種です。大粒でハート型の実をしており、皮は黄色地で赤い斑が付いています。酸味が少なく甘さがあるのが特徴で、佐藤錦と並んで贈答品として人気があります。

月山錦(がっさんにしき)

月山錦(がっさんにしき)は、日本では珍しい黄色いさくらんぼです。中国大連で育成され日本に持ち込まれたもので、非常に希少性が高いことから高級品種として扱われています。紅秀峰や佐藤錦などと比べると大粒で、酸味が少なくたいへん甘いのが特徴です。主な産地は山形で、北海道でも作られています。旬の季節は、山形では6月中旬頃~7月、北海道では7月中旬頃から下旬です。

南陽(なんよう)

南陽(なんよう)はナポレオンの交雑種で、山形県で育成されました。1978年に品種登録されました。晩生種で山形では普及しませんでしたが、北海道では生産が安定して優良品種に認定されています。佐藤錦などに比べると大粒のさくらんぼで、皮が薄く果肉は黄白色でジューシーなのが特徴です。さっぱりとした味わいのさくらんぼです。旬の季節は、北海道では7月中旬から下旬ごろです。

香夏錦(こうかにしき)

香夏錦(こうかにしき)は福島県で交配された品種のさくらんぼで、佐藤錦と高砂の交雑種です。酸味と甘みのバランスがとれたさくらんぼです。古い品種のさくらんぼで各地で栽培されていて、主な産地は長野県や山形県となっています。特に長野県ではハウス栽培が盛んで、3月下旬頃から5月中旬が出荷の季節です。山形県では5月下旬頃から6月が出荷の季節です。

山形美人

山形美人は佐藤錦の枝変わりで、山形県で育成された品種です。1998年に品種登録された比較的新しい種類のさくらんぼです。大きさは佐藤錦と同じくらいですが、皮の色合いは赤みが強く、ジューシーで甘さと酸味のバランスがよくとれたさくらんぼです。主な産地は山形県で、長野県や北海道でも作られています。出荷の季節は6月中旬から下旬です。

紅てまり

紅てまりは山形県生まれのさくらんぼで、2000年に品種登録されました。紅てまりは大粒のさくらんぼで、果皮、果肉ともにしっかりとした硬さがあります。糖度が佐藤錦と同じくらいあり、日持ちがするため人気の品種です。山形県が主な産地で、長野県や北海道でも作られています。旬の季節は7月上旬から中旬と、さくらんぼの中では最も遅い時期に出荷されます。

アメリカンチェリー

アメリカ産のさくらんぼは「アメリカンチェリー」と呼ばれ、スーパーでも販売されています。一口にアメリカンチェリーといっても品種は多く、ビング、レイニア、ブルックス、ツラーレ、ガーネットなどたくさんの種類があります。アメリカンチェリーの2大産地はカリフォルニア州とオレゴン州・ワシントン州です。

さくらんぼの選び方と保存方法

さくらんぼは一年の中で限られた期間しか出回らないので、できたら美味しいものを選びたいものです。さくらんぼの選び方のコツと保存方法を紹介しましょう。

美味しいさくらんぼの選び方

美味しいさくらんぼは色が艶やかで、粒が揃っています。また皮にハリがあり、軸が青いほど新鮮なものです。軸が茶色のものは鮮度が落ちています。またスーパーで売られているさくらんぼは追熟しないので、青みが残っているものは避けたほうがいいでしょう。

さくらんぼの保存方法

さくらんぼは、時間が経つほど味が抜けていきます。すぐに食べない場合は新聞紙に包んで涼し場所で保存します。冷蔵庫は、温度が低すぎると味が損なわれてしまいます。できるだけ2日以内に食べるようにしましょう。

さくらんぼ狩りの時期は?

さくらんぼの季節に楽しみたいのがさくらんぼ狩りです。さくらんぼ狩りは短い期間しか楽しむことができないので、訪れる前に農園の情報をチェックしてください。

北海道

北海道のさくらんぼの最盛期は7月から8月で、本州よりも遅い時期にさくらんぼ狩りが楽しめます。北海道の農園は大規模なものが多く、豊かな自然の中でさくらんぼ狩りが楽しめます。

関東

関東のさくらんぼ狩りでおすすめなのは群馬県です。さくらんぼ狩りを行っている農園が多く、安い料金で楽しむことができます。関東では6月中旬から7月中旬がさくらんぼ狩りの季節です。梅雨と重なっていますが、ハウスでさくらんぼ狩りができます。

関西

関西でさくらんぼ狩りを楽しむなら、兵庫、滋賀、奈良がおすすめです。さくらんぼ狩りの季節は5月下旬から6月下旬にかけてで、梅雨に入る前に青空の下で楽しむことができるでしょう。

さくらんぼの旬は短い!

さくらんぼの季節は初夏です。旬の季節は短く、あっという間に終わってしまうので、さくらんぼの季節になったら早目に食べましょう。さくらんぼは長期保存ができず、市場に出回っているものは食べ頃のものがほとんどです。買ったらできるだけ早く食べるようにしてください。

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