ぶどうの品種のピオーネの特徴は?種類や旬の時期も紹介!
ピオーネというぶどうの品種を知っていますか?見た目は、ぶどうの王様でもある巨峰にそっくりですが、香りの強さは巨峰よりも強く、甘みと酸味の絶妙なバランスの味わいは、何度も食べたくなること間違いなしです。今回は、そんなピオーネについて詳しく紹介していきましょう。また、ピオーネの旬の時期や生産地、美味しいピオーネの特徴や見分け方までまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。
ピオーネにはどんな特徴がある?
ピオーネは大粒でジューシー
ピオーネの粒の大きさは、他のぶどうの品種と比べても大粒のサイズ感が特徴です。同じ黒系ぶどうの仲間でもある巨峰から受け継いだ粒の大きさは、食べ応えもあり美味しく食べ進めることのできる品種です。また、巨峰から受け継いだとされる見た目にも美しさがあると言われています。外皮は、巨峰からしっかり受け継がれた黒紫色をしており、外観の美しさも相まって人気の品種として好まれています。
そして、その美しい黒紫色の皮に包まれた大粒の実は、果肉がしっかり詰まっておりジューシーに食べ進めることができます。大粒でジューシーかつ、見た目の美しさはピオーネの最大の特徴といえるでしょう。
ピオーネの味はとても甘い
ピオーネの味の特徴として、糖度の高さも魅力のひとつでしょう。ピオーネの糖度は、16度以上にもなると言われています。果物の中でも、糖度はやや高めと言われているぶどうですが、そんなぶどうの中でもピオーネの糖度の高さは舌もうなる甘さです。また、甘さもしっかり感じられるピオーネですが、そこへ酸味も加わっているので、甘みと酸味のバランスも良いぶどうの品種としても注目を集めています。
交配のされた巨峰よりも、香りを楽しむことのできる品種なので巨峰が好きな方には堪らない美味しさを感じることができるでしょう。また、特徴のひとつとしてピオーネは、日持ちをすることでも有名です。日持ちをしないぶどうですが、ピオーネは中でも日持ちをする方なので、贈呈品としても好まれている品種と言えるでしょう。
ピオーネは種あり品種
ピオーネは基本的には種ありぶどうになります。ですが、最近では種なしぶどうも流行っています。ピオーネも、ジベレリン処理がされているものは種なしのピオーネとして好まれています。ジベレリン処理は、ひとつひとつの粒に対しての作業を行わないといけないため、とても手のかかる作業です。種なしのピオーネはニューピオーネという名前が付けられて市場に出回っています。
種なしのニューピオーネも、ピオーネ同様に甘みが強く外観の美しさも変わらないので美味しく食べることができるでしょう。ですが、中にはピオーネはやはり種が入っている方が美味しいという意見も多いことから、種ありのピオーネの方が人気が高いのも事実です。
ピオーネの品種・種類について
ピオーネ誕生の歴史
ピオーネの歴史は、さかのぼること1957年に誕生しました。ピオーネには、ぶどうの王様でもある巨峰と、大きい粒で人気のあるカノンホール・マスカットが交配されてできた品種となります。ピオーネの1号は静岡で誕生しました。両方に大きい粒という特徴を持つ品種から誕生したことで、ピオーネの粒が大きいのも頷けることでしょう。
ピオーネは、誕生当時はパイオニアという名前が付けられていましたが1973年に、イタリア語で開拓者という意味を持つピオーネという名前に変更がされました。以降、ピオーネは人気のぶどうの品種として世に出回っています。
ピオーネは黒系品種のぶどう
ぶどうには、大きく分けて3種類に分けられています。黒、緑、赤のように色で分別がされていますが、ピオーネは黒系ぶどうに当てはまります。黒系ぶどうには他に、巨峰、オーロラブラック、ナガノパープル、ブラックオリンピアなどがあります。緑系には、シャインマスカットのように綺麗な緑色をした品種が多くあります。赤系は、黒系と緑系の中間の種類が多く、一見黒系に見えるぶどうも赤系の仲間であったりします。
ピオーネの旬の時期はいつ?
ピオーネの旬
ピオーネの栽培には、ハウス栽培と路地栽培の2種類に分類されます。ハウス栽培では、早いものでは4月頃から出回りはじめ、7月から8月頃が旬のピークを迎えるといわれています。路地栽培では、8月から10月頃が旬の時期とされており、ピオーネの旬の時期として一番美味しく食べられるのが9月頃であるといわれています。
このピオーネの旬の時期は、種なしであるニューピオーネも同様であり、また多くのぶどうが旬の時期は夏から秋にかけてだと言われています。そのため、夏から秋にかけては多くのぶどうが市場に出回ることもあり、美味しいぶどうを見分けることも重要と言えるでしょう。美味しいピオーネを見分ける方法については、後程詳しく説明していきましょう。
ピオーネの主な生産地
ピオーネが誕生したのが静岡であることから、ピオーネの生産地は静岡なのでは?と思う方も多くいるかもしれませんが、実は現在のピオーネの主な生産地は山梨県や岡山県が主となっています。ピオーネは、出回り時期になるとおよそ1900t以上の収穫がされています。その多くの生産地が、山梨県と岡山県となっておりピオーネ一番の生産地と言われる山梨県では、ピオーネの収穫量が約1000tと全体の50%以上を占めています。
岡山県でのピオーネの収穫量は、約500tほどとなり山梨県に次いで2位の収穫量を誇っています。岡山県に次いでいるのが長野県の約200tです。このように見てみると、ピオーネの生産地は、ほぼ山梨県と岡山県であることが分かるでしょう。どこの生産地でも、ピオーネの収穫量のピークは9月となります。
ピオーネの見分け方や食べ方
ピオーネの見分け方
ピオーネを食べるのであれば、知っておきたいのが美味しいピオーネの見分け方でしょう。ここでは、ピオーネのみならずぶどう全てに共通する美味しいぶどうの見分け方を紹介していきましょう。
まず知っておきたいのが、ぶどうの表面に白い粉がついているのを見かけたことのある方も多いことと思います。ぶどうを見分ける際には、この白い粉がついているものを選ぶのが重要ポイントです。ぶどうの表面についている白い粉は、ぶどうの保護膜ともいえます。水分が飛んでしまうのを防ぐ他にも、細菌が入らないようにする効果も持ち合わせています。
次に注目したいのが、皮の色です。ピオーネは、黒紫色が美しい品種です。この黒紫色が、しっかりと色づいているものを選ぶようにしましょう。黒に近いほど美味しいと言われています。色を見る際に、軸の色にも注目しましょう。軸の色が緑色をしているものは鮮度が高いぶどうです。逆に、軸部分が茶色に変色しているものは残念ながら、少し鮮度の落ちている証拠になるので、軸の色にも注目してみましょう。
ピオーネの食べ方
ピオーネを食べる際に、皮を剥く方と剥かない方で分かれることでしょう。基本的にピオーネは、皮も食べることができますが、渋みが加わってしまうので剥いて食べるのがおすすめです。ピオーネの皮を剥く際には、粒を半分にカットしてから剥く方法が簡単です。また、ピオーネの粒の先端に薄く十字の切込みを入れることでスルリと皮を剥くことも可能です。皮ごと食べてもいいですし、剥いて食べても美味しくは食べられます。
ピオーネの保存方法
ピオーネは、ぶどうの品種の中でも比較的日持ちがします。ですが、常温でそのまま保存してしまうと日持ちはあまりしません。では、ピオーネの保存はどのようにするのがいいのでしょうか?ピオーネは、冷蔵保存と冷凍保存のどちらも可能です。冷蔵保存をする際には、軸をそのままにする場合、新聞紙で丁寧に包み込み野菜室で保存するのがいいでしょう。軸から取り外す場合は、密閉容器に入れて保存するのをおすすめします。
ピオーネを冷凍保存する場合には、軸から粒を取り水分をしっかり拭き取ってから密閉容器に入れて保存するようにしましょう。解凍したピオーネは、冷凍前よりも少し味気が落ちますのでシャーベットの状態にして食べるのがおすすめです。また、冷凍保存をするピオーネは種なしのニューピオーネで行うことで、種を気にすることなく、そのままシャーベットのようにして食べることもできます。
ピオーネは甘さたっぷり大きくて人気のぶどう
ピオーネは、甘さと酸味のバランスが良く見た目にも美しいぶどうの品種のひとつです。ぜひ、旬の時期の美味しいピオーネを手に取って堪能してみてください。粒の大きさに驚くことでしょう。食べ応えもあるので、子供のおやつにもおすすめです。人気の高まっている品種になるので、一度ピオーネの味を体験してみてください。