2019年02月07日公開
2024年09月02日更新
アーティチョークの食べ方!今注目の西洋野菜の特徴とは?
アーティチョークという野菜を知っているでしょうか?アーティチョークはアメリカやヨーロッパでポピュラーな西洋野菜です。ここでは、アーティチョークの旬の時期や特徴、選び方について詳しく調査しました。実はアーティチョークは茎も美味しく、保存方法次第で長期保存も可能なようです。気になる栄養の効能や美味しい食べ方も紹介しているので、初めてアーティチョークを目にする方も必見です。
アーティチョークの特徴
海外ではポピュラーな西洋野菜
日本ではあまり見かけることのないアーティチョークですが、どんな食材か知っているでしょうか?アーティチョークは、アメリカやヨーロッパではポピュラーな西洋野菜です。日本だと一部のイタリアンやフレンチレストランで食べることができ、その味わいは一度食べたらクセになるともいわれています。ここでは、西洋野菜であるアーティチョークの味や旬の時期、選び方などについて詳しく迫っていきます。
原産や旬
アーティチョークは、西洋地中海が原産の野菜です。キク科チョウセンアザミ属に分類され、日本では朝鮮アザミの名で知られています。アーティチョークの特徴は、何と言ってもその見た目にあります。成長すると2mにもなるアーティチョークは、古くからつぼみの部分を食用として用いてきました。
国産のアーティチョークは春に旬を迎えます。出回り時期は4~7月ごろで、最も旬なのが5~6月だと言われています。輸入されるアーティチョークには旬はなく、一年を通して手に入れることができます。
食べる部分は?茎も食べられる?
アーティチョークは茎を含めてどの部分が食べられるのでしょうか?実はアーティチョークは可食部が少ないのも特徴の一つに挙げられます。正しい食べ方をしても9割弱を捨てることになるため、初めて食べる方は戸惑ってしまうことも少なくありません。アーティチョークで食べられるのが、ガクの付け根部分と中の一部(アーティチョークハート)、そして最も美味しいと言われる茎の部分です。
味わい
アーティチョークの気になる味わいは、そら豆や百合根に似ています。食感も特徴的で、ホクホクしており甘みとほんのりとした苦味があります。アクやえぐみがあるため茹でて調理されるアーティチョークですが、茎は電子レンジで加熱するのがおすすめです。15分ほど電子レンジで加熱した後に茎を縦割りすると、砂糖やサツマイモのような甘みを感じることができます。茎の外側はえぐみが強いので、中だけを食べるようにしましょう。
上手な選び方
選び方のポイントをおさえておくと、旬の美味しいアーティチョークを存分に楽しむことができます。選び方でまず気をつけたいのが、ふっくらとしていて丸みがあるものを選ぶことです。またガクが閉じていてコロンとしており、茎の切り口が新しいものを選ぶのも大切な選び方のポイントです。
全体が色鮮やかな緑色をしていて、持ったときにずっしりと重みを感じるものも美味しいアーティチョークです。実際に手に取って購入する場合は、選び方を参考に新鮮なアーティチョークを選ぶようにしましょう。
価格
アーティチョークは、日本ではまだまだ認知度の低い西洋野菜です。国内生産は大阪、群馬、神奈川などの限られた地域のみで、一般的なスーパーで見かけることは中々ありません。そのため、新鮮な旬のアーティチョークを購入する場合は通販の利用をおすすめします。
通販の場合、手ごろのものだとアーティチョーク5個が3,000円程度で販売されています。オイルやマリネにした瓶詰のアーティチョークなら比較的簡単に手に入りやすいですが、ホクホクした食感とはかけ離れてしまいます。本来の美味しさを味わいたいなら、是非生のアーティチョークを購入してみましょう。
アーティチョークの下処理方法
丸ごと茹でるか蒸す
選び方を参考に美味しいアーティチョークを手に入れたら、美味しさが引き立つ食べ方にも挑戦してみましょう。生のアーティチョークはアクやえぐみがあるため、下処理が欠かせません。食べる前に丸ごと茹でるか蒸して、アーティチョークのアクとえぐみを抜きます。
まず、とがっているガクの先端部分を切り落とします。茎も切り落として別で電子レンジ調理をしましょう。つぼみは水で30~40分ほど柔らかくなるまで茹でるか蒸し上げます。茹でる場合は、レモンや酢と塩を加えると、えぐみを取り除くことができます。竹串を刺して中が柔らかくなっていたらザルに上げましょう。
可食部をカットする
茹で上がったアーティチョークは、ガクの部分を外していきます。ガクの部分は根元の白い部分を歯でしごいて食べます。茹でたては非常に熱いので火傷には注意しましょう。ガクを全て外したら、上部の花の部分をむしり取ります。最後に残った皿のような形をした部分が、アーティチョークハートと呼ばれる可食部分です。
1個のアーティチョークからとれる可食部分はほんのわずかですが、この美味しさを楽しむために西洋の人々は手間を惜しまず新鮮なアーティチョークを購入するようです。
アーティチョークの食べ方
基本の食べ方
茹で上がったアーティチョークは、まず何もつけずに美味しさを味わってみましょう。味をつける場合は、マヨネーズやオリーブオイルをつかったソースがおすすめです。見た目が特徴的なアーティチョークは、是非茹でたてを食べて甘さやホクホク食感を味わってみてください。
油で揚げる
アーティチョークは、油調理も良く合います。そのまま素揚げすると、美味しさが中にぎゅっと詰まって香りや旨みが引き立ちます。油で揚げる場合は、生のアーティチョークを使います。ガクや花の部分を取り除いて可食部分のみの状態に下ごしらえしたものを縦にカットし、油で8分ほど素揚げしましょう。シンプルに塩こしょうのみで味わうのがおすすめです。
ディップにする
アーティチョークの缶詰はディップソースにするのも良いでしょう。ツナ缶と相性が良く、ニンニク、オリーブ、オリーブオイルなどを入れてフードプロセッサーで攪拌するだけで、ワインのおつまみにもぴったりなディップソースに仕上がります。クラッカーにつけたりカリっと焼いたバゲットにのせると、おしゃれな前菜にもなります。ほうれん草を加えると彩りがプラスされ、もてなしにも喜ばれる一品が作れます。
パスタやグラタンにする
いろんな食べ方が楽しめるアーティチョークは、パスタやグラタンにしても美味しくいただけます。茹でたアーティチョークをフライパンでさっと炒め、生ハム、スパゲッティ、粉チーズと合わせるだけでレストランで食べるような美味しいパスタが完成します。
またマカロニや鶏肉、茹でたアーティチョークを耐熱容器に入れ、チーズをのせてオーブンで焼いたらグラタンの出来上がりです。手間をかけずにシンプルに味わうのがおすすめです。
ドライタイプはハーブティーに
アーティチョークを乾燥させたものは、ハーブティーとして利用されます。ドライタイプのアーティチョークスプーン1杯に対し熱湯を150ml注ぎます。5~10分ほどじっくり蒸らすとハーブティーの完成です。蒸らす時間が長いほど苦味が出るので、好みに合わせて時間を調節するようにしてください。
アーティチョークの保存方法
保存方法のポイント
ここからはアーティチョークの保存方法について紹介します。アーティチョークは、残念ながらあまり日持ちのしない野菜です。手に入れたら早めに食べるのがおすすめですが、数日であれば冷蔵保存も可能です。保存方法のポイントは乾燥させないことです。表面が乾かないようにラップで覆うかポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れて保管しましょう。この保存方法だと、2~3日は美味しい状態が保てます。
長期間の保存にはオイル漬けがおすすめ
長期で保存したい場合はオイル漬けをおすすめします。下茹でしたアーティチョークの水気を取り、5~6時間自然乾燥させます。煮沸した瓶にアーティチョーク、刻んだニンニク、パセリを入れ、材料が浸かるまでオリーブオイルを注ぎます。翌日カサが減った分のオイルを注ぎ足し、フタを閉めたら完成です。
1週間で食べられるようになり1カ月するとオイルが程よくなじんで美味しく仕上がります。この保存方法だと1年は保存が可能です。
茹でたアーティチョークは冷凍保存もできます。下茹でしたアーティチョークをラップで包み、ジッパー付き保存袋に入れて冷凍庫に入れると2~3カ月は美味しい状態が保てます。食べるペースに合わせて保存方法を選び、最後まで美味しくアーティチョークをいただきましょう。
アーティチョークの栄養と効能
栄養素
最後にアーティチョークの栄養と効能について紹介します。アーティチョークはカリウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。葉酸や食物繊維も多く、体に嬉しい効能もたくさんあるようです。また近年ではアーティチョークに含有するシナリンという栄養素も注目されており、研究も進んでいると言われています。
効能
出典: https://horti.jp
体に必須の栄養素と言われるミネラルには、高血圧を予防したりイライラを鎮めて精神を安定させる効能があります。妊娠中に欠かせない葉酸には、貧血を防ぐ効能も期待できます。便秘改善の効能で有名な食物繊維は、余分なコレステロールや糖を包み込み、体外へ排出する効果もあるようです。
ポリフェノールの一種であるシナリンには糖尿病の予防や中性脂肪を下げる働きが期待できます。また抗酸化作用や利尿作用など、あらゆる効能があると言われており、ベトナムでは二日酔いの予防としてハーブティーが飲まれているようです。
アーティチョークは色々な料理に使える!
見た目や味、食べ方に特徴のあるアーティチョークは、栄養が豊富で美味しい野菜です。日本では見かけることが少なく、味わう機会も中々ないでしょうが、手に入ったら独特の食感と甘みを楽しみましょう。是非、旬の時期のアーティチョークを味わってみて下さい。