柿の栄養と効果効能まとめ!柿の食べ方や二日酔いにおすすめな理由
柿は「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、栄養豊富な果物です。柿の栄養成分や効果・効能について詳しく解説していきます。さまざまな効能にあった柿の食べ方、例えば二日酔いの時、便秘の時におすすめの食べ方や柿のカロリーや糖質量についても紹介していきます。知れば知るほど「柿が赤くなると医者が青くなる」のことわざに納得の柿の栄養を余すところなくいただきましょう。
柿は栄養成分が豊富!
食物繊維で便秘解消が期待
柿は、さまざまな効能がある果物です。秋の味覚、柿を食べないなんてもったいない!そんな栄養の宝庫、柿について、柿に含まれる栄養成分をひとつずつみていきましょう。まずは便秘解消が期待できる栄養成分についてです。柿には、食物繊維、ペクチンそしてタンニンという栄養素が含まれています。この3つの栄養素がバランスよく働くことで便秘改善に効果を発揮します。
その便秘解消にベストな柿の食べ方が、柿を1日1~2個食べるという方法です。これ以上でも以下でも効果的ではありません。特に食べ過ぎてしまうと逆に便秘を誘発してしまったり、下痢になる可能性があります。便秘、下痢にならないように食べ過ぎには注意しましょう。柿は1日に1~2個と覚えておきましょう。
βカロテンで免疫力がアップ
次に免疫力の向上が期待出来る栄養成分についての説明です。柿には、抗酸化作用のあるβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは体内でビタミンAに変わります。ビタミンAは、皮膚や粘膜を保護する作用があるので、免疫機能の向上が期待できます。また、柿にはビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCには、活性酸素を除去する働きがあります。それぞれの相乗効果で免疫力アップに繋がります。
マンガンで糖質や脂質の代謝を促進
柿には、マンガン(Mn)が多く含まれています。マンガンは、骨の形成に関与しているほかに、糖質や脂質の代謝を促進し、抗酸化作用のあるさまざまな酵素の構成成分として、成長や生殖にも関与している大切な栄養素です。マンガンは、生の柿、干し柿どちらにも含まれている栄養素です。
柿の栄養は美容効果ももたらす
アンチエイジング効果に期待できる
柿の効能のひとつに美肌効果があります。肌に大切なビタミンCが柿には豊富に含まれているからです。ビタミンCには、抗酸化作用があります。シミやしわのほか、美白の効果まで期待できます。また、柿の渋みの成分、タンニンもポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。この2つの相乗効果でアンチエイジングが期待できるといわれています。
女性にうれしい美肌効果がある
柿には、さまざまな効能がありますが、柿に特に多く含まれている栄養素は、カリウム・ビタミンA・C・タンニンです。その栄養は、実の部分より特に皮と実の間、実の部分よりも皮の部分に多く含まれています。しかも、実には含まれていない美白効果があるといわれています。
でも皮ごと食べるのはちょっとという方のために、おすすめの食べ方を紹介しましょう。一番おすすめの食べ方は、スムージーにして摂る方法です。他にも、白菜や大根などの漬け物に一緒に漬ける食べ方、また、皮を天日干しにして乾燥させて、湯を注いでお茶として飲む方法などがあります。
- 柿1個
- あまざけ100cc
- シナモン
- 柿は、綺麗に洗って、適当な大きさに切り、種は取り除いておきます。
- あまざけと柿を入れ、ミキサーでよく撹拌します。
- グラスに注ぎ、シナモンを振ればできあがりです。
柿のスムージーは、ほかにも柿にバナナ、生姜、グリーンの野菜(ほうれん草、春菊、小松菜など)と水100ccほどを入れて作っても、グリーンの野菜が入ることによって、カロリー、糖質を気にすることなくヘルシーで美味しいスムージーになります。おすすめの食材はほかにも、パイナップルやオレンジ、みかんなどのかんきつ類、柚子や生姜を入れても風味の良いスムージーになります。
水分を少なめにすると、ムースのような仕上がりになり、また違った食感が楽しめるおすすめの食べ方です。皮ごと摂ることによって食物繊維も豊富になりますので便秘解消効果にもなりますので、さらなる美肌効果が期待できます。
気になるむくみの解消になる
柿の効能のひとつに、むくみの解消があります。むくみ解消に効果的な栄養素がカリウムです。カリウムには、体内の余分なナトリウムを尿と一緒に排出する作用があるからです。
柿の食べ方
そのまま
柿には、いろいろな食べ方があります。まずは、シンプルにそのまま食べる時、皮を剥くときに種が包丁にあたらない切り方を紹介します。
まずヘタを取ってヘタのくぼんでいる部分から包丁を入れると種にあたらずスムーズに切り分けることができます。あと、ヘタと逆の部分、おしりの部分に線が入っている場合は、その線状に切ると種にあたらずに切ることができます。
皮に栄養があるので皮ごと食べるのが一番ですが、皮を剥く場合は、極力皮を薄く剥くようにしましょう。剥いた皮は、天日干しにしてお茶にしたり、漬け物の漬け汁にしたりと栄養満点の皮は、有効利用してください。
冷凍してシャーベットにする
柿が完熟した場合のおすすめの食べ方を紹介します。完熟した柿のヘタを落として、あとはラップして冷凍庫で凍らせます。それだけで、柿シャーベットの完成です。食べる15分くらい前に冷蔵庫に移しておくと、シャリシャリとした食感になります。二日酔いの時に食べる、冷え冷えの柿シャーベットはまた格別の美味しさです。皮ごと食べられるので、栄養面から見てもおすすめの食べ方です。
柿を干し柿にする方法
日本のドライフルーツの代表格といえば、干し柿です。干し柿は、生の柿とどのような違いがあるのでしょうか。干し柿にすることによって、生の柿よりも甘味が増して満足感のある干し柿ですが、栄養面では、生の柿と違いがあるのでしょうか。生の柿と干し柿、栄養面では、特に変わりはありません。二日酔いも、便秘も干し柿にも効果があります。
ひとつだけ、柿を干すことによって失われてしまう栄養素がビタミンCです。そのほかに含まれるビタミン・ミネラルに関してはほぼ同じです。カロリーも柿1個当たり140~160キロカロリーと生の柿と比べてもそれほど差はありません。ただ、柿を干したことによって、炭水化物の割合が増えて、糖質も増えています。食べすぎには充分気をつけましょう。
家の軒先で見かけた干し柿を、最近はあまり見かけなくなりましたが、栄養満点の干し柿を自分で作ってみませんか?ここでは、干し柿の作り方を紹介します。
- 渋柿
- 焼酎
- ひも
- 柿の枝をT字になるように切っておきます。
- 柿を洗って、ヘタは残して皮を剥きます。
- 沸騰させた湯に柿をくぐらせ煮沸消毒します。
- 柿が浸せるくらいの器に焼酎を入れ、ヘタを持って果実の部分を浸してアルコール消毒します。
- 枝の部分にひもを結んで、柿を繋げていきます。
- 日向の風通しの良い場所に干します。雨が当たらない場所にしましょう。
- 約1週間で表面が乾くので、実を全体的に揉みます。
- そのままさらに乾燥させます。カビがついていたら都度、焼酎でふき取りましょう。
- 味見をしながら、好みの固さまで乾燥させればできあがりです。
干し柿を作る時期は、気温が15度以下で、湿度が低い、乾燥した冷たい風が吹く時期が最適です。また、干し柿を作る際に大切なのはカビがつかないように徹底することです。カビを見つけたら焼酎でふき取ることを忘れずに行いましょう。また、カラスや雀も甘い柿は大好物です。カラス対策などもあると安心です。
柿を使ったレシピ3選
サラダや和え物でいただく
固い柿や甘さが少ない柿は、サラダや和え物にすると美味しくいただくことができます。サラダの場合は、いつものサラダに千切りにした柿を加えるだけでも良いですが、ここで柿を使ったおすすめのサラダレシピを1つ紹介します。柿とにんじんのマリネサラダです。
- にんじん100g
- 柿(小)1個
- ローストくるみ30g
- A白ワインビネガー20cc
- Aオリーブオイル10cc
- Aピンクペッパー小さじ1/2
- Aブラックペッパー適量
- Aきび砂糖小さじ1/2
- にんじんは細めの千切りにします。
- 柿は種を取り、薄くスライスして千切りにします。
- くるみはローストして食べやすい大きさに切ります。
- 1~3をボウルに入れて、Aを混ぜ合わせたマリネ液で混ぜればできあがりです。
果肉をつぶしてドレッシングにする
完熟した柿は、シャーベットのほかに、ドレッシングとしても美味しく食べることができます。柿の優しい甘さで上品なドレッシングに仕上がります。
- 柿(完熟)2個
- 酢75cc
- 菜種油または太白ごま油60cc
- 塩小さじ1と1/2
- 玉ねぎ1/6個
- こしょう少々
- 全ての材料をミキサーにかけて撹拌します。滑らかになったらできあがりです。
ミキサーを使わずに、柿はフォーク等を使って潰し、全ての材料をボウルを使って作ると、柿の食感も楽しめるドレッシングになります。どちらでも好みの方法で作ってみてください。生の野菜と合わせることで糖質カットできるのもうれしいレシピです。
漬物のつけ汁として使用する
熟れ過ぎてしまった柿も美味しくいただける食べ方があります。大根や白菜の漬物の漬け汁にする方法です。塩分と柿の甘みのバランスがクセになる美味しさです。即席で作れる大根の柿漬けの作り方を紹介します。
- 大根1/2本
- 柿(熟したもの)5個
- 塩小さじ2
- 大根は半月切りにします。柿は潰して塩と混ぜ合わせておきます。皮が気になる場合は、皮を適当な大きさに切ります。
- ジップロックに全ての材料を入れて密封し、2日ほど漬け込んだらできあがりです。
柿は二日酔いに効く?
柿の栄養成分が相乗的に二日酔いを緩和
柿の効能のひとつに二日酔いの緩和があります。その効能は、柿に含まれている栄養成分、タンニンとカリウムにあります。柿に含まれている成分、渋みの元であるタンニン系ポリフェノールの一種シブオールには、アルコール成分を分解する働きがあります。そして、柿に含まれている栄養成分のカリウムには、利尿作用があります。カリウムは、体に不要なものを尿として排泄する働きがあります。
タンニンで分解されたアルコール成分を、カリウムによってスムーズに外に排出できれば、二日酔いは解消するというわけです。ただ、お酒と柿は一緒には取らない方がベターです。
二日酔いを和らげる効果は皮にも含まれる!?
二日酔い改善によいのは、柿の実だけではありません。柿に含まれている栄養成分は、柿の実だけではなく、葉や皮にも豊富に含まれています。特に実以上に豊富に含まれている栄養成分は、ビタミンCやカロテンです。この実以上に皮に多く含まれているビタミンCが二日酔いに効果がある栄養成分です。
食べ方としては、皮を剥かずに丸かじりができれば一番ですが、食べづらさがあります。おすすめは、皮ごとスムージーなどにする食べ方です。
他にもおすすめの食べ方は、白菜の漬け物などに刻んだ柿の皮を一緒に漬ける方法です。柿の甘さも加わって塩味と甘味、バランスのよい漬け物になります。その他にも柿の皮を乾燥させてお湯で煎じて飲む皮茶も二日酔い緩和に良い方法です。
柿は食べ過ぎに注意?
柿は糖質が多い
柿は、カロリーは果物の中では高めですが、全体の食品からみるとカロリーは低めで、糖質量は多い果物です。生の柿のカロリーは、100g当たり60キロカロリーで、だいたい柿1個で100キロカロリーから120キロカロリーほどです。
ただ、柿のカロリーを気にしたり、糖質が多いからとそれだけで敬遠するにはもったいない果物です。柿にはさまざまな栄養、効能があります。柿の1日当たりのおすすめの摂取量は1~2個程度。食べ過ぎに気をつけさえすれば、柿は私たちの体にとって必要な栄養素や効能を摂取できる素晴らしい食べ物です。
柿の糖質量について、生の柿と比べて干し柿の糖質量は、生の柿よりも低くなります。干し柿は、生の柿よりもカロリーは高くなりますが、糖質量は低くなります。食べ方を工夫すれば、柿の効能を存分に受けることができます。ダイエット効果を高めたい時には、干し柿よりも生の柿を食べるのがおすすめです。
柿の食べ過ぎは便秘や下痢になる
柿は、栄養成分が豊富で、美肌効果もあるからとついつい食べ過ぎてしまいがちですが、柿は食べ過ぎに注意が必要な食べ物でもあります。
それは、柿に含まれている成分のひとつ、ペクチンによってもたらされる作用です。整腸作用のあるペクチンですが、胃腸に負担をかけやすい成分でもあります。便秘改善に効果がある反面で食べ過ぎによって下痢になる可能性もあります。柿は、1日1~2個を限度によく噛んで食べるようにしましょう。柿に含まれるタンニンによる作用によって、便秘と下痢を誘発します。賢い食べ方をして、快腸になりましょう。
柿の栄養を知って健康美人になろう!
柿の栄養や効能についてみてきました。いかがでしたか?柿がこんなにも栄養豊富な食べ物だったことに改めて驚きました。「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざは、まさに本当でした。柿にはさまざまな効能があります。食べ方によっても効果に違いがあります。柿はカロリー、糖質が多い果物と敬遠せず、秋の味覚、自然の恵みをありがたくいただくことが健康への近道です。
柿は、さまざまな食べ方ができる果物です。そのまま食べたり、サラダに入れたり、シャーベットとしてデザートにしたり、干し柿にしてみたり、栄養満点の柿をまるごと美味しくいただきましょう。