スチューベンは糖度が高くて甘いぶどう!特徴や食べ方を紹介!
「スチューベン」というぶどうを知っているでしょうか?スチューベンは、糖度が高く非常に甘いぶどうの品種です。ここでは、スチューベンの旬の時期や味わいの特徴などを詳しく調査しました。甘みの強いスチューベンですが、特に美味しい食べ方があるようです。スチューベンの皮までまるごと使った簡単なレシピも紹介しているので、スチューベンが手に入った際は、ぜひ参考にしてください。
スチューベンとは?
スチューベンはニューヨーク生まれのぶどう
スチューベンは、アメリカのニューヨーク州で誕生したぶどうの品種です。「ウェイン」と「シュリンダン」というぶどうの交配種で、1947年に新品種としてこの世に誕生しました。日本に伝わったのは1952年といわれており、今では日本でも栽培が行われているようです。スチューベンが作られた当時は、それまでになかった味わいや糖度で瞬く間に有名となり、現在は多くの人々に愛される品種にまで成長しました。
スチューベンの特徴
通信販売でも人気の高いスチューベンには、いくつかの大きな特徴があります。まず1つめの特徴が、甘みのある味わいです。甘さの強いスチューベンは、粒が小ぶりで子供から大人まで食べやすいため、取り寄せランキングでも常に上位となっています。2つめの特徴が、貯蔵力の高さです。長期の保存に適さないぶどうが多い中、長い間に渡り新鮮な味わいを楽しむことができるのも人気の理由のようです。
スチューベンの味は糖度が高くて甘い
甘いといわれるスチューベンですが、驚くべきはその糖度の高さです。スチューベンの糖度は20度を上回るともいわれており、果物でも群を抜く糖度の高さを誇ります。甘いと人気のメロンや柿でも糖度が18度ほどといわれる中、数字的に見てもスチューベンの糖度の高さがわかるでしょう。
スチューベンの旬の時期
それでは、スチューベンの気になる旬の時期を紹介していきましょう。スチューベンの収穫時期は、9月下旬から10月下旬といわれています。時期だけ見ると一般的なぶどうの収穫時期とそう変わりはないようです。
秋ごろが旬といえるようですが、産地ではスチューベンの貯蔵性の高さを活かし、翌年の2月初旬まで出荷が行われているようです。長い時期に渡りスチューベンが楽しめるのは、消費者にとって大きなメリットといえるでしょう。
スチューベンの日本の産地は?
日本におけるスチューベンの栽培は、多くを青森県が占めています。ニューヨークで生まれたスチューベンは、気候が似ている青森県が最も適した産地だといわれているようです。次いで生産量が多いのが、秋田や岩手、北海道です。
スチューベンの栽培の7割を超えるという青森県は、りんごの産地としても有名です。スチューベンの長期貯蔵は、りんごを貯蔵するスキルを活かして行われています。長い期間スチューベンが味わえるのは、この技術のおかげといっても過言ではありません。
スチューベンの選び方と保存方法
美味しいスチューベンの選び方
ここからは、甘いスチューベンの選び方と保存方法について紹介していきます。美味しいスチューベンの選び方は一般的なぶどうと同じです。粒の色が濃く表面にハリがあり、軸が緑色で切り口の新しいものを選ぶのがポイントです。ぶどうの水分を防ぐ「ブルーム」と呼ばれる白い粉がついているものを選ぶのも大切です。
また、画像のように実がびっしりとつまっていて、すき間がないスチューベンを選ぶようにしましょう。ぶどうは、軸の反対にある先端部分から熟していくといわれます。そのため、先端部分がみずみずしいものは新鮮なスチューベンといえるでしょう。
スチューベンの保存方法と日持ち
スチューベンは、冷蔵保存すれば2カ月は日持ちがきくといわれています。房ごと保存する場合は、乾燥させないよう1房ごとに新聞紙や袋で包み、冷蔵庫の野菜室に入れます。見た目にこだわらないのであれば、枝を2~3mm程度残すように1粒ずつハサミで切り、ジッパー付き保存袋で密封して野菜室に入れると、より長期の保存が可能となります。また、スチューベンは水分がつくと劣化が早まるため、水で洗うのは食べる直前にしましょう。
スチューベンのおすすめの食べ方
スチューベンを皮ごと口に入れて甘さを楽しもう
スチューベンは、酸味が少なくハチミツのような濃い甘さがあります。皮と実の間が特に甘いといわれ、皮ごとスチューベンを口の中に入れ、皮についた果肉を軽く歯でしごくようにして食べるのがおすすめです。皮は硬めなので、甘みを味わったら口から出すようにしましょう。実よりも甘い皮の部分は、クセになるような濃厚な味わいが楽しめます。
スチューベンは種があるぶどうです。種の部分は酸味が強いため、気になる場合は、種を取り除いてから食べるとよいでしょう。香りが少ない品種ですが、その分甘みが非常に強いぶどうです。ぜひ、スチューベンの美味しい部分を余すところなく味わいつくしましょう。
ケーキやジャムに使うのもおすすめ
スチューベンは、生で食べる以外にその甘みを活かしてお菓子やジャムにする食べ方もおすすめです。実が小ぶりなスチューベンは、その小ささを活かしてイチゴのようにケーキにトッピングするのにも向いています。ケーキとの相性も抜群で、ナパージュ(フルーツにかけるゼリー状のもの)をかければお店で売られているような可愛らしい仕上がりにすることも可能です。
保存のきくスチューベンですが、大量にある場合はジャムにしていただくのもよいでしょう。スチューベンを皮ごと使ったジャムは、濃い紫色でブルーベリージャムのような見た目になります。このジャムを使ってパウンドケーキを作ったり、パンケーキのトッピングにするのもおすすめです。
スチューベンのアレンジレシピ
皮ごと使って美肌効果バッチリ「スチューベンのジャム」
ここからは、スチューベンをアレンジしたおすすめの食べ方を紹介していきます。少ない材料で簡単に作れるジャムは、スチューベンそのものの味わいを楽しむのに最適な食べ方です。レシピでは、皮をミキサーで砕いて作りますが、皮の食感を残すのであればミキサーを弱めにかけるかフードプロセッサーで様子を見ながら作業するのがおすすめです。小瓶1つ分のジャムの作り方は、下記の通りです。
- スチューベン2房
- 砂糖小さじ5
- 水あめ大さじ2
- スチューベンは皮と実にわけ、皮はミキサーにかけて細かく砕きます。
- 鍋にスチューベンの実を入れて弱火にかけます。実がやわらかくなってきたら一旦火からおろし、ザルとスプーンなどを使って種を取り出します。ザルに残った実は、捨てずに鍋の中に戻しましょう。
- 鍋にスチューベンの皮を入れたら再度火にかけ、煮立ってきたらアクを取り除きます。鍋のフチにスチューベンがついて焦げないよう、ヘラを使いながらまんべんなく混ぜます。
- 砂糖と水あめを加え、ひと煮立ちしたらアクをすくい取ります。弱火で15分ほどかき混ぜながら煮込み、とろみがついたら完成です。
美味しい焼き菓子に「スチューベンのまんまるケーキ」
スチューベンを丸ごと使ったケーキの作り方を紹介します。アーモンドプードルを入れたケーキは香ばしく、スチューベンの甘みが際立つ仕上がりになります。レシピでは大きな型で作っていますが、同量のケーキ生地でマドレーヌ6~7個分が作れます。小分けにしてランチやピクニックに持参するのもおすすめです。スチューベンの綺麗な色を活かして作ったケーキはお土産にしても喜ばれるでしょう。18cm型1台分の作り方は下記の通りです。
- スチューベン1/2房
- グラニュー糖40g
- バター40g
- 卵(Lサイズ)1個
- アーモンドプードル40g
- A小麦粉40g
- Aベーキングパウダー小さじ1/3
- ラム酒大さじ1
- はちみつ大さじ1
- スチューベンは中央部分まで包丁を入れ、そっと種を取り出します。オーブンは180℃に予熱しましょう。Aは事前にふるっておきます。
- ボウルにバターと砂糖を入れてすり混ぜ、卵を加えてさらによく混ぜます。アーモンドプードル、Aの順に加えて混ぜ合わせ、ラム酒、はちみつも入れたら全体をさっと混ぜます。型に生地を流し込み、スチューベンを埋めるようにバランスよくトッピングします。
- 180℃に予熱したオーブンで30分ほど焼いたら完成です。様子を見ながら、焦げそうなときは温度を下げるようにしましょう。
スチューベンを食べてみよう!
スチューベンは強い甘みが特徴のぶどうです。そのまま食べたり皮ごとお菓子に使うなど、いろんな食べ方が楽しめるのも魅力の1つです。秋から冬にかけて旬の時期が長く、通信販売などでも購入しやすいため、手に入った際は皮まで美味しさを味わいつくしましょう。紹介したお菓子作りにもぜひ挑戦してみてください。