2019年02月03日公開
2024年09月02日更新
ガムシロップ1個のカロリーは?砂糖との違いや糖質を調査!
ガムシロップはダイエット中にカロリーまで気になるという方は多いのではないでしょうか?夏の暑い日には、よく冷えたアイスティーやアイスコーヒーに入れてごくごくっと飲むと、甘さと冷たさで一気に体温が下がるようで爽快な気分になります。でもこの小さな容器に入った液体は、砂糖より太ると言われていることを知っていますか?今回は砂糖との違いやガムシロップ1個のカロリーや糖質について、他の甘味料との比較、なぜ砂糖より太りやす理由を紹介します。
ガムシロップのカロリーと特徴
カフェでアイスコーヒーを頼むと必ずついてくるのがガムシロップです。見た目と味から砂糖と水を混ぜた液体のように思われがちですが実は違うものからできています。味は砂糖水のようでありながら、カロリーは砂糖より少ない甘味料です。それなのに砂糖より太ると言われているのはなぜでしょうか?薄着で体型が気になる暑い時期に活躍するこのガムシロップのカロリーや糖質、なぜ砂糖より太るといわれるのかを紹介します。
ガムシロップは何でできている?
ガムシロップは異性化糖という糖からできています。元々は砂糖、水、アラビアガムで作られていたのですが、より安く安定している異性化糖が使われることが多くなりました。異性化糖とはサツマイモやトウモロコシのでんぷんに酵素などを入れ分解し、作られた糖です。1970年代後半に大量生産が可能となり、砂糖の代替品として広く普及し、今では清涼飲料水や調味料など様々な食品に使用されるようになりました。
ガムシロップ1個のカロリーと糖質
ガムシロップ1個のカロリーはメーカーによって差はありますが、1個13gのもので36kcalとなります。食パン(6ツ切り)のカロリーが166kcal程度なので比較すると微々たるものに感じます。糖質はというと、6.5gで全体の50%となります。上白糖の糖質は全体の99.2%なので糖質自体も砂糖と比べると少ないと言えます。
ガムシロップは角砂糖何個分?
ガムシロップ1個のカロリーや糖質量だけを見ると、あまり気にしなくてもよいのでは?と思いがちですが、ガムシロップ1個のカロリーは角砂糖3個分のカロリーとほぼ同じになります。角砂糖3個入ったアイスコーヒーと思うと、カロリーを気にしている時にはガムシロップに手が伸びにくくなるのではないでしょうか?
ガムシロップと砂糖の違いを解説
甘さに違いがある
砂糖とガムシロップの大きな違いは甘さの感じ方にあります。砂糖は温度が変化しても同じ甘味を感じることができますが、ガムシロップの原料である異性化糖は高温では甘さを感じにくく、低温ではより甘味を感じられるという特性があります。低い温度でのガムシロップの甘さは砂糖の1.3倍になり、逆に60度を超えると砂糖の0.8倍程度にしか感じられません。ホットコーヒーにガムシロップが使われないのはその特性が理由のようです。
成分に違いがある
ガムシロップは味と見た目から原料は砂糖と水と思われがちですが、異性化糖と言われる糖からできています。サツマイモやトウモロコシなどの澱粉に酵素を入れ分解し、低温で砂糖より強い甘味を感じさせる果糖を作り出します。そしてその果糖を濃縮させることで少量でより甘味の強い異性化糖ができあがります。出来上がった異性化糖は濃度により3つに分類され、果糖分55%の果糖ブドウ糖液糖がガムシロップによく使われます。
ガムシロップ1個と角砂糖1個のカロリーの違い
ガムシロップ1個(13gの場合)のカロリーは36kcal、角砂糖1個(3gの場合)のカロリーは11.61kcalで約3倍になります。飲み物に甘味料を1個入れるということであれば、ダイエット時は角砂糖を選んだ方が自然とカロリーを抑えることができます。
ガムシロップとその他甘味料のカロリーを比較
ガムシロップと上白糖やグラニュー糖
まずはガムシロップと上白糖やグラニュー糖といった他の砂糖とのカロリーを比較をします。砂糖には上白糖、グラニュー糖、三温糖などいくつかの種類がありますが、これは精製度合いが違うだけで元は同じサトウキビから作られています。100gあたりのカロリーも、上白糖384kcal、グラニュー糖387kcal、三温糖382kcalとほとんど差がなくほぼ同じと考えて問題ないでしょう。
ガムシロップ1個当たりの重量が13gで36kcalですが、砂糖(上白糖で換算)13gあたりのカロリーは49.92kcalと約1.4倍になります。ダイエット中にガムシロップではなく砂糖を代用するのであれば量を調整することでカロリーをコントロールできると言えます。
ガムシロップとはちみつ
次にガムシロップとはちみつを比較します。はちみつ100g当たりのカロリーは294kcalです。ガムシロップ1個分の重量に換算すると38.22kcalとなるので、ガムシロップとカロリーはほぼ同じです。甘味度についてもガムシロップが砂糖の0.8~1.3倍(低温の場合)に対し、はちみつは1.2倍(温度により変化します)でこちらも砂糖よりも甘味を感じやすいと言えます。
また、はちみつに含まれる麦芽糖やオリゴ糖に腸内環境を整える働きがあったり、虫歯になりやすいショ糖の含有率が低く、砂糖より虫歯になりにくいと言われています。ガムシロップの代用としてはちみつを使うことはカロリーを抑えること以外にもメリットがあります。
ガムシロップとメープルシロップ
続いてガムシロップとメープルシロップのカロリーを比較します。メープルシロップ100gあたりのカロリーは260g、ガムシロップ1個分の重量のカロリーは33.6kcalです。ガムシロップ1個のカロリーが36kcalなのでやや低めと言えます。甘味度も1.3倍程度となるので砂糖より甘く感じることができます。メープルシロップには独特の香りがあるので、その香りが邪魔にならなければガムシロップの代用として使うことができます。
ガムシロップのカロリーはダイエット中に危険?
ここまでガムシロップと他の甘味料のカロリーと比較してきました。ガムシロップ1個と角砂糖1個を比較するとカロリーは3倍になりますが、重量で比較するとガムシロップのカロリーは砂糖よりは少なく甘味度も高いため少量で強い甘味を感じられることがわかります。これだけ見るとローカロリーで甘いガムシロップはダイエットに最適だといえますが、なぜ太ると言われるのでしょうか?まずは太るメカニズムから説明します。
血糖値の上昇により太る可能性がある
人間が太る、つまり脂肪を蓄える仕組みには血糖値の上昇が関係があります。糖分をとることで血液中の糖の濃度(血糖値)が上がります。その上がった血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンは血糖値を下げるために血液中の糖分を血液から追い出し、脂肪細胞にため込ませます。そして血液から追い出した糖の分だけ脂肪細胞が大きくなり脂肪がたまるようになります。
最近話題になっていた低糖質ダイエットやインスリンダイエットは、このインスリンをコントロールして脂肪を貯めにくくするダイエット法です。どちらも血糖値の上昇を抑え、脂肪の蓄積をおさえる方法ですが、このガムシロップは血糖値を急上昇させます。砂糖は10分ほどかけて吸収されるのに対し、ガムシロップは即座に吸収されるため急激に血糖値が上がってしまい、それゆえ太る原因になると言われています。
糖質ゼロの人口甘味料を選ぶ
では、ダイエット中でも甘いアイスコーヒーが飲みたいという場合はどうすればよいでしょうか?前述したはちみつやメープルシロップを代用するのも一つの方法です。はちみつやメープルシロップは血糖値が上がりにくい食品なのでダイエット中には使いやすいです。
ただはちみつの強い甘味が苦手な方やメープルシロップの香りが邪魔になる場合もあります。その場合は糖質ゼロの人工甘味料を選んでみてはいかがでしょうか?最近では糖質ゼロのガムシロップも販売されています。
使用するときは1個に留めてカロリーオフ
また量を調整することで自然にカロリーを調整をすることが可能です。ガムシロップは小さなケースに入っているため、使うときは全部を入れてしまいがちですが半量にして残すことも可能ですし、2個3個使うのではなく、1個に留めることで自然とカロリーを抑えることができます。
コーヒーの苦味はコーヒーフレッシュ1個で緩和
コーヒーの苦みが苦手で、どうしても甘くしたいという方はコーヒーフレッシュを代用してみてはいかがでしょうか?コーヒーの苦みが和らぎ、カロリーも12~15kcalと低カロリーです。
手作りすればダイエット中も安心
ガムシロップを自分好みに手作りしてカロリーを調整するという方法もあります。耐熱容器に砂糖と水を入れ、レンジで温めるだけで簡単にガムシロップが出来上がります。砂糖は小さじ1杯(3g)で11.4kcalです。これは女性(30歳、体重50kg)が10分ほど軽いウォーキングをした時に消費できるカロリーです。小さじ1杯の砂糖で10分の散歩と考えれば作る時も目安になります。
ガムシロップは高カロリーだが工夫次第!
さて、ここまでガムシロップの成分や他の甘味料との比較をしてきましたがいかがでしたでしょうか?ガムシロップは砂糖水とは違い、異性化糖という糖でできています。カロリーは砂糖より低く、甘味が強いためダイエットにはもってこいの甘味料と思えますが、血糖値を急上昇させるため砂糖より太りやすくなります。またガムシロップ1個のカロリーは角砂糖3個分と同じなので使う量は調整する必要があります。
ダイエット中にどうしてもガムシロップが使いたい場合は糖質ゼロのものを使ったり、手作りをするなどして量を調整することができます。ダイエット中の息抜きにどうしても甘いコーヒーが飲みたくなった場合は、上手に工夫してカロリーコントロールしてみてはいかがでしょうか?