ホルモンの名前の由来と語源を調査!ホルモン焼きの発祥は?
焼肉を食べる際にはやはりホルモンが欠かせないという人もいるかもしれませんが、ホルモンという食材の名前の由来や語源については知っているでしょうか?今回はホルモンの語源や由来とされている事柄について、更にはホルモン焼きの発祥の地や上手なホルモンの焼き方などについてもまとめてご紹介していきます。ホルモンが好きだという人もそうでない人も、知っておいて損はありません。
「ホルモン」の由来や語源についてみてみよう
様々な焼肉の種類の中でも、特にホルモンが大好物だという人も多いものではないでしょうか?脂っこい肉はあまり好きではない、ホルモンは苦手だという人もいる一方で、お酒のつまみには欠かせないという人もいたりするものです。しかしホルモンという名前は、そもそもどういった理由からつけられているのか、名前の由来や語源といったものについては案外知らないという人の方が多いのかもしれません。
名前に由来や語源がある?
今回はそんな焼肉でも人気のホルモンについて、何故ホルモンという名前になったのかという由来や語源について、更にはホルモン焼きの発祥や焼肉文化などについてもまとめてご紹介していきます。日頃何気なく食べているホルモンや焼肉について、改めて知識を身につけてみるといつもの焼肉を更に美味しく感じる事もできるかもしれません。
ホルモンの名前の由来
まずはホルモンという名前について、一体どの様な由来があるのかをご紹介していく事にします。既にホルモンという名前自体が定着している事もあって、焼肉を食べる際にも特に名前に疑問を持つ事なく注文しているという人が大半なのではないでしょうか?
由来や語源は諸説ある
しかしホルモンという名前の由来や語源といったものには、実際にはいくつかの説がある様なのです。一体どの説に信ぴょう性があるのかも気になるところではありますが、まずはどの様な説があるのかを早速ご紹介していきます。
ホルモンの語源は大阪弁?
一説では、ホルモンは大阪弁が語源となっているのではないかと言われています。というのもホルモンという部位は食べる事はせず、捨ててしまっていた場所なのだと言われています。それを大阪弁で捨てるものを意味する「ほおるもん」という言葉が、ホルモンという名前の由来となったのだと言われているのだそうです。実際にはこの説が有力だと考えている人や、それが事実なのだと思い込んでいる人もいる様です。
語源や由来ではなくダジャレ?
しかし実際にはホルモンの語源が大阪弁であるのだという説は、そもそもダジャレであり由来でも何でもないという話もあるのだそうです。大阪弁であるという説を聞かされたら、それほど違和感もないので信じてしまいそうですが、こちらは正式なホルモンという名前の由来や語源ではないと考えた方が良さそうです。それでは一体、ホルモンとはどの様な所からきている語源なのでしょうか?
ホルモンの語源は外国語?
別の一説には、ホルモンという名前は外国語が語源なのではないかとも言われている様です。実はドイツ語の医学用語では、「Hormon」という動物の体内物質を指す言葉があるのだそうです。このHormonがホルモンの由来なのだと言われている説もあれば、ギリシャ語で「ホルマオ」という言葉がホルモンの由来なのだという説もある様です。確かにほうるもんよりも、こちらの方が由来や語源としては有力な様に感じられます。
大阪弁は語源や由来とは無関係?
ホルマオというのは「呼び覚ます」「刺激する」といった意味を持つ言葉であり、活力がつくものであるとして名前がつけられたのではないかと言われています。更にホルモン料理という名称については実は戦前から存在しているもので、これは内臓料理に限定したものではなくスタミナがつく料理の総称として呼ばれていた事から、やはり「ほうるもん」という説はダジャレなのだという判断が正しいのかもしれません。
もつとホルモンの違いは?
ちなみに同じ内臓であるもつとホルモンですが、その違いについては明確に認識できているでしょうか?もつは臓物の略称であり、もつ鍋やもつ煮といった料理の名前に使用される事が多いのがもつです。一方でホルモンは関西方面での呼称が多く、全国的に見てみると焼肉などで焼いて食べる事を目的とするものをホルモンという名前で呼ぶ場合が多いものなのだそうです。つまり呼称の違いはありつつ、基本的には同じ物であるそうです。
最近、何故か毎週、食べてる。
— AKIRA@BUILD (@AKIRA_BUILD) June 28, 2018
ホルモン焼き!
しかも、毎週同じ店。笑 pic.twitter.com/FtnM703CAs
ホルモン焼きの発祥について
焼肉が好きだという人は多い一方で、名前の由来や語源の様にホルモン焼きという料理の発祥などといった点についても、知らないという人は多いものなのではないでしょうか?続いてはホルモン焼きの発祥の地についてや、焼肉という文化についての情報をご紹介していきます。ホルモン焼きや焼肉が好きだという人も、案外原点となっている様な情報については知らない事もあるかもしれません。
ホルモン料理の発祥は大阪?
まずはホルモン焼きの発祥の地についてですが、一説によればホルモン焼きは大阪にある洋食レストランがメニューとして提供したことが最初なのではないかと言われている様です。大阪には焼肉やホルモンを扱うお店も数多く、ホルモンの語源としても大阪弁が一説として挙げられていた事から、この説が有力なのではないかと考えられている様です。大阪にお気に入りのホルモンのお店があるという人もいるのではないでしょうか?
豚ホルモンの発祥は群馬
更にホルモンの中にも様々な種類がある中で、豚ホルモンの場合には発祥の地が大阪ではなく群馬県の高崎市なのではないかと言われているそうです。実際に高崎ホルモンという愛称も存在している上に、ホルモンを扱うお店も多い様です。豚のホルモンは食べた事が無いという人は、是非群馬県を訪れた際には豚ホルモンにも挑戦してみるというのも良いかもしれません。
塩ホルモンの発祥は旭川
ちなみにホルモン焼きの一種である塩味の調味液を使い作られた塩ホルモンですが、こちらは旭川が発祥の地であるとされているのだそうです。養豚業者の多さから豚の塩ホルモンも知名度が高く、焼肉としてだけではなく料理の材料として使用される機会もある様です。塩以外にも味噌のホルモンというものも存在しているそうなので、まだまだ知らない味のホルモンが提供されているのかもしれません。
肉は「焼く」より「煮る」だった
現代においては当然の様に肉を焼いて食べる習慣がありますが、そもそも肉というものは焼くという調理法よりも煮るという調理法の方が一般的なものであったのだそうです。日本料理の中でも有名な肉料理を挙げてみると、「すき焼き」「しゃぶしゃぶ」「肉じゃが」といった馴染み深いものがあります。調理の工程を思い返してみると、これらはどれもお肉を直に焼くという調理法ではない料理であるという事がわかります。
もつも煮込みの方が多かった
ホルモンと同じであるもつに関しても、日本の場合には「もつ焼き」という料理よりも「もつ煮込み」の方が食される機会が多かった様です。現在では当然の様に焼肉という料理を口にしている日本でも、焼肉という料理が定着し始めたのは戦後の事なのだそうです。これは戦前の日本人がお肉を食べるという習慣があまり多くなかった事にも関係しているのかもしれませんが、今となっては信じられない事の様です。
焼肉のはじまりはホルモン焼き
焼肉が料理として注目される様になり始めたのは戦後で、食糧難の中で日本人が食べる事をせずに捨てていたホルモンを、在日朝鮮人が直火で焼き提供する屋台を開いた事が始まりであるとされている様です。このホルモン焼きの屋台が人気となり、徐々にロースやカルビといった肉も取り入れられていく様になったのだそうです。しかしこの説は事実ではないのではないか、という意見もあるのです。
戦前から肉を焼いていた?
明治以前から山間部を中心とした地域では、日本人でもイノシシなどの肉を火で直接焼いて食べる習慣があり、戦前からもつ煮込みやもつ焼きといった料理があった事が複数の文献から判明しているとされています。更に朝鮮からの移住者によって肉を焼いて食べるという調理法が、大阪へと伝えられ焼肉という文化が広がっていったのだという説も挙げられているのだそうです。果たしてどちらの説が正しいのでしょうか?
焼肉は戦前から食べられていた
諸説ある焼肉の起源について、実は後者の説が有力なのではないかとされている様です。というのも1933年3月25日付の新聞に、「焼肉と心臓」という名前のレシピが掲載されているのだそうです。この事からも、戦前から焼肉という料理に対する認知度はゼロというわけではないと考えられる為、肉を焼いたりホルモンを食べる事はしていなかったという説は有力なものとは言い難いと想像できるのではないでしょうか?
ホルモン焼きは店で食べる高級食だった
焼肉というのは今でこそ飲食店だけではなく家庭でも気軽に焼いて食べる事ができ、庶民的で親しみやすい料理の一つでもあります。しかし明治維新の頃には焼肉というものは庶民では口にする事のできない贅沢品とされており、ごく一部の上流階級でのみ楽しむ事ができる料理であったのだそうです。焼肉を食べる事ができない生活というのは、現在では考えられない文化だと言えるのではないでしょうか?
肉食の文化が根付いたのは食糧難?
元々は動物の肉を食べるといった習慣も無く、ましてやホルモンといった内臓系を口にするというのは、当時の日本人には発想すら無かった可能性もあるのかもしれません。しかしそんな日本でホルモンを食べる様になったのは、戦後の食糧難で食べる物に苦心していた為ではないかと言われています。確かに肉すらも食べる習慣が無かった国で、口にした事もない動物の内臓を食べようと考える機会は決して多くはなさそうです。
ホルモンの発祥や由来などには諸説ある
様々な説があるホルモンという部位ですが、実は発祥や由来だと思い込んでいたものが間違いである、という事も意外とあるものなのかもしれません。いずれにしてもホルモンを初めて目にした際に、それを口にするというのはなかなか勇気のいる事なのではないでしょうか?ホルモンに限らず見た目が食欲を刺激しない様な食材はあるものですが、どれも最初に勇気を出した人がいるからこそ今の食文化へと繋がっている事は事実です。
日本の焼肉文化
そんな焼肉の文化ですが、実は現在親しまれている形式の焼肉になるまでには思わぬ後押しがあったりした様です。更に日本で食べられる様になった焼肉と、韓国で食べられる焼肉には違いがあるという事も知られています。同じ名前の料理でありながら一体どの様な違いがあるのか、焼肉というものについて更に詳しく調べてみる事にしました。
焼肉は日本独自の料理?
在日朝鮮人から広められたと言われている焼肉ですが、実は現在私達が口にしている焼肉というのは、日本独自の料理であると言われています。現在の焼肉というのは、網で焼いた肉にタレをつけて食べるという形式が一般的になっていますが、実は朝鮮半島ではこういった焼肉の食べ方はしていないものなのだそうです。焼肉といえば当然この形式を思い浮かべますが、日本以外ではどの様な食べ方がされているのでしょうか?
韓国と日本の焼肉の違い
朝鮮半島の人たちが食べていた焼肉というのは、「ノビアニ」という名前で呼ばれる料理です。ノビアニはただ肉を焼いて食べるという方法ではなく、醤油や砂糖、ごま油といった材料を合わせたタレに肉を漬け込み、これを焼く料理の事です。焼き上がった肉は他の料理の様に皿に盛りつけられる形となる為、同じ焼肉であっても焼き方から食べ方まで全く異なる料理であるという事がわかります。
「ノビアニ」が「プルコギ」へ
このノビアニは現在では「プルコギ」という料理名で知られていますが、このプルコギはタレに漬け込み焼いた肉を更にタレにつけて食べる形となります。実はこの形式は日本の焼肉の食べ方が朝鮮半島へ逆輸入されたものなのだそうです。更に日本と韓国の焼肉にはまだまだ違いがあり、同じ料理であってもこの様に食べ方などの違いがあるのかと思うと焼肉に対する見方が変わってくる事もあるかもしれません。
肉の種類が違う
日本では焼肉をする際には牛肉をメインとして取り扱っているお店が多いものですが、韓国の場合には豚肉の方がメインとして提供されているのだそうです。お客さんからの需要の関係もある為か、お店によっては牛肉の取り扱い自体をしていない店舗もあったりするのだそうです。場合によっては豚肉と比較して牛肉の値段が2倍以上となっている事もあり、手を出しにくいという理由もあるのかもしれません。
韓国焼肉なら豚肉を食べるべき
こういった理由からも取り扱う肉は牛肉よりも豚肉の方が良質なものが多い場合がある様なので、もしも韓国を訪れた際に焼肉を食べるのであれば、牛肉ではなく豚肉をチョイスするのが良いかもしれません。もちろんホルモン焼きも取り扱っているお店もある為、日本の焼肉とはどういった違いがあるのかを、自分の舌で食べ比べてみるというのも良いのではないでしょうか?焼肉を食べる楽しみが増えそうです。
焼き方やサイズも異なる
更に日本と韓国の焼肉の違いといえば、日本の場合にはお客さんが自ら肉を焼く方法が主流です。一方で韓国の場合には、お店の人が肉を焼いてくれる形式の方が主流であるのだそうです。提供されるお肉のサイズも、日本の焼肉では食べやすい一口サイズになってる事が多いですが、韓国の場合には提供された大きいお肉をハサミで切り分けていく場合が多い様です。日本でもそういった食べ方をする場面を見かける事もあります。
何故日本式の焼肉になったの?
そもそも一番最初に食べ方を教わった時点ではタレをつけて食べる方法ではなかった筈ですが、何故現在の様な焼肉の食べ方になったのかはご存知でしょうか?実はこれにはとある商品が大きく関係しているとの事で、それが現在一般的に使用されている「焼肉のたれ」なのです。始めはこのタレを肉に揉み込む事で本格的な焼肉を楽しむ事ができるという形でしたが、次第にその使い方に変化が訪れる様になりました。
焦げとニオイ問題
タレに漬け込んだ肉を焼く場合にはどうしても焦げ付きやすい事や、煙によってニオイが充満してしまい、焼肉を楽しむ事ができないといった問題がありました。しかし何もつけていない肉を焼いた後にこの焼肉のたれをつける形を取る事で、肉も焦げにくくなりニオイの防止にも繋がると現在の様な形になり、家庭でも気軽に焼肉を楽しむ事ができる様になっていったのだそうです。
無煙ロースター
更に煙問題を解消してくれる「無煙ロースター」という画期的なアイテムが登場し、これまで煙を嫌って焼肉を食べる事ができなかった人達も存分に焼肉を楽しむ事ができる様になりました。この無煙ロースターを商品化したのは「シンポ」という名古屋の会社で、「食道園」の社長がこの商品に目をつけた事で全国の焼肉屋に無煙ロースターが導入されていく事となりました。
焼肉の食べ方はまだまだ進化している
現在までに独自の食べ方を見つけ出している日本の焼肉ですが、始めはタレにつけて食べるだけだったものも、現在では塩のみをつけるシンプルな食べ方や、わさび醤油といった和の味わいを楽しむ事のできる食べ方も増えています。日本の食への探求心は留まるところを知らず、今後も想像した事の無かった様な食べ方が生み出されていくかもしれません。焼肉を食べる楽しみはまだまだ増えていきそうです。
自宅でホルモン焼きを楽しもう
そんな焼肉もすっかりご家庭での料理の一つとして定着していますが、ロースやカルビといった肉は食べられても自宅でのホルモン焼きはちょっと難易度が高い…と感じて手を出せていない人もいるかもしれません。続いてはご家庭でも気軽にホルモンを楽しむ為に、下処理の仕方から焼き方までを詳しくご紹介していきます。ホルモンは好きだけれどお店でしか食べた事がないという人は必見です。
ホルモンの下処理の仕方
生ホルモンには臭みがあり、きちんと下処理を行わなければ食べる事ができません。少々面倒に感じられるかもしれませんが、一度覚えてしまえば難しい処理方法ではないので、自宅で美味しいホルモンを食べたい場合にはきちんと覚えておく様にしておきましょう。ホルモンの下処理の方法はいくつかあるので、自分でやりやすいと感じる方法を選択すれば良い様です。こちらも順番にご紹介していきます。
とにかく水洗いする
まずはホルモンのぬめりを取る必要がありますが、大きめのボウルなどに入れたホルモンを水で流しながらしっかりと洗っていきます。この場合優しく表面を洗い流すのではなく、ゴシゴシという効果音が似合う様な洗い方をするというのが一つのポイントです。軽く水洗いをしただけでは下処理が完了したとは言えない為、徹底的に汚れを落としてやるという気持ちで挑む事が大切な様です。
水洗いが済んだら一度ホルモンを引き上げ、袋状になっている部分に包丁を入れてから包丁で汚れをそぎ落としていきます。ホルモンの脂の部分を落としてしまわないよう注意は必要ですが、これが済んだら再びボウルに入れて全体をしっかりと洗い流していき、ぬめりが無くなれば下処理の完了となります。あとは一口大など食べやすいサイズに切り分けて、調理に使用するだけになります。
塩で洗う
水洗いだけでは物足りないという場合、塩を使って下処理をするという方法もあります。大きめのボウルに入れたホルモンに大量の塩を加えてしっかりと揉み込んでいきます。全体からぬめりや臭みが取れた頃に、今度は水で塩を洗い流していけば塩を使った下処理は完了となります。塩を消費してしまうのがもったいないという場合には、やはり水洗いのみの方法を選択するのが良いのかもしれません。
薄力粉で洗う
ホルモンには薄力粉を使用した下処理の方法もある様です。ホルモン1キロに対して薄力粉を1カップ程度加え、しっかりと揉み込む様にしていきます。塩の場合と同じ要領ですが、ぬめりや臭みが無くなったら全体を水洗いしていき、お好みの大きさに切り分けて使用すればOKです。この方法が汚れがきちんと落ちている事を最も実感しやすい方法であると言えるかもしれません。
ホルモンの美味しい焼き方
続いては下処理を済ませたホルモンの焼き方をいくつかご紹介していきます。せっかく美味しいホルモンを準備してきちんと下処理をしたとしても、上手な焼き方ができなければ台無しになってしまいます。そもそも他の部位の肉とは異なり、ホルモンは焼き加減がイマイチわかりにくいという人も多い様です。しっかり焼いたつもりでも生焼けだったという事もあるかもしれませんし、焼き加減についても覚えておくと良さそうです。
豚ホルモンには特にしっかり火を通す
生肉の食中毒などがニュースになる事もありますが、ホルモンなどの内臓系に関してはやはりしっかり火を通す必要があります。特に豚肉に関してはE型肝炎ウイルスなどの心配もあり、いい加減な食べ方をしてしまうと思わぬトラブルを招きかねないものです。焼肉を美味しく楽しむ為にも、焼き加減などのルールはきちんと守っておく必要があるものです。
自宅で焼くならフライパンを推奨
自宅でホルモン焼きをするという場合には、フライパンやグリルを使用する事ができますが、後片付けの面倒さを考えてもフライパンを使う方がおすすめされています。薄く油をひいて熱したフライパンでホルモンを焼いていき、出てきた脂はこまめに拭いていくのが良いそうです。直にフライパンの上にホルモンを乗せるのではなく、アルミホイルを敷いてから焼くというのも脂が跳ねず良い方法なのだそうです。
ホルモンは皮から焼く
下処理が済んだホルモンを適当にフライパンに放り込んでしまうのはNGです。上手に焼きたいのであれば、始めに焼く面も重要です。焦げやすい脂身の部分は後回しにして皮の方から焼いていくと、脂の旨味が凝縮されたホルモンを楽しむ事ができます。ホルモンを焼く場合には焦らずじっくりと火を通していく事も大切です。更に焼き加減の判断にはホルモンの色の変化にも注目しておきましょう。
色が濃くなったらひっくり返す
ホルモンの皮の部分に焦げ目がついてくると、身の部分が薄い色から濃い色へと変化をしていきます。その変化を見逃さずひっくり返してから脂身の部分を軽く焼いていき、脂の部分が透明になった頃がホルモンの食べ頃の焼き加減なのだそうです。焼いている最中に煙が出てきてしまった場合には、焦げた部分を取り除くなどしておくと煙を防ぐ事ができる様です。換気が可能な場所で焼くという事が大切です。
ホルモンの種類を部位別に紹介
最後はホルモンの種類についてもご紹介していきます。日頃からホルモンを食べ尽くしていて種類は全て頭に入っているという人もいれば、時々食べる事はあるけれど詳しい種類についてはよく知らないという人もいるかもしれません。これまで食べた事の無かった種類のホルモンを知れば、更にホルモン焼きを楽しむ機会も増やす事ができるのではないでしょうか?早速ご紹介していきます。
ホルモン①タン
焼肉では定番の舌の部分となるタンですが、実はこちらもホルモンの一種であるという事をご存知でしょうか?舌の根元は柔らかな肉質をしており、焼肉以外ではシチューなどの煮込み料理にも使用されています。程よい弾力を持ち、美容に効果的なビタミンB群も豊富に含まれています。
ホルモン②コブクロ
こちらは牛の子宮にあたる部位で、とても強い弾力を持ったホルモンです。当然雌牛からしか取る事のできない部位ですが、クセが無く比較的食べやすい部位であると言えそうです。火が通ると少し柔らかくなるという特徴も持っています。
ホルモン③ミノ
牛の第一の胃であるこの部位は真っ白で肉厚な見た目が特徴的で、切り込みの入った形が蓑に似ている事からこの名前がつけられたのだそうです。癖がなく味わいは淡泊ですが弾力は十分な食べ応えを感じさせてくれるので、満足感も高い部位であると言えそうです。
ホルモン④ハツ
こちらの部位は牛の心臓で、濃厚でありながら脂肪が少ない部位でもあるハツは、コリコリとした特徴的な食感を持っています。新鮮なハツは焼かずに刺身の状態で食べられる場合もあるのだそうです。臭みも少なく比較的食べやすい部位であるとも言えます。
ホルモン⑤サガリ
こちらの部位は横隔膜に近い場所にあり、内臓系の肉ではあるものの比較的食べやすい定番の種類の一つとなっています。牛一頭から1kgほどしか取る事ができない希少部位でもあり、赤身肉の様な肉質は女性人気も高い部位となっています。
ホルモン⑥ハラミ
こちらも焼肉では馴染みのある部位で、隔膜の両側の部分にあたる肉となっています。噛むほどに旨味が溢れる味わいで、カロリーも低くダイエット中などにも最適な部位の肉であると言えそうです。こちらも見た目は赤身肉によく似ている部位となっています。
ホルモン⑦ハチノス
ミノに続いてこちらは牛の第二の胃袋にあたる部位で、見た目は名前の通り蜂の巣に似ているという特徴を持っています。コラーゲンが豊富な部位でもあり、味わいはあっさりとしていて柔らかな食感をしているのだそうです。
ホルモン⑧センマイ
ザクッとした特徴的な歯ごたえを持つこちらの部位は、牛の第三の胃袋です。ホルモンの中でもさっぱりとした味わいの部位で、とても低脂質で低カロリーな部位でもある様です。豊富なコラーゲンを含んでいるので、女性にもおすすめの部位と言えそうです。
ホルモン⑨ギアラ
第四の胃袋となるこちらの部位は、別名「赤センマイ」とも呼ばれています。その別名の通り赤みがかった様な特徴の見た目を持ち、プリプリとした食感と程よい甘みが人気の高い部位でもあるそうです。ホルモン好きなら一度は食べておきたい部位なのではないでしょうか?
ホルモン⑩レバー
牛の肝臓にあたるこちらの部位は、「鉄の宝庫」と呼ばれるほど鉄分などの栄養素を豊富に含んだ肉です。独特な味わいは好き嫌いが分かれる部位でもありますが、弾力がありながら柔らかな食感がクセになる部位です。
ホルモン⑪マメ
見た目にも特徴的な形状をしたこちらの部位は牛の腎臓で、とてもクセのある肉です。味はレバーに似ている様ですが、ヨーロッパではソテーなどにして調理して食べる部位でもあるのだそうです。日本で見かける機会はあまり多い部位ではないかもしれません。
ホルモン⑫シマチョウ
牛の大腸にあたるこちらの部位は「テッチャン」とも呼ばれる部位で、茹でて脂の落ちたものが「コテッチャン」と呼ばれるものです。ヒモに比べるとやや固めの食感ではある様ですが、程よい脂がありどろける様な食感を楽しむ事ができるものもあるのだそうです。
ホルモン⑬ヒモ
こちらは牛の小腸にあたる部位で、牛のホルモンといえばヒモの事を指す様です。シマチョウよりも柔らかさのある部位で、これをひっくり返してぶつ切りにしたものが焼肉などで使われる事もある「丸腸」です。ぷるぷるとした食感がクセになり、脂の甘みを感じられる部位でもあります。
ホルモン⑭テール
名前の通りこちらは牛の尻尾の部分にあたる肉で、およそ60~80cmほどの長さがあります。ホルモンの中でも硬い肉質の部位である為に、煮込み料理に使用される場合が多い様です。コラーゲンも豊富で煮込まれたテールはホロホロとした食感になるのだそうです。
家ホルモン焼き pic.twitter.com/KrsSTLyC8n
— ガマガマ (@gmagama3) June 28, 2018
ホルモンのことを知って美味しく食べよう
ホルモンの語源や由来について、更には焼肉という文化についてをまとめてご紹介してきましたが、これまで何気なく食べていた焼肉やホルモンについて、理解する事ができたのではないでしょうか?機会がなければ調べる事もなかなかしない場合が多いかもしれませんが、身近な食材や料理の歴史についてを調べてみると意外な事実を知る事ができたりするものです。
由来や語源など、ホルモンは興味深い食べ物だった
これまでホルモンにはあまり手を出す機会が無かったという人も、ホルモンのそれぞれの味や特徴についてを理解した上で、好みの部位を見つける事ができればこれまで以上に焼肉を楽しむ事ができる様になるかもしれません。