マイクロトマトとはどんなトマト？驚きの値段や味・食べ方を解説！

マイクロトマトという名のとっても小さいトマトを知っていますか？最近では稀にスーパーなどでも見かけるようになったマイクロトマトですが、そのあまりに小さい見た目に味がするのか不安に感じる人もいるのではないでしょうか？しかもこのマイクロトマトはとても値段が高いトマトでもあるのです。そんなマイクロトマトとは一体どんなトマトなのでしょうか？

マイクロトマトとはその名に違わず、世界でもっとも小さいトマトです。何とその直径はわずか5mm～1cmしかありません。さらにその重さを比較すると、通常のトマトが200g以上、ミニトマトでも5g～30gが一般的なところで、マイクロトマトはわずか1g～2gしかないのです。いかにマイクロトマトが小さいトマトであるか、サイズでも重さでも良くわかります。

とっても小さいマイクロトマトですが、流通が始まったのは2000年ごろという新しい品種のトマトです。マイクロトマトは、トマトらしい真っ赤な色のタイプとオレンジ色のタイプの2種類がありますが、実はこのマイクロトマトは作ろうと思ってできたトマトではなく、偶然できたトマトだというのです。

マイクロトマトが誕生したきっかけは、何と風に飛ばされてきた種から出来た品種というのです。このマイクロトマトは、ぶどうのように枝分かれして小さい実が房状にたくさん付きます。そんな偶然発見された新品種を面白いと思った愛知県三河温室園芸組合が、本格的に生産と商品化を進めてきたのです。

マイクロトマトの旬は、他のトマトと特に違いはありません。そのためマイクロトマトの旬も5月ごろから9月ごろまでとなります。マイクロトマトは房のまま売られていることが多いため、実はふっくらとして張りがあり、茎はきれいな緑色をしているものが良いマイクロトマトの選び方です。

マイクロトマトの産地は愛知県です。産地である愛知県でも三河温室園芸組合に所属する、8件の農家でしか栽培していません。しかも他のトマトの産地でも、出荷のための生産を行っている産地はなく、マイクロトマトは産地も生産者も非常に限られた、珍しいトマトなのです。

旬のマイクロトマトには、その小さい見た目に反して栄養もぎっしりと詰まっています。小さいからこそより栄養濃度が高いといえるでしょう。実際マイクロトマトにはいくつもの栄養素が詰まっています。トマトを代表する栄養素であるリコピンに始まり、βカロテンやビタミンC、カルシウムやカリウムといったミネラル類、脂肪燃焼効果のあるリノール酸など、豊富な栄養素が含まれているのです。

また先に紹介したように、マイクロトマトには赤い品種とオレンジの品種があります。赤い品種のほうがリコピンが多く、オレンジの品種のほうがβカロテンが多くなります。代表的なトマトの品種である桃太郎と栄養量を比較してみると、リコピンが3,6倍・βカロテンが2,3倍・ビタミンCが3,3倍というデータもあるくらい、マイクロトマトは小さい見た目と違い、栄養素の塊のようなトマトなのです。

このように栄養素の塊のようなマイクロトマトは、その健康効果も大いに期待できます。抗酸化作用の高さからくる美白効果や、粘膜を強くする効果からくる胃もたれ・胸やけ・食欲不振の改善、豊富なミネラルとの相乗効果による貧血予防のほか、不妊症予防・認知症予防・喘息症状の緩和・脂肪燃焼など、さまざまな健康効果があるといわれています。

マイクロトマトをスーパーで見かけたことがあるでしょうか？一度でも見かけたことがある人ならば、マイクロトマトは値段の高いトマトという印象が強いことと思います。では一体マイクロトマトの値段はどのくらいなのでしょうか？そしてその味は他のトマトと比べてどうなのでしょうか？

マイクロトマトは先にも紹介したように、出荷前提の栽培を行っているのが産地である愛知県でも三河温室園芸組合所属の9件ほどの農家だけなので、非常に生産量の少ないトマトということになります。生産量が少なければ、必然的に希少価値が上がり値段も高くなります。そのためマイクロトマトは100gあたり750円～2,000円という、とてもトマトとは思えない高い値段になるのです。

マイクロトマトの値段に気後れして、なかなか手を出せない人も多いのではないでしょうか？ですがマイクロトマトはその値段に違わず、とても味が濃くて甘い美味しいトマトなのです。フルーツの甘さを示すのに良く使われる糖度は、何といちごの品種で有名な章姫(あきひめ・糖度9度前後)とほぼ同じ8度～10度もあるのです。マイクロトマトは小さくて高くても、その味は文句なしの品種なのです。

通常旬の時期に買うのであれば値段が下がるのが野菜ですが、マイクロトマトはその希少性から値段は高いままです。ではいっそのこと自宅で栽培してみることはできるのでしょうか？実はマイクロトマトは、種や苗をホームセンターや種苗会社で販売しているのです。そのため種から育てるのは自信がないという家庭菜園初心者でも、簡単に苗の状態で購入できるトマトなのです。

マイクロトマトの苗が簡単に手に入るというのであれば、育ててみるにこしたことはありません。でもマイクロトマトの栽培方法は簡単なのでしょうか？それとも難しいのでしょうか？答えはとても簡単に栽培できるというのです。マイクロトマトの栽培に必要なものと栽培のコツをまとめてみました。

プランター・鉢植えの場合にそろえる物は以下の通りです。まずはプランター、培養度12L～13Lほど、化成肥料ひと握り、苦土石灰ひと握り、支柱やネットなどです。畑(露地栽培)の場合は、苦土石灰150g、完熟堆肥3kg、化成肥料100g、支柱やネットを準備しましょう！

マイクロトマトは実は小さいですが、草丈はかなり大きくなるため、1株あたりに十分な栄養と広さを用意してあげる必要があります。そのためプランターは大きめのものを、畑も広い場所を用意してあげましょう。

定植は先にも紹介したように、株と株の間を広く取って植えつけます。プランター植えの場合は大きな鉢に1株だけのほうがおすすめです。本葉が4枚～5枚になったところで中心の芽の先を摘み取り、わき芽を数本左右に出させて支柱やネットに誘引します。マイクロトマトは放っておいてもしっかり育つ強さをもっていますが、日当たりと風通しがよくなるように芽かきをすると、病害虫も防げて健康に育ちます。

水やりは天候に合わせて、乾燥しないように注意します。水のやりすぎも根腐れをおこすため要注意です。水をやりすぎると実が割れやすくなるので、実の状態を見ながら調節すると良いでしょう。追肥は花が咲き始めたころに花の近くの葉の様子を確認しながらあげると良いでしょう。葉の色が薄くなっていたら化成肥料を鉢の縁に沿って与え、軽く土と混ぜ合わせるようにしましょう。

日当たりと風通しが良くなるように芽かきをしていれば、病害虫の予防にもなります。それでもアブラムシやヨトウムシが付くことがあるので、市販の殺虫剤を注意書きにそって散布すると良いでしょう。薬の使用を避けたいときには、マリーゴールドなどのコンパニオンプランツを使うのもおすすめです。コンパニオンプランツの分も肥料を多めにあげてください。

マイクロトマトの自家栽培の良さは、安いだけでなく旬に収穫できてすぐにさまざまな食べ方を楽しめることです。買ってきた場合でも自家栽培の場合でも、マイクロトマトの良さを活かした食べ方で食卓を彩ってみましょう。

マイクロトマトのおすすめの食べ方は、まずはその小さくかわいい彩りの良さを活かしたサラダでしょう。旬のマイクロトマトの真っ赤な色が転々と彩りを添えるサラダは、レタスなどのグリーンサラダでも、ポテトやマカロニサラダでも、いつもと違ったお洒落感あふれる一品になること間違いなしです。

小さいマイクロトマトならではの使いやすさが活きる料理です。焼いたバケットの上に受け皿代わりにバジルの葉を乗せたり、ちょっとしたサラダやフルーツといったさまざまな具材を盛り付けたら、マイクロトマトをアクセントとして飾ります。食べるときにマイクロトマトが転がり落ちないように気をつける必要がありそうですが、とても良い彩としておすすめの食べ方です。

夏の弱った胃腸に優しいラタトゥイユに、彩りとしてだけでなく丸い形がかわいいマイクロトマトを散らしてみませんか？さらにラタトゥイユを冷まして冷静パスタにアレンジしたり、洋風のお茶漬け風にしてもおすすめの食べ方です。マイクロトマトは形を活かすために出来上がりに散らすと良いでしょう。

マイクロトマトは買うと値段も良いですが、美味しくて健康的なトマトでもあります。一方で自宅で簡単に育てられてたくさん収穫することもできます。ぜひ今年の夏は自家菜園でマイクロトマトを育てて、毎日の食卓をおしゃれに彩ってみませんか？