2019年03月26日公開
2024年09月09日更新
ピューレとペーストの違いとは?ジャムでの代用や基本的な使い方など
ピューレという言葉を聞いたことはありませんか?テレビの料理番組や雑誌でよく耳にする言葉ですが、普段料理であまり使わないだけにピューレとは何かと聞かれても答えられる人は少ないかもしれません。また、ペーストとの違いがあるのか気になります。そこで今回は「ピューレとペーストの違いとは?ジャムでの代用や基本的な使い方など」を紹介します。気になるピューレの作り方やトマトピューレはトマト缶で代用可能なのかなど、詳しく解説しています。
目次
ピューレとペーストの違いについて知りたい!
日ごろ目にする料理番組や雑誌、スーパーの食料品売り場で見かけるピューレとはいったい何なのか気になったことはありませんか?ペーストとは何が違うのか、またトマトピューレはトマト缶で代用できないのかと、疑問が膨らむばかりです。
そこで今回は「ピューレとペーストの違いとは?ジャムでの代用や基本的な使い方など」を紹介し、さまざまな疑問について一挙解決しています。
ピューレとは?
ピューレとは何かを考えると、ペーストやジャム?赤ちゃんの離乳食?など、さまざまな連想をしてしまいますが、ここからはそのピューレとは何かを詳しく紹介します。ピューレは簡単に手作りできますので、さまざまな料理に生かせます。
特徴
ピューレは生、または加熱した野菜や果物だけでなく、肉や魚などの食品のほとんど原材料を電動ミキサーやフードプロセッサーなどで滑らかになるまですりつぶした食材のことを言います。この状態に似たものでペーストがありますが、違いは水分量の多さにあります。
作り方は?
ピューレの作り方について紹介します。使用するのは新鮮な野菜や果物です。これらを加熱してハンドブレンダーなどで擦り下ろした素材を漉して半液体のピューレ状にすることで完成します。完熟した果物や甘みのある野菜を使って半液状になるまで煮詰めることで、砂糖いらずで素材を生かしたピューレを作ることができます。
お菓子作りに使う果物のピューレの場合は、素材の風味を深めるためにバニラビーンズや塩を入れて煮詰めることもあるようです。ピューレの市販品は高めなので、手作りするのがおすすめです。
ピューレとペーストの違い
いよいよ、ピューレとペーストの違いについて紹介します。素材や作り方はピューレもペーストも似ているのに、どこにその違いがあるのか、しっかり解説しています。早速みていきましょう。
ペーストとは?
ピューレは水分を含んでいる液状のものに対して、ペーストは水分がほとんど含まれていないので、パンやクラッカーにのせて食べることができます。ピューレもペーストも同じ材料を使っていても、その違いは濃度にあります。ピューレの濃縮度は3倍なのに対して、ペーストの方は濃縮度は6倍にもなります。
ピューレとペーストの作り方の違い
ピューレとペーストの作り方の違いは、ピューレの方がペーストよりも水分を含んでいてみずみずしいのが特徴です。よって、水分を含んでいて料理に混ぜて使うのがピューレで、水分量は少なくて濃厚かつ、パンやクラッカーにつけてもポタポタとしたたりださないで食べられるのがペーストです。材料や作り方は基本的に同じになります。
ペーストの方が濃度が濃い
ペーストの作り方はピューレの作り方とあまり違いはないですが、1つ違いがあるとしたら前述のとおり素材の濃度です。ピューレはペーストよりも濃度が薄いのに比べて、ペーストはピューレの濃度をより高く、濃くしたものになります。
トマトピューレを手作りする際に、トマト3個分でピューレの1瓶が完成するとしたら、ペーストの場合は1瓶作るのにトマト6個分使って完成します。たくさんのトマトの旨みを凝縮して作ることが分かります。
ジャムとの違い
ジャムは果物や果汁に含まれるペクチンや酸に作用します。加熱しながら煮詰めてゼリー状に固まった加工食品のことを言います。
作り方はピューレやペーストとあまり違いはありませんが、ジャムにしたい食材に砂糖をまぶしてその食材から出た水分で砂糖を溶かします。この時点でレモン汁を加えることもありますが、煮出している途中や仕上げの最後にタイミングをみて加えることができます。
ピューレは代用可能?
ここでは、ピューレは代用可能かどうかを、詳しく説明しています。ピューレは市販品になると少し高めなので、できれば手作りしたり、家にあるもので代用ができたら自然で健康にも良いです。早速みていきましょう。
ピューレは基本的に代用できる
ピューレは基本的に代用することができます。ピューレが冷蔵庫の中にある家庭は珍しいと思います。料理で代用したい場合は、家にある身近な食材を用意し、ハンドブレンダーやミキサーがあれば、すぐに代用できますので、無理に市販品を購入しなくてもよいでしょう。身近な食材で代用したら新たな味の発見ができるかもしれません。
トマトピューレはトマト缶で代用可能
ピューレのなかでも1番使う回数が多いのは、スーパーでもよく見かけるトマトピューレです。イタリア料理のレシピではフレッシュトマトだけでなくトマトの水煮缶やこのトマトピューレも材料に記載されることが多いです。
トマトが料理に使われるのは、鮮やかな赤が映えて彩りが良いのも1つの理由でありますが、トマトの旨みが料理の味に深みを与えるので、今日まで欠かせないものとなっています。しかしながら、トマトピューレが常備してある家庭は少なく、そんな時に手に入るのがトマト缶になります。
トマト缶にはトマトの原形の水煮が入っており、つぶしながら使うことによって立派なトマトピューレの代用品になるでしょう。もし、舌触りが気になる方はこれをミキサーやハンドブレンダーなどで攪拌させ、さらに滑らかにすれば、よりトマトピューレに近づきますので、ぜひ試してみて下さい。
果実系のピューレはジャムで代用できる
味やコクをだすために、果物系ピューレを入れる料理があります。煮込み料理でおなじみのカレーやデミグラスソースなど味が濃く深みがあるので、あると重宝しますが果実系のピューレが置いてある家庭はなかなか見かけないです。
そんな時はジャムで代用することができます。りんごピューレの代用品であればりんごジャムを使うことができ、いちごピューレであれば、いちごジャムで十分美味しく料理することができます。
ジャムには生の果物には含まれていない、メラノイジンという成分が含まれており、強い抗酸化作用をもちます。血糖値を安定にさせ、コレステロール値を正常に保つなどの効果が期待できます。
ピューレの使い方
野菜や果汁のピューレを大量に作っておくと、冷凍保存ができますし、小分けにして解凍すれば料理やお菓子のソースにしたり、トッピングや煮込み料理の隠し味に使うなど、さまざまなバリエーションで活用できます。その使い方について各項目ごとにみていきましょう。
野菜のソースとして
ピューレの使い方では、野菜のソースとして使えます。ピューレ自体になじみがない方でもトマトピューレならスーパーでも缶入りや瓶入りのものが容易に手に入るようになりました。
生のトマトだけを使ったパスタはトマトの完熟具合や水分量がまちまちで味に深みが出にくいことが多いので、ピューレを使うことでトマトの濃厚な味付けが楽しめます。また、ピザやラザニアなどのソースとしてもおすすめです。
お菓子作りに大活躍
ピューレの使い方ではお菓子作りにも大活躍してくれます。特に果物のピューレはケーキのスポンジの間に塗るジャムのように使うこともでき、少しゆるめに作ったらレアチーズケーキやムース、ヨーグルトの上にトッピングするピューレソースとして使うなど、幅広く活用できます。
また、使ったピューレソースは冷凍保存も可能なので、傷んだ果物や買いすぎて消費が追い付かないものはジャムだけでなくピューレにして作っておくと食材を無駄にすることなく使いきれます。
隠し味にも
ピューレの使い方では隠し味に使うのもおすすめです。半液体状のピューレは、作ったものをより美味しくする隠し味として使うことができます。りんごやトマトのピューレは、カレーやビーフシチューなどの煮込み料理をより風味豊かにしてくれます。チャツネの代わりにもなります。
ピューレを使ったおすすめレシピ
ここからは、ピューレを使ったおすすめレシピを紹介します。トマトピューレを大量に作っておくと料理のバリエーションが増えますので、ぜひ手作りしてレパートリーの幅を広げて下さい。
大豆のチリコンカン
- 大豆の水煮100g
- ソーセージ4~5本
- 玉ねぎ1/2個
- 人参1/4本
- セロリ1/4本
- さやいんげん5~6本
- にんにくのみじん切り1片分
- トマトジュース100ml
- トマトピューレ200ml
- 顆粒スープの素小さじ1
- 塩・こしょう各少々
- タバスコ適量
- オリーブ油小さじ1
- パセリ適量
- 大豆の水煮はざるの中に入れ、ざっと水洗いしたら水気を切ります。
- ソーセージは幅5mmにカットし、玉ねぎは1cm角にカット、人参は皮をむき5mm角にカットし、セロリは筋をひき、1cm角にカットします。
- さやいんげんは軸側を少し切り落とし、分量外の塩を入れた熱湯で茹でたら水に取ります。粗熱が取れたら水気を切って長さ1cmにカットします。
- 鍋にオリーブ油を入れたら火にかけ、玉ねぎとにんにくを炒め、全体がしんなりしてきたらソーセージ、人参、セロリを加えて軽く炒めます。
- 大豆の水煮とトマトジュース、トマトピューレ、顆粒スープの素を加えて弱めの中火で15分ほど煮込みます。
- 塩・こしょう、タバスコ加えて軽く煮込んで調味し、さやいんげんをさらに刻んだパセリも加えたら完成です。
トマトピューレを使った大豆のチリコンカンです。男性にも子供にも人気の味で、野菜がたくさん摂れて栄養満点です。2人分のレシピです。ぜひ作ってみて下さい。
手作りトマトピューレドレッシングと茹でブロッコリーのサラダ
- 手作りトマトピューレ大さじ3
- 酢大さじ2
- オリーブ油小さじ2
- はちみつ小さじ1
- 玉ねぎのすりおろし1/4個
- にんにくのすりおろし2片
- 塩・こしょう各少々
- 茹でブロッコリー1株
- ボウルを用意し、材料全てを混ぜ合わせたら茹でブロッコリーの上にかけて完成です。
手作りトマトピューレドレッシングと茹でブロッコリーのサラダは、手作りのトマトピューレをさらにドレッシングにてアレンジする絶品レシピです。玉ねぎの代わりに人参のすりおろしにしても美味しいです。
20分で時短ミネストローネ
- トマトピューレ100g
- じゃがいも大1個
- きのこ類50g
- 玉ねぎ1/2個
- にんじん1/2個
- 水400cc
- 白ワイン50cc
- 塩小さじ1/2
- 鶏ガラスープ大さじ1
- 押し麦20g
- オリーブ油小さじ1
- 白こしょう少々
- ウインナー3本
- 粉チーズ適量
- じゃがいも、にんじん、玉ねぎは1~2cm角のさいの目にカットし、きのこは食べやすい大きさにちぎっておきます。ウインナーは適当な大きさにカットします。
- 鍋に1のウインナと野菜、水100ccと酒、塩を加え中火にかけて蓋をします。5分ほど煮込んで水分が飛び野菜がしんなりしてきたら弱火にして野菜からヒタヒタになるくらいまでの水を足して蓋をし、さらに5分程度煮込みます。
- 2に残りの水とトマトピューレ、鶏ガラスープ、押し麦を加えて押し麦がふっくらするまで中火で煮込みます。
- オリーブ油と白こしょうで味を調えたら、仕上げに粉チーズをトッピングして完成です。
20分で時短のミネストローネの3人分のレシピです。たくさん野菜が摂れてヘルシーです。押し麦のぷちぷちした食感が楽しいです。ぜひ作ってみて下さい。
ピューレとペーストの違いを理解して料理に生かそう!
今回は、ピューレとペーストの違いとは?ジャムでの代用や基本的な使い方などを紹介しました。ピューレとペーストは同じ食材で作り方もさほど変わらない代わりに、水分量や濃度、食材の量によって違いが出ることが分かりました。
買うと高いトマトピューレもトマト缶を使って代用できるなど、意外と身近な食材で代用できることが分かりました。皆さんもピューレやペーストの違いを理解して、料理やお菓子作りに幅広く活用下さい。