焼き鳥の種類はどれくらいある?人気のメニューを部位別に紹介!
居酒屋でも人気の定番メニューと言えば焼き鳥。皆さんはどんな種類を注文しますか?「もも」「ねぎま」「つくね」などは迷わず選ぶ人も多いようですが、実際にはとても多くの種類があってよくわからない部位もたくさんあります。「ボンジリ」「セセリ」などはどの部分で、どんな食感なのでしょうか?今回は焼き鳥屋さんの人気のメニューを部位別に紹介します。ぜひ参考にして、次回はいつもとは違うメニューを注文して味わってみましょう。
目次
焼き鳥の種類について詳しく知りたい!
焼き鳥屋さんに行くと、いつもどんなものを注文しますか?とりあえずビール、そして焼き鳥は「モモ」「ネギマ」「つくね」あたりは頼む人も多いことでしょう。メニューを見てみると食べたことのない焼き鳥の種類がたくさんあります。「どこの部分かしら?」「美味しいのかしら?」と気になりつつ、その場ではなかなか聞けず、結局はいつもと同じものを頼むということはありませんか?
せっかく焼き鳥屋さんに行って食べるのなら、焼き鳥の種類に詳しくなっていろいろな部位を注文してみませんか?そこで今回は、わかりやすいようにまずは焼き鳥の種類を「肉や骨の部位の種類」と「ホルモン・内臓系の種類」の2つに分けて見てみます。次に、人気の部位や希少部位、そして気になるカロリーについても紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
焼き鳥の肉や骨の部位の種類
とりあえず食べたい定番の「モモ」
焼き鳥屋さんでメニューを見ると多くの種類がありますが、部位としてはやはり「モモ」は一番人気があります。はずすことはできないと言えるでしょう。適度に歯ごたえもあって味わいのあるモモ肉は、とりあえず注文したくなります。
焼き鳥と言えばこれ!「ネギマ」
焼き鳥の部位としては「モモ」が好きな人でも、実際に焼き鳥屋さんで注文する時には迷わずこの「ネギマ」を注文する人もいることでしょう。言うまでもなく大人気の「ネギマ」です。ネギではなく、シイタケやピーマン、シシトウなど様々な種類の野菜を「モモ」と交互に刺した焼き鳥も人気です。
「ネギマ」は鶏モモ肉の味わいとネギの甘味が絶妙なバランスの焼き鳥です。味も見た目も、そして栄養のバランスを考えても魅力的です。ネギとモモ肉が交互に串にさしてあるこの焼き鳥。「ネギマ」の「マ」は間という意味ではありません。マグロのことです。江戸時代にはネギとマグロを使っていたので「ネギマ」と呼ばれていて、今は鶏肉が使われているけれど長年親しまれた名前で呼ばれているようです。
幅広い年代に愛される「つくね」
子供やお年寄りにとっても食べやすく、幅広い世代に愛されているのが「つくね」です。モモ肉、胸肉、首の部分などのいろいろな種類の肉をひき肉にして丸く成形して作ります。ネギ、大葉、軟骨、キノコ類など、そのお店によっていろいろな種類の食材を混ぜ込みますので、お店独自のオリジナリティのある味が魅力です。家庭で作る時にも様々なアレンジができます。
団子状のものがいくつか串に刺してある場合もありますが、上の写真のように大きめのものがひとつということも多いようです。卵の黄身をつけて食べるのも人気です。お店によっていろいろな種類の「つくね」のアレンジがあるので、焼き鳥屋さんの真価が問われる注目すべきメニューとも言えそうです。
柔らかく歯ごたえもある「セセリ」
「セセリ」とは鶏の首まわりの肉のことです。鶏1羽から取れる量は少なくて、20g~100gほどです。「セセリ」はスーパーのお肉売場などにはあまり流通していませんので、焼き鳥屋さんで見かけたら食べてみましょう。
首は鶏がよく動かす部位なので筋肉が発達しています。そのため身がひきしまり歯ごたえのある肉となっていて、噛むと味わいのある部分です。適度に脂身があるのでパサパサしているわけでもなく、旨みがある焼き鳥です。
パリッと焼けた皮も美味しい「手羽」
上の写真は、「手羽いかだ」のタレ味です。「手羽」は鶏の羽先の部位です。お肉は柔らかくて外の皮はこんがりと焼けていると、食欲をそそります。甘辛いタレで食べるのが人気の焼き鳥ですが、パリッと美味しく焼けている鶏を塩とワサビで食べるのも、またおすすめです。
サンカクとも呼ばれている「ぼんじり」
「ぼんじり」は鶏の尾羽が生えている尻まわりの三角形の肉です。脂がのっていてジューシーで、それでいて身がしまっていて食べ応えのある人気の焼き鳥です。「ぼんじり」に付いている脂身は「アブラツボ」と呼ばれています。
コリコリした食感が人気の「軟骨」
「軟骨」には、「ヤゲンナンコツ」と「膝ナンコツ」2つの種類があります。焼き鳥屋さんで出てくるのは、たいていは「ヤゲンナンコツ」と言って胸骨の先の方の部位です。下の写真のように、薄い舟形でY字のような形をした骨にお肉がついています。そのまますべて食べられて、コリコリとした食感で味が良く人気です。軟骨はタレではなく塩で食べることが多いです。
焼き鳥屋さんでよく見かける「ヤゲンナンコツ」に対して、「膝ナンコツ」という部位もあります。こちらは焼き鳥ではなく、唐揚げのようにして食べることが多いようです。「げんこつ」と呼ばれることもあります。
焼き鳥のホルモン・内臓系の種類
コリっと歯ごたえが人気の「砂肝」
ここからはいよいホルモン・内臓系の人気の種類について紹介します。内臓系には実に多くの種類があります。まずはコリコリした食感と歯ごたえが人気の「砂肝」です。関西では「砂ズリ」とも呼ばれます。「砂肝」の硬い部分を集めたものを「エンガワ」と言います。
「砂肝」は鶏の消化器官のひとつです。鶏は歯がないので、食物を細かく砕くために胃の一部に砂を保持しています。それが「砂肝」です。焼き鳥に使われる「砂肝」は、もちろんすでに砂は取り除いてありますので、安心して食べてください。
女性人気が高い「レバー」
「レバー」は鶏の肝臓にあたります。栄養素としては、鉄分が多いことが知られています。鉄分を多く含む食品にはいろいろな種類の食材がありますが、「レバー」に含まれるヘム鉄は吸収されやすいので、貧血の方におすすめです。また、ビタミンAや葉酸の含有量が多いことでも知られています。
「レバー」に慣れていない人はタレ焼きの方が食べやすいけれども、新鮮な「レバー」であれば塩焼きの方が美味しいとも言われています。「白レバー」と呼ばれるものは、「レバー」とは別の種類になります。「白レバー」は雌鶏のもので血生臭さがなく風味豊かでなめらかで、「レバー」よりずっと美味しいと評判です。
癖がなく食べやすい「ハツ」
「ハツ」は鶏の心臓です。切り開いて焼くか、丸のまま焼かれます。弾力があって歯ごたえがあります。「ハツモト」は「ハツ」とは別の種類で、「ハツ」の上の方にある大動脈の部分のことです。
コラーゲンたっぷりの「皮」
次に紹介する「皮」は好みの分かれる部位かもしれませんが、やはり根強い人気です。カリッと香ばしく焼いた「皮」は、中はプリッとしていて甘辛いタレとも絶妙な組み合わせです。鶏の中でカロリーの高い部位とは言え、コラーゲンはたっぷり含まれています。「皮」はモモや胸にももちろんありますが、焼き鳥で主に使われているのは、首の部分の「皮」です。
焼き鳥の人気の部位メニューは?
焼き鳥の人気の部位メニューは?
下の写真のように、焼き鳥にはさまざまな部位の肉が使われています。はたして焼き鳥屋さんで人気の部位はどこの部分でしょうか?
焼き鳥の中で1位は、やはり「モモ」です。ジューシーで食べ応えのあるモモは焼き鳥の王道です。内臓系、鶏の皮や脂身が苦手な人たちからも高い支持を得ています。2位は「ネギマ」です。鶏の旨みとネギの甘味のバランスが絶妙です。ネギという野菜が加わるとヘルシーな感じもして好まれているようです。「ネギマ」では「モモ」ではなくて「ムネ肉」を使うこともあります。
焼き鳥の人気第3位は「つくね」です。「つくね」はメニューのひとつですが、鶏の部位ではないので次に行きます。4位は「皮」です。パリッと焼けていて、中はコリコリとした味わいの皮は、特に男性から人気です。その反面、「皮」のブツブツした感じが嫌でどうしても食べられない人もいますので、好みが分かれる部位と言えます。
珍しい焼き鳥のメニュー
焼き鳥屋さんのメニューには実に多くの種類が書かれていますが、食べたことがないものが並んでいることがあります。気になりつつ、どの部位かを聞けずに注文するのがためらわれる場合もあるでしょう。ここではその中からいくつか紹介しますので、焼き鳥専門店などで試してみてください。
鶏は牛や豚と違って小さいので、その中でも希少部位とされる部分は本当に小さく、一串作るのに何羽も必要な場合もあります。焼き鳥屋さんのメニューにあったとしても数量限定の場合も多いので、気になる部位があったら注文してみましょう。今まで知らなかった新しい味や食感に出会えるかもしれません。
「ふりそで」は手羽と胸肉の間の部位で、肉汁が多く味わい深い部分です。「おたふく」は鶏の胸腺の部位です。表面はトロッとした食感で中身は歯ごたえがあります。タレが合います。「背肝」は鶏の腎臓の部位です。「レバー」と少し似ていますが、舌触りはなめらかではなくざらりとしています。「べら」は「砂肝」の下にある弁の部分で、噛むと弾力があります。
「そり」は鶏の骨盤の内側にある小さな丸い筋肉の部分です。「さえずり」は鶏の気管の部位で、弾力のある食感が特徴です。「シラコ」は鶏の精巣の部位です。クリーミーな味わいで食感も柔らかいと評判です。「アイダ」はとても希少な部位と言われていて、鶏の心臓と肝臓のつなぎ目にあたる動脈の部分にあたります。タレで食べるのがおすすめです。「おび」は「モモ」の中心にあるモチモチした食感の部分です。
焼き鳥のカロリーは?
焼き鳥屋さんでビールを飲みながら焼き鳥を食べていると、いつのまにか自分のお皿には串がいっぱいということもあります。美味しくてついつい食べ過ぎてしまいますが、気になるのはカロリーです。ここでは鶏の部位によるカロリーの違いについて考えてみましょう。ふだんは気をつけていても、飲み会の時には気がゆるみやすいので参考にしてください。
低カロリーな焼き鳥の部位
焼き鳥では鶏の様々な部位を使っていますので、メニューによってカロリーには大きな違いがあります。カロリーが低いのは、いったいどこの部位でしょうか?
焼き鳥のカロリーが低いランキング1位は「軟骨」で、54cal/100gです。焼き鳥に使われる「軟骨」は、主に「ヤゲンナンコツ」と言われる胸骨の先の方の部位です。タレではなく塩で食べることがほとんどです。2位は「砂肝」で94cal/100gです。「軟骨」も「砂肝」も、低カロリーであるだけでなく、噛みごたえがあるので食べるのに時間がかかり満足感を得やすいことも良い点と言えます。
続きまして、カロリーの低い焼き鳥の3位は「ささみ」で105cal/l00gです。上の写真は鶏ささみを梅肉ソースで和えたものです。こんなメニューでしたら、さっぱりとしていてインパクトのある梅味で、淡泊な「ささみ」が美味しく食べられます。4位は「胸肉」(皮なし)で108cal/100g、5位は「レバー」で111cal/100gです。
高カロリーな焼き鳥の部位
次に高カロリーな焼き鳥について紹介します。カロリーを控えたい場合は部位もポイントですが、タレで食べるか塩で食べるかによっても違いが出てきます。塩の場合とタレの場合と両方のデータを見てください。100gあたりのカロリーを高い順にあげます。
焼き鳥の部位で、1番カロリーが高いのは「皮」の部分です。塩で食べると153kcal、タレで食べると161kcalです。続いて、「ぼんじり」(塩)107kcal、(タレ)113kcal、「手羽」(塩)105kcal、(タレ)113kcal、「モモ」(塩)89kcal、(タレ)97kcal、「つくね」(塩)83kcal、(タレ)91kcalとなります。「つくね」の場合は中に何を混ぜるかによってかなり差が出ますので、参考までにしてください。
鶏肉で高カロリーの部位は「皮」の部分だということがわかりました。つまり「皮」さえ取り除けば、「モモ」や「胸肉」であってもかなりカロリーが低くなります。カロリーを控えたい場合は、タレではなく塩や七味、レモン汁などで美味しく食べるのもおすすめです。「つくね」であれば、皮の部分を取り除いてひき肉にしてネギなど野菜を多く入れると、カロリーは下がります。
焼き鳥の種類を知っていろんな部位を食べてみよう!
今回は焼き鳥について、いろいろな種類を紹介しましたがいかがでしたでしょうか?焼き鳥屋さんによって焼き方やタレの味が違いますが、そもそも鶏の部位によって歯ごたえや味わいに違いがあります。ふだん馴染みのない希少部位もたくさんあることがわかりました。
定番の「モモ」や「つくね」とともに、今まで食べたことのなかった部位もぜひ試してみましょう。焼き鳥専門店では、鶏を丸ごと一羽からさばいているお店もあります。そうすると、他では味わえないような希少部位を楽しむことができます。小さなを内臓を無駄にせずに丁寧に調理して食べ尽くす文化は、素晴らしいものです。