フルーツトマトはフルーツに負けない甘さ!高糖度のアメーラなど紹介!
フルーツのように甘いトマト「フルーツトマト」が人気です。糖度はフルーツと同じくらいありながら、酸味とのバランスがよいものや、濃くて高糖度のものなど、種類も増えています。そのフルーツトマトと一般的なトマトの違い、フルーツトマト発祥の地や、人気のアメーラトマトのことなどを調査しました。甘いフルーツトマトはそのまま食べても美味しく、料理に使えば彩りもよくなります。おすすめの品種やフルーツトマトを使ったレシピもあります。
目次
フルーツトマトはフルーツ並みの糖度を持つ人気の野菜!
フルーツトマトとは?
「フルーツトマト」というと、果物のような糖度の高いトマトをいいますが、トマトの品種ではありません。一般的なトマトの栽培方法とは違って、水分を極力抑えるようにして育てると小粒にはなりますが、完熟させると甘いトマトができます。このような栽培方法を工夫して糖度を高めたものを、その甘さから「フルーツトマト」と呼ばれています。
一般的なトマトは糖度が4~5ですが、フルーツトマトは糖度8以上のものです。みかんやスイカなど甘いなと感じるものとほぼ同じような値です。高い糖度があって、酸味や香りも強めで、日持ちするという特徴があり、一般的なトマトは、水に浮かびますが、高糖度のフルーツトマトは沈むものもあります。
フルーツトマトの発祥は高知県
甘いフルーツトマトが作られるようになったのは、高知県が最初です。日照時間が長く、温暖な気候の高地は一般的なトマト栽培が盛んでもありますが、1970年代に台風の水害により、海水がしみこんだ土地になりあきらめていた農家がありましたが、その塩分を含む土地で、小粒ながら甘いトマトができたというのが、フルーツトマトの始まりといわれています。
その小粒なトマトが甘いということで、高値で売れたことをきっかけに、関心が高まり、フルーツトマトの栽培が高知のあちこちの農家ではじまりました。高知の男性は「いごっそう」という土佐弁でいわれるように、頑固や気骨ある、といった自己主張の強い県民性があり、それぞれの農家で栽培方法を工夫していったことからも、個性的なフルーツトマトがうまれています。
フルーツトマトとトマトの違い
フルーツトマトは糖度が高いということですが、トマトとの大きな違いは栽培方法にあります。トマト栽培は、温暖な場所で、水分をたっぷりとあたえ、果実が大きく育ってから収穫されます。フルーツトマトは、温室栽培などで、温度管理をした上で、水やりを極限まで減らしてるものがほとんどです。水は点滴のように、少ししか与えないことで、トマトの苗そのもののたくましい力を発揮させ、小さいながら甘い実になります。
出典: https://ymall.jp
フルーツトマトの栽培方法は、一定なものがあるのではなく、それぞれの農家や産地で、工夫をしています。それにより、多種なフルーツトマトが販売されるようになり、同じ糖度であっても、旨味や酸味の違い、大きさや色の違うフルーツトマトがあります。
フルーツトマトのカロリーはどれくらい?
糖度が高いフルーツトマトは、カロリーが高いと思うかもしれませんが、トマトそのものが低カロリーな野菜です。一般的なトマトは100g20キロカロリーくらいです。糖度が1度上がると、カロリーは100g当たりで4キロカロリー上がるといわれています。フルーツトマトになると、100gでは35~45キロカロリーくらいです。トマトよりは、高めですが、野菜の中でも低いカロリーなので、カロリーは気にせず食べられるものです。
フルーツトマトのブランド「アメーラトマト」
アメーラトマトは静岡で生まれたトマトブランド
フルーツトマトの発祥の地が高知県であるように、温暖な静岡では、20年前から「アメーラ」というブランドのフルーツトマト栽培に取り組まれています。今では通年を通して出荷できるように、大型の温室を静岡県内に4か所、長野県軽井沢に1か所、栽培場所を設け品質管理の下で育て、出荷をしています。
常に糖度チェックをして、甘いものだけを出荷していたことで、地元の消費者から料理人に広がり、そこでこのトマトを食べた人たちの口コミで、甘みと酸味のバランスがよく、美味しいトマトとして、全国に知られるアメーラトマトとなっています。
アメーラトマトの特徴はフルーツのような甘さ!
アメーラトマトは、水やりをおさえることで、普通のトマトの焼く1/3の大きさで成熟するような技術で栽培されています。糖度の基準は1月から6月は8度以上、6月から1月の夏をはさむ時期は7.4度以上としていてるので、一年を通じで、みかんくらいの甘さのトマトを味わうことができます。また、甘いだけでなく、トマトならではの酸度もあって、そのまま食べて美味しい、旨いと言われるトマトがアメーラトマトです。
アメーラトマトの名前の由来は?
アメーラの名前の由来は、「甘いでしょ」「甘いだろう」というニュアンスを静岡弁で言うと「あめーら」ということから名づけられました。「~ら」は相手に尋ねる時や同意を得たいときに「おいしいら?(おいしいでしょ?)」「疲れたら?(疲れたんじゃない?)」という風に、語尾につけます。それを誕生の地らしく名前にし、「アメーラトマト」は、栽培しているサンファーマーズという会社の登録商標になっています。
フルーツトマトの品種は他にもある!
昔懐かしい味「匠トマト」
愛知県豊川市で栽培されている「匠トマト」は、甘いフルーツトマというだけでなく、水分量がしっかりとあり、コクのある濃い味わいを楽しめるトマトです。機会で選別するのではなく、少しくらい形が不ぞろいでも、本当に美味しいトマトを作りたいという農家で誕生しました。自然に育つような状態に近づけ、1.5倍の期間をかけて育てることで、生命力が強く、旨味が凝縮されたようなずっしりとした「匠トマト」が収穫されています。
出典: http://cook3.com
形が可愛い「ファーストトマト」
先がとがったような形をしていて、半分にカットすると断面がハートのような可愛い形に見えるのが「ファーストトマト」です。昔は全国的にも生産されていたトマトの種類ですが、その形から傷つきやすく、傷みが早いということで、桃太郎という品種に変えられてしまっていました。近年になり、ファーストトマトの味が見直されて、茨木県や愛知県などで栽培されるようになり、ゼリー状の部分と酸味が少なく、人気があります。
ほんのり塩味「塩田トマト」
兵庫県神戸市の中でも、自然豊かなエリアで育つフルーツトマトで「塩田(えんでん)トマト」があります。このトマトは、糖度を高めるための水分管理や、トマトの葉が光合成をたくさんするために、光、炭酸ガス、気温や湿度までを管理したハウスで育てられます。地下水を使っていますが、その地下水には塩分が含まれていて、その水を使って育てるために、かすかに塩みも感じ、酸味が弱くみずみずしさが特徴のトマトです。
フルーツトマトのおすすめレシピ
ビタミンC豊富「フルーツトマトとキウイのはちみつレモン」
柑橘系の酸っぱさと、フルーツトマトとはちみつの甘さが組み合わされた、美味しいフルーツサラダです。バナナをあわせてもよく、クリームチーズも入れてオリーブオイルを加えれば、イタリアンな前菜にもなります。
- フルーツトマト2個
- キウイ、グレープフルーツ1個
- はちみつ大さじ1
- レモン汁大さじ2
- キウイは皮をむいてひと口サイズに、グレープフルーツは皮をむき薄皮もとり、フルーツトマトも一口サイズに切っておきます。
- レモン汁と蜂蜜をよく合わせておきます。
- 2にカットしたフルーツを入れて混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしてできあがりです。
丸い形を活かして「フルーツトマトのちらし寿司」
フルーツトマトの小さくて丸い形を活かして、他の具材も丸くカットして、酢飯とあわせるちらし寿司です。重箱やお弁当箱に水玉のような具材が散らばると、彩りもよく華やかで、お祝いやおもてなしの料理にもなります。
- ご飯1.5合
- すし酢大さじ5
- フルーツトマト3個
- 魚肉ソーセージ1本
- 大根、きゅうり2cm
- 錦糸卵
- イクラ
- フルーツトマト、魚肉ソーセージ、きゅうりは薄い輪切りにします。
- 大根は薄く切って丸い型でぬき、すし酢大さじ2に15分ほど漬けておき、水気を絞っておきます。錦糸卵も丸い型でぬいておきます。
- 温かいご飯にすし酢を混ぜ合わせて、器に盛りつけます。
- 3の上に、1と2で準備した丸い具材を、彩りよく散りばめたらできあがりです。
箸休めにもなる「フルーツトマトとアボガドの和風マリネ」
わさびを使って、フルーツトマトとアボガドを和えた、和のマリネです。同じ材料で、オリーブオイル、塩こしょう、バジルなどで和えればイタリアンにもなります。作り方も切って、和えるだけと、簡単なレシピです。
- フルーツトマト10個くらい
- アボガド1個
- しょうゆ、酒、砂糖、酢各大さじ2
- サラダオイル大さじ1
- わさび大さじ1/2(好みで調整してください)
- アボカドは種と皮を除いて、角切りにします。
- フルーツトマトはへたをとって、1/2~1/4くらいの大きさにします。
- ボウルに調味料の材料を全ていれて、よく混ぜ合わせます。
- 3にフルーツトマトとアボカドを加えて、よく和えて出来上がりです。
- 食べる直前に刻み海苔をトッピングするのもおすすめです。
フルーツトマトの甘さを体験してみよう!
フルーツトマトは、トマトと品種は同じでも、栽培方法の工夫で糖度を高くしているトマトです。今では種類も増えていて、形や味わいもいろいろあるので、いろいろな種類を試して、甘さだけでなく、酸味やうまみのバランスも感じながら、お気に入りをみつけてください。